松本洋平文部科学大臣記者会見録(令和8年6月26日)

令和8年6月26日(金曜日)
教育、文化

キーワード

岩手県沖を震源とする地震の被害状況と対応状況、防火のための安全点検等を要請する通知の発出、都立永福学園および大塚ろう学校永福分教室ならびに北沢学園中学校への視察、火災を踏まえた北区小学校における学びの継続性の担保および支援のための取組、女性版骨太の方針における理工系女子学生の倍増目標の受け止めと対応方針、教育基本法改正時に作成された議事録の保管状況およびその再調査に関する見解、旧統一教会の宗教法人格の喪失後における被害者低減のための継続的な対応

松本洋平文部科学大臣記者会見映像版

令和8年6月26日(金曜日)に行われた、松本洋平文部科学大臣の記者会見の映像です。

令和8年6月26日松本洋平文部科学大臣記者会見

令和8年6月26日松本洋平文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

松本洋平文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私からは3件となります。まず1件目です。昨日、岩手県沖を震源とする地震が発生をいたしまして、青森県階上町で震度6強が観測をされました。揺れの強かった地域の方々は、地震発生から1週間程度、最大震度6強程度の地震への注意をお願いいたします。文部科学省といたしましては、災害にかかる情報収集などを行うため、地震直後に災害情報連絡室を設置いたしまして、関係機関に対しまして児童生徒、教職員、施設の利用者等の安全確保と施設の被害情報の把握、2次災害防止を要請しているところであります。今回の地震によります文部科学省関係の被害につきましては、昨日時点で児童生徒などの人的被害としては登校中の事故により1名が負傷したとの報告があり、物的被害といたしましては学校施設等で内装材、設備などの剥がれや落下など22件の被害があり、114校の学校が休校となったとの報告を受けているところであります。また、昨日、地震調査研究推進本部地震調査委員会の臨時会が開催をされまして、私も出席をし、今回の地震活動について審議を行い、今回の地震活動域とその周辺において地震活動が昨年11月以降活発になっているなどの評価を公表したところであります。地震に加えまして、台風7号や梅雨前線等により多くの学校で休校となるなど、影響が生じているところであります。引き続き、関係機関と連携をいたしまして情報収集に努めるとともに、児童生徒等の安全確保に全力を尽くしてまいります。
 続きまして2件目です。今月19日、東京都北区の滝野川第三小学校において複数の児童や教員が負傷する火災が発生をいたしました。改めて負傷された方々にお見舞いを申し上げるとともに、早期の回復をお祈り申し上げたいと存じます。今般の火災の原因等につきましては、現在、警察及び消防による調査が進められているところではありますが、速やかに全国の学校において防火防災について再確認し、児童生徒などの安全確保を徹底していただくため、本日、文部科学省から通知を発出することといたしました。通知におきましては、防火設備をはじめとする施設・設備について、法令に基づく点検を遺漏なく行うとともに、今年度既に実施済みの学校も臨時の点検を検討すること、消防法に基づく消防計画の内容を改めて確認し、避難訓練の実施の際は実践的な内容とすること、学校で作成が義務付けられております危機管理マニュアルにおいて、火災発生時の対応手順を明確化することなどについて対応を求めることとしております。学校における児童生徒等の安全確保に向けて、火災の防止を含めた安全管理が徹底されるよう、地域の消防署などと連携をしながら取組を進めていただきたいと思っているところであります。詳細については、後ほど事務方から資料を配布させていただきたいと存じます。
 続きまして3件目であります。今週火曜日23日に杉並区にあります特別支援学校である「永福学園」と大塚ろう学校永福分教室、世田谷区にあります学びの多様化学校であります「北沢学園中学校」を視察してまいりました。永福学園及び大塚ろう学校永福分教室におきましては、児童生徒一人一人に応じた指導・支援を行いながら授業が実施をされる様子でありますとか、企業就労を見据えた実践的な職業教育を視察させていただくとともに、生徒たちと一緒に給食をとりまして学校生活でありますとか授業、また将来どんなことをやりたいのかというようなことをいろいろとお話を聞かせていただいたところであります。北沢学園中学校におきましては、学校が独自に実施をしております教科であります「キャリア・デザイン科」の授業視察でありますとか、生徒や教職員の方との意見交換などを通じまして、生徒の皆さんが主体的に授業などに取り組む姿、学びを深めて前向きに頑張っている姿を拝見してきたところであります。今回の視察を踏まえまして、特別な支援を必要とする子供たちでありますとか、不登校の児童生徒を含め、誰一人取り残されない指導・支援の充実に力を尽くしてまいります。私からの冒頭発言は以上となります。
 
記者)
 冒頭発言にもありました北区の小学校火災に関連して伺います。火災発生から1週間が経ち、当面の対応として3年生以上の児童については区内の他の学校に分散して登校させる方針とされています。児童や保護者からは、通学距離の変化や学習環境の違いによる心理的な負担など、様々な不安の声が上がっています。こうした影響をできるだけ抑え、子供たちの学びを取り乱さないためにどのような具体的な支援が必要か、大臣の御見解をお聞かせください。また、文科省としてできる支援があれば併せて教えてください。
 
大臣)
 学校管理下におきまして、火災や事故等が発生した際に在校する児童生徒などの安全を確保することは学校の重要な責務であります。その上で、児童生徒などの安全が確保された後は教育機会の確保に向けまして、その後の対応や対策についての方針・具体的業務内容を決め、教育活動を速やかに再開することが重要であると考えております。北区教育委員会における学校再開に向けた今後の取組といたしまして、今、御紹介もいただきましたけれども、まず今月29日月曜日からオンライン授業の再開に向けて準備を進めるとともに、7月初めを目途といたしまして現小学校と近隣校の分散登校へと移行する方針であり、夏休み以降を目途に全児童が集約して学べる代替施設の確保を検討しているというふうに伺っているところであります。また、児童生徒の心のケアに丁寧に対応していただくことは大変重要なことであると考えております。現在もスクールカウンセラーなどにより関係する児童に対して面談を実施するなど取組がなされているものと承知をしております。文部科学省としても、児童生徒への適切な支援とその学びが確保されるよう、北区教育委員会と連携しながら現場の声に寄り添いつつ、必要な対応をとってまいりたい、そのように考えております。
 
記者)
 教育基本法を巡る20年前の議論に関して伺います。文科省の職員が作成した与党の検討会などの議事録の存在がNHKの取材の中で明らかになりました。これは当時、文部科学省が作成も保有もしていないと説明していたものになるのですけれども、これが実際には存在していたということに関してまずは受け止めと、改めて議事録の作成・保有についての見解をお聞かせください。
 
大臣)
 お尋ねの報道については承知をしているところでありますが、当時、情報公開請求に対しまして、「文部科学省として議事録を作成・保有していない」旨を回答しているところであります。今回、改めて文部科学省内で確認をいたしましたけれども、その認識に変わりはないということであります。
 
記者)
 改めてないということですけれども、NHKの取材では実際存在していて、文部科学省の職員が作成したというところを確認しているのですけれども、改めて今後、記録の存在というのを再度調べるということのお考えはあるのかということと、もし仮に見つかった場合に大臣としてはどう対応が必要かというところも改めてお聞かせください。
 
大臣)
 今回、報道を受けまして総合教育政策局政策課の担当職員が同課の倉庫及び共有ドライブ、これを探しました。しかし、報道されたような文書は確認できなかったということであります。
 
記者)
 今後探す予定というのはあるのでしょうか。
 
大臣)
 既に探したということだと承知をしております。
 
記者)
 探するつもりはないということですかね。
 
大臣)
 先ほども申し上げましたけれども、探したということであります。今後探す必要があるかどうかについては、現時点において我々としてはこれ以上探す必要もないし、探すこともできないということだと承知をしております。
 
記者)
 政府は昨日、女性版骨太の方針を閣議決定したと思いますけれども、その中で理工系人材の2040年までの倍増ということを掲げられました。この数値目標への大臣としての受け止めと、その目標達成に向けて女子枠を設置するような大学も出ていますけれども、こうした取組をどのように文科省として後押しするか、対応方針をお聞かせください。
 
大臣)
 御指摘のとおり、昨日取りまとめられました「女性版骨太の方針2026」におきまして、理工系女子人材の倍増に向けまして大学の工学系学部の女子学生の割合の倍増を目指す旨、これが記載をされているところであります。我が国の大学などでは、理工系分野の学生の割合は他の先進諸国などと比べて低くなっているところでありまして、今後、我が国が17の成長分野を中心に創造的に発展させるためには理工・デジタル分野を学ぶ若者の量と質は極めて重要であります。その中でも、女性の大学進学率は40年前の約14%から5割を超えるまでに上昇しているにも関わらず、理工系分野の女子学生比率が約2割にとどまっていることは、様々な事情により理工・デジタル分野への進学を断念した女性にとっても、また我が国の発展や国際競争力の観点からも損失と言わざるを得ない、そのように考えているところであります。このため、文部科学省におきましては女子学生の理工系分野への進学をより一層促進するため、女子中高生の理工系分野への興味・関心を高める取組の支援、理工系分野の女子など入学者の多様性を確保する選抜の促進、私立理工系学部等の学生に対する授業料減免の中間所得世帯までの拡大、理工・デジタル系等成長分野への女子大学を含む大学の学部転換などの促進などに取り組んでいるところであります。なお、高校・大学関係団体等との協議を経まして策定をしております「大学入学者選抜実施要項」におきましては、進学機会の確保に困難があると認められる者をはじめ、入学者の多様性を確保する観点から対象になると考え者を対象に、多様な入学者の選抜を工夫することが望ましいこと、こうした選抜の趣旨や方法について社会に対し合理的な説明を行うとともに、学力も適切に評価することなどを定め、これらを踏まえまして各大学の判断で多様な入学者選抜を行うこととしているところであります。このような前提の下、理工系分野の女子学生の割合が低い我が国において、各大学の判断により女性を対象とする選抜を実施することについては文部科学省として一定の合理性があるものと考えております。文部科学省としては、引き続き理工系分野への女子学生数の増加に向けまして、各大学における取組を促進してまいりたい、そのように考えております。
 
記者)
 今、サッカーが気になっているだろうなと思いますが、質問させていただきます。22日付で最高裁から旧統一教会に対する解散、特別抗告の棄却が決定されたことを受けての質問になります。これまで宗教法人ということだったので文化庁の中で管轄されていたわけですけれども、今後、別団体の活動とも報道されている中で一種、表に出ない動きになってしまうことは懸念されるのではないかなと思っています。これからも被害者の救済は清算人がということですけれども、新たな活動をされた場合にはどういうふうに文科省として、政府として対応されていくのかというのを教えてください。
 
大臣)
 旧統一教会にかかる対応につきましては、文部科学省としてはまずは被害者の救済のための取組が重要であるというふうに考えているところであります。現在、清算人による清算手続きが開始されているところであります。文部科学省といたしましては、清算人の求めに応じまして関係府省庁と協力をし、最大限の対応を徹底してまいりたい、そのように考えております。その上で、今のお尋ねの件について申し上げますと、一般論としてにはなりますが、宗教法人に限らず法人などによる不当な寄付の勧誘があった場合には、不当寄附勧誘防止法に基づく報告徴収でありますとか、勧告・命令・公表といった措置の対象となる場合もある、そのように承知をしております。必要に応じまして所轄庁であった立場として、同教会に係る情報提供などの協力をしてまいりたい、そのように考えております。
 
記者)
 冒頭の発表の関係でお伺いしたいことがありまして、北区の火災については避難訓練の実施、内容について実践的な内容の対応を求めるという通知を出されるということですけれども、実践的な内容というのはどういうふうなものを想定しているのか、今回の火災ですと音楽準備室、調理室とか火が出やすいところではないところから出火したというケースもありましたけれども、今後どのような実践的な避難訓練の在り方を検討されているかのお考えをお願いします。
 
大臣)
 まずは、こちらにおきましては教育委員会をはじめ、設置者に判断をしていただいてこの通知の内容というものをよく御理解をいただいた上でそれぞれ適切にどういう訓練をしていくのかということを考えていただくということになろうかと思っております。その上で、まだ今回のこの小学校の火災については消防庁や警察などによって調査・捜査が続いているところでありまして、確たる原因というところに関しましてはまだ明らかにされて、報道等では一部報道されていることは承知しておりますけれども、明らかにされているところではないという状況ではありますが、ぜひそういう意味ではそうした様々な情報というものも勘案をしながらぜひ今一度、再点検をしていただきたいと思っております。それはもちろん学校の中もそうでありますけれども、そういう訓練の内容自体も再点検をしていただいてより実効性を高めていただくことが肝要ではないか、そのように考えているところであります。また、今回のこの火災の原因というものが改めて明らかになって、その中に今後、我々として教訓としてしっかりと含めていかなければいけないものというものが明らかになった場合には、速やかにそうした点も全国に通知をし対応を促していく、そうしたことも我々としては想定をしていきたいと思っているところであります。
 
記者)
 まずは先ほどの教育基本法の議事録についてお伺いするのですが、今回、改めて探していただいて文書を確認できなかったということでした。では、NHKの、我々の報道は誤報で訂正を求めるということなのでしょうか。あの報道は誤報で訂正を求めるということなのでしょうか。つまりあの文書は怪文書か何かだと捉えているということなのか、それとも保存期限の関係などで今はないという話なのか、どういう御見解でしょうか。
 
大臣)
 別に誤報だとかそういうことを言っているつもりはありません。ただ、我々といたしましては先ほどお話をさせていただいたとおり、文部科学省として議事録を作成・保有をしていないということでありますし、また同時に今回の報道を受けて総合教育政策局政策課の担当職員が倉庫を見たり、また電子上のそういう資料がないかというものを改めて確認をしたところ見つからなかったということで、私自身、報告を受けているということであります。実際にその中身のものがどういうものなのかということについて、我々として実際にそれを確認しておりませんし、また確認ができるものなのかどうかというものも率直に言って分からないところであります。実際、その資料というものが存在、それがどういう性質のものなのかも含めて我々としてはそれが間違いだとか、別にそういうことを言うつもりは全くありませんが、お尋ねの文部科学省の中にそういう資料があったのではないかということについて、我々として調査をさせていただいたという位置づけだと承知をしております。
 
(了)

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