戻る


視点10 学位授与(大学院)へのユニバーサルアクセスの拡大

  【学位授与へのユニバーサルアクセス】
   学位授与へのユニバーサルアクセスについては、これまで
 対象者の拡大を図るための社会人特別選抜
 時間的アクセスの改善を図るための昼夜開講制、夜間大学院の導入
 空間的アクセスの改善を図るためのサテライト教室の導入
 時空間のアクセス改善を図るための通信制大学院制度の導入
などの措置を実施してきた。

   今後の知識基盤社会の到来に向けて、大学院教育が学生のニーズを的確に受容し、学位授与へのユニバーサルアクセスを拡大していくことは重要であるが、その際、国際的な質保証の観点から、学位の水準の確保に留意することも大事である。

  【大学以外の機関との連携による学位授与】
   大学以外の機関との連携により、大学院教育の豊富化を図り、学位授与を行うことは、産学等のそれぞれの特色を活かした人材育成に関する新たな協力体制の構築、大学院教育と社会のニーズとのマッチングなどの観点から、非常に有意義なものであり、「連携大学院」の導入・活用が進められているが、今後ともこのような大学と大学以外の機関との連携・協力による大学院教育の積極的展開が期待される。

  【国境を越えて展開される教育の提供による学位授与】
   21世紀の国際社会は、社会・経済・文化のグローバル化と変化の激しさを増す国際的な競争社会であり、現在、大学においても海外分校の設置、外国の教育機関との連携による教育プログラムの開発・実施、eラーニング等による国境を越えた教育の提供など、国際的な大学間の競争と協働が進展している。

   国境を越えて展開される大学教育の提供により、学位授与の機会拡大を推進することは、
 国際社会における我が国の大学の魅力と国際競争力の向上
 大学の国際化により国際的に通用する教育研究水準の確保及び向上
 国際的な幅広い視野を持った人材の育成
 我が国の知的国際貢献
などの観点から重要である。

   このため、国境を越えて展開される教育の提供による学位授与の機会拡大について検討するに当たっては、「国境を越えて教育を提供する大学の質保証について(審議のまとめ)」(平成16年国際的な大学の質保証に関する調査研究協力者会議)を踏まえて、所要の措置を行う必要がある。

   なお、国境を越えて展開される大学教育の提供による学位授与の機会拡大を推進するに当たっては、まずは、我が国の学位の国際的通用性の確保に十分留意することが必要であるとともに、また、我が国を含め諸外国の大学制度、並びに各大学の適格認定を含めた評価、教育内容、及び学位の通用性などについて判断できる国際的な大学の質保証に関する情報ネットワークの構築が急務である。



ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ