「我が国の高等教育の将来像(答申)」平成17年1月28日中央教育審議会 |
第1章 |
2 高等教育の中核としての大学
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大学は教育と研究を本来的な使命としているが,同時に,大学に期待される役割も変化しつつあり,現在においては,大学の社会貢献(地域社会・経済社会・国際社会等,広い意味での社会全体の発展への寄与)の重要性が強調されるようになってきている。当然のことながら,教育や研究それ自体が長期的観点からの社会貢献であるが,近年では,国際協力,公開講座や産学官連携等を通じた,より直接的な貢献も求められるようになっており,こうした社会貢献の役割を,言わば大学の「第三の使命」としてとらえていくべき時代となっているものと考えられる。 |
○ |
このような新しい時代にふさわしい大学の位置付け・役割を踏まえれば,各大学が教育や研究等のどのような使命・役割に重点を置く場合であっても,教育・研究機能の拡張(extension)としての大学開放の一層の推進等の生涯学習機能や地域社会・経済社会との連携も常に視野に入れていくことが重要である。 |
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第2章 |
3 (3)学習機会全体の中での高等教育の位置付けと各高等教育機関の個性・特色
イ |
高等教育と生涯学習との関連
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また,今後は,生涯学習の意識の高まりに対応して科目等履修生や聴講生等の履修形態の多様化がさらに進むものと考えられる。また,一定のコースないし科目(群)を学んだ成果としての履修証明として,学位以外の方法が社会的に定着することも予想される。 |
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第5章 |
2 (2)中期的に取り組むべき重要施策
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高等教育の多様な機能と個性・特色の明確化についての関連施策
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学習者の多様なニーズに対応した教育サービスの提供を支援するため,履修形態の弾力化を一層進める必要がある。 |
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社会人の学習意識の高まり等に対応して,学位以外の履修証明の方法の普及や社会的な定着を促進する必要がある。 |
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「新時代の大学院教育(答申)」平成17年9月5日中央教育審議会 |
第2章 |
1 (3)学修・研究環境の改善及び流動性の拡大
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学生に対する修学上の支援及び流動性の拡大のための方策
<社会人が学ぶための環境整備>
今後の知識基盤社会の到来に向けて,多様な学修歴を持つ社会人の大学院教育に対する期待にこたえるため,そのニーズを的確に受容し,大学院教育へのアクセスの拡大を図っていくことが重要である。(中略)
また,社会人の再学習需要や経済情勢・雇用形態の変化等を踏まえ,企業等におけるキャリアパス形成に応じたリカレント教育,具体的には,企業内の再教育・研修等を目的とした大学院教育プログラムの実施や,大学院の一定のコースないし科目(群)を学んだ成果としての履修証明として,学位以外の修了証を授与することなどの積極的な普及・促進が期待される。(後略) |
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