1 趣旨 |
近年、防災の分野においては、地球観測衛星等の宇宙システムの利用が徐々に進みつつあるが、現段階ではその役割は限られたものにとどまっており、今後、防災分野のニーズにより的確に応えられるよう、さらなる高度化が望まれる。
他方、宇宙開発の分野においては、地球観測衛星への取組みが強化されつつあり、平成17年7月に宇宙開発委員会が今後15年程度の地球観測衛星計画を「我が国の地球観測における衛星開発計画及びデータ利用の進め方について」として取りまとめている。その中で、防災分野は、地球観測衛星が貢献すべき重要な分野として挙げられており、防災のための地球観測衛星システム(データ利用のための地上システム等を含む)の開発をユーザのニーズを十分に踏まえて進めるべきとしている。
以上のことから、防災関係省庁担当者と有識者による意見交換の場を設け、防災のための地球観測衛星等に関するニーズの把握及びその実現性の検討等を行うこととしたい。
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2 当面の課題 |
(1) |
防災のための次期地球観測衛星システム(データ利用のための地上システム等を含む)の検討 |
(2) |
陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)等を用いた防災のための利用実証実験の検討 |
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3 当面の予定 |
上記2課題についての意見交換等を行うため、本年夏頃までに6回程度の会議を開催し、具体的な検討を行う。
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4 運営 |
会議の幹事は、内閣府政策統括官(防災担当)付 地震・火山対策担当参事官付及び文部科学省研究開発局宇宙開発利用課が務め、会議の開催は、文部科学省の所管法人である独立行政法人宇宙航空研究開発機構による地球観測衛星に関する調査の機会等を活用しつつ、文部科学省研究開発局宇宙開発利用課宇宙利用推進室が行う。
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5 アウトプット |
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防災のための次期地球観測衛星システム(データ利用のための地上システム等を含む)についての基本方針 |
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「だいち」等を用いた防災のための利用実証実験計画 |
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6 各省庁への依頼事項 |
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会議への出席 |
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防災分野において地球観測衛星(データ利用のための地上システム等を含む)に期待される観測内容についてのプレゼンテーション |
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「だいち」等を用いた防災のための利用実証実験の実施及び次期地球観測衛星システム(データ利用のための地上システム等を含む)の構築に向けた連携・協力 |
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7 各省庁のメリット |
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地球観測衛星データの有効活用による各省庁の防災施策の推進 |
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「だいち」等を用いた防災利用実証実験の実施等による防災対策の実効性向上への貢献 |
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