資料2
「文部省登山指導者研修会・講習会 研修・講習要項」(別添1)の2ページ、3ページから7ページの積雪期の欄、及び8ページが平成11年度大学山岳部リーダー冬山研修会の研修内容である。この研修内容に基づき開催要項を作成するとともに、研修会前日の主任講師との打ち合わせ及び研修会初日の全講師による事前打合会において、研修生の経歴や提出物などのデータ、事前踏査や富山県警・地元関係者から得た情報等を踏まえ、研修中の具体的な研修内容や日程・研修方法を検討・決定し、共通理解を図っていた。
また、毎日の講師打合会において、天候等の状況や研修生の状況を踏まえて、研修内容の再検討を行った上で、翌日の研修を行っていた。
大日岳遭難事故以前に救助要請等を行った事故はない。
怪我等があれば同行している医療担当講師が手当を行い、状況に応じて搬送・下山等の(入山前であれば入山させない等の)措置を講じていたが、傷害保険の対象となったものとしては、平成4年度に1件(足首の捻挫)、平成8年度に1件(足首の骨折)の計2件である。
事故を未然に防止するためには、「ハッ」としたあるいは「ヒヤリ」とした体験の原因を探し対策を立てることが必要であるとの観点から、平成18年度より、ヒヤリハット体験の概要(日時、場所、内容)、原因(環境、装備、動作・操作、人的問題)、教訓・対策について、報告書として作成し研修会の実施に先立って登山指導員打合会等でこの内容を再確認するなど安全対策等に活用している。
冬山研修会における研修山域について、地元の山岳ガイド関係者の協力を得て収集した雪崩が頻繁に発生する谷や斜面及び雪庇が発達する尾根に関する情報、
登山研修所が30年にわたる同時期同山域での研修会開催を通じて得られたこれらに関する情報、
登山指導員が過去の経験や研修会実施時に感じた危険に関する情報をもとに、危険地帯地図を作製し、登山指導員研修会で活用している。
登山研修所の研修会に過去5年間で参加したことのクラブ等に、今年度の活動について聞いたところ(平成20年2月1日現在の状況、回答:114クラブ中44クラブ等)、平成19年12月から平成20年2月の間に山行等を行った又は行う計画のあるクラブ等は約73パーセントであった。
内訳をみると、剣岳や後立山などで長期の合宿を行っている又は行う計画のあるクラブ等は25パーセント、八ヶ岳などで2、3泊程度の合宿を行っている又は行う計画のあるクラブ等は25パーセント、雪山ハイキングや日帰り・1泊程度の山行を行っている又は行う計画のあるクラブ等は約23パーセントであり、この時期に山行等を行っていない又は計画していないクラブ等は約27パーセントであった。
また、今年度この時期に山行等を行っていない又は計画していないクラブ等のうちの約67パーセントは、今後実施してみたいとのことであった。