第1節 「確かな学力」と「豊かな心」を育成し,「生きる力」をはぐくむ学校教育を目指して

6.教材の整備

 教材は,児童生徒の基礎・基本の習得や学習理解を助け,教育効果を高める上で,極めて重要であり,学校教育においてその充実は不可欠です。
 そこで,文部科学省では,公立義務教育諸学校の教材整備について,平成13年11月,「教材機能別分類表」を取りまとめ,各都道府県教育委員会等へ通知しました(教材機能別分類表については,文部科学省ホームページを参照:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kinou/main12_a2.htm(※教材機能別分類表へリンク))。この分類表は,教材の機能的側面に着目して分類・整理したもので,いくつかの教材品目について例示しています。
 各学校や各地方公共団体においては,これを教材整備の参考資料として活用し,教育目標や教育課程に合わせ,特色ある学校づくりを図るなど,それぞれの実情に応じて,より弾力的・効果的な教材整備を,中長期的な視点で進めることが必要です。教材整備のための財源措置については,従来より教材整備計画(平成14年度から5年間で総額約4,300億円(1年当たり約860億円))が策定され,地方財政措置が講じられています。
 しかし,文部科学省の調べでは,平成9年より,地方における教材購入の予算措置額は,地方交付税の基準財政需要額に計上された額を下回っている状態で,年々低下する傾向にあります(図表2-2-5)。
 そこで,文部科学省では,学校現場で必要とされる教材とは何か,どのぐらい整備すべきか,その教育効果はどうかなどの観点から実践的な調査研究を始めたところであり,それらの結果を踏まえ,今後の教材整備の在り方について検討することとしています。

図表●2-2-5 教材予算措置額の推移

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