松本洋平文部科学大臣記者会見録(令和8年6月9日)

令和8年6月9日(火曜日)
教育、文化

キーワード

「飛鳥・藤原の宮都」に係るイコモスの評価結果および勧告、「飛鳥・藤原の宮都」の価値を次世代に伝えるための取組および文化財の保存と活用の両立に関する方針、「23区規制」に関する小池都知事のコメントの受け止めおよび規制の効果に関する見解、沖縄県内における教育活動等で辺野古を回避する判断がなされていることに対する受け止め、政治的中立性違反認定に対する被爆者団体の抗議声明への受け止め

松本洋平文部科学大臣記者会見映像版

令和8年6月9日(火曜日)に行われた、松本洋平文部科学大臣の記者会見の映像です。

令和8年6月9日松本洋平文部科学大臣記者会見

令和8年6月9日松本洋平文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

松本洋平文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私からは1件となります。我が国から世界遺産に推薦しておりました「飛鳥・藤原の宮都」につきまして、ユネスコ事務局から世界遺産委員会の諮問機関であるイコモスが世界遺産一覧表への「記載」が適当である旨の評価をしたことが公表をされたところであります。19件の構成資産全てについて特段の留保もありませんでした。登録の評価を受けたことは、ほぼ満点とも言える勧告をいただけたものと考えているところであります。これは、長年にわたる文化遺産保護の取組を基盤に文化庁、関係自治体及び関係省庁が緊密に連携してイコモスの審査に対応してきたことが今回の国際的に高い評価につながったものと認識をしているところであります。文部科学省としては、本年7月に韓国で開催されます世界遺産委員会におきまして、イコモスの評価結果及び勧告通りに「飛鳥・藤原の宮都」が登録されるよう、関係自治体及び関係省庁とも連携のもと、全力を尽くしてまいります。私からの冒頭発言は以上となります。
 
記者)
 先ほど冒頭でご発言がありました世界遺産の関係でご質問します。7月にユネスコの最終判断を控える段階ではありますが、文化遺産の価値を次世代にどのように伝えていくのか、併せてこうした文化財の保存と活用の両立について文科省としてどのように取り組んでいくお考えか、お聞かせください。
 
大臣)
 世界遺産への登録には、我が国の文化遺産の保護・継承を一層促進するだけではなくて、国内外における認知の向上でありますとか地域活性化にもつながる、そうした様々な意義があるというふうに承知をしているところであります。本文化遺産につきましては、これまでも我が国における重要な文化遺産といたしましてその価値の普及啓発に関係自治体や関係省庁とも連携して取り組んできたところであります。今後は、世界遺産としての価値や魅力の国内外への発信に一層取り組んでまいりたい、そのように考えております。また、世界遺産となった場合には多くの方の訪問が期待をされるところでもあります。文部科学省としても持続可能な保存・活用が図られますように、関係者と連携をして取り組んでまいりたい、そのように考えております。
 
記者)
 先週から政府の有識者会議で大学の23区規制のあり方に関する議論が始まりました。これを受け、小池都知事からは東京から何かを取っていけば物事が解決するのだという宗教などという強い文言で規制撤廃を求める声が上がりました。これについての大臣の受け止めを教えてください。また、23区規制はその効果をめぐって様々な主張がありますが、文科省としては効果についてどのように分析していますでしょうか。
 
大臣)
 23区規制についてでありますけれども、内閣官房において地方大学・産業創生法の施行状況などについついて検討をするための有識者会議、これが4日に開催をされまして、成果や課題の分析などの主な論点等が示されたものと承知をしているところであります。小池都知事から発言があったことは承知をしておりますけれども、文部科学省としてはまずは有識者会議における議論、これを注視してまいりたい、そのように考えております。
 
記者)
 効果については。
 
大臣)
 こちらに関しましても特段のコメントは控えさせていただいて、議論の行方について我々としても注視をしてまいりたい、そのように考えております。
 
記者)
 同志社国際高校の教育基本法違反認定についての質問です。沖縄県教職員組合などが5日に会見を開き、辺野古沖で船の転覆事故後に沖縄県の県立学校の平和学習で嘉手納基地が一望できる道の駅かでなを訪れる予定が、管理職から論争が起きるなどの理由で中止した事例があったと明らかにしました。今回の文科省のこの判断について、教育への不当な政治介入とする声明を発表しております。こうした実際に影響が出ていることに対しての大臣の受け止めと、現場の声に対して文科省としてどのように向き合っていくかということについて教えてください。
 
大臣)
 今回の同志社国際の事案でありますけれども、政治的活動を行う抗議船として日常的に使用されております船に、生徒を乗船させるという極めて異例の事案であると捉えているところであります。従いまして、従来から各学校で行われているように、学習指導要領等に基づきまして多様な見方や考え方を提示して適切に平和に関する学習や主権者教育を引き続き行っていただくことは重要なことと考えております。その際に、今御指摘をいただいたような基地が所在をする、そうした場所を含めまして現場を訪れることを避ける必要はない、そのように考えているところであります。文部科学省としては、教育基本法や関係通知の趣旨などの周知に努めるとともに、平和に関する学習を積極的に推進してまいりたい、そのように考えております。
 
記者)
 同じく同志社国際高校の平和学習の関係でお伺いします。昨日、長崎の被爆者の団体など13団体が辺野古沖で実施した学習について政治的中立を求める教育基本法に反すると判断した文科省の対応について抗議する、反対するという声明を発表しました。それについて大臣の受け止めをお願いします。
 
大臣)
 報道については承知をしておりますけれども、詳細は把握しておりませんので声明に対してのコメントは差し控えたい、そのように考えております。その上で申し上げさせていただくと、平和に関する学習につきましては学習指導要領等において沖縄戦や広島・長崎への原子爆弾の投下をはじめ、空前の戦火を被ったことに着目をさせ、平和で民主的な国際社会の実現に努めることの重要性を自覚させるようにすることとしているところでもありまして、極めて重要な教育活動である、そのように考えているところであります。このため、厚生労働省とも連携をいたしまして「平和の語り部事業」を推進するとともに、令和7年7月に戦後80年や日本被団協のノーベル平和賞受賞を契機とした学習指導案も作成をいたしまして活用をこれまでも呼び掛けているところであります。その上で、今回の同志社国際高校の事案は先ほどもお話をしましたが、政治的活動を行う抗議船として日常的に使用される船に、生徒を乗船させるという極めて異例の事案への対応として見解を示したものでありまして、平和に関する学習を否定するものではありません。これも度々申し上げているとおりであります。いずれにいたしましても、文部科学省としては平和に関する学習を積極的に推進し、この度の事案への対応についても誤解なきように丁寧に説明を行ってまいりたい、そのように考えております。
 
(了)

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