資料3 諸外国の後期中等教育及び短期高等教育における職業教育

1.アメリカ合衆国の学校系統図
 総合制ハイスクールにおいて,生徒の希望や能力,適性に応じた教育が行われており,本格的な職業教育は中等教育終了後にコミュニティ・カレッジ等の短期大学において提供される。
 短期大学の修業年限は2年で,4年制大学編入を目的とする課程と2年間で完結する課程があるが,職業教育は,「準学士」や他の種々の資格の取得を目指す後者の課程で行われる。
2.イギリスの学校系統図
 主な職業教育機関として,継続教育機関がある。生徒は,そこで職業資格を取得する。また,職場における技能訓練を中心とする見習い訓練プログラムもあり,受講生は当該職種の資格を取得する。
 短期高等教育に特化した機関はない。職業教育を目的とする短期高等教育プログラムは,継続教育機関,高等教育カレッジ及び大学で提供されている。
3.フランスの学校系統図
 主な職業教育機関として職業リセがある。生徒は,履修する教育課程に応じて,各種職業資格及び高等教育入学資格となる職業バカロレアを取得することができる。また,学校教育以外で,見習い技能者養成センターにおいて職業資格取得に向けた訓練を受けることができる。
 短期の高等教育課程においては,大学の付設機関である技術短期大学部,リセ付設課程である中級技術者養成課程及び各種学校で中級技術者養成のための職業教育が行われる。
4.ドイツの学校系統図
 主な職業教育訓練制度として,職業学校での職業教育と企業における職業訓練による二元制の職業教育訓練制度(デュアルシステム)がある。これに加えて,専門的な職業教育から上級学校進学資格取得につながる教育まで,多様な職業教育機関が設けられている。
 短期高等教育に特化した機関はない。職業教育を目的とする短期高等教育プログラムは,専門学校などで提供されている。
5.中国の学校系統図
 中等専門学校,技術労働者学校及び職業中学の3種類の職業教育機関が設けられている。中等専門学校及び技術労働者学校は主として専門教育が,職業中学では専門教育と普通教育が提供される。(いずれも修了者は高等教育機関への進学が可能)
 短期高等教育機関としては,2~3年制の専科学校と職業技術学院がある。このうち,職業教育は主に後者(職業技術学院)で提供される。
6.韓国の学校系統図
 普通高校と並んで,多様な職業高等学校が設けられており,細分化された学科において,職業に直接結びついた教育が提供されている。(いずれも修了者は高等教育機関への進学が可能。卒業者の7割近くが進学)
 短期の高等教育機関として,2年制あるいは3年制の専門大学がある。

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