はじめに
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中央教育審議会

  


21世紀を展望した我が国の教育の在り方について
(中央教育審議会  第一次答申)


−子供に[生きる力]と[ゆとり]を−


はじめに


1  中央教育審議会は、平成7年4月、文部大臣から「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」諮問を受けた。その際、主な検討事項として次の三つの事項が示された。
  [1]   今後における教育の在り方及び学校・家庭・地域社会の役割と連携の在り方
  [2]   一人一人の能力・適性に応じた教育と学校間の接続の改善
  [3]   国際化、情報化、科学技術の発展等社会の変化に対応する教育の在り方
  本審議会は、総会における議論を経て、平成7年8月に第1小委員会及び第2小委員会を設置し、以後、両小委員会を中心に審議を進めてきた。
  第1小委員会は、[1] 及び[2] について検討することを任務とし、まず、[1] について審議を進めてきた。また、第2小委員会は、[3] について検討することを任務とし、これまで、初等中等教育を中心に審議を進めてきた。そして、本審議会は、平成8年5月に行われた両小委員会からの報告を踏まえた総会での審議を経て、平成8年6月18日、「審議のまとめ」を公表した。
  「審議のまとめ」を公表するに至るまでの間、総会及び小委員会を通じ、関係団体や関係者からヒアリングを行ったほか、平成7年9月から11月にかけて、「21世紀に向けた教育の在り方に関する提言」を公募するとともに、11月には公開の「一日中教審」を開催するなどして、できるだけ多くの意見に耳を傾けるように努めてきた。また、「審議のまとめ」の公表後は、これに対する各方面からの意見を踏まえ、総会において更に審議を深めてきた。
  本審議会は、このような審議を経て、ここに第一次答申をとりまとめた。
  今後、本審議会は、高等学校教育の改革・大学教育の改革、大学・高等学校における入学者選抜の改善、いわゆる中高一貫教育の導入や教育上の例外措置など、「一人一人の能力・適性に応じた教育と学校間の接続の改善」を中心に審議を進めることとしている。

2  我々は、学校・家庭・地域社会を通じて、我々大人一人一人が子供たちをいかに健やかに育てていくかという視点に立つと同時に、子供の視点に立って審議を行い、今後における教育の在り方として、[ゆとり]の中で、子供たちに[生きる力]をはぐくんでいくことが基本であると考えた。そして、[生きる力]は、学校・家庭・地域社会が相互に連携しつつ、社会全体ではぐくんでいくものであり、その育成は、大人一人一人が、社会のあらゆる場で取り組んでいくべき課題であると考えた。
  この第一次答申は、まず、第1部において、子供たちの生活や家庭・地域社会の現状と、これからの社会の展望を踏まえつつ、全体的に今後における教育の在り方について述べている。
  次いで、第2部は、今後における教育の在り方を踏まえつつ、これからの学校・家庭・地域社会それぞれの教育の在り方、学校・家庭・地域社会の連携の在り方について述べ、最後に、学校週5日制の今後の在り方について述べている。
  そして、第3部は、今後における教育の在り方を踏まえつつ、国際化、情報化、科学技術の発展、環境の問題等の社会の変化に対応する教育の在り方について述べている。



(大臣官房  政策課)




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