中央教育審議会第一次答申に当たっての有馬会長談話
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中央教育審議会

  


「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」の第一次答申に当たって(談話)

(平成8年7月19日)

中央教育審議会会長    有馬  朗人


  中央教育審議会は、去る平成7年4月、文部大臣から「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」諮問を受けて以来、精力的に審議を進め、本日、奥田文部大臣に対し、「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」の第一次答申を行いました。

  本答申においては、「ゆとり」の中で、子供たちに「生きる力」をはぐくむということを基本に、学校の教育内容を厳選するとともに、家庭や地域社会における教育の充実を図ることが必要であるとの考え方に立って、様々な提言を行っております。このような考え方から、学校週5日制については、教育改革の一環として、21世紀初頭を目途に完全実施を目指すとの提言を行っております。また、国際化、情報化、科学技術の発展、環境問題等に対応した学校教育の改善・充実を図ることなどについて提言を行っております。

  本答申の実現のため、文部省をはじめとした行政当局に対して、学校の教育内容の厳選を確実に実行することなど、本答申において提言した諸施策の速やかな実施を強く求めるものであります。また、本答申が示した施策を実施していくために、教育財政の充実を是非ともお願いしたいと考えております。さらに、子供たちが健やかに成長していくためには、何よりも国民の教育改革に対する理解と協力が不可欠であり、本答申を契機に、国民一人一人がそれぞれの立場から取り組みを始めていただくことを切に望むものであります。

  今後、本審議会は、高等学校教育の改革・大学教育の改革、大学・高等学校における入学者選抜の改善、いわゆる中高一貫教育の導入や教育上の例外措置など、「一人一人の能力・適性に応じた教育と学校間の接続の改善」を中心に、精力的に審議を進めることとしております。今後の審議につきましても、国民の御理解と御協力を改めてお願い申し上げる次第です。 






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