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中央教育審議会「次代を担う自立した青少年の育成に向けて」(平成19年)

第3章  青少年の意欲を高め、心と体の相伴った成長を促すために−重視すべき視点と方策−
主な提言事項 主な取組
(◇:法令関係、○:予算措置、▲:検討中等、□:その他)
施策の効果・実施状況・今後の課題
(◇:答申に記述、○:部会における意見、□:その他)等
1  家庭で青少年の自立への意識の基盤を培おう

 求められる基本的生活習慣や基礎的な体力の重要性について、実践的な調査研究を通じて啓発

 家庭での基盤づくりを進める国民運動を展開し、地域での取組を支援
平成19年1月にまとめられた答申であり、対応方策については未だ検討中の事項が多い。平成20年度概算要求等において必要施策を講じていく予定。(以下の全ての項目において同じ。)
<家庭教育への支援の充実>
答申に記述部会における意見  孤立しがちな親等に配慮し、行政や支援団体から出向くなど、きめ細かい家庭教育支援の充実
答申に記述部会における意見  家庭と連携し、基本的な生活習慣・学習習慣の確立を重視する必要。
 約6割の母親が育児不安を感じ、家族が協力しないと感じる保護者の約2割には相談相手がいない(答申より引用)

<望ましい生活習慣の定着>
答申に記述部会における意見  行政や関係機関のより一層の連携・協力。
その他  望ましい食生活を身につける食育の推進
答申に記述  企業等に対して、雇用者のワークライフバランスの実現を図るための環境整備や育児支援策を進めるよう促す
部会における意見  親子でスポーツすることなどを通じた幼児期からの運動習慣の定着が必要。
部会における意見  子どもの生活リズム向上のための運動等について、親や社会全体の子育て支援策として啓発広報等を推進すべき。
その他  地域の人材や専門家による学校・家庭教育等の支援の充実。
2  すべての青少年の生活に体験活動を根付かせ、体験を通じた試行錯誤や切磋琢磨を見守り支えよう
  <体験活動の機会の提供と環境の整備>
答申に記述  より多くの大人が拠点での活動に参加できるよう促すとともに、青少年の活動にかかわる大人たちが連携を深め、各自の活動の充実を図ることが重要
答申に記述  公立の青少年施設の財政状況悪化に対する対応や、指定管理者制度導入による施設の質の維持。
部会における意見  学校内外の体験活動推進体制や指導者の充実を図るとともに、青少年の意欲向上と自立支援を推進することが重要
部会における意見その他  知・徳・体のバランスのとれた成長に向けた体験活動・読書活動等の推進(長期宿泊体験、職場体験、奉仕活動、芸術文化体験、朝読書等)
その他  長期宿泊体験活動実施に際する実施体制の整備等に関する課題を整理し、今後どのように推進するべきかについて検討する必要。
〔自然体験を行ったことのある青少年の割合の減少〕
「海や川で泳いだこと」がほとんどない割合
平成10年9.8パーセントから平成17年26.0パーセント
「チョウやトンボ、バッタなどの昆虫を捕まえたこと」がほとんどない割合
平成10年18.7パーセントから平成17年34.9パーセント
 多様な体験機会の青少年の生活圏内での提供
その他  長期の自然体験や社会体験、文化芸術体験等体験活動の充実
 青少年教育施設等による体験活動の提供
その他  国立青少年教育振興機構における青少年教育指導者の育成

その他  国立青少年教育振興機構の成果の、公立施設への普及や青少年教育 施設・青少年教育団体間の連絡・連携の推進
3  青少年が社会の関係の中で自己実現を図れるよう、地域の大人が導こう
  <職業体験活動や社会貢献活動の推進>
答申に記述  社会全体で青少年の努力や社会貢献を積極的に評価する機会の醸成をはかり、自治体や各種団体への普及を促すことが必要。
答申に記述部会における意見  生徒の発達段階に応じた職業体験活動の計画的実施の更なる推進が必要。
部会における意見その他  発達段階に応じた職業観・勤労観や知識・技能をはぐくむ教育(キャリア教育・職業教育の充実が必要。
その他  近年、ニートの問題など若者たちの社会と関わろうとする意欲に低下が見られる中で、働くことに対する実感的な理解を求めることが大切であり、(中略)社会生活の中で責任や勤労などの観念の理解・定着を図る必要がある。(中教審初等中等教育分科会教育課程部会審議経過報告(平成18年2月13日))
 大人の生き方から学ぶ機会を提供

 青少年の努力や社会貢献を積極的に評価する

 地域の大人の参画・連携の促進
その他  職場体験の提供などのキャリア教育の推進や異世代交流の推進
4  青少年一人ひとりに寄り添い、その成長を支援しよう
  <学校等におけるいじめ等への相談体制の充実>
答申に記述  学校が、保護者や地域住民とも協力し、子どもの不安や悩みをしっかり受け止め、注意深く見守っていくための体制が整えられるよう、引き続き、
1 スクールカウンセラーの配置等による教育相談体制の充実を図ること、
2 課題解決に向けた家庭・関係機関とも連携した効果的な取組の充実を図ること、
3 子どもの心の発達過程を踏まえた効果的な教育活動等の実施を図るため、子どもの情動やこころの発達等に関する研究を振興し、その科学的成果を教育現場の指導に反映させる取組を進めること
が必要。
部会における意見  国は、これまでの実績に基づく、科学的な知見を整理し、学校現場まで提示することが必要。
部会における意見  いじめ、校内暴力等問題行動や、保護者・地域社会の学校への要求等に対し、学校と警察、人権擁護関係、福祉等の関係機関と、臨床心理士、精神科医、弁護士等の専門家が一体となって、これらの問題解決のための迅速・適切な対応ができるような体制を整備すべき。
その他  各学校での生徒指導が充実されるとともに、いじめや暴力行為等の問題行動に対する毅然とした対応が一層徹底されるよう、生徒指導はどうあるべきか、何を重視して行われなければならないか、各学校段階に応じた生徒指導体制の在り方等について検討する必要。
 指導者の意識の涵養と指導力育成

 学校における相談体制の整備や関係機関が連携したサポート体制の充実
その他  国立青少年教育振興機構における青少年教育指導者の育成

その他  学校でのスクールカウンセラーの配置等を通じた教育相談体制の充実や問題行動等への地域や関係省庁、関係機関との連携した取組の推進
5  情報メディアの急速な普及に伴う課題へ大人の責任として対応しよう
  <違法・有害情報に対する社会全体の取組の推進>
答申に記述  各業界団体において、倫理綱領等の遵守状況について事業者の実態を把握し、公表することが必要
答申に記述  各情報メディア上のコンテンツの質について民間団体等の第三者機関による評価を進め、有害コンテンツの排除を促進することが必要
答申に記述  業界団体等の取組が、保護者や青少年に享受されるよう、国民に対するより一層の周知が重要
答申に記述  情報メディア業界、青少年団体、行政機関等による関係者間のネットワークの構築が必要
答申に記述  インターネットや携帯電話の安全な利用についての学習機会の提供を一層推進するとともに、これらに対する保護者や大人の参画が必要
答申に記述部会における意見  携帯電話について、青少年との契約についてはフィルタリング機能を標準設定とするなど、業界で統一した実効性の高い対策の実施が必要
部会における意見  安全・安心な情報通信利用に係る教育、情報モラルの啓発等を推進。
部会における意見  保護者のフィルタリング制度の認知度、フィルタリングの利用率を高めることが必要。
部会における意見  学校を超えた対応の枠組を構築するとともに、省庁を超えた有効かつ機動的な体制整備が必要。
  • インターネットや携帯電話の利用が青少年に急速に普及
  • コミュニケーションに情報メディアを活用する青少年が増加
  • 青少年をねらったサイバー犯罪が増加
  • 青少年の情報メディアの利用について、保護者の実態把握が不十分
(答申より引用)
 青少年の健全育成に資するコンテンツづくりの促進

 発信者と受信者が協同できる情報メディア環境の形成
その他  各業界団体が青少年の健全育成に資するため実効性ある取組を行うよう要請
 青少年一人ひとりに届くメッセージの発信
その他  インターネットの安全・安心利用に向けた啓発のための講座であるe−ネットキャラバンを総務省、関係団体等と連携して実施(18年度〜)

その他  携帯電話利用時の危険性と留意点を周知するため、全国の小学校6年生にリーフレットを作成・配付(19年1月)

その他  携帯電話やインターネット利用のあり方、有害情報対策などの取組についての全国的な啓発を推進するため、全国フォーラムを開催

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