第3節 地域の教育力の向上に向けた取組

5.地域におけるボランティア活動の推進

 近年の都市化や過疎化の進行,地域における人間関係の希薄化などの要因から,子どもたちが豊かな社会性や人間性を身に付ける機会が減ってきているといわれています。
 このような中,文部科学省は,子どもたちを含む幅広い年代において豊かな社会性や人間性を身に付けるため,ボランティア活動・体験活動の機会の充実に向けた取組を進めています。平成17年度から,国民一人一人が,日常的にボランティア活動を行い,相互に支え合うような地域社会の実現を目指して,「地域ボランティア活動推進事業」を実施しています。各地域では,公園や道路などの清掃や図書館での本の読み聞かせを行ったり,子どもたちが巻き込まれる事件が多発していることなどから,子どもの安全を守る防犯パトロールなど,地域の実情に応じた多様なボランティア活動が行われています。

 あわせて,国民のボランティア活動への理解や関心を高めるため,アニメキャラクターを活用したポスターの作成や,ボランティア活動について身近に感じ,考える機会として,「ボランティア活動推進全国フォーラム」を開催するなど広報啓発・普及事業を行っています。
 文部科学省は,これらの事業を通して,地域社会におけるボランティア活動を促進しており,地域社会においてボランティア活動が活発に行われることによって,ひいては,世代を越えた地域住民の交流が生まれ,子どもたちの豊かな成長や地域の教育力の向上につながることが期待されます。

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