8.人材育成の在り方

 次期学術情報ネットワーク(SINET4)の構築・運用に当たり、大規模ネットワークを支える研究者や技術者育成の実地の場として位置付けていくことが重要。

 現状においては、ネットワークの基盤を支える技術的な知識を有する人材が十分とはいえず、こうした人材の育成が急務となっている。さらに、この分野において世界的に通用する人材を輩出することは、国際貢献にもつながり、我が国の活力を生む源にもなるものと考えられる。

 これまで、学術情報ネットワークは、情報基盤センターや大学共同利用機関等の若手研究者や技術者の協力を得て、その構築や円滑な運用が図られてきたところであり、若手研究者や技術者のスキルアップにも結びついている面もある。

 こうしたことが、ネットワークを支える研究者や技術者の人材育成にも繋がっていることを踏まえ、次期学術情報ネットワーク(SINET4)の構築に当たっては、大規模ネットワークの運用を行う技術者を育成するため、学生や若い技術者などに対する実地教育の場として位置付けていくことも考えられる。また、次世代への投資として、ソフトウエア開発を行える優秀な人材を育成する必要がある。

 国立情報学研究所においても、コミュニティの中核として、人材育成の企画に積極的に関わっていく必要があり、こうした面においても学術情報基盤オープンフォーラムの活用が考えられる。また、本オープンフォーラムが人材育成の場として機能することができれば、大学等にとっては大きなインセンティブになると考えられる。

 なお、我が国においては、1980年代以降、ネットワークに関する研究開発が進展したが、その研究開発の関係資料などをアーカイブ化して残すとともに共有することは、人材育成にも活用できることから、この点にも留意する必要がある。

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