2.新時代の大学院教育(中央教育審議会答申)関係の制度改正事項
平成17年9月5日の中央教育審議会答申「新時代の大学院教育-国際的に魅力ある大学院教育の構築に向けて-」で大学院設置基準の改正が必要であるとして提言された事項は以下の通り。
- 各大学院の人材養成に係る目的の明確化
- 博士課程、修士課程における研究指導教員の取扱いの明確化
- 体系的な教育課程の編成と関連分野の基礎的素養の涵養への配慮
- 大学院の課程の単位の考え方の明確化
- 修士課程及び博士課程(前期)の修了要件の見直し
- 大学院の課程におけるFDの実施
- 大学院の課程における成績評価基準の明示と厳格な成績評価・修了認定の実施

これらの事項について、今回、大学院設置基準を改正する必要。
大学院設置基準の改正概要-新時代の大学院教育(答申)関係-
教育研究上の目的の明確化に関する事項
- 大学院は、研究科又は専攻ごとに、人材の養成に関する目的その他教育研究上の目的を学則等に定め、公表するものとすること。
教員組織に関する事項
- 大学院は、研究科又は専攻ごとに、人材の養成に関する目的その他教育研究上の目的を学則等に定め、公表するものとすること。
教育課程の編成方針に関する事項
- 大学院は、教育研究上の目的を達成するため、必要な授業科目を開設するとともに研究指導計画を策定するなど、体系的に教育課程を編成すること。また、教育課程の編成に当たっては、学校教育法上に定める大学院の目的を踏まえつつ、関連する分野の基礎的素養を涵養するよう適切に配慮すること。
複数の方法を組み合わせて行う場合の単位の計算基準に関する事項
- 大学院が、一の授業科目について、講義、演習、実験、実習及び実技のうち複数の方法を組み合わせて行う場合の学修時間の計算方法を定めること。
教育内容等の改善のための組織的研修等に関する事項
- 大学院は、授業の内容及び方法の改善を図るための組織的な研修及び研究を実施するものとすること。
成績評価基準等の明示等に関する事項
- 大学院は、学生に対して、授業及び研究指導の方法や内容、年間の授業及び研究指導の計画をあらかじめ明示すること。また、学修の成果、学位論文に係る評価や修了認定に当たっては、客観性や厳格性を確保するため、その基準をあらかじめ明示するとともに、これにしたがって適切に行うものとすること。
修士課程の修了要件に関する事項
- 修士課程の目的に応じ、修士論文の審査に代えて、特定課題についての研究の成果の審査を修士課程の修了要件とすることができることとすること。