2.イギリスの学校系統図

 イギリスの学校系統図

就学前教育

 保育学校及び初等学校付設の保育学級で行われる。

義務教育

 義務教育は5~16歳の11年である。

初等教育

 初等教育は,通常6年制の初等学校で行われる。初等学校は,5~7歳を対象とする前期2年(幼児部)と7~11歳のための後期4年(下級部)とに区分される。両者は一つの学校として併設されているのが一般的であるが,一部には幼児学校と下級学校として別々に設置しているところもある。また一部において,幼児部(学校)・下級部(学校)に代えてファーストスクール(5~8歳,5~9歳など)及びミドルスクール(8~12歳,9~13歳など)が設けられている。

中等教育

 中等教育は通常11歳から始まる。原則として無選抜の総合制学校が一般的な中等学校の形態で,ほぼ90パーセントの生徒がこの形態の学校に在学している。このほか,選抜制のグラマー・スクールやモダン・スクールに振り分ける地域も一部にある。
 義務教育後の中等教育の課程・機関としては,中等学校に設置されているシックスフォームと呼ばれる課程及び独立の学校として設置されているシックスフォーム・カレッジとがある。ここでは,主として高等教育への進学準備教育が行われる。初等・中等学校は,経費負担などの観点から,地方教育当局が設置・維持する公立(営)学校,国庫補助学校及び公費補助を受けない独立学校の3つに分類される。国庫補助学校は,従来公立(営)学校であったものが,地方教育当局の所管を離れ,国から直接補助金を得て自主的に運営される学校である(1999年度から地方補助学校に移行。独立性は変わらないが補助金は地方から交付)。また,独立学校には,いわゆるパブリック・スクール(11,13~18歳)やプレパラトリー・スクール(8~11歳,13歳)などが含まれる。

高等教育

 高等教育機関には,大学及び高等教育カレッジがある。これらの機関には,第一学位(学士)取得課程(通常修業年限3年間)のほか,各種の専門資格取得のための短期の課程もある。1993年以前は,このほか,ポリテクニク(34校)があったが,すべて大学となった。また,継続教育カレッジ(後述)においても,高等教育レベルの高等課程が提供されている。

継続教育

 継続教育とは,義務教育後の多様な教育を指すもので,一般に継続教育カレッジと総称される各種の機関において行われる。青少年や成人に対し,全日制,昼・夜間のパートタイム制などにより,職業教育を中心とする多様な課程が提供されている。

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総合教育政策局生涯学習推進課専修学校教育振興室

(総合教育政策局生涯学習推進課専修学校教育振興室)