コラム

7.通学合宿「鶴田にぎりまんま塾」(青森県鶴田町)

 親元を離れた共同生活を通じて,子どもたちの自立性や協調性,規則正しい生活習慣をはぐくむため,平成16年度から通学合宿「鶴田にぎりまんま塾」がスタートしました。子どもたちは買い物や料理,掃除,洗濯,布団の上げ下ろしなどを自分たちで行うほか,ペーパーフラワーやウッドクラフト,茶道など公民館の教養講座で行われている教室を体験したり,ジュニアリーダーたちが企画したゲームなどを楽しみます。
 5泊6日という期間は,青森県内では最も長く,毎晩宿泊しているスタッフはくたくたの状態になりますが,子どもたちが規則正しい生活リズムの中で日々成長していく姿を見ては感動し,スタッフ自身が励まされる毎日です。また,ボランティアスタッフの大学生たちの成長ぶりを見るのも楽しみの一つです。「友達として接しているだけではだめなんですね」と,大いに悩んでいた大学生たちが,合宿の終盤には自信を持って子どもたちを指導していました。昨年は教育学部の学生が3人手伝ってくれましたが,3人とも教育現場に出る前の良い社会勉強になったのかもしれません。合宿は小さな社会。合宿することによって家庭の良さが見えてきます。家庭の良さが見えてくると,ふるさとの良さを見いだすようになり,また,規則正しい生活習慣は子どもたちの生きる力を養います。通学合宿の場となっている公民館は,地域住民の身近な交流・学習の場でありコミュニティづくりの拠点です。鶴田町のファンと未来を担う子どもたちを育てていくためにも,職員一同,地域と学校,行政が一体となった教育を着実に推進するための黒子として取り組んでいきたいと思っています。

▲にぎりまんま塾での調理風景(青森県)

(青森県鶴田町教育委員会鶴田町公民館)

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