参考資料1
デジタルコンテンツの特質に応じた著作権の保護や利用の在り方について、これまで新たな法制に関するいくつかの提案を素材として(注2)、現行の法体系や条約等の関係、法的措置の必要性等について、検討を行ってきたところである。
現時点では、措置の必要性は別として、まず、その法制的な対応の是非について、以下のように検討の方向性を整理してみてはどうか。
まず、各提案の中では、デジタルコンテンツの特質に応じて、現在の著作権法とは別にデジタルコンテンツに限定して「特別法」を新たに制定すべきという提案がなされる場合がある。これに関する各論点は次のように考えられる。
インターネットを活用し、不特定多数の者が互いの著作物を利活用しあう状況等が生じていることを踏まえ、著作権や著作者人格権等の放棄を活用し、それによって、安定的なコンテンツの取引・流通を可能とすることについての提案があった。これに関する各論点は次のように考えられる。
デジタルコンテンツの流通促進を目指す提案には、コンテンツについての新たな登録制度を設けるという提案が多く見受けられた。なお、登録制度によって達成しようとする目的は、各提案によって様々である。例えば、
などが提案されている。これに関する各論点は次のように考えられる。
(なお、関連して、特に法的措置がなくとも、現に、クリエイティブ・コモンズのように、権利者の意思表示により、円滑なライセンスを実現する取組が進められており、登録制度よりも少ないコストで同様の効果が実現できる方策があるのではないかとの指摘もあった。)