障害者の生涯学習の推進を担う人材育成の在り方検討会(第2回)議事録

1.日時

令和2年11月18日(水曜日)16時00分~18時00分

2.場所

文部科学省国立教育政策研究所第2特別会議室

3.議題

  1. 事務局挨拶・速記録について・前回の議事要旨確認
  2. 障害者の生涯学習活動を支える人材に関するアンケートについて
  3. 障害者の生涯学習推進のための事例集作成について
  4. その他意見交換

4.配付資料

【井口係長】 それでは、定刻になりましたので、障害者の生涯学習の推進を担う人材育成の在り方検討会(第2回)を始めさせていただきたいと思います。
冒頭、当課の課長に御出席いただく予定だったのですが、別の公務の関係で遅れて出席ということになろうかと思いますので、小林室長から一言だけお願いしてもよろしいですか。

【小林室長】 本日は、お忙しい中、第2回目の検討会開催ということでお集まりいただき、本当にありがとうございます。
今日の議題は2つ御用意しており、1つ目が人材に関するアンケートについてです。アンケートの項目については、いろいろ御確認をいただきありがとうございます。事務局でも精査中ですが、まず井口と、そのあと社会教育分析官の小松より、それぞれの観点で気づきを御報告させていただいた後、皆様からの御感想など、自由に御意見をいただければと思っております。2つ目の議題は事例集の作成についてで、これも、前回、先生方からいただいた御意見を基にイメージを具体化したものをお配りしておりますので、三、四十分ほど自由に御意見をいただければと思っております。
本日もどうぞよろしくお願いいたします。

【井口係長】 ありがとうございます。
では、これ以降の議事進行については、座長の津田委員にお願いできればと思っております。よろしくお願いいたします。

【津田座長】 今日もどうぞよろしくお願いいたします。
今、小林室長から言っていただいたように、2つの議案で約半分ずつの時間を使って進行していこうと思います。
まず、資料2-1、資料2-2、それから机上配付資料1、この3つのものをお手元に御準備いただいて、事務局から御説明をお願いいたします。

【井口係長】 ありがとうございます。では、資料2-1のほうを中心に私から説明をさせていただきたいと思います。
まず、皆様に第1回検討会の際、アンケート項目について議論をしていただいて、メールでも御意見を頂戴しつつ、アンケート項目を作りました。アンケートについて、10月27日締切りということで、この3年間の実践研究事業の委託団体全てに依頼をし、全て回収はし切れていませんけど、9割方回収できました。全31団体のデータを、回答結果としてまとめさせていただいております。回答がなかった団体は、平成30年度に実践研究事業に取り組み、そこからはもう事業自体をやめてしまった、担当者がもういなくなってしまっているという理由があるようです。ただ、逆に言いますと、それ以外はほぼ回収ができたという結果でございました。
その回答内容ですけれども、非常に膨大多岐にわたっておりまして、我々もここまでの量になってしまうことまでは想定してなかったのですが、回答の中身も含めて、非常に熱心に丁寧に回答いただけたという印象がございます。この実践研究事業の特徴だと思うのですが、実践の内容や体制は非常に多岐にわたるバリエーションがあるので、その状況に応じてやはり結果も多様になっているという印象はあります。これをどう分析するかということで、我々も十分に精査し切れておりませんが、私と小松分析官がそれぞれ、気づいた部分など御説明をさせていただいて、議論のたたき台になればと思っております。
2-1の資料の説明に移りたいと思います。この会議の主な議題である障害者の生涯学習推進を担う人材の専門性あるいは具体的な役割とは何なのかということを究明していくという、この会議のミッションに照らして、設問2の(4)に注目いたしました。この2の(4)というのは、「事業推進者やコーディネーター、ボランティアなどとして関わった人々には、実践研究事業を通じてどのような気づきや認識の変化があったと思われますか。その要因も含めて具体的なエピソードなどを教えてください」ということを伺った設問でございました。この設問の回答結果から読み解くということが1つです。
もう一つは、2の(5)ですね。この資料2-1の5ページ目になりますけれども、この2の(5)は、「実践研究事業の成果を生み出すために、事業推進者やコーディネーター、ボランティアなどのその他の支援者が担った役割で、最も重要なことは何ですか」ということを聞いた設問でございました。
回答内容の分類やキーワードの拾い出しみたいなことも試みたのですが、やはり背景が多様であったり、いろんな表現を使われたりしていたので、あまり厳密な方法を意識して抽出したというよりは、その専門性・役割ということに言及しているものを拾い上げていくという方法で分析をしております。
全部に触れていく時間はないのでちょっと飛ばしますけれども、1ページ目から4ページ目まで、それぞれ抽出した項目と、それを回答した団体名を示しつつ、下線を引いたところは、とりわけ注目した役割について記述されているところに線引きをしているという程度のものでございます。
4ページの真ん中から下に、その結果から整理できることを5点程度にまとめられるのではないかなと、支援者の「専門性」や役割に関して重要と思われる視点、その意義や効果を整理できるのではないかと考えています。
まずは①として当事者の声を生かす。当事者が運営や支援の立場に関わる、例えばピアサポート、参画というような表現もございましたが、そうした視点がプログラムづくりなどにおいて強調されていたように感じています。これは、当事者が先生になるとか、あるいは当事者に助手になってもらうとか、様々な形態で運営とか支援の側に障害当事者が回るということによって、当事者自身がやっぱり変化していくということを記述されているというようなことが主だったかなというふうにも思います。当事者の意欲や主体性あるいは学習の効果というものが、こうした視点によって高まっていくということが考えられるのではないかと思います。
それから、②です。支援者も共に学ぶ当事者としての視点というふうにまとめておりますが、ここにも様々な要所がありまして、支援者が当事者に一方的に教えこむのではなく、支援者や専門家という立場からおりていく、そんな表現なども記述の中には出てきました。つまり、支援者自身が参加者と一緒につくる、学ぶということが強調された回答というものが注目できると思っています。これによって、支援者自身の視点や力量、あるいはもともとある権力的な立場性をもう一度問い直したりとか、振り返ったりとか、省察するというようなことがこうした視点によって可能になっていて、それが支援者自身の学びや気づきにもつながっている、それがこの設問で具体的に記述されるというようなことがあったように思われます。
それから③が、多様な参加者による交流、あるいは関係形成が可能なプログラムづくりの視点です。これは比較的分かりやすい話かなと思っているのですが、特にここで特に強調されていたのは、支援者の側のボランティアの参加者ですとか、いわゆる当事者、障害当事者と支援者だけがいる空間ではなくて、ボランティアなどが学習の場に参加していて、当事者と出会い、関係をつくるプロセスから、共生社会ということに向けた学びというものが展開され得るのだというような指摘があったように思います。
それから④、非定型的な要素が大きいプログラムや場づくりの視点、先ほど申し上げたようなことを重ねてここでも申し上げることになりますけど、いわゆるフォーマルで定型的な学習プログラム、学習メニューみたいなものだけではなくて、様々な参加者からの意見を取り入れたようなプログラムとか、あるいは話し合いをベースにしたプログラムとか、あるいはもっと緩やかな居場所ですとかたまり場のような空間の中で生まれる学びに注目したものがあったように思います。③と④は重なってくる部分があるのですが、そうした視点によって、当事者同士とか、あるいは当事者と支援者の関係性が変化したりとか、あるいは支援者が当事者のニーズや課題を深く理解したりとか、そうしたことが可能になるような観点が出されているように思います。
それから⑤は、福祉と教育であったり、学校教育と社会教育であったり、行政と地域であったり、それぞれの分野や立場の違いというもので様々な葛藤が起きたりとか、連携が困難になるとか、そうした課題も幾つかのエピソードで触れられていたことから、加えました。だからこそ、異なる分野や立場に一定理解をしながら、人・組織・事業等を媒介するような支援者の視点というものも強調されていたように思います。特にこの分野は様々な分野との連携をせざるを得ない。だからこそ、連携とか一緒に活動するということに困難も生じ得ると。そうしたときに、連携・協働の困難、相互理解の葛藤を乗り越えるような、そうした支援者の役割ということも指摘されていたように思われます。
こうしたことは、事業推進者とかコーディネーターという立場性に限らず、共通した要素としてこのような5点が指摘されていたようにも思われます。この設問だけに注目していますので、もう少し前提になるような支援者の役割というのは別途あるようにも思うのですが、一旦、ここから言えるようなことはこうした5点なのかなと感じた次第です。
それから、最後は、5ページ、6ページ、7ページに、2の(5)の設問の回答からまとめられることを少し載せております。この設問は、事業推進者の役割としてはどんなことがあり得るかということですとか、あるいはコーディネーターの役割、その他の支援者の役割をそれぞれに回答を求めておりまして、事業推進者の役割、コーディネーターの役割、その他支援者の役割で書き分けられたものが並ぶ回答結果になっています。
そこから見えてくるそれぞれの役割ということを少し整理したものが7ページの一番下でございます。事業推進者、コーディネーター、その他支援者という、このカテゴライズ自体が若干曖昧なところを含んでいまして、回答した団体の方もあんまり厳密に書き分け切れないというような回答も多々ありました。我々のほうも厳密に定義をしてないのですが、一応想定しているのは、事業推進者の役割としては、組織における事業の担当者のイメージですね。地方公共団体で言えば、その部署の担当者ということになろうかと思いますし、大学やNPOにおいても、その事業の推進に関わる中心人物ということになろうかと思います。コーディネーターの場合は、事業推進者と兼任するというようなことも想定されるのですが、他方で、組織外の人材にコーディネーターを依頼する委託団体なども数多くあります。その他支援者は、これも多様ですが、講師のようにプログラムのときだけ依頼する方と、ボランティアですとか、あるいはメンターといった表現で周辺的にそのプログラムに継続的に関わってくるという方々がいる場合があり、それぞれの役割というのがこの回答から整理できるのではないかと考えています。この3つの役割にある程度分類しながら今後考えていくということは一定程度有効かと思っております。資料2-1の御説明は以上になります。
続きまして資料2-2については、小松分析官からお願いできればと思います。

【小松分析官】 私のほうは、回答の自由記述の全てを見て、そこに出てくるいろいろなエピソードやキーワードから、こういうスキルが必要ではと思ったものを書き出し、まとめていきました。資料はメモ的なもので恐縮ですが、必要そうなスキルの下に、関連する自由記述の内容を、完全な引用ではありませんが、設問ごとに挙げています。
まず、必要そうなスキル「障害者と障害特性、障害者を取り巻く事情への理解」というのは、障害者の生涯学習においては、障害のある学習者自身の自発性を大事にし、その願いをかなえていきたいということを大前提として、それを最大限に実現していくために必要なこととして考えました。アンケート回答には、「障害者とのコミュニケーションに苦慮した」といったエピソードが出ていますので、やはりコミュニケーションについての何らかの情報提示も必要だろうと思われます。その一方で、「障害のある人との距離感やコミュニケーション」というのは、資料には事柄名的なものだけメモしてありますが、こういうことはやっているうちに分かってきたという回答内容でした。障害者の状況は、障害種別の類型的な障害特性、この障害種だからこうという決めつけよりも、個々によってさまざまにバラエティーがあって違うので、そういうところの理解が必要ということがあります。
関連する回答として、アンケート設問「スタッフの変化・声」への回答の中には、「安心できる居場所づくり」「やりたいことはやり、やりたくないことはやらなくていい」「無理やりに誰かの学びの場に参加させることはしてはいけない」といった内容も入っています。先ほど井口からの説明にあった「非定型的な要素が大きいプログラムや場づくりの視点」という話と関連しますが、一般に、社会教育を実践する人のスキルとしては、その場にいる人が瞬時に打ち解けて、学習にぱっと参加できるようにする巻き込み力が大事ではあるのですが、その方向性だけではなく、その場で参加できなくても、家に帰ってから何か反応があったということでもいい、ドアの外から楽しむという参加もあっていいなど、そういうゆるさのようなことも入れていかないと、特に普段元気なお子さんたちを対象に活動されている指導者がこういう場に入っていくときに、うまくいかないということがあり得るので、そういう観点も入れる必要があるかと思いました。
関連回答「支援者の「よかれ」がちぐはぐな結果に」というのは、視覚障害のある学習者のふだんの生活の感じの理解がなかったので、タクシーに乗るといった場面に関連して、関係者がそれぞれみんな「よかれ」と思って行動したが、残念な結果になってしまったことがあった、というエピソードなどを指しています。
「特別支援学校退職ボランティアは、それぞれの人が力を引き出せるような働きかけ」をされていたという回答もありました。学校の先生が社会教育の場に入っていくと、いかにも学校の先生的な指導になってしまって、場の目指すところに合わないと言われてしまうケースもあるようですが、やはりたくさんの生徒さんと関わってきた先生は、障害のカテゴライズではなく、お一人お一人の学習者によって違う対応をすることや、障害のある学習者の発出に対して、こういうことを言いたいということを把握する、引き出すといった、個々の対応がすぐれているので、そういうものを評価する方がいらっしゃったということです。
挙がってきた御意見には、事業の方針としては「障害の有無に関わらず、誰でも、誰とでも」と、専門家などでなくてもみんな関わっていきましょうということで推進する中で、やはり障害種や障害の程度に応じた分離型のプログラムや専門的な知識・技能をもった人材も必要という声も出てきた、というものもありました。それは、関わる人全員が専門的な知識・技能を持っている必要があるということではなく、そういうものが必要な場面を理解して、そうしたスキルをもつ人を適切なところに配置できるようなコーディネート力といったことにつながっていくのではと思いますが、そういう専門性等も大事という意見が出ていましたということです。
理解・啓発に関して、「学生時代、子供の頃からみんな関わっていくことが大事」という回答もありました。
必要そうなスキルとして、次に、「障害者の自己決定を支えるコミュニケーション力」と書きました。生涯学習は、学習者である障害者本人の自発的な望みを考えるものであってほしいという願いがあるわけですが、希望や意見を何となく「聞いたつもり」になってしまっては、それが実現できません。決定をするに当たっては、まず、決定の基礎となるような事実や選択肢について、個々の学習者に適した提示方法での提示があって、分かった、というところから、自分はこれをやりたいということを選んでやっていくことが必要だと思います。決定の基礎や選択肢を伝えるスキルと、学習者の意思表示を理解するということで、言葉での発出が十分でないような場合でも、その意図するところを読み取るなど、特にかなり重度の方になるとそのあたりは誰でもすぐできるというわけではないところも出てくるので、そういうスキル。これらもやはり、全員がそれを身につけないと関われないということではなくて、必要なところに必要な人を配置できるようなスキルというのも含めてのスキルということになるかと思います。関連する回答にはいろいろなエピソードがあり、「難しくてわからない内容でも、メンターや先生が声をかけてくれてわかりやすく勉強できた」といった声かけのスキルの話や、重度障害者の方のエピソードなどがあります。最初の「障害者と障害特性、障害者を取り巻く事情への理解」と重なるところもいろいろあります。「障害者の自己決定を支えるコミュニケーション力」が大事な場面としては、回答の中で重要視されている、当事者主体のネットワーク形成や、当事者の企画への参加というものがあります。そういうネットワーク化や、企画にあたっての会議での話合いなどを本当に実質的なものにするために、やはりそういうスキルが必要になってくる場面があると思いました。
必要そうなスキル項目として、次に「障害者当事者の講師・コーディネーター等/循環型生涯学習」と書きました。「講義に当事者を交えて効果的であった」、「障害者相互の学び合い・教え合い」、「障害当事者の指導者・有識者・専門職が講師になって非常にうまくいった」、「障害当事者による支援コーディネート」などの回答が出てきています。また、聴覚障害者の学習機会に関して、言葉が通じやすい、第一言語が一緒の人同士のコミュニティーということもあると思うのですが、「聴覚障害者同士のワーキングショップの継続を望む声」がかなりあった、という回答もありました。その学びの場で自分がした学びがよかったので、今度は「自分と同じ境遇にある人の居場所を作りたいという考えが生まれた」など、学習者自身が学んだことを今度は自分がほかの人に伝えたいという声も出てきていますので、そういう学びの循環の仕組みを作るスキルも大事だと思いました。ピアサポーターのことを書いている回答も、関連するものとして挙げられます。
次に挙げた必要そうなスキル「情報保障/一般講座等との接続」。特に視覚障害、聴覚障害のある方の講座、生涯学習に関連して、「スキルアップやキャリアアップ、資産運用などの講座のニーズ」が回答に出てきていますが、こうした内容の学習機会は一般の講座ではたくさんあるわけです。行政がこうした学習機会を全て提供することは難しいので、一般の講座に参加しやすいような、単に情報保障をすればいいというだけではなく、現実にある参加への障壁を取り除く仕掛けづくりなども必要だと感じました。回答には「オンライン会議の中に情報保障を入れる方法を確立した」というすばらしいことが書いてありものがあり、これはぜひ広めてほしい、と思ったりもしました。大学におけるインクルーシブプログラムを作る場面や、大学以外の場を使った学習機会でも、大学や研究機関の先生に講師になっていただき、専門的な内容に触れるプログラムというのはいろいろありますが、例えば知的障害のある方に易しく伝える方法がよく分からないといったことがあると思うので、もしそういうノウハウが共有できれば、もっと広い知の世界にみんなが入っていける可能性があるのではないか、ということも考えました。
必要そうなスキル「人・組織・事業等を「つなげる」」というのは、先ほど井口の説明にもありましたが、立場がいろいろ違う関係者をつなげる力や、地域課題と結びつけて地域活性化の中に入っていく力、まちづくり等の場に入っていく力などが考えられます。地域の人材を発掘してきて協力者を増やす力、わかりにくい行政の部門のことが分かって、それぞれの立場の違いや組織の特性の違いを理解してコーディネートする力など。やはり連携はどうしても必要だというような御意見がたくさんあり、民間と行政とはいろいろ特性がありますが、両方がそれぞれの特性を生かしてやっていくと効果的ではという意見がいろいろ出てきましたことをもとに、こうしたスキルを挙げました。「連携に重要なポイント」として「連携のモデルがあること」を挙げる回答もあり、これに関連する何かを提示できたらということもあります。「具体的なメリットを各関係者に提示できるようなスキル」、「顔の見える関係づくり」が大事ということを挙げる回答もありました。
必要そうなスキル「発信力」。「理解・啓発が進んでいない現状だと地域で動きがつくれない」という回答があり、「発信力のある人に委員を委嘱すると広まる」といったテクニックや、「特別支援学校児童生徒や保護者への周知」といった学校への発信に関するものもありました。発信力に関連する回答の中には、ICTスキルの話もあって、これは広報だけではなく、事業手段等のバラエティーを増やすという意味でも、そういうスキルは必要になります。「SNS等を1年目は一所懸命やっていたけれど、ネットに強い方が抜けてしまって止まってしまった、せっかく効果があったのに」、という回答もあり、やはりそういうスキルも実際に求められていると感じました。
必要そうなスキル「障害者の生涯学習の意義等に関する理解」は、ひとつは、障害者が学ぶということが大事だという理解。もうひとつは、学校教育的なものとは違う学び、社会教育のよさや、生涯学習の理念に対する理解。その両方があるのではと思います。障害者の生涯学習機会の拡大という国の施策の意図、これについては国のほうもちゃんと発信していかなければいけないのですが、そういうものを、例えば自分の地元の教育委員会などに伝える、関係者に伝える、といったことが必要な場面があることが、回答に表れています。いろいろ立場が違う人が一緒に何かしようという取組を実現するためには、やはり理念や意義というものがつながりをつくるものとなり得るので、そうしたものへの理解、それから発信力が大事という印象を受けました。
あとは「事業実施・継続のための実務的スキル」です。「財政や資金を獲得するための熱意」という言葉も回答にありましたが、財政的な支援について、いろいろな助成金、寄附金、競争的な資金、行政のさまざまな補助金等を獲得するためのスキル、そうした情報を得てくるスキルなど。あとは、拠点をつくる、事業を継続していく等のための実務的なスキルが必要だということが、回答に記されていました。
以上です。

【津田座長】 どうもありがとうございました。
それでは、今から30分ほど意見交換をしたいと思うんですが、今回のこのアンケートについて、事務局からは何か報告的なものを作れないかという御提案をいただいていて、そのイメージみたいなことも話ができたらと思うので、まずは、これから30分のうちの前半は、今御報告いただいたことについてのざっくばらんな意見交換をすることができたらと思います。後半は、これをどういうふうに形にしていくというようなところで、ちょっと構築的な議論ができたらと思います。
それでは、今、お話をいただいた中で感じられたこととか御意見があれば、自由にお願いいたします。

【青山委員】 よろしいですか。

【津田座長】 お願いします。

【青山委員】 何かちょっともやもやしたまま話し出してしまいますけれど、井口さんのまとめの中の、ここでの「当事者」という言葉を「学習者」に換えれば、社会教育そのものというか、社会教育における基本的なことがらや成功事例において大事にされてきたものと同じであるという印象を受けました。社会教育と一緒だから障害者を支援する上での専門性は要らないと言うわけではありませんけれども、社会教育らしさとの共通性のほうが印象に残りました。だから、社会教育の専門性の高い方、例えば社会教育主事の有資格者とか、そういう皆さんの専門性が、障害者の生涯学習を支援する場合にも通用するんだということをきちんと示していくことが大切で、生涯学習と障害者の生涯学習が別々にあるのではなくて、どちらにも共通する普遍的な能力が前面に出てきているのかなという印象を持ちました。

【津田座長】 どうもありがとうございます。一般的な社会教育関係者の持っているスキル・知識そのものじゃないかという青山さんの御意見ですが、違う見方の方おられますか。何となく皆さん、そんなような感じを受けました?
大森さん、いかがでしょうか。

【大森委員】 はい、ありがとうございます。もうちょっと踏み込んで言うと、私、やっぱり脱学校教育的な学びみたいな、そういう感覚が必要な気がしていて、学校教育で定着した「学び」の考え方、「学び」というものの捉え方がすごく狭く固定化されていると感じていて、障害者の生涯学習の場でこういう「学び」をつくりましょうという人たちのそもそもの「学び」というものの考え方が、やっぱりものすごく学校教育寄りだと感じることが多くて、そういう固定観念を崩せないと、当事者の主体性のある「学び」とか生きることにつながる「学び」というものをつくれないのではないかというふうにはすごく思っています。でも、それは実は私自身も、当事者の方と一緒に学びの場をつくっていく中で自分自身がその学校教育的な「学び」の考え方から脱却しているなということを感じていて、先生や専門家から一方的に教わるということが「学び」なんだというふうにすごい思い込んでいたけど、そうじゃなかったんだということを実感しています。こうした感覚をうまく伝えていきたいってすごく思っているんです。これを見ると、話し合いとか、楽しいとか、自由とか、答えがないとか、緩いとか、私が学校教育の頃にはあまり感じられなかったものがすごく詰まっていて、そこをいかにコーディネーターとか事業推進者とかそういう人たちが大切にしていけるかがポイントだと思います。学校教育的な「学び」の壁をうまく崩していけるような仕組みがやっぱりあるといいなって、それはやっぱり一番は当事者と一緒に活動していく中で、彼らの姿から学ぶのが一番かなとすごく思っています。たぶん、二極化するかなと思っていて、結構勘がよくて潔い人は、自分の「学び」の定義が間違っていたってすんなり認めて、自分の「学び」観を変えていくことができると思うんですけど、そうじゃない人は、いつまでたってもなかなか共有できないなと思っていて。やっぱりそこは当事者が間に入るということがものすごく効果的だって思っています。言葉でのやり取りには限界があって伝わりづらいと思うので。先ほど青山さんもおっしゃった社会教育そのものであるという、これは別に障がい者に限ったことじゃないんだと。この事業にかかわる人たちが学び直すことを楽しんだり、おもしろいと感じていけるような、そんなふうになったらいいなと思っています。
そんな感じのことをこの中で受け止めました。

【津田座長】 じゃあ、青山さんがおっしゃっていただいた御意見に、さらに学習者というところ、いわゆる当事者、障害のある当事者が学習者というところのさらに強いインパクトみたいなところでしょうかね。

【大森委員】 別に障害のある人だけが学習者ではなくて、自分自身も学習者であるという意識が必要だということですね。

【津田座長】 はい、ありがとうございます。

【青山委員】 社会教育の中でも脱学校的な発想ではない人はたくさんいるわけですけれども、今のような発想ができている方というのは社会教育の実践者としてはとても優れた方であろうと想像します。ただ、自分自身の経験を振り返っても、このような学習観を持つためには、当事者との活動が原体験になっている部分があります。変な言い方ですけれども、障害者の生涯学習に関わるということは、学習観をいやが応でも問い直させられる経験として、自覚されやすいのかなということを、お聞きしていて思いました。そういう意味では、何というか、多くの人にしてほしい経験でもあると思いました。

【津田座長】 ありがとうございます。

【志々田委員】 全く私も同じように思って読ませていただいていて、ただ、一方で、この記述の中に時々、特別支援学校の先生の支援がとか、特別支援学校時代にこういう経験をしておいたほうがいいんだとかというふうに、学校を変えていくというか、基盤とする、生涯学習スキルとかって一生涯自分を学べる存在にしていくための教育みたいなものが必要だというふうな御意見もところどころにやっぱりあって、これをどう読んだらいいのかなと。つまり、そこは学校で教えてくれというニーズが高いのかなと。実際、生涯学習、障害者の生涯学習に携わってくださっている方たちというのは、特別支援学校の先生だった経験のおありの方たちが多くて、それを自分がそうできなかったことを後悔しながら書かれているのか、それとも特別支援教育そのものを変えていかなくちゃいけないという思いなのか、何かそこがもやもやっとしたもう一つの原因かなと思いました。
以上です。

【平井委員】 私が卒業生たちの生涯学習に関わってきたそもそもの発想は、学校教育で足りなかった部分、彼らが学べなかったところ、あるいは学校の中では学ぶことの難しい課題を学ばせたいということでした。例えばお金の使い方であるとか、あるいは人との関係性についてなど。学校では職場の人間関係は教えますけれども、男女関係はほとんど教えてないわけですね。そのような実社会へ出ていったときに必要になるスキルがある。
知的な制約がある人たちは、自分が体験したことや、自分で実際に接したことでないとなかなか理解することの難しさというのを持っていますから、学校在学中に社会経験がない中で学ぶ難しさがある。実際に社会に参加してから学ぶこともたくさんあるわけです。
どちらかというと上から目線の教えたいという、その発想ですよ、私が始めた最初の発想は。
さらに人生100年時代ですからどんどん世の中変わっていって、新しい言葉が出てくれば、学び続けないとついていけないわけですよね。「集中することは大事ですよ」って私が言うと、学生から「全集中です、先生」って言われるわけですよ。何のことを言っているんだか、私、全然分からなかった。我々だってそうやって学ぶ。学び続けないとついていけない。そういう側面というのはやはり障害のある彼らにとっても十分あるわけ。
しかし、じゃあ、いつまでたっても彼らは学ばされる対象で、こういうことがあるから学ぶんだよ、ああいうこともあるから学ぶんだよと、追い立てられて学んでいくのかというと、実はそうじゃない。学校教育だって今は「主体的・対話的な深い学び」ということを言っているわけですから、まさに自分から学ぼうとする、自分から課題を見つける、そして人と対話する中でそれを深めていくという、この発想を学校教育の中でも大事にしようとしているわけですね。
生涯学習と学校教育では、学ぶ目標は違うかもしれない。生涯学習の場合はそれぞれのグループによって、学ぶ地域によって、課題によって、その目標がいろいろ設定されるでしょう。学校教育では、そうした主体的な学びの基礎を培うのが目標です。段階的な明確な目標が設定されている。しかし方法という点では、これからは学校教育も生涯学習や社会教育スタイルに近づいていくべきです。子供たちの学びも今までのような大量生産・大量消費の時代に応じたような学びの仕方ではなくて、その子に特化する、その子の得意なところ、そこをしっかり伸ばしていく教育というというのは学校教育でも大事なわけですよね。そういう点では生涯学習と学校教育はそんなに矛盾はしない。方法の問題では矛盾しないだろうと思います。
最初は上から目線でやってきましたけれども、実際に卒業生たちと生涯学習に取り組んでくると、ここに書いてあるような自分自身も学ばされるという体験を随分しながら、そこに面白みを感じて長々とやってきたわけです。

【津田座長】 ありがとうございます。学校教育とは違う原理というと、学校教育の延長と両方の要素は入っているんだということはあります。あると思いますが、その辺のところをすくい上げながらまとめるというところも大事だろうということですね。

【梶野委員】 すみません、皆さんの言っていることは大賛成で、特に社会教育そのものだというのは僕も読んでいると感じるんですが、一方で、東京都の現実についてちょっと話をすると、20年弱ぐらい前ですかね、東京都には特別支援学校がたくさんあるので、卒後対策の事業というものを昭和40年代からやってきている。それが、事業の精査とかがある中で、障害者本人講座という考え方と、障害者ボランティア講座という形で特別支援学校が行う都立学校公開講座を立てたんですよね。それが、本人講座のほうはある意味まだ定着しているというか、学校の卒後対策のアフターケア的な考え方がずっと残っているので、よくも悪くも卒業生を学校が同窓会的なものとして機会をつくらなきゃという意識でやっているんですけど、ボランティア講座のほうはもう壊滅状態なんですよね。直接担当になって関わっているわけでもないので何とも言えないんですけれども、当初動き始めた頃は、特別支援学校の先生方が近隣の高校に働きかけて、高校生なんかを呼び込みながらかなりいい取組がなされていたんですが、最近は閑古鳥が鳴いていると。ちょっと社会教育的な観点を持ってない担当者だと、「人気がないから、もういいかげんやめたほうがいいんじゃないか」とかという意見が正直今出ているような状況でもあるんですよね。
やっぱりそこですごく重要だなと思うのは、この手の活動って、青山さんや大森さんも言っていたけど、その体験がベースにあって、僕自身も大学時代から4年間ぐらい特別支援学級の介助員みたいなことをやって、そこで週のうち4日間ぐらい学校に通い詰めて、それが面白くて。それをベースに持っていると、人間理解というか、同じベースの我々と同じ感情が本当にあるというか、そういう言い方はおこがましいんだけど、それって理屈よりも一緒に生活していく中で、この人はなめてもいい大人だ、この人の言うことは聞かなきゃいけない大人だということを障害者が判断していくわけですよね。それを見れば、よっぽど大人よりか長けていたりとかするわけですよ。そういうことを経験していると全然違うんだけど、その辺の要素がいろいろと活動をやっている人の中では出てくる一方で、一般的な呼びかけだと全く応えてもらえないような状況が生まれているって、もしかしたら特別支援学校の方法論の課題もあるのかなとも思いつつ、そんな現状もあることを踏まえて、何か一石を投じるものができたらいいなと思いました。

【津田座長】 どうもありがとうございます。僕自身、今、皆さんがお話をいただいた中で感想として、もちろん、社会教育関係者の一般的な知識・スキルという部分との共通点で、これを強調することもとても大事だと思うんですね。何か特別なことではないということを強調することは大事なんだけれども、一方で、やっぱり学習者の特性というのがあって、そこの部分から生まれてくる知識・スキルというのもあるだろうと。それはやっぱり無視できないんじゃないかというところが1点あるのと、それから、障害のある人たちの学びを支援するとしたときに、巻き込む人たちの層が特殊性を若干持って、例えば特別支援学校の先生たちを巻き込むということに一つ表れていると思うんですが、誰を巻き込むかというところの違いのところに特性というか、あるんじゃないかなというふうなところ、この2点は押さえたほうがいいんじゃないかなというふうな感じはしました。
もちろん、学びの場の多様性がありますから、どういう条件のときにどういうスキルが発揮されるのかってそれぞれ違うんですが、これ、全体としてまとめていこうとするときに、例えば、井口さんが7ページでまとめられた事業推進者、コーディネーター、その他の支援者、この人たちが、この委託事業が終わった後に誰が担うのかというところの具体的なイメージを持ちながら読み込んでいかなくちゃいけないんじゃないかなというのも思うんですね。そんな感じを僕自身は持ちました。
で、この井口さんと小松さんがやってくださったまとめというのは、アンケートを取った以上は、基本的なことをしっかりと押さえていくという意味ではすごくいいお仕事をしていただいているんだと思うんです。もう一つ、何かを提言していこうとか何かつくっていこうとしたときには、全体的に目配せをしながらまとめるというだけではなくて、何か新しいものをつくっていこうとする視点でこのアンケート結果を見ていくという視点も必要なんじゃないかと思うんです。後半はその話をしていこうと思うんですけれども、どういう形でこれを報告書というか、何か形のあるものとしてまとめる材料にしていくかというところで、御意見、お考えのことを出していただきたいなと思うんですが。
はい、お願いいたします。

【平井委員】 お二人のまとめから、どういう人材のスキルが必要かということが浮き彫りになってきましたね。では、このようなスキルのある人を探すのが我々の仕事なのか、というとそうじゃないと思うのです。こういうスキルを育てるプログラムをつくることではないでしょうか?例としてボランティア養成講座などのときに、こういうスキルに焦点を当てて、養成するためのプログラムを考えることができるかと思います。
でも、ボランティア講座に集まってこないという状況がある中で、スキルを育てる養成講座を準備することが大事なのではないと私は思っているのですよ。むしろ、彼らと一緒にやる生涯学習の取組に参加する中でこうしたスキルが身についていくのだと思います。私自身もそうでしたからね。教え込みっぽくなってしまうのが、やっていく中で、やっぱりそれじゃうまく彼らに伝わらないのだとわかってくる。だから、スキルというのは、やる中で、参加する中で獲得していくものではないでしょうか。
そうだとすると、今日出してくれているようなスキルが身につくような事業展開が大事だと思います。つまり、生涯学習の取組をする中で、当事者の皆さん、参加してきている皆さんに何らかの力を身につけてもらおうということと同時に、参加してきてくれるコーディネーターやボランティアの人たちにも、継続していける、生涯学習を担っていける人材として育っていけるような意図を持った事業展開、これを我々はこれからしていく必要があると、聞いていて感じたんですよね。
今日は3番目の分析がなかったので、3番目、担い手の部分ですね、そちらの分析を今後進めると思いますけれども、そのときに、いろんな団体の出しているアンケート結果から、担い手の方もスキルが身についていくような事業展開ってどんな展開なのかという、そこを探るような分析が必要かなと思っていますけど、いかがでしょうか。

【津田座長】 ありがとうございます。とても示唆的な御意見だと思います。
いかがでしょうか。いろんな視点から話をしていきましょう。

【志々田委員】 何かアンケートの結果がこう出ましたというものを見ても、結局、すごい大変なことになって、だから、アンケートを取った結果をそのまま冊子にまとめてもあんまり意味のないものになるということは確かだなと思っていて、じゃあ、どんなものが欲しいかといったときに、最近、ユニバーサルデザインみたいに言いますけれど、どの人にとっても心地のいい学習の環境って一体何なんだろうとか、それをつくるためにはどういう注意だとか配慮が必要なのかということがいっぱい入っているわけですね、ここの中に。だから、そういうガイドラインというか、チェックリストというか、あなたが今、講座をしようとしたときに、こういうポイントって見落としていませんかというようなことを考えるような資料ができるといいのかなと思ったんです。生かそうと思ったらそんなまとめ方もあるかなと思いました。

【津田座長】 なるほど。ありがとうございます。

【梶野委員】 逆に皆さんに教えていただきたいんですけど、今、インクルーシブ教育って言われていますけど、そういう観点というのはこの施策の中にはどう取り込んでいこうとしているのかなというのを教えてもらえるといいかなと思ったんですけど。さっき平井先生がおっしゃっていたような、そういうスキルが身につくような事業展開だって話になっていて、やっぱりそういった観点から少し切り込み方みたいなのも考えてみるのも重要かなと思って聞いていました。

【津田座長】 ありがとうございます。事業の中には、障害者を対象にしているというふうに言いつつも、例えば、手帳であなたは障害があるかどうか確認をするわけではなくて、必要な人に来てもらううちに対象者が広がるという、そういうところは恐らくたくさんあると思うんですね。

【梶野委員】 うん、そうですね。

【津田座長】 ええ。それはおっしゃるようなインクルーシブ教育的な視点を多くの実践は持っているんじゃないかと思うんですが、それは大切な御指摘だったと思います。

【梶野委員】 そんな観点からも光を当ててもらえるといいかなという、そんなつもりでした。ありがとうございます。

【津田座長】 ありがとうございます。

【青山委員】 内容そのものに対するコメントではありませんが、この報告書のタイトルを考えたときに、「障害者の生涯学習推進を担う人材に必要なスキル」についての報告書ではない打ち出し方のほうがいいと思います。ここで扱われている内容は、学習を支援するという文脈を超えていて、場づくりというか、ある種の環境の設定自体に関する経験値のような要素がたくさん含まれている気がします。津田先生の議論そのものになってしまいますが、ここでは、学習というものを個人の内側で捉えて、人が変わったり、何かできるようになったりするようなこととは異なる文脈の学びがたくさん生じているので、「学習支援」とか「生涯学習推進」という言い方はそのニュアンスをちょっと消してしまうかもしれないと思います。ただ、報告書を読んでいただきたいのは、生涯学習施策の担当者とか現場の方でしょうから、言葉として入っている必要はあるのかもしれないですけど。障害のある人自身が何かをできるようにならなくてもいい社会になるほうが大切だといった議論もあるように、いわゆる個人レベルでの「学習」が、インクルーシブな場づくりと矛盾や葛藤を孕むことはよくあるし、それでいいような気もするので、その辺りの要素を含んだ報告書にできたらいいなって、すごく抽象的な言い方ですけど、そんなふうに思いました。

【津田座長】 ありがとうございます。じゃあ、大森さん。

【大森委員】 先ほどいろんなお話があって、すみません。私の中で全然処理できてなくて、整理もできてないんですけど、学校教育にある課題に、私、すごいこだわっています。というのは、今日、後ろに、うちの一緒に実践しているメンバーが来ているんですけど、私が頼んで来てもらっているわけではなくて、「こういう場があるよ」というふう話したら、「あ、じゃあちょっと見てみたい」といった感じで来ているんですね。私がこの場にいるということもまさかの事態ですけど、まさかこうした場に彼らが傍聴に来るなんてところまでは全然想像してなかったんですよ。3年間、私たちが一緒にやってきたプログラムの成果だなんていうのはちょっとおこがましい考え方で、もともとやっぱり彼らの中に潜在化されたものがあったんだと思うんです。学校教育の間に同調圧力とか、あるいは障害者に限定して言えば、健常者との比較で常に劣等感をいだいていたり、あるいは普通を目指すみたいなところで見た目ばかりが重視されて、なかなか本人の意思が尊重されずに来ている。自分を見失ったり、あるいは自信をなくしている状態のまま社会に出ているという彼らの姿をみると、学校教育の中でも傷ついてき、臆病になってしまっているんだというふうに私はすごく思っています。日本の教育を通ってきていれば、多かれ少なかれ、みんなが同じ思いをしていて、でも、自分なりの居場所を見つけて自分を取り戻していくという場があれば、自分の生きる意味というのも取り戻していくことができると思うんですけど、そうじゃない方たちも中にはいて。私もその一人だったのですが、この場を通して、自分を取り戻していると感じています。
そして、学校教育との境目をどうしていくか。特別支援学校自体が実質高等部までしかないという中では、卒業までに何とかしないとという思いが学校の現場にはあると思うんです。息子がいた頃の中学校の特別支援学級は、キャリアや経験があるとか、特別支援教育を希望しているということに関係なく職員が配置されるという中で、手探りで何かやられるということが多くて、現場がすごく混乱しているという状況がありました。そういう中でも、自立イコール就労みたいなイメージの中で、何かに追い立てられるように進んでいて、先生も親も子どもの意思を置き去りにしているという現状があるとすごく思います。それをちゃんと取り戻していく必要があると思います。ここに「レディネスの不足」と書きましたけど、学ぶためのベースが整っていなければ、その上にいくらどんな学びの機会をつくったって本当の「学び」ということにつながっていかないんじゃないかと思っています。その部分をどういうふうに学校に伝えていけるか、今の段階で自分が考えられることといえば、障がいがあっても生涯にわたって学習する機会がある、だからそんなに焦らずに、子どもたちのそのときを、その瞬間を大事にしてほしいということがうまく伝えられていけるといいなと。18歳の段階がターニングポイントで、その先の人生がそこで決まってしまうみたいな考え方から脱して、就労に学びが対立しないように、学びって生涯にわたって続いていくものなんだということがうまく現場に伝わるような内容にしていきたいというのが思いです。自分たちの取組みを学校の先生に伝えても、それは何か学校教育の取組に反するようなものとして捉えられがちだというのはすごく感じているので、そうじゃなく、そこは連続性のある学びと捉えて何か一緒にやっていけるものがあるはずなんだとすごく思うんですが。
当事者の学びのレディネスが不足しているという現状に、社会教育という枠組みではなかなか補完が難しいので福祉の制度を使って、興味があればこちらの実践報告書をお渡ししたいと思うんですけど、福祉の枠でもっと丁寧に学びのレディネスをつくるという取組をしています。ここに関わっているのがもともと教員だったという方々で、その教員もこのレディネスの重要さをすごく実感している。生涯にわたって学びんでいくために、必要なレディネスづくりの部分に学校教育が大きく寄与している、関係しているということをもう少し捉えていったほうがいいような気がしています。すみません、何かめちゃ長くなってしまって。

【津田座長】 いいえ、ありがとうございます。すごく根本的なお話ですよね。

【大森委員】 はい。

【津田座長】 皆さん御示唆いただいたところって、本当にどれも大切なお話だと思います。今回、小松さんと井口さんがまとめていただいているようなものから、今度、バックキャスティングして、じゃあ、そういうスキルが、どういう事業展開の下でこういうスキルが身についてきたのかというような視点で振り返ってみることができるかどうかって、これが平井さんの今おっしゃったお話ですけれども、これができるんだったら面白いですよね。それが1つ、可能性としては面白いかなと思う。
それから、もうちょっとプラグマティックに言えば、志々田さんがおっしゃったみたいな、ここから何か始めようと思った人たちが具体的にどういう点に留意しなくちゃいけないのかというようなことのチェックリストみたいなものを作る、これはできそうな気がしますよね。そういう観点でも即効性のあるものとしてはまとめられるんじゃないかということ。
それから、僕自身は、場づくりの経験みたいなところでお話しいただいていたところなんですけれども、いわゆる学習者に対する学びの支援というところと、それから外部効果的なところというのは、一度分けて考えていくこともできるんじゃないかというふうな気がしました。例えば、行政にどう納得してもらうかというような話とか、それから、こことここがつながれるのに全然つながってくれないみたいなところで頑張るとかいうようなところというのは、うまくいけば外部効果になるわけですね。あるいは、今、政府もおっしゃっているみたいに、共助が大事だと言われている中で、共助的な関係を地域の中でつくることができるかみたいなものも、直接の学びの目的ではないにしても、効果としては狙えるものだったりするわけですね。こういう外部効果をつくり上げていくようなスキル・技術的な整理の仕方みたいなこともできるんじゃないかというような気が少ししました。ですから、学びの中身とか学習の場面で起こっていることにどう働きかけていくかというところと、その外側で何が起こっているかという、こういう観点もいいのかなと。その中に、学校に対する影響力とかいうところでインクルーシブ教育の話に関わってくるような話もできるんじゃないかなと。
一旦はそういうふうに皆さんの御意見を伺いながら整理できそうな気はするんですが、それ、どうやって形にしていくかというところなんですが、井口さん、どうでしょう、聞かれていて。

【井口係長】 そうですね、この後の議題とも若干重なってくるのですけど、文科省としては、今のところ、具体的にこうした力をつけていただくためにまず何ができるかということを考えたときに、事例集のような、ガイドブックのような、アンケート結果のエッセンスをぎゅっと詰めたような発行物がこの会議のアウトプットとして作れないかということを考えています。これまではそこに今回のアンケートの結果をそのまま載せるということは想定していませんでした。でも、その要素を何らかの形で整理して掲載するとかということは十分あり得るなということをちょっと思っているのが1つです。なので、後半の議論でも、この論点の議論は続けられるかなと思うというのが1つと、もう一つは、一応、我々としては、今回、アンケートを委託団体から取って、この委託団体は皆さん、3年間、税金を使ってきっちり実践を積み上げてきてもらった人たちから受け取っている言葉でもあるので、やっぱり何らかフィードバックをしたいと思っています。そのフィードバックの方法は、またその事例集と切り離して考えてもいいかなとも思っています。もうちょっと資料集的なものにしてもいいし、あるいはもっと意図的な作り方をしてもいいのかと思うので、後半、事例集のほうは、その意図的なものとセットにしながら考えられるかと思いました。

【津田座長】 どうもありがとうございます。小松さん、いかがですか。

【小松分析官】 どういうスキルが必要かということをなかなかイメージしにくいというのが現状だと思われるので、まずはそれを示すのが第一歩かと思います。スキルのハードルを低く見せる部分もあってもいいし、社会教育関係者がもともともっているスキルに、障害のある方の学びに関わる際に知っておいたほうがいいこういうものを足せば、というポイントもあると思いますし、事業に関わる人を組み合わせるときにこういうスキルのある人を呼んで配置ということもありかと思います。そういったものを示すことによって、実際にこれから障害者の生涯学習の機会が増えてほしいというのが私たちの一番の願いなので、これから取り組もうとしている人たちがまずやってみようと思えるような内容と、学習機会を作るにあたって、障害のある学習者御本人が全然望んでいないことをしてしまうことにはならないようガイドできる内容を、何らかの形で示せればいいなと思います。

【津田座長】 ありがとうございます。
まとめやすいのは、志々田さんがおっしゃったような話は本当にすぐにでもまとめられそうな気がしましたけれども、視点という観点からするとそう簡単にまとめられないんじゃないかというところを、ちょっと長期的に、僕ら、この視点を持ちながらお話合いを進めていきましょうというところで、まずは一旦この話は閉じるということでよろしいでしょうかね。
ここで、課長さんが来られているんですけれども、一言何かいただけますか。

【石塚課長】 すみません、遅れて恐縮ですけれども、男女共同参画共生社会学習・安全課長の石塚でございます。今日はどうもありがとうございます。
障害者の学びについては、文科省としてもまだ全然足りていない現状ですので、全国的に拡充していかないといけないというふうに考えております。そのためにどうすればいいのかというものの一つで人材育成という言葉を使ってはおりますけれども、結局は何をするのかとか、どういう形に持っていくのかと、こういうことを考えると中身の話にもなってくるのかなという感じもしております。ただ、ボランティアの方とか、講師の方とか、調整するコーディネーターの方とか、さっきちょっと小松分析官からありましたように、やっているところはうまくやっているところもあるんでしょうけれども、まだ全然そういう知識がないところがどうやって始められるかというところがやはり重要かなと思いますので、まず、少しハードルを下げた形でうまく広げられるような仕組みができればというふうに考えております。手法についてはいろいろ議論していただければと思いますが、結果として、今、全然取組が行われていないところで始められるとか、今やっている取組がさらに何か広がっていくとか、そういったところにつながるような形にできればと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

【津田座長】 ありがとうございました。
それでは、後半の議論、議題2のほうに行こうと思います。資料3を御準備いただけたらと思います。資料3と、もう一つあったな。それから、文部科学省委託調査の冊子ですね。その2つが資料で、事務局からまず御説明お願いいたします。

【鈴木係員】 それでは、私から説明をさせていただきます。
まず、資料3ですけれども、こちらは、前回、若干最後時間が足りなくなって議論が終了しました事例集のことについて、これまで出された意見を踏まえつつ、事務局で事例集のイメージを具体化したものになります。
まず、表面ですが、事例集のイメージということで、中段にページ構成と書かせていただいております。前回の検討会で、支援者の視点だけではなくて当事者の視点に立ったものにするとよいとか、写真やイラスト、動画等の見せ方にも工夫ができるとよいというような御意見もありまして、この辺りを盛り込んで、全体として26~30ページぐらいの分量としています。やはり見てもらわないと意味がないというところがありますので、見やすい分量、それから形、見せ方ということで作っていけるといいのかなということで、ここにまとめています。
下半分は事例集の事例のページの例になっておりますけれども、写真やイラスト、図表なども交えつつ、当事者のインタビューですとか、活動を紹介するようなPR動画につながらう工夫なんかなどがあると、読者により伝わりやすくなるのかなと考え、例として挙げさせていただいております。
それから、裏面です。まず、ターゲットのところ、前回の議論では、社会教育の公民館の職員や生涯学習主管課の職員がまずターゲットになるんじゃないかという意見が出た一方で、従来の社会教育の枠組みにとらわれている人だけではなくて、地域の中で様々活動しているような方、コーディネーターを担っているような方々に対しても有益となるような事例集となるといいんじゃないかという御意見がありました。
それから中段、掲載の具体的な事例についてですが、今回、皆さんにアンケートを取らせていただいた実践研究事業の活動の取組事例というのを基本としつつも、不足する分野や観点があれば、皆さんからの推薦等も踏まえて掲載をしていけたらいいのではないかなということを、前回の議論の中でも確認をさせていただきました。
一番下に5つの枠をつくっておりますが、これは事例の主な分野を簡単にグループで分けたものになります。公民館、生涯学習主管課とありまして、それ以外に図書館・博物館、それから青少年教育施設等ということで枠組みをつくっております。先ほどちょっと御紹介ありました、もう1冊、印刷した冊子をお配りさせていただいております。前回の議論で、小松分析官のほうから若干紹介をしていただきましたけれども、令和元年度に当室で行った社会教育施設における合理的配慮に関する調査資料を抜粋したものになります。
1ページめくっていただくと、中段に表がありまして、図書館・博物館、美術館、それから青少年施設、男女共同センター等の事例が載っているものになります。このような施設の取組等もこの事例集として対象とするかどうかなど、残りの時間、議論をしていただければと思います。

【津田座長】 どうもありがとうございます。
それでは、これ、このパンフレット、ハンドブックを作るというような話ですので、具体的なイメージをしながら、ページの構成についての御意見とか、あるいは、どういう事例を載せていくと効果的で、その事例は誰に読ませたいものなのかみたいな、そういう話を意見交換としてできたらと思います。お気づきのところからで結構です。よろしくお願いいたします。

【志々田委員】 社会教育、自分が手に取って見るということを想定して考えたときに、1つは、障害者の方たちを対象とした、こんな講座がありますよという事例と、もう一つは、インクルーシブでみんなで一緒にやってうまくいく、特に、一緒にやったほうがよりよくなるものとか、より機能的になるものというのがこんなにたくさんあるんですよというような事例があると、きっと読んだときに両方使えるかなと思いました。

【津田座長】 そうですね。

【志々田委員】 講座ばっかりだと、多分、できないよってなると思うので、例えば公運審で障害者の方たちが入ってくれることによってこんなに変わったんだとか、施設のロビーのサロンみたいなものがこんなに豊かになったんだとか、何かそういう事例があると……。

【津田座長】 本当ですね。

【志々田委員】 気軽に、また、明るい感じにもなりますし、雰囲気が。学習活動のプログラムとか言うと、何か読みたくなくなってくるので、そんなのがあるといいなと思いました。

【津田座長】 そうですね。視点みたいなところですね。こういうふうに視点を変えたら面白くなったみたいな、そんな話ですよね。

【梶野委員】 それはすごく大事だと思います。

【志々田委員】 特にバリアフリーじゃないところも多いんですよ、公民館って。この間も行ってきたんですけど、何だか知らないけど、3段ぐらい段が絶対あるんですよね。そうすると、みんなで楽しくスロープ作りましたとか、こんなやつやりましたみたいなのがあると、じゃあ、うちも市民参画でやりたいと思っていたから、ちょっとやってみようかって気持ちになったりするような、そんな感じですね。

【梶野委員】 なるほど。

【津田座長】 これも、バリアのすごく低いところからそこそこバリアの高いところまで両方、両刀使いみたいなところでいいんだと思うんですけれども。
いかがでしょうか。

【青山委員】 今日の前半に話をしていたような内容を踏まえて事例を見てもらうといいなと思うので、例えば事例を掲載する前に、1ページでも見開きでもいいんですけど、この事例の読み方なのか、視点、ポイント、アドバイスなのか、分かりませんが、そういう要素を柔らかく紹介して、それを踏まえて各事例が見られるような作りになると良いのではないかと思いました。

【梶野委員】 そういう観点になると、社会教育分野という表現の仕方が僕なんかはとても気になるんですね。というのは、役所にいると縦割りが取れないので、その言葉を冠しただけで、あ、うちは関係ないと。ここが持てばいいんだということが起こってきちゃうんですよ。むしろそうじゃない読み方をしてもらうための工夫みたいな、見方を入れるのもそうだし、やっぱりタイトルのつけ方も含めて少しそこら辺のところは、実はこういうことが社会教育なんだということを僕らは分かってほしいんだけど、何か手あかのついた言葉みたいになっちゃって、大人の学びをやるところだとか、障害者は関係ないんだとか、公民館のことだけなんだみたいな、そういうふうに捉えがちな傾向があるので、そこら辺のところを乗り越えるような切り口というのを入れるといいかなと思います。

【津田座長】 そうですね。ありがとうございます。ちょっと言葉、ワーディング、難しいですけどね、案外ね。

【梶野委員】 うん、難しいですけどね。

【志々田委員】 社会教育って言うと、もう学校の先生は読んでくれなくなっちゃうということですよね。

【梶野委員】 そう、うちは関係ないという、こういう話になりがちな傾向があるんですよね。

【志々田委員】 ありますよね。

【津田座長】 1ページ目開いたら公民館って、あ、これ、違うやっていう話になったりとかするでしょうしね。ちょっと工夫をしながら、その辺は多くの人が自分事として捉えるようなワーディングを作っていくということだと思いますね。

【梶野委員】 福祉の行政の関係者なんかにも、開かれたところもあるかもしれないけど、やっぱり東京都レベルとかで見ると福祉の行政ってものすごい補助金行政なので、対象を明確にしてターゲットを絞り込まないとお金出しませんみたいな発想があって、地域福祉とか地域共生社会とかって、そういう観点がどんどんなくなっていっている感じがするんですよね。だから、そういうところにもちょっと目開かせるようなアプローチというのかな、だから、地域とか生活とか、そういうようなワードが入ってくるようなのがいいかなと思います。

【津田座長】 ありがとうございます。

【平井委員】 体裁ですが、2ページで1事例となると何をしたかだけで終わってしまうような気がします。写真とかイラストとか活用したほうがいいわけですから、当事者のインタビューを入れたりすると、何をしたか、どんなことがあったかということだけで終わってしまって、どのように実践したかという部分に言及するスペースがないのではないかという気がするのですが、どうですか。そこまで2ページで書けますかね?

【津田座長】 事業紹介になったら面白くないですもんね。

【平井委員】 見開き2ページだけだと何をやったか、こんなふうに面白いこといっぱいあるんだ、当事者がこんなふうに変わってきているんだとかいうことは分かりますよね。でも、どのようにつくってきたか、どんな苦労があったかというところまでは書けないと思いますよ。

【津田座長】 そうですね。それね、公民館とか生涯学習主管という、こういう分け方をするので、例えばさっき平井さんがおっしゃったみたいに、支援者が育つ事業として幾つかピックアップして、こういうやり方をするとこんなふうに支援者が育つみたいな描き方をするとか。

【平井委員】 全ての事例にそこは入れてくださいという要望をしたほうがいいと思います。

【津田座長】 なるほど。多分いろんな視点が入ってくるから、かなり薄まりますよね、1つずつの事例は。平井さんの御意見としては、そうしたら、1事例として4ページ。

【平井委員】 4ページ必要かなと。どうでしょうかね。

【志々田委員】 文字びっしり書かれても困るので、余裕があったほうがいいのかもしれません。ページ数自体は何かつらいですよね。これは結構つらい。2段組みでこの大きさは、もう目が駄目になりそうになる。

【津田座長】 そうですよね。でも、やっぱり事業によっては、この視点でというのはあってもいいんじゃないですか。

【平井委員】 それは確かにそうだ。内容によりますよね。

【津田座長】 少しこの観点で強調して書いてもらう事例とかいう挙げ方を事業主体別に分けるんじゃなくて、何を訴えたいかというところ、何を書いてほしいかというところで色分けしていくみたいな発想もあってもいいかな。

【梶野委員】 ネットのあれじゃない、最近、CMじゃないですけど、検索とかって入れて、結局そこに誘導するための作りって、そこに動画があるのかなと思っていたんですけど。何かそういうふうな、導いて、次に見てみたいなみたいな、そういう流れで持っていくというのもありなのかなと思いますけどね。ここを見てみるといろんなものが分かるみたいな。

【津田座長】 そう、そう、そう。これ、僕も疑問に思っているんですけど、この動画というのは、各事業主体が作る動画のイメージですか。それとも、文科省でページを準備して、そこに誘導するというイメージですか。

【井口係長】 はい。実はこの事例集の議論とまた別で、もっと当事者が学ぶ様子、活動する風景を直接的に表現できないだろうかというようなディスカッションを室内でしていまして、こんなコロナの状況もあるので、よりそうした広報活動に取り組めないかという議論があって、具体的にやってみようかというアクションを検討しています。それとこれを何か連動できたらどうだろうかというのをちょっと鈴木さんと議論をして今回の提案に至っているというような経緯なので、我々としては、全部の事例について撮影に行けるかというと、ちょっとマンパワーや日程の問題があるのですが、例えば大森さんのところだと、もう既に映像に大分取り組んでいらっしゃるとか、ほかの幾つかでもやっているので、あるところは既存のものを使わせていただいて、ないところは我々が撮影業者さんと一緒に取材に行って、我々も教えてもらいながら見させていただくみたいなことは、この作業と並行してあり得るんじゃないかなと思っています。どうしてもこれって、執筆を依頼して、写真を数枚提供いただいて編集して終わりみたいなものよりは、もうちょっとその中身、本質って何なのかみたいなことまでうまくエッセンスを取り出せたらいいなとはイメージしています。

【津田座長】 なるほど。じゃあ、イメージとしては、文科省の特設ページみたいなのがあって、そこに誘導する。だから、おっしゃるみたいな、よりこの観点からもっと深く学びたい人は、ここに飛ぶといろんな情報が出てくるみたいな作りができるということですね。

【井口係長】 そのイメージですね。

【志々田委員】 例えばですけど、その動画、文科省が行って作るということもあるかもしれないけど、御本人たちが作るための支援を出すという形で、自分たちの実践を動画にしてまとめるために必要な支援をお金を払うという形で動画を集めるということも可能なんですか。

【井口係長】 そうですね、どういう手続き的なテクニックがあり得るかする必要がありますけど、とりあえず委託事業の枠組みだとあり得ますね。つまり、事業として委託している中で、映像の発信そのものも仕様の中に入れてやってもらうことはあり得るかもしれないです。

【志々田委員】 何か取材のやつって、それは格好よく、すてきな、映像作家が作ってくれればいいですけど、そうじゃなかったりすると、案外面白くなかったりするじゃないですか。

【梶野委員】 最近、安かろう、悪かろうというのが多いですね。

【志々田委員】 そうそう。なので、この「つなライン」、今日渡してもらったけど、きっと面白くなっていると思うんですね、御本人たちが作っているので。そのほうが見てみたいし、あ、こんなことできるんだって思ってもらえたりとかして、御本人たちの思いが乗りやすいのかなとちょっと思って。取材ってつらいやつが多いので、と思いました。思いついただけです。

【津田座長】 ありがとうございます。そういう工夫と込みで議論ができるというところですね。

【石塚課長】 今もう携帯でできるんじゃないですか? コストをかけずに。

【津田座長】 ただ、自分自身の経験から言うと、内部の者って案外カメラ向けにくいんですよ。だから、外から入って来てもらうと、写真、みんながいいよって言ってバシバシ撮って記事になっちゃったりするのに、僕、自分で学習者を「じゃ、写真撮るよ」って言うのはね、かなり抵抗があるし、個人情報のいろんな処理とかもしなくちゃいけないと思って、すごい嫌な……。

【志々田委員】 あ、そうですか。

【梶野委員】 だから、そういうのがクリアできるのがどういう状況なのかって検討も必要だとは思うんです。僕も、それ、言わなきゃと思っていたんですけど。一方で、事業の実施に関わっている、例えば大森さんのような企画者の人の声みたいな、思いというのか、何かそういうメッセージ性みたいのがあると、見る側も意識変わるのかなと。ライブで話を聞くとか生の言葉を聞くみたいなのってすごく重要で、僕らもそういう要素が。あとは、例えば団体があるんだったら、団体のホームページに飛べばいいとかいう話になっていくと思うので。だから、活動の楽しさみたいなのを紹介する場面はあるにはこしたことはないんだけど、そこに関わった人がどういう人たちなのかというのが、例えばさっきの平井先生じゃないけど、教員やりながらそういう意識変容が起きたって話なんかを実際にショートムービーで語られるみたいなのって、すごく関わったことない人にとっては何かいいインセンティブになるんじゃないかなって、そんなイメージでちょっと思っていたんですけどね。

【津田座長】 ありがとうございます。

【青山委員】 障害者の学びに関するポータルサイトのようなものがある前提で考えると、紙の事例集が要るのかということになるような気がします。なくそうと言うわけではなくて、紙媒体の方にテーマ性があったほうがいいんだろうなと思います。事例を2ページにするか、4ページにするかという以前に、ポータルサイトに行けば詳細が見られるのであれば、ポータルサイトにつなぐための紙媒体になると思いますし、ポータルサイトの縮小・再生産したような内容を印刷するのではなく、事例集とは言いつつ、少し切り口があるもののほうがいいのかなと思います。詳細はポータルサイトをちゃんと見てねということにして、ポータルサイトのアクセス数が伸びるほうが良いと言うことです。でも、紙の有効性はまだあるんですかね、自分の場合は、紙媒体のものをもらっていても、ネット上に掲載されているならネットのほうを見てしまうことが多いので。

【津田座長】 ありがとうございます。

【大森委員】 私、実は練馬区の職員に、「こういう事例集あったらどうですか」って直接聞いてみたんです。やっぱり聞かないと分からないなと思って。で、1つは、プロセスが分かるといい。例えば、こういう良い事例がありますって言われても、多分そこに至るにはいろいろ試行錯誤しているんですよね。そういういろいろを経てここに至っているんだという、そのプロセスが分かると安心して取り組めるというのが1点ありました。それと、やっぱり社会教育という枠組みの中で事業に取り組んでいて、生活や移動の面など、何か福祉的なサポートが必要だろうというときに、なかなか縦割りを超えて踏み込んでいけていないということがあるようでした。今回の事業における連携協議会の中で、うちがつなぎ役になって社会教育と障害福祉をまたぐ交流をやり始めているんですけど、やはり縦割りというのは非常にまだ根強くあるので、そこの枠をいかに崩していくかというところがすごく重要だと感じています。気軽に「ちょっとお願いしたいんですけど」って頼っていいんだみたいな関係ができるいいなというのが1つです。
あと、先ほど紙ベースが要るんだろうかって議論があったんですけど、やっぱり決定権がある人たちってユーチューブなんか見てくれないかもしれないから、多分、紙ベースで説明するというのはあったほうがいいと思っています。これ、初年度、うちが作ったやつなんですが、ちょうど何か似ているなと思いながら見ていたんですけど、写真がたくさんあって、狙いとテーマを決めるときに考えたこと、あと内容とその頻度と、参加者のコメントとスタッフのコメントみたいのがちょっと書いてあって、生活をつくるって、この生活というタイトル、何でこのテーマに設定したかというと、企業調査したときに、「企業に必要なスキルよりも生活に関する学習して欲しい」という声が多くて、「じゃあ、生活をテーマでやってみようか」ってなったんですけど、生活って言われて何をイメージするかって、その人たちによって全然違うんですよね。何に困っているかとか、どんなことを感じるのかが違うので、そういうところからみんなで話し合って、じゃ、これをやろうということになって、一応、生活から料理ということになったよねみたいなものが分かるんだけど、でも、これ見た目はハウツーものに見えちゃうなと、やっぱりちょっと違うかもと思ったので、今回は動画も一緒に入れるということをして、先ほど御提案いただいたような、実際の雰囲気が分かるといいですね。
もうひとつ、他県の事業所職員とお話をさせていただいたのですが、こういう事例集が例えば社会教育担当のところに下りてくることを考えて、ちょっとこちらのアンケートにも書かせてもらったんですけど、その事業所は今まで年に10回程度のプログラムをやっていて、それは余暇的な楽しむことを大切にした内容なんだそうです。参加者にとっての月1回の楽しみの場であるのに、何か学習の観点でのプログラムを取り入れなさいみたいな話になったと。10回のうち数回を「選挙」のプログラムにしようかな、しなきゃいけないかなみたいなのはそうかと、私にどう思うかを尋ねていらしたんです。けど、それって参加者本人たちが望んでいるかどうかというと、月1の楽しみ例えば「カラオケ」がなくなって「選挙」になったらどうかなと考えたら、ちょっと、えーっみたいな・・・というのも考えると、1事業所だけでやるのではなく、やっぱりいろんな枠組みの中で実施する事業所が連携して多様な学びを創っていくという視点は絶対必要だと思っているんです。
そういうところと、あと、ちょっと強制的な感じで上から話が降りてくると、現場の若い方たちで意欲のある人たちは動きやすいのではないかという声もありました。なので、その辺りで、やっぱり読み手となる当事者にも聞いて一緒につくっていきたいなって私なんかはちょっと思うんですけど、現場からはそんな感じの意見がありました。

【津田座長】 ありがとうございます。貴重な御意見で。
今、話を伺っていると、ポータルサイトを作るか、作らないのかということによって相当議論が変わってくるだろうというところで、それは事務局の皆さんの予算取りとかもあるんでしょうから、話し合っていただいた上で、もう一回、投げていただくということが必要かなというふうな感じがしましたけれども、ただ、その上で、やっぱりテーマみたいなことを、角度を明確にしながら事例を拾っていくというようなことを意識したほうがいいんじゃないかというところは、何となく皆さん思われているところかなというふうな気がしました。
1つは、学びの充実というところで、どんな工夫をして学びを充実させたのかというような切り口は一番中核になると思うんですけれども、それだけじゃなくて、スタッフが育つとか、関係者がどう育っているかというところに視点を置いた報告だとか、連携事例というお話もあったと思うんです。連携というところに視点を置いたものとか、あるいは、全然思わぬところで効果があったようなのも、もし拾えるんだったら面白いだろうと。それから、プロセスを示すって、いろいろ苦労して今に至っているみたいなものが示せるのがあるといいんでしょうかね。そういうような話が、今出てきた中ではテーマとしてはあり得るんじゃないかというところかなと思います。
2ページにするか、4ページにするかとか、そういうのもポータルサイトがあるかどうかによって大きく違いますので、一旦、そういうところで今回の話はまとめさせていただいたらいいんじゃないかと思いますが、ほかに何かお気づきのこと、今話題になっているところから漏れているような話ですね。例えば博物館・図書館で、資料も出していただきましたけれども、どんな切り口で載せることができるだろうか、それ、載せて誰が読むんだろうかというところについて少し話をしたほうがいいのかなとか、あと、例えば青少年教育施設とか男女共同参画センターとかそういったところ、あるいはコミュニティスクールですね、こういったところで具体的にどんな事例が載せられるといいか、そんな話を最後5分、10分でできればいいかなと思うんですが、いかがでしょうか。

【石塚課長】 これは狭い分野に限定されないよう、例えば連携事例とか、そのような分け方もあるということでしょうかね。音楽を楽しむための何かなど、そのような分け方も考えられるかもしれません。結果として様々な連携していたというような、そのような切り方のほうがいいような気がします。これを始めるにはどうしたらいいんだろうとか、こういう困ったことがあるときにはこれを見たらいいなというものの分け方のほうがいいのかなという気はします。

【平井委員】 狙いは障害者の生涯学習を広げていく、それから継続していく、そのための人材育成、これですよね。そこを押さえた上で考えると、タイトルが「学習支援ハンドブック」、「学ぶ」、「実践」、「ポイント」、これらを使わないほうがいいかもしれませんね、多分。

【梶野委員】 そうなんですよね。

【平井委員】 これらの語は何か手あかがついちゃっているという感じがするので。こんなことを言うと全部なくなるんですけど。もう少し、新鮮な「おや?」と目を留めてもらえる語に替えられないか・・

【梶野委員】 何か狭めるように言っちゃっているのをどう脱却するか、入り口は広いほうがいいよなと思いますよね。

【平井委員】 拡大、継続……。

【津田座長】 何かぴんとくる、そうそう、キーワードを何か。

【平井委員】 拡大、継続、人材なんだよね。それが分かるような。すみません、すぐには出てきません。

【津田座長】 出てこない。そうですね、タイトル、ちょっと宿題になりますかね。いいタイトルとかキーワードみたいなものを皆さんちょっと意識して、持ち寄っていただくという感じで。

【梶野委員】 宿題にしていただくか。

【津田座長】 ねえ。今ぱっと出てくるとは思えないですね。
それと、事例を載せていくにしても、今回、委託研究で集まってくる資料はかなりたくさんあるので、ここから選ぶというのはもちろんあるんですけれども、例えば、今配っていただいた博物館・図書館の事例なんかからも、こういう視点だったら面白いんじゃないかとか、あるいはコミュニティスクールだとか男女共同参画センターとか、こんな面白い事例が実はあるみたいな、そういうのをどうやって集めるかですね。集めたほうがいいですよね。それなりに守備範囲広げておいたほうがいいので。

【梶野委員】 コミュニティスクールというのは、特別支援学校でコミュニティスクールをしているところなのか、そうじゃないコミュニティスクールのイメージなのかというのは、ちょっとすり合わせたほうがいいのかなと思ったんです。今、調べたら、30年度は105校ぐらいはあるみたいなんですけど、割合、地域に密接してないところにあったりすることも地方だと多いですからね。だから、その辺のところはどうなのかなと思ったんですね。コミュニティスクールって使ったときに、どんなふうに捉えていらっしゃるのかなと思って。

【井口係長】 もともと、我々の施策のターゲット自体は学校卒業後の障害者の生涯学習が中心です。でも、コミュニティスクールのように、今、学校段階からも、地域の社会教育施設に行ってみるとか、あるいは地域の活動に参加してみるとか、そういった取組によって生涯学習の意欲を向上しようという施策も別途推進している関係もあるので、ぜひ特別支援学校のコミュニティスクールの事例などももっと増えるべきだと思いますし、もちろん、普通の学校のコミュニティスクールとか地域学校協働活動の中に障害のある児童生徒たちが参加していくという事例もあり得るんだろうと思います。

【梶野委員】 特別支援学級を設置している学校の中でどんな取組をしているかというのもありますからね。

【井口係長】 所管する地域学習推進課でどんな施策の目標を持っているか、多少すり合わせは必要ですけど、この検討会ではひとまず、いい事例を情報収集していきたいと思っています。

【梶野委員】 じゃあ、どっちも発想としてはあり得るという事例だということですね。

【井口係長】 そうだと思います。

【梶野委員】 はい、分かりました。

【志々田委員】 割と特別支援学校からコミュニティスクールを始めているところもあったりするので、もともと連携先が多いので、コミュニティスクールしやすいという判断をしているところもあるみたいですし、集めればあると思います。

【津田座長】 同窓会みたいなところにも広げて、その地域の方たちが集まってくる場をつくっているとか、そういう事例があるとやりやすいでしょうね。

【志々田委員】 そうですね、そうかもしれない。

【津田座長】 どうしましょう。キーワードみたいなところはそれぞれ考えていただくという宿題にしましょうという話でいいと思うんですけど、それぞれの得意分野でちょっと事例について目を光らせていただくみたいなところも、可能な人はやってきていただくみたいな宿題はありですかね。

【梶野委員】 さっき志々田先生がおっしゃったような、公運審のメンバーに入ることによって運営の仕方が変わっていったとか、そういうのってすごくいいなと思いますよね。

【志々田委員】 いや、そういうのあったらいいなと思って言っただけなんですけど。

【梶野委員】 社会教育委員とか何かそういうので、そういう当事者が入っていくことによって状況が変わるみたいなのもこの中に1つあるとすごくいいと思います。

【津田座長】 そういう事例をぜひ……。

【志々田委員】 探さないといけないですね。いや、やっぱり男女共同参画でもそうですけど、数の中に必ず3分の1以上は女性を入れようというので、私もすごい委員会の数が多かったりするわけです。女子なものですから、男性よりもですね。というように、でも、それって、数の問題かとは思うけれども、やっぱりそこに決められることによって普及していくというか、浸透していくということは絶対あるので、障害者の人たちが入ってないとやっぱり公運審って駄目だよねと思わせるぐらい、いい事例を探したいと思います。

【津田座長】 そうですね、はい。

【志々田委員】 そういうのって東京にありそうですよね。

【梶野委員】 東京にあるかな。

【志々田委員】 ないかな。

【梶野委員】 いや、国立でどこまでやっていたかな。

【井口係長】 国立市も、当事者団体から選出はありますけど、当事者の参加は肢体不自由の方の参加が一部あった程度で、やっぱりちょっと狭かったですね。

【梶野委員】 そうなんだよね。だから、多分、今までのものじゃない切り口にしないと。

【井口係長】 そうなんですよね。

【梶野委員】 今、障害者団体というか、種別ごとにいろいろと動くということが意外と分断を生んじゃっているみたいなところも側面的にはあるのは、行政で何かいろんな要望とか受けると、もうちょっと一緒に共通の土台に乗っていろいろと働きかけてくれたほうがやりやすいこといっぱいあるのになって思うことは多々ありますから、その辺のところを乗り越えるみたいなのはあったほうがいいとは思うんですけどね。

【津田座長】 というところで、2つ目の議題も終わりにさせていただいてよろしいでしょうかね。
それでは、そのほかのことで、皆さん発の情報提供とか、あと事務局の連絡等というところでいかがでしょうか。何かある方はおられますか。いいですか。
じゃあ、事務局から、井口さんですか。

【井口係長】 はい。ありがとうございました。とても充実した議論をしていただいて、学ぶことが多かったと思っています。
では、今のところ、このアンケートをまたさらに、十分に検討できていない設問なども事務局のほうでも継続して整理をしつつ、事例集の中にこのアンケート結果のエッセンスの部分を少しでも紹介できるような方向性で、もう一回、編集案のほうは我々のほうでアップデートしつつ、情報は事務局だけだと集め切れないと思いますので、皆さんにいろいろ教えていただきつつ、さらに言うと、今後また少し役割分担というか、我々のほうで全て原稿を書くことは難しいので、お力もお貸しいただければと思っておりますので、我々のほうでまた、たたき台をお示しさせていただきたいと思います。

【津田座長】 どうもありがとうございます。
それでは、これで第2回目の人材育成の在り方検討を終わらせていただこうと思います。審議、いろいろ熱く語っていただいてありがとうございました。また次回もよろしくお願いいたします。

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総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課障害者学習支援推進室

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(総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課障害者学習支援推進室)