教員養成部会 幼児教育作業部会(第2回)議事録

1.日時

令和8年1月28日(水曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省 5F2会議室

3.議題

  1. 幼稚園教諭等の採用等について
  2. 採用に関するヒアリング
  3. 教職課程・免許・大学院課程WGの中間まとめについて

4.議事録

【秋田主査】  おはようございます。定刻となりましたので、ただいまから第2回中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会、教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループ・幼児教育作業部会を開催いたします。
 本日の会議は、ウェブ会議と対面を組み合わせたハイブリッド形式で開催させていただきます。本会議の模様は、事前に登録のあった報道関係者と一般の方などにライブ配信をさせていただいております。
 なお、本日は岡本委員及び高橋委員が御欠席、また、ト田委員が途中参加となります。
 それでは、早速でございますが、議事1と2に入ります。第1回では、研修の内容について主に取り扱ってまいりましたが、本日、第2回につきましては、採用に関する内容をポイントに議論できればと考えています。まず、事務局より、前回の研修に関する議論の状況の振り返りと、幼稚園教諭の採用に関する論点や現状、国の取組などについて御説明をお願いいたします。
【鈴木補佐】  事務局でございます。本日もよろしくお願いいたします。それでは、資料1のほうを御覧ください。画面を共有させていただいております。
 こちら、前回の会議でも配付しました幼児教育作業部会で検討すべき論点という資料でございますけれども、黄色いマーカーを付けて加筆をいたしました。前回の議論を踏まえた今後の方向性の案というところも追記させていただいております。
 まず、前回の議論の振り返りというところで、資料でいいますと、4ページ目、5ページ目から御覧いただきますようお願いいたします。教員養成部会における現職教師の能力向上と、研修というところでございますが、論点に関しましては、5ページ目から記載してございました。特に幼稚園固有の課題としまして、公立が3割、私立が7割だったりですとか、あるいは、認定こども園、保育所等、施設類型が様々ある中において、幼児期の教育における教員の研修をどのように考えるか、その体制をどのように構築していくのかといった論点を記載してございました。
 続けて、6ページ目から黄色いマーカーをつけて、委員の皆様の御意見を踏まえた今後の方向性の案ということで書かせていただいております。まず、1つ目のポツからでございますけれども、先ほど申し上げた様々な施設類型があるものの、全ての幼児が小学校に通うことを念頭に、幼児教育や幼保小の接続というものをしっかり実践できるように研修内容、体制づくりを考えるべきという理念を書かせていただいております。
 その次ですが、体制づくりでございますけれども、まず、都道府県のレベルでのお話ですけれども、幼児教育センターを中心としまして、大学等の養成校、幼稚園団体、公立幼稚園等の様々な知見やリソースを連携しながら、ネットワークを形成しながら研修支援を進めるべきという点。その際、教員養成学部を有する国立大学及びその附属幼稚園が重要な役割を果たしているということからも、しっかりここに携わっていくべきという御意見をいただいておりました。それから、大学院での専修免許状の取得を促しつつ、幼児教育に関わるアドバイザーの人材育成や資質能力の向上を図ることも期待されると書いてございます。
 それから、市町村のレベルでございますけれども、都道府県がなかなか全てのきめ細かな対応が難しいということからも、市町村のレベルでも同様に、幼児教育センターの設置等を促進しつつ、ネットワークを形成しながら研修支援を進めるべきということを書いてございます。
 それから、教員の多忙感に関しましては、なかなか研修の参加の難しさですとか、研修のみでは個々の先生方の悩みにアプローチすることが難しいということもあるということから、研修だけではなくて園の要請に基づき、園に訪問したり、そこでの助言というのも重要であるということ、そのために幼児教育アドバイザー、架け橋期のコーディネーター等の人材育成を実施していくべきということで、研修と相談対応の両面から支援すべきということを書いてございます。
 これらの体制というところに唯一解はないとしつつも、国や地方団体においては、教育委員会が有する学校教育の専門的知見などを生かしながら、幼児教育センター等の体制整備を促していくということを書いてございます。
 それから、御意見いただきましたのが、先生方一人一人が自らのキャリアを展望し、自身にとってどういうことを学んでいくかとか、そのために何を学ぶことが必要かということを考えたりすることができるように、採用権者、地方自治体や園の法人等において研修計画ですとか育成指標ということを策定していくことが重要であるということを書かせていただいております。
 それから、次の論点にございましたのが、デジタルを活用した研修の在り方についてどのように考えるかという点でございます。こちらは対面とオンラインのそれぞれのよさがあるという御意見、様々いただいたところでございます。こうした研修形態に合わせたメリットを勘案して、研修の中身ですとか参加者に合わせた研修の在り方というところを国や自治体において整理すべきという点。それから、研修に参加しづらい園や先生方が依然として多いということに鑑みまして、これは小学校以上でも議論されていることでございますけれども、サプライティーチャーですとか、あるいはその人材バンクといったような仕組みを構築するべきという点。それからオンラインの研修に関しましては、これも小学校以上の議論でもそうですけれども、教職員支援機構ですとか、あるいは大学の中においても既にコンテンツを作成、配信をしているところ、なかなかそれが先生方にとってアクセスしにくい部分もあるという御指摘もあったかと存じます。こうしたところをスムーズにアクセスできるように自治体とも連携していく仕組みと体制を構築、検討していくべきという点、書かせていただいております。
 ここまでが前回の議論でございまして、今回は、主に採用の議論をしていただくということで、その論点を、改めて御説明申し上げます。資料で申しますと、3ページ目くらいからでございます。赤字の「主に第2回で議論」というところでございますけれども、こちらは以前、前回のところから書かせていただいているところでございます。
 まず、学生が採用されるという観点でございますけれども、データを見ますと実習とか、それに至る前のところで既に志望度が下がっている学生が一定数いるということも踏まえまして、養成段階から意欲や理解というのを向上させながら、円滑に採用につなげることができるようにするためにどのような取組が必要かという点。その体制整備としまして、養成校だけではなく、幼稚園と、あるいはさらに地方自治体等との関係、連携をどのように考えるかという点を書かせていただいています。
 それから、4ページ目ですけれども、学生のアプローチに加えて、一度離職した方ですとか、あるいは子育て経験者の復職という観点でございます。そうしたことも考えられるのではないかと。その際に、どのような支援体制を構築することが考えられるかという点です。なお、保育士においては、都道府県等において保育士・保育所支援センターというものを設置することになっております。そこにおいて相談対応、支援、マッチング等の対応を行っているところですけれども、こうした対応について、幼稚園教諭においても、こうしたセンターとの連携、あるいは違う機関を含めての連携というのが考えられるかという点です。
 続いて、現職教員の働きやすさ等も、職の魅力の向上という観点から書かせていただいていますが、特に園務改善、働き方、業務効率化も重要でないかという点です。文科省のほうでもこれまでモデル事業としてICTを活用した業務効率化ですとか、勤務体制の見直しということを進めてきました。今後どのような取組が必要かということを書かせていただいています。
 最後ですけども、処遇の改善でございます。給与に関しましては、これまで一定改善してきたところでございますけれども、それ以外だけではない、例えば休暇取りやすさ等の勤務環境なども重要ではないかといった御指摘があるかと存じます。こうした点を踏まえまして、ほかの業種との比較の観点からどのような取組を進めていくかということを書かせていただいております。
 以上が論点でございますけれども、これに対する国の現状や取組という点を続けて御説明させていただきます。担当代わりまして、御説明させていただきます。
【藤代専門官】  担当代わりまして、人材確保担当の藤代と申します。どうぞよろしくお願いいたします。私からはただ今御説明をさせていただいた資料1の論点に基づいて、資料2と資料3で、国の採用における現状や取組、今後の採用等の在り方のイメージについて、御説明させていただければと思います。
 まず、こちらの最初のページでございますけれども、幼稚園教諭等の人材確保に関する課題と対策について全体像をお示ししているものになります。左側に現状、原因と課題を記載しており、例えば入学者数の減少といった課題や、今よく言われている話として、紹介事業者の手数料に関する課題等、そういった様々な課題などがあると承知をしてございます。こういった課題に対するアプローチといたしまして、資料の真ん中に考えられる対策を記載しており、例えば一番上に魅力の発信、それから2つ目でございますけれども、学生の意欲の維持、向上に関する取組、それから3つ目でございますが、幼稚園の業務改善の話、それから円滑な職場復帰に向けた支援、そういった形で考えられる対策ということを並べております。この後、考えられる対策に書いている順番に1個ずつ、簡単ではございますけれども、御説明いたします。
 次のページをお願いします。こちらが文科省の取組の一つでございまして、いわゆる大キャリ事業と我々は呼んでいますが、大学等を通じたキャリア形成支援による幼児教育の「職」の魅力向上・発信事業というものです。これは令和5年から5、6、7年と実施し、今年度で3年目となる事業でございまして、こちらの②にございます、モデル発信事業というものをやっております。大学養成校が拠点となって、それぞれの大学において、どういった取組をすれば幼児教育の職の魅力というところが向上するのか等を考えていただき、魅力を発信していただくような様々なイベントを講じていただいている事業になります。
 具体的な例は次のページでございます。これはあくまでも取組の一部を取り出したものでございまして、職場体験とか出前授業などについて、様々な大学において取り組んでいただいたところでございます。例えば小学生向けの講座を開いていただいたり、それから右下の東京学芸大学では中学生向けの家庭科の授業で交流体験をやっていただいたり、それから高校への出前授業をやっていただいたりと、まさに小学校から高校まで幅広い世代に対する職の魅力の発信というような形でイベント等を開催いただいたものになります。
 次のページをお願いいたします。ここでは学生の意欲の維持・向上に資する取組ということを御説明いたします。
 ページをおめくりいただきこちらは養成課程における学生の意識の変化に関して、文科省でかつて行った調査の結果をお示ししたものになります。よく聞かれる話ではあるのですが、やはりモチベーション維持に係る問題でして、養成課程の中で、モチベーションが維持される学生もいらっしゃる一方で、資料左側の紫の部分にございますように、10%から15%ぐらいの学生のモチベーションが低下したというような調査結果がございます。また、右側の赤枠で囲ってございますけれども、短大では5割、4年制大学では4割ぐらいが実習中に魅力が落ちてしまっている、職の魅力が低下してしまっているというような調査結果が出ており、あくまでも一つの調査ではありますが、そういった結果が出ているところです。
 次のページをお願いします。では、なぜ魅力が下がったのかというところですが、その理由も聞いており、資料左側のほうに記載がありますがが、魅力が下がった理由としては「責任が重い」というような回答が一番多くありました。また、これはどこの世界でも言われる話かもしれませんが、その次に「職員同士の人間関係」といった点も魅力が低下した理由として挙げられています。
 続いて、資料の右側でございますけれども、そのような魅力が下がっているという中で、学生が就活時に何を知りたかったのかという点も聞いており、特に得にくかった情報として、資料の下部の緑色の部分に、得にくかった情報として、例えばどういうものがあるのかを聞いており、「若手の時期にどんな仕事をするのかよく分からない」「園の職員の人間関係がいいのかわからない」とか、「園長先生がどんな方なのかわからない」といった点は結構知られてないというか、なかなか分からなかったというように回答された方が多かったということで、職場の様子というのは就活段階では短期間ではイメージが持ちにくいのかなというような結果が伺い知ることができるのかなと我々としては考えています。
 次のページをお願いいたします。そのような問題意識がある中で、ト田先生が御所属されている大阪常盤会大学短期大学部において取り組んでいただいている事例として、有償ボランティアの取組がございます。有償ボランティアというのは、名前のとおりですが、お金をもらって、学生にボランティアとして働いてもらうというもので、より早い段階で学生に幼児教育や保育の現場に実際に入っていただいて、それがどのような仕事であるのか、人間関係はどうなのかなどを実際に見ていただく取組でございます。
 次にこちらは福井県の取組でございます。本日は福井県からも藤原課長に来ていただいておりますが、幼児教育に関する様々な関係団体が連携した取組を講じていただいております。本当に園だけで解決できるような話でもないと、こういった人材不足の話というものはなかなか一つの園だけで解決できる話でもないということから、様々な主体が連携をして取り組むというようなことを先行的に取り組んでいただいている例になります。
 こうした、先行していただいている取組を我々としても学ばせていただいているというところでございまして、令和8年度予算でコンソーシアム事業というものを新たに立ち上げたいと思っております。まさしく今、事例として御説明いたしましたが、有償ボランティアとかインターンシップをこういったコンソーシアムの中で、皆さんで一緒に考えていただくとか、統一マニュアルを枠組みの中で一緒に作っていただいて、現場の負担を解消していただくなど、そういったアプローチができないのかを試行的に取組んでいただくことなどを来年度事業で考えております。
 次に、これは幼児教育の世界だけの取り組みではありませんということの紹介がこちらのスライドです。地域構想推進プラットフォームというもので、文部科学省高等教育局においても、同じように地域における関係主体が連携をして、地域における様々な課題に取り組んでいただくというところを同じように来年度予算で検討しているというものになります。
 ここはあくまでも事例の紹介ということで、次に進ませていただきます。幼稚園の業務改善、園務改善でございまして、次のページをお願いします。こちらは令和7年度の先ほど御紹介した大キャリ事業における取組の一つになります。大きく2本立てとなっており。上の段勤務体制改善を記載しており、下の段にはICTを活用した業務効率化、情報共有を記載してございます。
 具体的には、まず、勤務体制改善に関しては、これは民間のコンサル事業者に入っていただきまして、現状把握ツールというものを導入いただきます。実際に各園で職員の方々が、実際どんなスケジュール感で動いているのか、業務スケジュールで動いているのかというところを見える化します。どの業務に何時間かかっているのか、どれぐらいの人を割いているのか、を見える化をして、日々の業務に無駄がないのかというところを洗い出していくものです。簡単に申しますと、そういった取組をしております。
 次にICTを活用した業務効率化、情報共有でございます。こちらもまずは現状把握というものがございまして、まずは、レベル分けとして、レベル1から3の3段階でこの園は、ICTの導入、活用がどれぐらい進んでいるのかを見える化や可視化するものになります。
  次のスライドをお願いいたします。業務改善ということで、文科省といたしましては、従前からのICTの整備を行っていたりとか、新たにこども家庭庁のほうで保育ICT加算という加算が設けられて、業務改善に資する園の取り組みに対する加算が設けられています。次に人材確保のために離職者へのアプローチをどうしていくのかというものでございますが、幼稚園教諭等の人材バンク事業というものを来年度予算で考えています。関心がある方に情報を登録していただき、仲介やあっせんをするという事業でございます。これは既に大キャリ事業でも試行的に取り組んでおりますが、こういった事業は既にこども家庭庁の保育士・保育士支援センターで取り組んでいただいているものと縦割りの取組ではなくて、連携することも十分に可能であると考えております。その紹介として、の保育士・保育所支援センターの取組に係るスライドを入れております。
 最後に処遇改善でございます。やはり処遇や待遇が悪いとなかなか採用ができないというところもあるので、ここは従前から処遇改善は継続的に行っていますが、今年度は5.3%の処遇改善が行われる予定です。
 次のスライドをお願いします。こちらは私学助成における取組ということで、こちらも継続して処遇改善を行っているというものになります。
 以上が資料2でございます。
 資料3は今後の在り方のイメージということで、あくまでもこちらが考えているものをイメージとしてお出ししたものになります。本日の議題は採用段階の話でございますので、採用段階のところを御覧いただければと思いますが、先ほどのコンソーシアム事業のような形で協議会を構築していただく、長期インターンシップ、有償ボランティア、ICTを活用した業務効率化をどうやって図っていくのか、などの取組によって円滑な採用、就職者の減少、復職者の増加が狙えないのかと我々としては考えています。
 最後のスライドでございます。ここもあくまでも体制のイメージでございます。養成から採用ということで、繰り返しになりますが、コンソーシアム事業というものをやったり、地域で統一的な実習ガイドラインを策定いただいたりといったような取組が考えられないかと思っております。それから右側の採用の特に復職に関して、人材バンクの活用というものが一つのアプローチとしてあるのではないのかと我々としては考えているところでございます。
 駆け足で申し訳ございませんが、以上でございます。ありがとうございます。
【秋田主査】  御説明をどうもありがとうございました。
 続けて、議事2に入ります。この際、本日は採用の在り方について、藤原委員からの事例発表をお願いしております。意見交換につきましては、このヒアリングの後に実施をさせていただければと思います。それでは、まず、藤原委員より御発表をお願いいたします。
【藤原委員】  福井県健康福祉部児童家庭課の藤原と申します。このたびはこのような貴重な機会をいただきまして、本当にありがとうございます。それでは、福井県の取組を少し御紹介をさせていただきます。
 まず、最初に保育人材に関するデータを少し見ていただきたいと思います。これは幼稚園、保育所、こども園、全てを対象にした調査ですけれども、正規の保育者の年度ごとの退職者数、そして退職に伴う募集人数、そして実際に採用できた人数を表しております。退職者数及び募集人数に対しまして、採用人数が追いついておらず、その差は年々大きくなっております。特に私立園での採用が厳しい状況となっております。
 そうしまして、各園における保育所の不足状況につきまして、県で昨年度行った調査の中では、半数の園において保育者が不足していると回答しております。
 こういった現場では保育者を求めているにもかかわらず、保育者を目指す学生が近年、かなり減ってきているという、これが大きな課題だと考えております。平成30年度の県内の指定保育士養成施設の入学者数、223人おりましたけれども、令和6年度は112人と半数に落ち込んでいます。また、卒業生のうち、幼稚園関係の就職者数も減少しております。県内の指定保育士養成施設は令和6年度3校ありましたが、今年度から専門学校が募集を停止しましたので、現在は福井仁愛学園が運営します大学と短大の2校のみとなってしまいました。県としましても、この2校への入学者確保というところが、県内の安定的な保育人材確保において、非常に重要なことだと考えております。
 こういったかなり厳しい状況を何とか改善するために昨年度、福井県保育連携協議会を立ち上げました。この立ち上げに当たりましては、幼稚園関係の団体の会長様にお声がけをいただいたということがきっかけなんですけれども、養成校のほうにも相談したところ、ぜひやりましょうということで、皆さん非常に協力的で、全く予算もない中でしたがスムーズに立ち上げることができました。これまでも養成校、保育団体、行政と、それぞれが個々の取組を行ってきておりますけれども、やはり3者が課題を共有して全体で取り組んでいかなければ、この厳しい状況は乗り越えられないという共通の認識の下に協議をスタートいたしました。
 そこで、協議会でどのようなことを協議していくかということですが、主な協議事項と課題解決のアプローチとしまして、まずは保育者の処遇改善によりまして、現場の労働環境をよくしていく。そして、保育の質を向上させる、それによって保育現場が魅力的になり、保育者のモチベーションもアップする。そして保育の仕事の印象がよくなり、その魅力をしっかり発信していく。その発信は、保育を目指す方だけではなくて幅広く発信していって、社会的な理解も広げていきたいと思っております。それにより、保育者になりたい若者が増加していくと、こういった好循環のサイクルを回していければと考えております。
 協議会におけるこれまでの協議内容としましては、魅力の発信ですとか業務負担軽減、あと若手職員の離職防止について意見交換を行っております。また、保育人材センターや養成校での取組の報告、そのほかに県や市町における保育人材の予算に関することです。これは県がいろいろ園に使っていただきたい補助金を創設しましても、市町村が予算化しない限りには各園は制度を利用できないということで、各市町の予算状況も、この会議の中で共有をしております。また、採用に関しまして、それぞれの機関が感じる課題ですとか、他機関への要望などについても意見交換を行いました。また、今後につきましては、先ほどもありましたけれども、資格をお持ちの保育者、潜在保育者の方に、また、少しでも現場で活躍していただけるような取組について、この協議会で議論をしていきたいと思っております。
 潜在保育者の復職支援につきましては、保育士・保育所支援センター、福井県の場合、保育人材センターという名称ですが、そこでの取組が重要になってくるかなと思っております。福井県でも令和元年10月に、このセンターを設置しまして、求人を出している園と求職者のマッチング支援ですとか、あと就職した後に職業として継続できるように、手厚いフォローを行っております。また、潜在保育者が気軽に集って、最近の保育現場の現状ですとか、そういったものを情報交換するような集いの場も設けておりまして、そこから就職につながったという事例もございます。また、昨年11月にこども家庭庁のほうから、ハローワークと保護センターの連携強化について通知が出ておりますけれども、先ほどもありましたが、園ではどうしても人が採用できない場合は有料の職業紹介を使いますが、その手数料がかなり負担と、これはもう本当に現場の先生からもよくお聞きしますが、そこを何とかするというところでは、無料の公的な職業紹介機関であるハローワークとの連携というのは非常に大事だと思っておりまして、ちょうど明日なんですけれども、ハローワーク主催の就職相談会に保護センターも協力して開催いたします。私もまた参加させていただこうと思っておりますが、そういった意味で来年度、ハローワークさんにもこの連携協議会に入っていただけないかということを、また御相談させていただきたいなと思っております。
 先ほど、幼稚園教諭の人材確保について、保護センターとの連携はどうかというお話、説明ございましたけれども、私、個人的にはその方向はとてもよいのではないかと思います。幼稚園教諭も保育士も含めて包括的に人材確保、また、就職支援するということは非常に効率的だと思いますし、幼稚園教諭を含めることでセンターに来所された方が、御自身が持っている資格を生かしたその就職先の選択肢も広がりますし、働く人にとってもよいのではないかなと思います。ただ、福井県、現状としまして、社会福祉協議会に委託をしているということで、求人求職の検索システムが全国の福祉人材システムを活用しているということもありまして、幼稚園教諭を含めるとなりますと、そういったシステム改修が必要ではないかというようなことも少し現場のほうでは出ておりました。
 続きまして、本県の具体的な事業を少し紹介させていただきます。まず、保育者養成としまして、養成校への志願書を何とか増やしたいということで、今年度から養成校への補助金を創設いたしました。内容としましては、成績上位者の授業料の免除をします特別奨学生制度ですとか、あと成績に関係なく独り暮らしの学生に家賃補助、月4万円という制度を創設いたしました。これ、かなり手厚い制度なんですけれども、エッセンシャルワーカーである保育者の確保、養成というところは県としても非常に大事なところだと思っておりまして、それを民間の1法人の努力だけに頼るのではなくて、県としてもしっかり対応していく必要があるということで、こういった補助金を創設しました。また、そのほか、養成校が主催する中高生の保育体験イベントに対しても補助を行っております。夏休みなどに開催しましたが、定員を超える申込みがありました。今回、申込みが多かった理由としましては、この後、紹介させていただきますけれども、魅力発信ですとか、こういった特別奨学生制度の内容を分かりやすいリーフレット、これをつくりまして事前に配付したこともありまして、高校生には少し関心を持ってもらえたのではないかと考えております。私もこの体験イベント参加しましたが、高校生は子供がかわいいとすごく楽しく参加しておりましたし、また、現場の保育士の方もこうやって高校生が来てくれることで、自分たちの仕事の意義というところを改めて感じられてうれしいというような声もありました。
 また、養成校の附属幼稚園でもこういった体験ツアーを実施しております。このように養成校が主催で大きなイベントを年数回、開催するということも意義はありますけれども、地域の各園において、園が主催する中高生のふれあい体験も重要だと考えております。各園のほうでは毎年、夏祭りなどの様々な行事を行っていますけれども、そこに地元の中高生を招待してはどうかという、これは連携協議会での意見を基に創設した補助金になりますが、将来保育者を目指すきっかけとしては、小さい頃に子供と触れ合う現体験が必要と、今、少子化でなかなか子供と触れ合う機会がないんですけれども、そういった体験が必要ではないかと。地域で開催することで地元の中高生も参加しやすいですし、また、新たなイベントを開催するのは園にとっても負担ですけれども、既存の事業を活用することで手軽に実施できるのではないかと。ただ、この実施に当たりましては、中高生の周知について学校側の協力が不可欠だと考えております。また、連携協議会により顔の見える関係ができたことによる連携も進んでおりまして、その一つが、市町主催の高校生の保育体験の事前説明会へ養成校の先生にも講師として派遣いただき、子供の関わり方というところを事前に説明してもらいました。高校生にとっては専門家から分かりやすく教えてもらえますし、また、受け入れる側の園にとってもある程度、事前に勉強してくるということで負担がなく受けられると聞いております。
 また、高校の教育活動との連携も重要でありまして、新たに高校の家庭科教員の研修会にも予備校から講師を派遣しまして、保育に関する専門的、最新の事例を高校の家庭科の授業や指導に活用していただくということも始めております。これによりまして、高校生には保育についてより関心を持ってもらえるようになりましたし、養成校と高校教員とのつながりもできまして、授業の中で養成校での体験を実施する高校も出てきました。将来の職業を見据える、進学を考えるこの時期に、授業の中で保育の魅力を体験できる機会が得られております。今はまだ1校で開催ですけれども、こういったところを増やしていきたいと思っております。
 続きまして、魅力発信事業です。これは保育の魅力を分かりやすく伝えることが大事だと思っておりまして、昨年度、「ふく保育」というポータルサイトを開設しまして、保育の魅力ややりがい、そして、保護者からの感謝の声ですとか、あと賃金も低いと言われていますが、改善してきているというようなことを発信しております。このポータルサイトをぜひ中高生にも見てほしいということで、一枚のチラシにまとめまして、全員に配布をしました。このチラシの作成に当たりましても、養成校の先生方からいろいろ御意見をいただきまして、できるだけ中高生に見てもらえるような内容にしました。どうしても県がつくると、あれこれ情報を入れて硬いものになってしまうんですけれども、やはりそこはふだん学生に接している先生の意見というのは大変参考になりました。
 続きまして、職場環境改善として、本県独自の取組を少し記載させていただいております。令和5年度から様々な事業をしておりますけれども、この事業の実施に当たりましても、学生の声ですとか保育現場の意見も聞きながら、事業を創設しております。そして、今年度から、昨年度からの連携協議会での意見を踏まえまして、ICTの運営経費、ランニングコスト支援も始めております。
 最後に、質の向上という点で、幼児教育支援センターの取組をまとめておりますが、これは時間の関係上、説明は省略させていただきますので、また御覧いただければと思います。
 このように福井県、様々な取組を行っております。数字的な成果というのはなかなか厳しいんですが、ただ若干、養成校への入学者、来年の入学者が若干増えているというようなところはありますけれども、まだまだこれから、成果としてはまだまだこれからかなと思っております。まだまだやれること、あると思っておりますし、やりたいと思っておりますので、また連携協議会での議論を重ねていきたいと思っております。
 説明は以上になります。
【秋田主査】  御説明をどうもありがとうございます。
 続けて、今の藤原委員から御発表いただきました内容に関する質疑応答の時間とさせていただきます。約15分程度と時間が限られておりますので、せっかくの機会ですので、時間の許す限り、ぜひ御質問をいただければと思います。対面の方もオンラインの方も御質問のある方は挙手ボタンを上げていただければと思います。よろしくお願いをいたします。
 ありがとうございます。水川委員、お願いいたします。
【水川委員】  岐阜市の水川です。本当にすばらしい実践だなと思って聞かせてもらいました。具体的なアクションがたくさんあって、仕掛けとしても、ものすごく見事だなと思います。4万円補助の話とか、それから公式ポータルの「保育士あるある動画」もぜひ見たいなと思っています。ありがとうございます。2点、質問させてください。
 1点目は、1ページのところで採用が追いついていないとなっているんですが、現実に不足分をどのようにしてクリアしていらっしゃるのかというか、職員が足りないところを補い合っているんですが、何か足りないなりの工夫があったら教えてください。それが1点目です。
 それから、もう1点は4ページのところで、連携の仕組みがあってすごいなと思うんですが、ここは知事部局ですので教育委員会は普通入っていないんですが、教育委員会との連携というか、要は公立の幼稚園とかそういったことはどうなっているのかということの2点を教えていただけますか。よろしくお願いいたします。
【秋田主査】  ありがとうございます。それでは、2点、藤原委員からお願いいたします。
【藤原委員】  御質問いただきありがとうございます。まず、1点目の正規保育者が足りていないというところの対応ですけれども、ここは正規職員は足りない分、あとは非常勤職員で何とかカバーをしているというところです。ただ、不足数というのも人員基準が満たさないほど不足しているということではなくて、気になることであったり、低年齢児の子が増えているということで、より手厚い保育をするというところで必要になってくる人数ということで、何とか非常勤職員で対応しております。
 それと、4ページの連携協議会の中に教育委員会がどのように関わっているかということなんですけれども、もちろん義務教育課のほうもメンバーとして、福井県の中に入っておりまして、あと幼児教育支援センターも園の中に入っておりますが、幼児教育支援センターは教育委員会のほうの所管となりますので、そこはしっかり公立園も含めて連携協議会で議論をしております。
 以上でございます。
【水川委員】  ありがとうございます。きちんとリンクされているんだなと思って感心しました。ありがとうございます。以上です。
【秋田主査】  どうもありがとうございます。ほかに御意見いかがでございますでしょうか。浅井委員、お願いします。
【浅井委員】  質問なんですけれども、恐らく福井県の全体で同じような状況というよりは、例えば人口減少地域であったりとか、それから福井市のところだったりで状況が違うのかなと思うんですけれども、そこでの調整とか、そういう仕組みはありますか。
【藤原委員】  御意見ありがとうございます。確かにその点は福井県としても非常に課題だと思っておりまして、地域的には保育士が足りない部分、地域もありますけれども、過疎地域なんかですと、逆に卒業生が地元で就職先がないというか、そういったところもありまして、そこはまた、連携協議会の中でも、今年度の協議会の中でそういったところも今後は話していかないといけないねというようなところは課題としては思っております。ただ、今、県全体で見ますと、やはり保育士はまだまだ不足というところで議論をしております。
【秋田主査】  ありがとうございます。続きまして、石川委員、お願いいたします。
【石川委員】  ありがとうございます。本当にいろいろきめ細かくなさっていてすばらしいと思いました。
 1つ、7ページのところで、福井県保育人材センターのところで、いろいろアフターフォローとかをやっていらっしゃるという取組などが書いてありまして、現役保育者の就業継続支援に向けた電話、来所によるとか、本当にこれはすばらしくて、一旦勤めた人が長く在職していくということはとても大切なことだと思っています。あと園長への助言とか、この辺は具体的にどんな形でやっていらっしゃるか、私が聞き逃したのかもしれないですけど、もう少し教えていただけますでしょうか。お願いいたします。
【藤原委員】  アフターフォローのところは保育人材センターの強みだと思っております。ハローワークさんですとマッチングまでだと思うんですが、その後、しっかり継続していけるようにするためには、就職した園に実際訪問しまして、どんな感じで仕事できていますかというようなヒアリングを行ったりですとか、あと、また悩みを抱えているようでしたら、そこの園長先生とまた、人材センターが少しお話をしたりですとか、かなり手厚くやっております。そういったところが強みかなと思っております。
【石川委員】  ありがとうございました。すみません。参考までに、例えば新人さんのところには必ず回るとか、そのように体系化されているんですか。
【藤原委員】  そうですね。人材センターによってマッチングした方については、全員回っております。
【石川委員】  そうなんですね。ありがとうございます。
【秋田主査】  ありがとうございます。あと佐々木委員がお手を挙げておられますので、この質疑応答につきましては、佐々木委員までとさせていただきたいと思います。佐々木委員、お願いいたします。
【佐々木委員】  ありがとうございます。今の石川委員の御質問とも関連するんですけれども、保育者にいい職場に、マッチした職場に勤めることと、後に離職防止のためのフォローアップというのがすごく重要だと思います。例えば幼稚園教諭でありますと、新採研(新規採用教員研修会)の指導員というものがついて1年間ずっと指導に行ったりするんですが、公立だけでなかなか私立の先生方や保育所やこども園の先生方にはそういう手厚いことがないので、そういうことを県全体のフォローアップシステムとして考えておられて、効果が出ているのかどうかということについてお聞かせいただきたいのでお願いします。
【藤原委員】  まず、保育人材センターでの取組というところは、県が全域をカバーしておりまして、嶺北地域と嶺南地域に分かれるんですけれども、それぞれにセンターを設置しておりますので、地域全ての園に人材センターでマッチングした職員に対しては、全員フォローアップをしておる、一応そういう体制は取れていると考えております。
【佐々木委員】  ありがとうございます。前回の議論でも出た幼児教育センターを核にしてという中で、そのような機能も絶対付随すべきだなと思いまして、質問させていただきました。ありがとうございます。
【秋田主査】  どうもありがとうございました。それでは、先ほどの事務局からの説明及び藤原委員の御発表を踏まえまして、幼稚園教諭等の採用の在り方に関する意見交換を実施したいと思います。
 まず、意見交換に先立ちまして、本日御欠席の岡本委員より、議事に関する御意見を事前に頂戴しておりますので、事務局のほうで読み上げをお願いいたします。
【鈴木補佐】  事務局でございます。岡本委員から事前にいただきました御意見に関しまして、私のほうで代読させていただきます。
 「1月28日、委員、岡本潤子。本日は出席が叶いませんので、文書にて意見をお届けしますことをお許しください。
 これまでの様々な会議において抽出されている課題は、全国の幼稚園でもそのことを認識し、それぞれの地域で、また、園としても課題解決に取り組んできたところですが、なかなか改善には至っておりません。そのような中で、子供たちと日々直接関わっている私ども保育者が今、何ができるのか、全日本私立幼稚園幼児教育研究機構として、今すぐ何ができるのかを考え、次年度の教育研究課題における主題を「創りだそう!こどもの未来を拓く、良質な乳幼児期の教育を。届けよう!こどもと共に生きるよろこびを」とし、保育者が研修会等を通して発信していこうと思っています。まずは、保育者のウェルビーイングをしっかりと確保する中で、課題解決に向かいたいと考えております。
 このたびの資料を通し、様々な取組が次年度以降に予定されておりますが、まずは既存にあるものをベースに必要としていることへ繋げる工夫が必要ではないかと考えます。例えば、人財確保に関して新たな事業が予定されておりますが、私どもの園では結婚、出産、育児のため、1度は退職をする教員が多いですが、その後に復帰、復職してくれていますので、経験を積み、資質能力を持った保育者を継続して雇用することができ、今に至っています。結果的に採用や育成に対するコストがかからず、園の文化を維持することができるように思っています。このような取組も進めることができるよう支援していただければありがたいと思います。
 また、各自治体には既に保育士、保育者支援センター等が設置されているところもあり、そこに幼稚園教員も加えていただくということにより、新たに事業を立ち上げなくてもよいこと、その機能に必要な人材バンク登録者への研修などについては、私どもの組織である幼児教育研究機構が担うことができるなど、既にある財産を縦横のしばりを外して結びつけていくということにより、好循環を生むことにつながるように思います。様々な場所で様々な組織がそれぞれ、様々な取組の実績が日本の幼児教育の現場はたくさん持っていますので、ぜひつなげて活用することが大事ではないか。私どもの団体も惜しみなく協力しようと思いますので、そのような視点もお含みいただくとよいのではないかと考えます。」
 以上でございます。
【秋田主査】  代読をいただきまして、ありがとうございます。
 それでは、意見交換として、自由討議をしたいと思います。事務局の御説明や検討事項において、また、藤原委員の御発表を踏まえまして、御意見を頂戴したいと思います。時間はおよそ1時間を予定してございますが、人数が多いためできるだけ、お一人は3分程度に収めていただくよう御協力をお願いいたします。
 なお、前回の研修の議論に関する事務局の取りまとめ案に関しても、黄色がかかったところ、本日は自由討議において、時間が余った際には、特に必要な観点が含まれているかどうか等についての視点での御意見が頂戴できればありがたく存じます。
 それでは、御意見がある方は挙手ボタンをいただければと思います。さっきの質疑とは別に、それぞれお一人、3分程度いただければと思いますので、どうぞどなたからでもお手を挙げていただけましたら、幸いです。よろしくお願いいたします。
 ありがとうございます。佐々木委員、お願いをいたします。
【佐々木委員】  よろしくお願いいたします。私は鳴門教育大学の附属幼稚園で長く園長をやっておりまして、実習生を迎えて、今は大学のほうで学生の養成に関わっておって、しかもさっき、大キャリの幼児教育の魅力の発信プロジェクトにも関わっておりますので、その経験からお話をさせていただきます。
 一つは、養成校側で様々な5領域とか、そういう保育内容だけではなくて園の仕事、特に担任の仕事で、幼児理解とか保護者との関係性の構築とか職員同士の協働とか、あるいは、園務文書の中でこういう役割があるというようなことも含めた自治的な指導が必要だと思います。ちなみに、私どもの大学の大キャリのプロジェクトでは、徳島県の新規採用教員の新採研と大学の領域「健康」の授業をマッチングさせて一緒にやって、近い将来どういう新採研を受けて現場でやるのか、あるいは新採の先生方のやりがいと、それは様々な悩みとかをシェアし合ってやっていって、近未来の自分のイメージがわくようなことをやっております。
 それで、先ほど大阪の常盤さんの無償、有償ボランティアというのがありましたが、本当にこれってとても優れた取組で、ただで働いているということよりも、お金をもらって働くことがどのような責任とやりがいがあるのかというようなことも、これから必要じゃないのかなとすごく思います。現場の先生方も、この頃、特にコロナ以降は学生さんに気を遣っていろいろとやっているけれども、反面、現場に出たとき、この人たちが困らないようにという、そういう葛藤の中でやっておりますので、無償のトレーニングと有償のトレーニングと、その両方を合わせることによって多様な経験ができるかなと思っております。
 それと、私どもも3年前から、幼稚園を終了するときには、野球選手、サッカー選手、お花屋さん、アイドルに続いて人気のあるのが幼稚園の先生なのに、すごく人気が段々下がっていきますが、この間のベネッセコーポレーションでは高校生の人気職種は教員、保育者であります。僕、原因を調べた結果、やはり大学の進路指導とか、大学の先生方の職業指導のときに待遇が悪いとか、保護者が難しいとか、なかなか人間関係が厳しいとかいうようなことがあってネガティブなことになるので、低学年の5年生の家庭科から保育や保育実習で、ずっと絶え間ない子供の魅力、保育の魅力を訴えるとともに、大学養成校での指導についても少し口出しをして、保育界によい人材に来ていただけるような方略を練ってはいかがかなと思いました。
 以上です。
【秋田主査】  佐々木委員、ありがとうございます。大キャリの御自身の大学での御経験をはじめ、有償と無償のボランティアの必要性や、今後、近未来を持っていくためにも大学養成校での進路指導としての、職業指導の必要性もお話しいただきました。どうぞ皆様、1人ずつではなくて、発言の意思がある方は挙手のボタンを上げていただきますと、それを順にお願いすることができますので、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございます。石川委員、お願いいたします。
【石川委員】  ありがとうございます。私も保育者養成大学、4年制大学の教員をしております。それで、幼稚園に学生たちが就職していくんですけれども、幼稚園というと、例えば2時ぐらいに保育が終わるとか、そういうようなイメージがございましたけれども、今は本当に保護者の方のニーズが違いますので、本当に預かり保育、5時、6時まで、朝8時半からというような感じで、そういうニーズが多くて、例えばうちの附属の幼稚園も本当にそれをやらなければ子供さんたちが集まらないというようなこともあって、そんなふうにどんどん、どんどん、仕事の外から見ていたイメージというのと変わってくるようなところもあるわけです。
 また、近隣のいわゆる幼稚園というのが随分閉園をいたしまして、そうすると、こども園とかそういうところへのニーズが高まっているなというところがありますので、本当にまず、一つとして、幼稚園でも意欲を持って勤めているんですけれども、幼稚園教諭のキャリアアップ研修というのを体系化していくということは非常に大事だろうと思います。また、そういう預かり保育とかそういうことも増えていますので、サプライティーチャーですか、ああいったシステムというのもしていかないと本当に、それぞれの幼稚園が自前でいろいろ人材を確保するといっても限界があることもありますので、そういうことかなと思っています。
 それから、本当に養成校として入学者を確保するために、本学なども相当高校に出張授業、出前授業をしまして、もう本当にたくさん、そして高校2年生、1年生のうちから出張授業をして、そして関係性をつくりながら学生を集めているというのが現状なんです。ですから、そしてまた、就職のところも、本学ではなるべくいい園というか、学生たちが勤めていかれるような園というところと連携協定を結んだりとか、あるいは、コンソーシアムということでもないんですけれども、30ぐらいの法人様に大学に来て(音声途絶)どんどん質問ができるようなそういう日をつくったりとか、そんなようにして就職とか、先ほどの有償ボランティアとか、そういう機会をどんどん増やしていって、そして、在学中に体験をしてイメージをつくって就職するという流れをかなりやらないと、この流れがつくれないというようなところもございます。ですので、そういうのが現状だなと思います。
 ただし、先ほどの福井県のお話を聞いていて、フォローアップ、(音声不明瞭)のフォローアップというのもすごく大事だと思って、そういうところを、また地域を挙げて、あるいは大学間なんかでも連携しながらできるといいのかなということを思いました。
 以上です。意見です。
【秋田主査】  ありがとうございます。御勤務先での御苦労と御経験、ありがとうございます。そして、キャリアアップ研修が必要であることや、それから各園だけではない人材の確保の手だてを打つことであったり、あと、フォローアップの体制も福井県のような、就職後の入職後のフォローをどうしていくのかということも御意見いただきました。ありがとうございます。
 矢萩委員、お願いいたします。
【矢萩主査代理】  和洋女子大学の矢萩と申します。先ほどは藤代専門官、そして福井県の藤原委員のお話、誠にありがとうございました。いろいろと考えさせられることが多くございまして、まとめてうまく話せるかどうか分かりませんが、先ほど佐々木委員が大キャリのお話をしてくださいまし、本学も昨年度と今年度、これに取り組ませていただき藤代様には御来校もいただいたかと思いますが、報告書が出来たてほやほやですので、そこの中から少しお話をさせていただこうと思います。
 様々な調査を行いましたけれども、中高生とその保護者の方を対象にしたアンケートで、一番の課題は幼児教育の重要性がなかなか理解されていないという、この現実ということで幼児教育の重要性、これの理解の促進ですとか、それから幼児教育・保育職に関わる職業への関心というのがどうなっているか、本取組において、確認がされたということがございました。
 やはり懸念されるイメージとしては、処遇への不安回答がどうしても多くなっております。私立の幼稚園などでは、差も大きいところが正直あるのではないかなと考えております。例えば、卒業生が複数働いている市川市内のある幼稚園の園長先生から、うちの園で5、6年も働けば年収600万いきますよというお話があり、認識を改めさせられたことがあったのですけれども、実態を知る、事実を知る、そして正しい事実を、情報を伝えていく、発信していくという役割が養成校にはあると感じております。
 そして、次は離職の時期なんですが、新任の1年目が、先ほど責任の重さというのが理由に挙がっておりました。私、4年生の担任なのですが、複数の自治体様から合格をいただいても、1人担任のところにはなかなか勇気を持って臨むことが難しい学生の実態も見聞きしております。そして、次の離職を考えた時期が、3年から5年目、そして、育休、産休の時期が次のタイミング、それから園の体制がすごく変わるときがある。例えば、卒業生から「聞いてなかった」と言われたことがあるのですが、○○幼稚園ということで就職しても、こども園に移行になり、2歳児の担任が始まるとか、そういう予想していなかった事態、あるいは、ほかの事例ですとあまりよろしくないことですけれども、一斉に、年度末に保育者が辞めていくような事態が生じたときですとか、子どもたちのために踏ん張って、だからこそ続けた卒業生もいますけれども、タイミングとしてはそういったところで離職の危機が訪れるということが分かりました。
 それに対して、卒業生ですとか、それから、今、保育を学んでいる学生、そして現職の保育者が出会う場を創出していくということが養成校として求められていると考え、今年度、様々に行ってまいりました。一つが研修を現職の先生と学生とが一緒に受けるという試みです。大キャリが7月の採択後から始まっており、6月だったものですから報告には入れてないんですけれども、アンケートでは、双方に良い効果がありました。現職の先生は、現場でいろんなことがあって考えさせられる日々の中で、幼児教育・保育の学びのまさに入り口とか中間にいる学生に出会ったことで初心を思い出し、そしてそこで学生に憧れられるんです。学生は、さすが現職の先生はこうだった、ああだったということを述べていました。そして、表現のパフォーマンスですとかそういったことを一緒にやる中で、楽しい時間を共にして、保育者はこんなふうに子供たちと日々過ごしていると実感し、キャリアへのイメージがプラスに転じていくようなことがありました。それからト田委員のところでの有償ボランティアならぬ、「保育実践プロジェクト」という、正課の実習とは別に、評価とか、指導案とは無縁の試みを行っています。4年間の中で子どもに出会える機会というのは実習先が中心になっていて限られていますので、ゼミなどでは私もいろんなところに参りまして、学生とともに学ばせていただいておりますけれども、大学として市川市と連携を図って、そして、公私の幼稚園、保育園、認定こども園で体験をさせていただくということを始めて3年計画の2年目になっております。現場に伺っていろんなことが見えてまいります。ですので、実習だけお願いして御指導を仰ぐのではなくて、日頃からこうしたつながりを持っていくこと、そして何かのときに、また、行ってみたいというふうに思える学生、養成校生が1人でも増えることが、保育の魅をプラスの方向に変えていきます。実習で保育職を諦める学生もいないわけではないですけれども、そこを減じていくことができるのではないかと思います。
 そして、世の中に大きく広がっているマイナスイメージというのをどうやって払拭していったらいいのか。イメージが、1回抱かれてしまうとそこがなかなか難しい。それで、先ほど中高生の触れ合い体験のお話がございましたけれども、園にお伺いしていて思ったのが、今、幼保小の接続も言われる中で、「コロナの前は近隣の小学校の子たちが遊びに来ていたんだよね。でも今はもうすっかり来なくなってしまった。」と園長先生がおっしゃっていて、幼稚園からも小学校に働きかけていく必要があるのかなということです。双方の働き掛け合いというのが求められていると強く感じた次第です。
 それから、最後ですけれども、養成校だけでこれを進めることは難しい。福井県の事例ですばらしいなと思いましたのは、オール福井の体制をどうやってつくられたんだろうという点です。千葉県でもいろいろと議論されていますけれども、実施主体は市町村というところにどうしても県の姿勢が向かいがちであり、そして縦割りの行政の中で、このことについてはここがお答えします、このことについてはここがお答えしますという担当制になってしまっていないか懸念されます。福井県では全市町が協議会に加わっているということと、幼稚園、認定こども園、保育園全ての関係団体が入っている、こういった体制、コンソーシアムは、県の力だけでできるものでもないわけで、様々なところが力を出し合っていく必要があると思われます。本学も「大学コンソーシアム市川産官学連携プラットフォーム」というところのキャリア形成支援のプログラムを実施して、そして、学内でも、こども発達学科だけが頑張ってもできるものではなくて、様々な事務局、部局の方たちに力を貸していただいた。こういった体制をどうつくるのかというところが、もっと大きなシステムの中でも必要になってくるのではないかということを感じている次第です。ありがとうございました。
【秋田主査】  ありがとうございます。矢萩委員からは大キャリで3年間取り組まれたアンケートに基づく様々な御報告や、実際に現職と学生が一緒に共に学び合う研修であったり、大学と自治体がつながったりというお話と、そして、連携体制をいかにこれから大きく、自治体とも広域でつながっていくのかということへの課題の御指摘もいただきました。
 それでは、続きまして、村崎委員、お願いいたします。
【村崎委員】  よろしくお願いいたします。福井県の事例が本当にすばらしくて、どのようなことを申し上げようかなと思っております。高校時代から、また、大学、短大に入って幼児教育の現場を知って離職しないようにするという話の中で、どうしても人間関係等は正直、どんなにインターンシップというか、実習しても分からない部分もございます。実際、働き出してからも、1年たっても2年たっても気づかなくて、その後気づくということもあると思いますので、なかなかそれを実習等で解消するのは難しいとは思うんですけれども、そうやって現場を知るということでギャップをなくすということはすごく大事なことだと思っております。
 人材をどれだけ増やすかという今、本当に幼稚園教諭ならびに保育士が足りないというところで、例えば徳島県や他の都道府県でも実例がありますけれども、テクノスクール等と養成機関が連携しているところもあるかと思います。徳島県もテクノスクールと連携して離職された方、55歳未満の方々が学ぶという形で、その方々が短大等に入ってきて、そこから保育士、幼稚園教諭を取って現場に行くということも実際しております。それはすごく現役の学生というと言い方が難しいですが、18歳、19歳の学生にとっては、いわゆる年配の方と接するというところで、刺激になっているようです。その方々のお話を聞くと、介護の道に進むか、保育や教育の道に進むかというところの選択をした結果、大学、短大で学びたいということで来られております。そういう形での人材を供給するというのも一つだなと思っております。
 また、福井県のお話にありましたようにすごく手厚い、例えば学生さんに対しての補助金、授業料のところもありましたけれども、一方で、私立幼稚園を運営する立場でお話させていただくと、じゃあ、どれぐらい採用できるのかと。つまり、20歳、22歳、23歳の子たちを雇ったら、40年面倒見ましょうというのが基本的に我々の考えるべきスタイルだと思っております。そうなったときに、40年後までしっかりと雇えるかどうかということを危惧されていらっしゃる幼稚園等も実際ございます。しっかりと、経営主体が体力をつけなければいけないというのはあるんですけれども、子供たちの数というのは想定以上のペースでどんどん減っているのが地方の現状です。ある意味、例えば福井県みたいなすばらしい制度は、期限付であったほうが「いま養成しなければ」と後押しできる気もするんです。いつまでもこの制度を続けられるかというと、供給過多になる時代がすぐ来るのでは、と地方の者として思う部分もございます。都会のほうでは、多分そういうところまでの心配はないかもしれませんけれども、生まれた子供の数が、例えば徳島県なんかだったら県全体で昨年度は3,500人を切っているんです。多分何とか区に負けちゃうぐらい。そういう現状の中で、幼稚園、保育園は待遇面等で厳しくせざるを得ないところも実際出てきているというのが実情かと思います。
 そのため新規採用ではなく非常勤に頼らざるを得ないという園も実際あるようには聞いております。つまり、なかなか全部を正規で採ることができないところも地方ではございます。福井県のような制度を設けるのであれば、期限を設けて加速させることも大事かと思います。大学短大に入る子たちにとっても、すごく助かる制度はあると思うんですけれども、供給過多になる時代が来るとも考えられますので、バランスを考える必要があるのかなと聞いていて思いました。本当にすばらしい制度だとは思うんですけれども。
【秋田主査】  村崎委員、どうもありがとうございます。御自身の県の状況として、人材供給と需要のバランスを考えていくことであったり、18歳人口だけではなくて、もう一度、復職をする、55歳未満の方等の養成を請け負っていくことであったり、いろいろな、これから制度という、過多になるバランスというんでしょうか、どうやっても子供の数は減っていく現実があるわけで、その中で、どういう形の体制をつくっていくことが可能なのかという御指摘をいただきました。ありがとうございます。
 それでは、水川委員お願いいたします。
【水川委員】  よろしくお願いします。岐阜市の水川です。私は現職のときに、県教委で教員採用の仕事をしていて、大学の教員養成にも関わって、学生を育ててきましたが、今、市の教育長になったら教員不足にあえいでいます。大変な状況で、本当に免許を持っていれば誰でもいいくらいで、それでも集まらない苦悩の中にいるんですが、今、採用のことに関わって、私はネットワークとか経済的支援というのはもちろん重要な具体的な方策だと思うんだけど、根幹となる、教員志願者の増加の戦略の根幹は何なのかということを最初に意見を述べたいと思います。
 資料1にうまくまとめられているんですが、一つは職の魅力で、大学にいるときも採用試験のときも、何で先生になるんですかといったら、大好きな先生に出会ったということを言う学生がやっぱりいるんです。出会いの中で、幼児はなおさらだと思うんですけど、親以外の最も身近な大人のモデルであり、1日歌を歌ったり、遊んだり、給食を食べたりする魔法使いのような存在が本当は保育者だと思うんです。だから、まずは魅力ある教師を育てないことには本質的な解決にはならないなと思っています。
 それから、2つ目は、働きがいのある職場で先生方が指導力をつけるということを担保しないと、指導力のある先生だから、子供たちは大事な、大事な大人のモデルとなるので、研修も含めて、1人の教員、保育者が力をつけるということがすごく重要だなと思っています。
 それから、3つ目はいろんな仕組みがご提案されていますけれど、働きやすさとチームで保育ができる環境の整備というのがあって、例えば病休が1人出ても、子育て早出、遅出の勤務をしなければならない職員がいても、それでうまく回っていく。例えば小中学校でいうとチーム担任制みたいなのは、どんどん広がっているんですが、そういった新しい園の保育の仕組みというか、そういうものを教員プラス支援スタッフでやっていかなければ間に合わない時期だし、それをやることが本質的な解決になるんだなと思っています。
 この3つで、じゃあ、具体的に何なのかということなんですが、幾つか思いつくものを言います。一つは、大学の入学者を増やさなければいけないので、大学に入るのは高校生ですよね。と思うと、高校生のリクルート、例えばミニ教育実習とか、それからオープンキャンパスとか、それから高校の進路指導に、直接現場の教員や教育委員会なりがリクルートしていくとか、ものすごく力のある先生が高校の現場に行って、保育の、幼児教育の魅力を伝える必要があります。さらには、県教委と連携してやる必要があると思うし、もっと遡れば、中学校の家庭科の保育実習も重要なチャンスなので、そのときに、いかに幼児教育が面白いかというのを見せるということが大事だなと思っています。
 それから2つ目は養成機関のカリキュラムの、少し私も教員養成にいて思ったんですけど、例えば言い方は悪いですが、幼児教育を学んだ学生は、万が一、教員にならなくても子育てのプロになれるようなプログラムも仕組むとよいと思います。ペスタロッチやルソーを勉強するのももちろん重要なんですけど、遊びのプロとか子育てのプロという学びというのが前面に出ると、どうしようかなと思っている学生も学びに向かうんじゃないのかなと思っています。
 それから、3つ目は、先ほどの教育実習で大学が4割、短大が5割減退するということですけど、これはいつも思うんですけど、私も職場体験に向かわせるときに、企業にどうやって、何のためにこの活動をやるのかということを理解してもらって受け入れてもらうんです。何でもいいから勉強させるんじゃなくて、園のほうとしては、未来の保育者が来ると。お客様中心じゃないですけど、教育実習で教えてやるじゃなくて、志を持っている学生を受け入れるなら、一番面白いところを伝えてやろうという構えが必要かなと思っています。
 4つ目は、いろいろな委員さんおっしゃられた魅力あるインターンシップ制度ということで、有償ボランティアとか、あるいはインターンが単位に変えられるという仕組みも必要だなと思っています。それを続けることによって何がいいかというと、例えば私立の幼稚園は、実習は大切なリクルートの場になると思うので、そこでつかめばいいと思っています。
 5つ目は、保育経験者とか子育て経験者の積極採用と周知の話ですが、これも話、出ましたけれども、免許所有者の再就職のハードルを下げるというか、フルタイムでなくてもチームの一員としての仕組みができれば、もっとなりやすいと思うので、そういった支援センターとかのネットワークをつくると同時に、採用のハードルを下げるという考え方が必要だなと思っています。
 最後ですが、保育サポーター、教員でなければできない仕事と教員でなくてもできる仕事をきちんと仕分して、岐阜市も「学校の健康診断」を行っていますが、幼稚園業務の健康診断をやった上で、教員でなくてもできる教員の補助の仕事とか、あるいは教員業務の補助とか、例えば始業前の預かりの話とか、教材作成、準備、清掃、施設の管理、ICT、ホームページの作成管理とか、備品の管理とか、実は教員が結構やっていることを事業仕分して、整理してやると、本質的な先生は子供に向き合うということを中心にというか、それをアピールできると本質的な解決の入り口にはなるんじゃないのかなと思っています。
 以上です。
【秋田主査】  水川委員、ありがとうございます。実際に究極的には採用のためには職の魅力というものをいかに高めていくかというところで、やはり一人一人が力をつけることであることや、それから働くときの働き方であったり、チームで研修を受けて伸びていくことや、働きやチームで行っていく体制づくりをどうしていくのか。それに合わせて具体的に6点、このような形ができるのではないかという御意見を賜りました。ありがとうございます。
 続きまして、浅井委員、お願いをいたします。
【浅井委員】  いろんなお話を伺いながら考えたところというのもあったんですけれども、まず、退職、特に1年目では合わないなと思って離職したりというのは、ある程度は起きるだろうなという感じはしていて、それはもちろん少ないほうがいいんだと思うんですけれども、でも、合わないなと思いながら続けるというのも考えづらいので、そういうものなのかなと思うんですけれども、時代に合わないんじゃないかというのが結婚、出産、育児による離職の部分、退職の部分です。20年、30年の間に随分状況が変わってきていて、それは、もう共働きじゃないと経済的にやっていけないという、そういう背景もある中で一旦、退職しないといけないかもしれない職というのはすごく不安だなという感じがしています。その部分を、どうしたら働き続けられる、ちゃんと産休とかは多分取れていると思うんですけれども、育休を取って復帰するという形にできるのかというところが、一つはキャリアを積んでいくという面から重要なのかなという感じがします。
 それを考えたときに、個別の園というのがとても単位としては小さいなという感じがしていて、育休の代替を手当てしていくという面でも多分大変だろうし、そういう意味で、福井の保育人材センターでやられているようなことが、もう少し園の産休、育休の手当をできたりだとか、あるいは、先ほどの人口減少地域の場合は雇用し続けられるのかということ自体が結構心配でもあり、どうやって責任を負っていくのかという問題があるということをお伺いすると、何となく採用とか、それから育休の代替とか、そういった問題を民間だけでやっていくということがすごく難しくも思えて、半公半民のようなイメージで、こういった人材センターのようなものが機能し始めるようなこと。先ほど、地域で就職しようとすると、そこは供給過多になっているというお話もあったかと思うんですけれども、そのような調整をしたりだとか、人材をストックしておいたりみたいなことが可能になるといいなと思います。
 今の若い人の感覚だと、働き続けられるというのはベースだと思うので、そこをどのようにしたら経営状態も含めて、しばらくは、でも教師と子供の比率を下げていく必要があると思うので、子供が減ったとしても教師は必要という状況はあるかもしれないとは思うんですけれども、でも将来を見通したときに、そういう自治体が連携しながら柔軟にやっていけるような仕組みづくりというのはとても大切になるのかもしれないなと思いながらお話を伺いました。
【秋田主査】  浅井委員、ありがとうございます。育休というところが、産休まではいっても、育休のところがなかなか、いわゆる公立の教員のようにフル3年間取れるというようなところと、民営私立が多い幼稚園の場合の状況が違うときに、どのような形で安心してキャリアを積んでいけるような体制を、先ほど半公半民と言われましたけれども、そういう形で仕組みをつくっていくことによって、保育者を選んでも将来展望が持ってキャリアアップができていくような仕組みというものをつくっていくのか、なかなか需要と供給が難しいという問題があるわけですけれども、その中でどのようにそれを考えていくのかという問題と、あと、しばらくは質を上げていくためにはまだまだ教師と子供の比率がこれでいいのかという問題もあるでしょうし、そうしたところも含めて考える必要性を御指摘をいただきました。ありがとうございます。
 ト田委員が先ほど入室くださいましたので、ト田委員のほうで、今日、有償ボランティアのお話なども紹介があったんですけれども、何か御意見をいただけますでしょうか。
【ト田委員】  すみません、遅くなりまして、申し訳ございません。大阪常盤会大学短期大学のト田です。
 有償ボランティアの件、ありがとうございます。資料のほうも共有いただきまして、ありがとうございました。有償ボランティア、本学はもともと3年コースを短期大学部で導入した際に仕組みとして入れていたということがあります。有償ボランティアに関しては、特に3年コースの学生というのは授業の時数が2回生、3回生は少なくなるというように本学のほうは設定しております。1回生はほかの2年コースの学生と同じ量を受けるという形にしているんですけれど、半分にするという形で少なくしているということで、そこで空いた時間を、できれば保育の現場で研さんを積めないかということで導入しました。
 有償にしているというのは、これ実は、大阪府でやる場合は大阪府の最低賃金というのを実は保障していただいているんですけれど、保育現場も特に夕方の人手が足りない、預かり保育等の人手が足りない時間に学生が行くということで、行ってサポート、人手を送ることによって現場のほうも助かるということもありますし、特に短大に来ている学生は経済的になかなかしんどい学生もいますので、一定アルバイトをしていかないといけないという学生が多いので、その中で一定の収入が得られるような仕組みをつくっていけたらということで導入しました。学校のほうが、実は提携をしている園を中心に、学生にマッチングをして紹介をしていくというような仕組みにしているんです。例えば、居住地であったり、どれくらいの比率でいけるのかという条件面もあるんですけれど、特にそれぞれの学生が持っている得意なこととか、持っている個性とか、あるいはこういう保育をしているところを見たいんだという思いであったりというところを考えながら、乳児の保育をしたいから保育園がいいんだとか、幼児がやりたいとか、全年齢を見たいとか、幼稚園がいいんだとか、そういう思いも聞きながら学校のほうが間に入ってマッチングをしていて、紹介をしていくという形を取らせていただいています。
 その中で、学生はかなり現場を日常的に見ることになりますし、例えば実習だったら6月、9月、11月とかという、その期間の2週間に集中してということなんですけれど、1年間、週に一、二回のペースでずっと見ていくということで、4月のスタートの時期から3月の最後の時期までというのをある程度、1年間の子供の育ちというのを見ていくということができたりする。日常の現場を持っているので、大学の授業との往還的な関係ができてくるので、かなり具体的に保育のことが分かってきたりするようになるんです。有償ボランティアに行っている学生は、模擬保育なんかをしてもかなり力をつけているなということがよく分かりますし、模擬保育って子供役と大人の役、先生役に分かれたりするんですけど、子供役もこういう3歳の子いるよねというので、ちゃんとやるんですよね。そういう形で結構、学生が保育実践と大学での学びを両方で高め合うみたいなきっかけになっているかなと思います。
 その中で、実は有償ボランティアに行っている学生の半分ぐらいは、その園にそのまま就職していくというのがここ2年間、今年3年目の3年コースの学生が出るんですけれど、そこでも約半数ぐらいがそのまま就職していくという形になります。園のほうも、実はもうよく知っている学生だし保育方針も分かっているしというところで、うまくマッチングをしていきますし、学生も自分が選んでここがいいと思っているところに就職していくというところで、スタート時点がかなりスムーズに進んでいるというところはあるかなと思います。有償ボランティアも3か月とか半年やって変わるということも可能ですので、ここの園、自分の保育の方針とか考え方とは、いい園ないんだけど、ちょっと自分とは合わへんかなとかいう場合はよそを選んで、そこでも決まっていくということもあるので、行ってマッチングシステムという形で動いていく中で、離職につながりにくい、入ってみたら思っていたのと違ったということにならないような就職というのができるような、そういう仕組みになっていくのかなと思っています。
 そういう形で有償ボランティアというものを推進させていただいて
いるということで、やってみて、学校としては結構いろいろメリットが大きいかなあというように、現場の中で育てていただきながらということで、現場にも一定御苦労をおかけするんですが、ただ、日誌とかも何も書かないので、逆に言うと学生にとっても入りやすいというところがありますし、現場の側も、多くの現場は指導対象として有償ボランティアの学生を見ているというよりも、バイトで来てくれる若い先生というところの雰囲気も持ちながらやってくれているので、関係性としても、実習のときとは違う関係をどうも構築しているというところが大きいのかなと思います。
 すみません、長くなりましたが、本学でやっているのはこういう取組だということで御紹介させていただきました。
【秋田主査】  ト田委員、ありがとうございます。有償ボランティアについて、より詳しくマッチングの在り方であったり、それによって教育実習とは違う形で入ることによって、園との関係も違う形をしていくし、そこで、ボランティアに行く学生にとっての学びの質も変わってくるということについて、お話をいただきました。ありがとうございます。
 それでは、続きまして、藤原委員、お願いいたします。
【藤原委員】  先ほどの御質問の中で、需要と供給のバランスというところが考えていく必要があるという御意見があったかと思うんですけれども、その点に関しまして、福井県も大事なポイントだと思っておりまして、養成校である仁愛学園さんと県の共同調査ということで、人口減少社会における保育提供の在り方に関する悉皆調査というのも昨年度やりまして、これから一体、保育者をどれだけ養成していく、保育者がどれだけ必要で、養成校としてもどれだけ養成していく必要があるかというようなところを今後、考えていく必要があるということで、そういった調査もやりまして、その結果なんかも連携協議会の中で提供しつつ、実際は保育提供体制を考えていただくのは市町村になるんですけれども、まだまだ現場のほうでは保育者が足りないと言っているので、ただ将来的に、多分余ってきてしまうという、その辺りは現実的な問題として考えていかないといけないと思っておりまして、まだその辺りはこれからなんですが、市町も連携協議会に入っておりますので、その辺り、本格的に考えていかないといけないなと思っておりますので、また、調査結果なんかも、今の調査結果を見ていただいてもあれなんですが、その先の議論なんかもまた御紹介できればと思っております。
 あと、ただ、保育者というのは、どんなに子供が減っていってもなくせない大事な職業だと思いますので、あと、それと私もこういった仕事をするようになりまして、本当に幼児教育の大切さというのを実感しまして、これをいかに一般の方といいますか、広く社会に知っていただく。なかなかこれ難しい、県庁の中でもこれをうまく伝えるのは難しいんですけれども、これを一般の方にも広く知っていただいて、子供の将来を担う本当に基礎を培う大事な仕事だということを、この辺りも連携協議会の中で何とかしていけないかなと今、思っております。
 以上です。
【秋田主査】  藤原委員、ありがとうございます。人口が減っていく中で需要と供給のバランスということについて、調査などされておられるけれども、なかなかそこで未来像をどう描くかということの様々な声での難しさということについて、お話をいただきました。一方で、エッセンシャルワーカーとしての幼稚園教諭や保育者の重要性を社会にいかに周知していくのかということの大切さもお話をいただいたところです。ちょうど先週、こども家庭庁で総会がございましたときに、欧米で経済等の問題だけではなくて、子供や子育ての問題でもどうやって未来の物語を希望に満ちたポジティブなものとして語り得るのか、そのビジョンをつくれるのかということが、実は経済活性や、それから出生の増加にもつながることが実証的にとか、研究で示されてきているというお話がありました。子供が減るので保育士が不足していくとか、養成校の学生数が減っていくというネガティブな物語だけではなくて、エッセンシャルワーカーとして生涯人を育てていく、基盤として絶対に必要なこの職業の未来の物語をどのように、官も民も、みんなのネットワークの中で、ここでもそうですが、つくり出して提示していくが職の魅力化とつながって必要になるのかと伺っていて思った次第でございます。
 皆様、活発な御議論をありがとうございます。もし、前回のところに付け足しとか、今、一巡されて何か補足したいということがありましたら、いただければと思いますが、いかがでしょうか。浅井委員、お願いします。
【浅井委員】  前回の議論の中で研修の話をしていたかと思うんですけれども、ネットワークしてということの重要性があるなと思いながら、これを読んでいたときに、それぞれの保育者の自由な研修というか、その余地というのをどういう形で確保していくかということも、また考える必要があるのかなと思ったところなんですけれども、一人一人がという、今やられている民間の研究団体とかそういうものも含めて、質を底支えしてくれるものがあると思うんです。そういうものの参加している人たちが余地がなくなるようなデザインになったりとかはしないほうがいいなと思いまして、それらも含めて、何か緩やかにネットワークしながら園でやる部分、それから自治体でやる部分、もっと緩やかなネットワークの中でやる部分みたいなイメージが持てるといいなと思いました。
【秋田主査】  浅井委員、ありがとうございます。前回の研修の部分につきまして、自立的な専門家である保育者がどのような形で複層的に、全員が知らねばならないことや、自治体や団体がやっていくものと園で行うものと、また、個人として自律的に判断し参加できるものや、緩やかなネットワークというものも含めてどう考えていくのか、これらをどう文章で表していくのかというところが多分残るとよろしいのかと思いました。ありがとうございます。
 ほかにも何かお気づきの点ございますでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。ありがとうございます。それでは、本日、議題がまだありますので、議事3のほうに入りたいと思います。
矢萩委員、どうぞ、まだ大丈夫です。
【矢萩主査代理】  いろいろな御議論ありがとうございます。大変学びになっております。先ほど浅井委員からどうしたら働き続けられるかという問題提起がございました。私立幼稚園教諭だった自身の経験で恐縮なんですが、その経験の中で大変なこともたくさんあった、けれども、そこで一番踏みとどまれたというか、辞めようと思わなかったのは子供との関わり、それが自分を支えてくれたというのがとてもあって、子供とどう出会うかということをしっかり養成の段階で保障していかなければならない、手応えであったり、感動であったり、うれしさであったり、驚きであったり、気づきであったり、そういったところ、抽象的かもしれませんがその後の保育者自身を支えるのではないかということがありました。もちろん仲間との関係性とか他にもいろいろあると思いますけれども。
 そして、幼児教育に対するイメージや、幼児教育の重要性をどのように社会に発信していくかということでは、もちろん両親共働きの状況がこれだけある中で、なかなか難しいところではあると思うんですが、幼児教育・保育がサービスの提供としてのみ理解されていってしまうような方向性ではなく、人を育てる― 先ほど秋田主査から「未来への物語」というすてきなフレーズがありましたけれども、人を育て社会をつくっていく、そういう礎となる重要な部分であるというようなプラスイメージが、これはもうICT活用によるのかもしれないんですが、情報発信をどうやっていくかというのを、あの手この手で考えていくということになるのではないかと感じました。
【秋田主査】  ありがとうございます。子供とどう出会うのかという魅力であったり、そういうものがその仕事を働き続ける、核になる、支えていく。この問題はもしかすると、この後の養成のカリキュラムでも実習とか講義形式とか、それだけでいいのか、園や体験とどうつながるのかというところにもつながるのかもしれません。ありがとうございます。
 それでは、議事3に入ります。幼稚園教諭の養成については、次回の第3回から本格的に議論したいと考えていますが、それに先立って、作業部会の親会となります教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループにおいて、中間まとめを行いました。このため、次回の会議に向けて、中間まとめの議論の状況を作業部会でも報告をいただくこととしたいと思います。それでは、事務局より御説明をお願いいたします。大根田室長、お願いします。
【大根田室長】  教員免許・研修企画室長の大根田でございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、資料5に沿いまして、中間まとめについて説明をさせていただきたいと思います。一枚おめくりいただきまして、1ページ目でございます。当ワーキンググループにおかれては、養成から研修まで、そして、幼稚園に限らず、小学校、中高、そして特別支援、養護・栄養教諭全て、全体に係る教職課程、そして採用研修の在り方についての御議論をいただいたところでございます。養成から研修全体をまとめたものが1ページ目でございまして、上の枠囲いの部分でございますけれども、養成、採用、研修、各段階全体を通じて強み、専門性を伸ばし、質向上、担保向上していくということが必要であるということで、大きな方向性をお示しいただいているところでございます。具体的には養成段階については、共通で学ぶべき内容を再構造化、体系化をした上で、強み専門性を専門的な学習に基づいて身につけていくということが必要である点。採用については、教師に必要な基礎能力が身についているかを確認していく必要がある点。研修については、さらに教職課程、そして強みで身につけた強み、専門性をさらに伸ばせる機会を提供していく必要がある。そして、教員免許の上申がより可能となるような設計にしていくべきであるという御指摘をいただいているところでございます。
 より質の担保向上の観点から、1ページ目の真ん中のあたりでございますけれども、質の担保を向上させる具体的な状況でございますけれども、養成段階に関しては真ん中の養成段階のところの上から3つ目などでございますけれども、コアカリキュラムの見直し、充実をしていく必要があるのではないか、まず、研究段階から始めていくべきではないかという御意見。そして、デジタル、CBTも活用して、事前事後学習の充実等による単位の実質化を徹底していくということが必要ではないかという御意見をいただいております。併せて、関連してですが、採用段階においても、これらコアカリキュラム、CBT等々連動した内容による採用試験、一次試験の共通実施等を実施していく必要があるというお話や、研修段階でございますけれども、初任者研修と養成段階における学びのデジタルコンテンツの共有や併用を可能としていくということが必要ではないかということで、一貫して質の担保向上策に関する御意見をいただいているところでございます。また、強み専門性に関してでございますけれども、養成段階でおきまして、4つ目のポツの部分でございますが、所属している学部等における専門的な学習や、学生が身につけたいと思う専門分野の学習、他の資格との併用等に取り組みやすくするとともに、下のところ、研修段階でございますけれども、中堅研等においては、個人の強み専門性を伸ばしつつ、修士レベルの学習にもつながることで教師の資質能力の抜本的な向上も図っていく必要があると、こういった方向性が示されているところでございます。
 これを個人として見ていたものを、チームとして見たものが次の2ページでございまして、右側でございますけれども、様々な強み専門性を持った教師がチームとなることで、学校教育全体の質を向上させていくという方向性が示されているところでございます。その具体的な考え方として、その右下でございますが、免許状への専門性に関して、専門分野の付記を可能とするという方法はどうかという御意見。また、この専門科目については、学位課程の科目、他の資格科目との連携がしやすいようにしていく必要があるのではないかという御意見をいただいておるところでございます。また、各教員が強み専門性を持った教員がチームとして仕事をしていくという図が真ん中で示されているわけでございますけれども、繰り返しになりますけれども、左側でございますが、専門性については基礎能力の進化も図りつつ、中堅研等の場において、大学院や教職大学院における学びを位置づけていくことを可能とすることで、保有する免許のさらなる向上を図っていくということが必要ではないかということと、これらを図っていくに当たっては、下でございますけれども、大学と教育委員会、学校現場との連携をさらに評価をしていく必要があるだろうということが示されているところでございます。
 これらが要請から採用、研修、全体を通じての方向性でございますが、3ページでございますけれども、次のページでは、特に養成段階に関して御意見をいただいたところをまとめている部分でございます。大きな方向性としては、学び続ける教師というものを、どう基礎能力を身につけていってもらうかという観点での御意見をいただいているところでございまして、上の右のところでございますが、ワーキンググループでの主な意見というところでございますけれども、カリキュラム全体の再構造化をしていく必要があるという点、要素の関係性を考えながら大くくり化して資質能力を展望していく発想が必要であるという点。2つほど飛んでございますけれども、教職課程においても次期指導要領に対応していくという観点では学生の深い学びが実装されていくことが必要であるという点、そして、自律的にカリキュラムをデザインしていくということが学び続ける教師ということを考えた場合では必要であるという点等の御指摘をいただいているところでございます。
 また、身につけていく資質としてでございますけれども、主な意見の3点目、4点目のあたりでございますが、学び続ける力や、他の教師と協働する力、また、理論と実践の往還を通じて省察のトレーニングなどが必要であるという御指摘や、教師自身、強み弱みを認識し、また、メンタル、健康状態と向き合う、そういった学習も必要であろうという御指摘をいただいているところでございます。
 これを踏まえて見直しの考え方という下の部分でございますけれども、いま一度、原点に立ち戻った、学位課程も含めた大学による教員養成ということを示していく必要があるだろうということを大きな方向性としてお示しいただきつつ、1、2、3の部分でございますが、まず、必要な事項、科目等については、大きく教科、領域等の指導法と教育及び幼児児童または生徒の理解という大きな2つのくくりへと再構成をしていく必要があるのではないかというお話。そして、左側でございますけれども、新たな教育課題に対応すべき事項として追加すべき内容、先ほど御指摘をいただいた意見にある内容とともに、次期学習指導要領の基盤となる考え方、例えば、多様性の包摂等を基本的な方向性としてお示しをいただいているわけでございますけれども、そういったものを踏まえた対応でしたり、教員養成のフラッグシップ指定大学における先導的な取組において示されている内容等も踏まえて追加をしていくべきであるということが御意見としていただいているところでございます。これらを踏まえて、右側の3との関連でもございますけれども、全ての教育課程で学ぶべき共通的な内容と、各大学での独自の多様性の部分を組み合わせた形での教職課程の設計をしていく必要があるという御指摘をいただいているところでございます。
 関連で、4ページでございますけれども、カリキュラムのデザインの原理として3つの点、相互に関連するものとして、単なる量ではなくて質というものを考えていく必要があるということ、理論実践を統合していく必要があるということ、子供の学びの過程を中核にしていく必要があるという点。そしてまた、繰り返しになりますけれども、学生が自ら密度の濃い深い学習に取り組んでいくということが必要であるということが示されているわけでございます。
 これらの全ページの見直しの考え方、カリキュラムのデザイン原理を踏まえ、以下、学校種共通、免許種共通の考え方ということで6点、お示しをいただいているところでございます。具体的には、その下のところでございますけど、①のところで、共用科目、いわゆる66条の6科目や、介護等体験も含めて学びの体系化、最適化を図っていく必要があるという方向性。そして、②は先ほど申し上げた大きな2種類に再編をしていく必要があるという点がまとめているところでございます。
 また、追加で新しく加えていく内容として、先ほどまで申し上げてきた内容が③という形で示されているところでございます。また、①の関連でもございますけれども、教養科目や介護等体験等につきましては、教職科目の教職過程の中で必要があれば位置づけていく必要があるだろうという御意見があった中、介護等体験については、介護等体験として、特別支援学校や学級での体験等が既に行われているということを踏まえた場合に、教育実習の中で位置づけていくということが妥当ではないかという御意見をいただいており、そういったことも踏まえて、④、また、⑤が示されているところでございます。
 また、繰り返しになりますが、CBTデジタルを通じて、活用して事前事後学習の充実によって単位を実質化する、学習の質の担保、向上を図っていく必要があるということも、ここで改めて示されているというところでございます。これらは各学校種、免許種共通の方向性でございまして、⑦の部分でございますけれども、これらを踏まえて事項の名称や単位数の詳細は学校種ごと、免許種ごとの作業部会で議論をいただいていく必要があるのではないかということ。また、この後、少し説明をさせていただきますが、現行の一種、二種の免許状は、基礎免許状としての統合を図るという方向性が示されているところでございます。
 これらを各学校種に共通的に当てはめたものが5ページ以降でございます。今日、この部会においては、5ページを基に説明をさせていただきたいと思いますけれども、左側が現行の制度でございます。右側が今回の見直しの方向性を踏まえて、イメージとして当てはめているものでございます。まず、ワーキンググループの場において、強み専門性に関しては、今の一種、二種の免許の差の単位数分ぐらいを念頭に置いたほうがいいのではないかという御指摘をいただいたことを踏まえ、強み専門性に係る単位数は20単位程度ということを、まず、お示しをしているところでございます。また、再構造化を図っていく中で、科目としては領域の指導等に関する科目と、幼児等の理解に関する科目という2つの大きなくくりになっているというところがございます。
 その単位数については、フラッグシップ大学を念頭にまず、置くべきではないかという御意見をいただいたことを踏まえ、フラッグシップ大学の制度の単位数をまず、振っているというところが右側でございます。その間、各科目に含めることが必要な事項というところでございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、新指導要領の改訂の基本的な方向性や、いただいているワーキンググループでの御意見を踏まえて、教師としての適応力、回復力、自己管理能力の育成でしたり、教育における多様性の包摂が入っているというのがまず、ございます。また、先ほど申し上げました66条の6科目、また、介護等体験等をについては、必要なものは含めていく必要があるのではないかという御指摘の中で、具体的には、教育データの活用等に関しては教職課程の中で位置づけていく必要があるのではないかという御指摘を踏まえ、中に入っているところでございます。
 日本国憲法に関しては、子供の権利等、また、教育基本法との関係で学んでいくことがより学習として意義があるのではないかという御指摘があり、教育法規を含むということで中に位置づけているところでございます。外国語コミュニケーションに関しては、既に大学等で実施を行われているものが多数であるということを踏まえ、あえて教職課程の中で位置づけていくということが必要ではないのではないかという御指摘を踏まえ、ここでは記載をしていないところでございます。最後、体育でございますけれども、体育については、学校種ごとの状況が異なるということを踏まえ、作業部会において御議論をいただく必要があるということで御指摘をいただいているというところで、ここでは、現時点では書いてございませんけれども、御意見をいただく必要があるところというように認識をしております。
 共通で学ぶべき内容に関しては以上でございまして、右下のところに書いてあるとおり、単位数と事項の詳細については、この作業部会で御検討いただくものと認識をしているところでございますし、また、資料1の論点というところにも記載をされているところではございますけれども、他の資格との連携の在り方も踏まえつつの御検討が必要であるということ、また、先ほど申し上げましたとおり、単位等事項の在り方、併有を促進する等の観点も踏まえて、どういった内容が必要であるかということを御議論いただく必要があるということだと認識をしております。
 また、なお、具体的にどういった内容をその中で学んでいくべきかというところについては、ワーキンググループにおいて、コアカリキュラムを今後充実させていく必要があるのではないか、研究をまず進めていく必要があるのではないかという御指摘もいただいているところでございます。したがって、事務局としては、この作業部会において、各科目に含めることが必要な事項自体を御議論いただくに当たって、その内容は具体的にどういったものであるかということを併せて御議論いただくものであると認識しておりますけれども、最終的に具体的なカリキュラムの在り方がどうであるかということは、別途、またコアカリキュラムを御議論いただく場で詳細を御議論いただくものであると認識しております。というところでございます。
 最後でございますけれども、強み専門性への在り方に関しては、12ページにお示しをさせていただいているところでございます。4年制の大学を念頭に置いてまとめているものでございますけれども、様々なグラデーションがあるという前提ではございますけれども、大きく2つのパターンをお示ししているところでございます。教員養成を主たる目的とする学部、学科での養成と、一般の学部、学科等でのいわゆる開放制での養成というものを大きく2つに分けてまとめているところでございますけれども、いずれにおきましても、強み専門性も含めて、教職課程として考えていくという制度設計をお示ししているところでございます。あくまで強み専門性の例でしたり、次のページにあります学びの要素の例というのは、あくまで例としてお示しをしているところでございまして、教職課程のワーキンググループにおいては、強み専門性の在り方についても、今後より御議論を深めていただくということを、事務局としては想定をしているところでございます。
 事務局からは全体報告、以上でございます。
【秋田主査】  大根田室長、どうもありがとうございます。本日は時間の関係で、この中間まとめに関する御質問等の時間を設けることはできませんが、もし御不明な点などがございましたら、後ほど事務局のほうにお寄せいただければと思いますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 本日の議事は以上でございます。
 最後に、事務局より御報告をお願いいたします。
【鈴木補佐】  事務局でございます。
 次回の作業部会につきましては、資料6にございますスケジュールのとおり、2月17日、火曜日の15時より開催予定でございます。議事の詳細はまた御案内する予定ですが、今ほど秋田主査からお話ありましたとおり、幼稚園教諭等の養成について、主に取り扱う予定でございます。
 また、重ねて、追加で御案内でございますけれども、参考資料の5をつけてございますが、こども家庭庁において、保育士養成課程等の議論について、検討会が設置されまして、先週から議論が始まったというところでございます。先ほども御説明の中で、保育士との連携というところもありましたけれども、今後、必要に応じまして、その議論も御紹介をしたいと考えてございます。
 事務局からは以上でございます。
【秋田主査】  皆様、本日は長い時間ありがとうございました。対面の方、オンラインの方、御参加ありがとうございます。
 それでは、本日は以上とさせていただきます。お疲れさまでございました。どうもありがとうございました。
 
―― 了 ――
 
 

お問合せ先

文部科学省初等中等教育局幼児教育課企画係

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