第6節 初等中等教育段階におけるキャリア教育の推進

2.職場体験,インターンシップ(就業体験)等の職業や進路にかかわる啓発的な体験活動の推進

 児童生徒に勤労観,職業観を身に付けさせるためには,学校教育において,将来の職業や進路にかかわる啓発的な体験の機会を設ける必要があります。文部科学省でも,厚生労働省・経済産業省等の関係府省などと一層の連携を強めるとともに,平成17年度より中学校を中心とした5日間以上の職場体験を行う「キャリア・スタート・ウィーク」を開始するなど,積極的に推進しています。
 職場体験やインターンシップ(就業体験)は,生徒が教師や保護者以外の大人と接する貴重な機会となり,異世代とのコミュニケーション能力の向上が期待されること,生徒が自己の職業適性や将来設計について考える機会となり,主体的な職業選択の能力や高い職業意識の育成が促進されること,学校における学習と職業との関係についての生徒の理解を促進し,学習意欲を喚起すること,職業の現場における実際的な知識や技術・技能に触れることが可能となることなど,極めて高い教育効果が期待されます。
 実施率も年々上昇してきており,平成17年度には,公立中学校全体の職場体験の実施率は91.9パーセントに上りました。また,公立(全日制)の高等学校全体では,63.7パーセント(普通科では50.2パーセント,専門学科では82.6パーセント,総合学科では78.5パーセント)でインターンシップ(就業体験)が実施されています。

前のページへ

次のページへ