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高等教育

はじめに  

はじめに

   今日、高等教育の大衆化、学術研究の高度化、国際化・情報化等の社会の変化、生涯学習ニーズの高まり等、高等教育を取り巻く状況は大きく変化しており、かつてない広範な規模で高等教育の改革が進められている。
  一方、マルチメディア技術の進展や、インターネットによる世界的なネットワークの普及は、社会のあらゆる分野に大きな影響を及ぼし始めている。そこで、高等教育の分野においても、マルチメディアが、教育内容・方法の充実等のために大きく活用できる可能性が高まってきた。
  本懇談会は、こうした状況を踏まえ、マルチメディアを活用した21世紀の高等教育の在り方について検討を行うため、平成7年12月に設置され、国内外の先進事例を参考にしながら議論を重ねてきた。
  検討の結果、マルチメディアの活用は、
(1)既存の枠組みを超えて、世界中の高度な学習に接することを可能にする
(2)学習者の興味・関心や能力に応じた学習環境をつくることを可能にする
ものであり、創造性豊かな人材を養成する上で大きな効果が期待できるとの結論に達した。
  しかしながら、我が国の高等教育機関の状況を見ると、一部において、マルチメディアの活用に関する先進的な取組も始められており、その動きが徐々に広がりつつあるが、全体的には試行の域を出ていない段階である。したがって、21世紀に向けて、高等教育機関におけるネットワークの整備を図るとともに、各高等教育機関の取組への支援体制の整備や、制度の見直しなどを早急に行うことが必要である。このため、本懇談会では、マルチメディアの活用に関する施策のうち、早急に講ずべきものについて具体的な提言をまとめた。
  各高等教育機関及び文部省等においては、本報告を契機として、それぞれの立場から積極的な取組がなされることを切望する。
  なお、マルチメディアの技術は、今後も、ますます発展することが予想されるため、将来の技術の発展動向や、各高等教育機関における取組の状況等を見据えつつ、マルチメディアの活用を推進するためのハードの整備や、制度面の在り方等について、引き続き検討していくことが必要である。 


(高等教育局  企画課)

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