米国における高等教育の国際的展開に係る質保証 |
1. | 米国の大学の海外進出に係る質保証 米国においては、本校の設置の認可等の手続きは、州政府で行なわれるが、大学としての社会通用性を担保するためには、地域アクレディテーション団体によるアクレディット(適格認定)を受けることが常識となっている。 また、州政府においても、州立大学等が分校を設置する場合については、州政府の許可を求めている場合(ペニンシルバニア州)と、一度設置認可を受けた大学で、アクレディテーション団体のアクレディットを受けた大学が、州外に分校を設立する場合の質保証は、アクレディテーション団体に任せているところもある。 (例えば、カルフォルニア州は、アクレディテーション団体のアクレディットを受けていないと、州外分校設置は公式に認めていないと州政府担当者回答) 米国の大学が海外進出している全体像は判らないが、例えば、CHEAが、2001年に行った調査によると、CHEA加盟もしくは連邦教育長官認定の78評価機関のうち、16のアクレディテーション団体が225の米国の大学若しくはプログラムの海外活動を評価していることが確認できている。 以下は、全米にある地域アクレディテーション団体の一つ、NEASC(ニューイングランド高等教育機関協会)の分校アクレディットの基準等について整理したものである。
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2. | 外国の大学の米国進出に係る質保証 米国においては、各州毎に設置認可等の基準が定められており、外国の大学の米国進出に係る質保証についても多様な取扱いが行われている。今回確認できたなかでは、
また、外国の大学が米国に進出している全体像は判らないが、例えば、CHEAが、2001年に行った調査によると、CHEA加盟もしくは連邦教育長官認定の78評価機関のうち、5のアクレディテーション団体が9の外国の大学若しくはプログラムの米国内での活動を評価していることが確認できている。 なお、アクレディテーションに関しては、上述の2001年のCHEA調査においても、米国内外の外国大学のアクレディットのために特別な基準を設けているのは、専門評価の2団体のみであり、6地域アクレディテーション団体などその他は、外国大学のための特別のアクレディテーション基準はない旨回答をしているところ。 また、自地域内の既存の大学との提携によるジョイント・ディグリーの場合は、ホスト校である自地域内大学が責任を持つことになり、アクレディット内容のSubstantive Changeの手続きが必要となっている(WASC)。 |