令和8年8月25日(火曜日)
教育、科学技術・学術
令和8年熊本地震および令和8年8月千葉豪雨への文部科学省関連の対応状況、愛知県および三重県の朝鮮学校による「幼稚園」の名称使用に関する見解と今後の対応、「科学技術指標2026」を踏まえた新規研究分野への支援および研究環境改善の取組方針、学校法人同志社八田理事長の辞任に関する見解と今後の対応、学校における女子トイレの数の不足とそれに起因する授業中の離席が学習に与える影響および学校トイレ整備の方針、姫路獨協大学のガバナンス上の問題に関する第三者委員会報告書の受け止めおよび文部科学省の対応
令和8年8月25日(火曜日)に行われた、松本洋平文部科学大臣の記者会見の映像です。
令和8年8月25日松本洋平文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
冒頭、私からは1件でありまして、災害対応についてであります。改めて、令和8年熊本地震及び令和8年8月千葉豪雨によって亡くなられた方々に哀悼の意を表するとともに、全ての被災者の皆様方に対して心からお見舞いを申し上げたいと存じます。まず、令和8年熊本地震についてでありますが、これまでも被災した学校施設の使用の可否を判定するため、応急危険度判定士等の派遣、また文化財調査官等による現地調査の実施、国立高専機構の練習船による給水支援等の実施など、自治体等の要望も踏まえながらできる限りの支援に取り組んできたところであります。新学期の教育活動についてでありますけれども、被災した小中高等学校などの全てで9月1日までに開始する予定と伺っているところであります。これを踏まえまして、文部科学省といたしましては教育施設や子供たちの心のケアなどにつきまして必要な支援を行うとともに、文化財の早期復旧への支援等を通じまして被災地の復旧・復興に全力を尽くしてまいります。
続きまして、令和8年8月千葉豪雨についてでありますが、千葉大学医学部附属病院におきまして排水処理設備の冠水に伴いまして手術機器の洗浄・滅菌ができなくなっているところ、近隣の医療機関等の協力を得まして手術への影響を軽減する措置を取っているところであります。引き続き、国としても早急な復旧に向けて取り組んでまいります。冒頭、私からは以上となります。
記者)
朝鮮学校を巡って、実際には学校教育法に基づくものではないにも関わらず「幼稚園」という名称を使って広く表示をしているという疑惑が明らかになりました。まず、こうした問題について大臣としての受け止めをお伺いしたいのと、あと文科省は幼稚園も所管していますから今後何か対応で考えていらっしゃることがあればそれも含めてお願いします。
大臣)
一条校以外の教育施設が一条校の名称を使用する、このことは学校教育法において禁止をされているところでありまして、幼稚園ではない教育施設が「幼稚園」の名称を使用する等、一条校と誤認させる恐れがある状態については適切ではない、そのように考えているところであります。今回の事例を踏まえまして、文部科学省として今後、一条校と誤認する名称の使用をはじめ不適切な事案がある場合については適切な指導を行うよう、所轄庁である各都道府県に対しまして事務連絡を発出することを考えているところであります。引き続き、文部科学省としても各種学校などにおける適切な管理運営に向けまして、都道府県と連携をして対応していきたい、そのように考えております。
記者)
先日、科学技術指標2026が発表されまして、日本は新規トピックスに関する研究指標の国際的順位が相対的に低いことが明らかになりました。大学の研究現場で新たな研究に挑戦するだけの余力が十分に確保されていないということが原因の一つだと考えられていますけれども、こうした状況の改善に向けて今後どのように取り組むのか教えてください。
大臣)
今、御指摘をいただいたようなそうした結果というものが示されたということは私どもとしても承知をしているところであります。御指摘の「新たな研究への挑戦」でありますけれども、第7期科学技術・イノベーション基本計画、これにおきましても「新たな研究領域の継続的な創造」を進めることとしているところでもありまして、国として継続的な支援が必要であるというふうに認識をしているところであります。具体的には、戦略的創造研究推進事業におきまして、国が定めた戦略目標のもと組織・分野の枠を超えた次元的な研究体制によりまして新たな研究領域を生み出す融合研究を推進することとしているところでありまして、今年度より挑戦的な融合研究に取り組む若手研究者のチーム形成の強化を実施しているところであります。また、科研費におきましては多様な学術研究を支援しつつ、既存の学問体系の変革を目指す研究などへの支援を強化するとともに、研究時間確保のために全面基金化に向けて取り組むこととしているところであります。文部科学省としては、今後ともこれらの事業を着実に推進いたしまして新たな研究への挑戦を促進していきたい、そのように考えております。
記者)
沖縄県名護市辺野古沖で同志社国際高校の生徒らを乗せたボートが転覆し、女子生徒らが亡くなった事故を受け、学校法人同志社の八田英二理事長が引責辞任する意向を読売新聞の取材で明らかにしました。同志社国際高校の西田校長も退任するとの報道もありますが、大臣の受け止めと今後法人に求めていくことについてお考えを教えてください。
大臣)
御質問の報道につきましては、担当課において学校法人から報告を受けております。八田理事長及び西田校長が辞任、退任される意向とのことでありますが、大切なことはいずれにしてもこれをもって学校法人及び高校として本件に関する問題への対応が終わるものではないということだと考えております。これまでの経緯でありますとか調査報告書などで指摘された事項を踏まえまして、引き続き学校法人及び高校として責任を持って対応していただくことが重要である、そのように考えているところであります。現在、特別調査委員会の調査報告書等を踏まえた再発防止策等の策定を進めているものと承知をしておりまして、これをしっかりと我々としても見守ってまいりたい、そのように考えております。
記者)
学校の女子トイレについて質問させていただきます。大臣も御存知かと思いますが、国土交通省が6月にトイレの便器数に関するガイドラインを公表いたしました。学校は対象外ということなのですけれども、朝日新聞の取材では先日報じましたけれども、学校トイレでも女子ばかり行列ができるという声が上がり、あと便器も男子のほうが1.4倍多いという結果になっておりました。憲法学者からは授業中にトイレに行く女子児童生徒の存在について、やはりこれは学習権の侵害ではないかとの指摘も上がりました。大臣としての受け止めをお願いいたします。
大臣)
文部科学省におきましては、学校施設の計画及び設計における留意事項を示しました「学校施設整備指針」におきまして、「便所は男女別に児童数、利用率などに応じた適切な数の衛生器具を設置できる面積、形状とすることが重要」であるというふうにお示しをしているところであります。御指摘の女子トイレの現状や学習への影響については、文部科学省におきましてこれまでも過去に国会でも質問等々を受けたこともございまして、昨年、複数の教育委員会へのヒアリングをしたところであります。便器数の不足により女子用トイレに著しい混雑が発生し、学習への影響が生じている状況はその調査においては確認できなかったところでありますが、他方、一部の和式便所がある学校におきましては洋式便所に利用が集中し、混雑が発生をしている事例などもあったところでもあります。従来より学校設置者に対しまして、トイレの洋式化も含めまして適切な環境を確保するように促しているところであります。ちょっと一般論にはなりますけれども、公共施設における男女のトイレの数でありますけれども、建築設備関係の学会が定めた基準を参照しつつ、各施設管理者が施設の実態に応じて判断されるというふうに承知をしているところでありますが、他方、現在、学会において基準の見直しが検討されているというふうに伺っているところであります。文部科学省としては、この学会の検討状況というものもしっかりと今後踏まえていきたいと考えているところでもありますし、いずれにいたしましても調査結果はそうではありましたが、ただ我々としてやはりこのトイレの問題というものがしっかりと解決をされて、子供たちの快適な学校生活であったり、授業、学びに影響を与えることがないような、そうした環境を整えていくということは大変大事なことだと思っておりますので、今後とも現場の状況というものを引き続きしっかりと注視をしながら適切に対応、そして各自治体にもその対応というものを促してまいりたい、そのように考えております。
記者)
兵庫県の姫路獨協大を巡る問題についてお聞きします。定員割れの続く同大で譲渡交渉を巡って学校法人の理事らが会食接待を受けるなどした問題で、先日、第三者委員会の報告書が出されました。その中で、コンプライアンス上極めて問題のあるものだったと言わざるを得ないなどの指摘がされていますが、報告書の受け止めと文科省の対応をお聞かせください。
大臣)
まず、御指摘の件についてでありますけれども、8月21日になりますが、学校法人獨協学園から文部科学省に対しまして調査報告書の調査結果について報告があったところであります。公教育の担い手といたしまして高い公共性を当然有する学校法人であります。法令遵守はもとより、健全なガバナンスが求められることは当然でありまして、このような事態が生じているということは誠に遺憾なことだというふうに我々としても考えているところであります。本事案につきましては、今後、学校法人におきまして調査報告書に基づく改善及び再発防止計画を策定する旨の報告を受けているところでありまして、文部科学省としても必要な指導でありますとか助言を行うなど適切に対応をしてまいりたい、そのように考えているところであります。
(了)
大臣官房総務課広報室