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Home > 政策関連情報 > 審議会情報 > 文化審議会 > 著作権分科会法制問題小委員会（第8回）議事録・配付資料 > 資料4 > 参考

参考

違法複製物・違法サイトからの複製の違法化に関する諸外国の状況について

1．ドイツ

　ドイツ著作権法では、私的使用のための複製は許容されている（第53条（1））が、2003年の著作権法改正により、明らかに違法に作成された著作物からの複製は、許容されないこととされた。
　なお、現在国会で審議されている著作権法改正案では、2003年改正を明確化するため、インターネット上で明らかに違法に提供されているものからの複製は、私的複製の範囲から除外することとしている。

2．フランス

　2006年の著作権法改正により、私的複製に関する複製権の制限規定について、「著作物の通常の利用を妨げず、かつ、その著作者の正当な利益を不当に害するものであってはならない」とする規定が追加された。これは違法なソースからの複製など私的複製の範囲から除外すべきものを念頭に置いた規定ものと考えられている。

3．スペイン

　2006年の著作権法改正により、インターネット上で明らかに違法な態様で提供されているものからの複製は、私的複製の範囲から除外することが明確化された。

4．アメリカ

　2001年2月、連邦第9巡回区控訴裁判所は、ファイル交換ソフトを利用した著作物のダウンロードはレコード会社の複製権を侵害すると判断した。

5．イギリス

　イギリス著作権法では、研究又は私的学習を目的とする文芸、演劇、音楽、美術の著作物の公正利用（fair dealing）は著作権を侵害しないこととされている（第29条）が、娯楽目的のために行われる私的録音録画には適用されていない。
　ただし、「放送番組及び有線放送番組をより都合のよい時に見又は聞くことを可能とすることのみを目的として放送又は有線番組の録音・録画物を私的及び家庭内の使用のために作成すること」については著作権侵害の責任は問わない（第70条）こととされている。

6．スウェーデン

　2005年の著作権法改正により、個人目的のための複製の権利制限規定について、原本となる複製物が違法に用意又は公に利用可能化されている場合においては適用しないこととしている。

7．フィンランド

　著作権法改正で、許諾を得ない複製は適法な原本からの私的複製に限り合法とされた（2006年1月1日より施行）。