令和8年4月24日(金曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ、文化
東京国立博物館および国立西洋美術館の視察、北極域研究船「みらいⅡ」の視察、教員性暴力等防止法の施行後3年での基本的な指針の改訂と学校現場への浸透方策、スポーツを観る機会の確保に関する有識者検討会の設置、H3ロケット8号機打上げ失敗の原因究明に係る中間報告書に対する所見と打上げ再開への期待、財政制度等審議会における大学数の縮減や医学部定員の削減に関する議論に対する見解、Mine秋吉台のユネスコ世界ジオパーク認定に対する受け止め、学校法人同志社への現地調査を実施する経緯
令和8年4月24日(金曜日)に行われた、松本洋平文部科学大臣の記者会見の映像です。
令和8年4月24日松本洋平文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
私からは4件ございます。まず1件目であります。4月21日に東京国立博物館と国立西洋美術館を視察してまいりました。東京国立博物館では、本館の「東博コレクション展」及び収蔵庫を視察するとともに、藤原館長らと意見交換を行ってきたところであります。また、国立西洋美術館では松方コレクションなどで構成されました常設展及び作品の修復現場を拝見いたしまして、田中館長らと意見交換を行いました。国立博物館・国立美術館の魅力をもっと多くの方に知っていただきたいと感じると同時に、文化財等の収集・保管、修復などを確実に行い、未来に守り伝えていく重要な役割を担っていると改めて認識をしたところでありますし、また職員の方たちが本当に情熱を持ってこれらの職務に当たっている現場というものも拝見をさせていただきましてお話を聞かせていただきました。文部科学省といたしましては、運営費交付金や施設整備費など、必要な予算をしっかりと措置しながら国立博物館・国立美術館と伴走をいたしまして機能強化・整備に取り組んでまいります。
2件目になります。先日22日水曜日にJMU横浜事業所磯子工場におきまして、JAMSTECが建造中の北極域研究船「みらいⅡ」を視察してまいりました。我が国初となる砕氷機能を有する研究船であります「みらいⅡ」の観測甲板やウェットラボ等の特徴ある設備を拝見するとともに、意見交換を通しまして極域研究の重要性を再認識したところであります。今回の視察を踏まえまして、本年秋の就航に向けました「みらいⅡ」の着実な建造及び国際研究プラットフォームとしての活用に向けた準備を進めるとともに、我が国の海洋・極域研究の推進に努めてまいりたいと存じますし、また大変特殊な、そして高い技術が必要とされるこの「みらいⅡ」でありますけれども、これらの技術が我が国の造船技術の向上にもつながっている、そうしたこともお話を聞かせていただいたところであります。
続きまして、3件目です。この度、教員性暴力等防止法の施行後3年を目途とした見直しの規定を踏まえまして、本日付で基本指針を改訂いたしましたのでその旨、御報告をいたします。今後、教育委員会や教職課程を有する大学等に対し、その内容について周知徹底を行ってまいります。改訂指針では、調査やヒアリングの結果を踏まえまして盗撮防止の観点から端末の利用やデータの管理についてもルールの明確化が必要である旨の追記や、教育職員等による児童生徒性暴力等があった場合には懲戒免職にすべきという趣旨の一層の明確化などを行いました。これに加え、約7割の教員採用権者がデータベースを正しく活用できていなかったことを踏まえまして、より実効的な対策を検討すべきとの私の指示に基づきまして、データベース活用について採用権者の公表を前提とした調査等を予定しているところであります。また、教職課程を有する大学の約14%が児童生徒性暴力等の防止等に係る学習等の機会を設けていなかったことを踏まえまして、教職課程の認定を受けるための基準を改正いたしまして、これらの学習等に係る計画がなければ教職課程の認定を受けられないこととすることも検討をしているところであります。児童生徒性暴力等の根絶に向けまして、法及び基本指針に基づく取組をより一層一丸となって講じてまいります。
続きまして、4件目であります。スポーツ放映に関しまして、WBCが独占配信となったことにつきまして国民のスポーツを観る機会について心配の声をいただいておりました。幅広く国民に対してスポーツを体験する機会や観る機会が確保されること、これは大変重要なことであります。まずは直近で開催されました冬季オリンピック競技大会及びWBCの双方の主催者に対しまして、文部科学大臣名で書簡を発出いたしまして、より多くの国民が大会を観ることができるよう、今後の配慮をお願いしたところであります。さらに、独占配信によって顕在化した課題や影響などを含めまして、スポーツを観る機会確保の在り方について総務省とともに有識者の意見を聴取し、論点を整理して政策の方向性を検討する場を設けることといたしました。文部科学省としては、引き続きスポーツ振興に取り組んでまいります。私からは以上となります。
記者)
昨日、文科省の対策本部でH3ロケット8号機の打上げ失敗に関する原因究明の中間報告書が了承されました。調査結果に対する受け止めと次回の打上げについてのコメントをお願いします。
大臣)
昨日のH3ロケット8号機対策本部におきまして、原因究明と対策案に係る中間報告を聴取いたしまして、その方針を了承したところであります。改めて打上げ失敗以来、作業に御尽力されてまいりました全ての関係者の皆様に深く敬意を表したいと存じます。文部科学省といたしましては、H3ロケットの打上げ再開を見据えまして今後、JAXAが実効性ある取組を進め、再発防止に向けた背後要因分析や是正対策がしっかりと実施されますように引き続きフォローアップをしてまいります。JAXAにおきましては、今回の経験を生かしましてH3ロケットに対する国内外の信頼を取り戻すべく、引き続き着実に取組を進めていただきたい、そのように考えております。
記者)
性暴力防止の基本指針の改訂についてですけれども、昨年、教員による盗撮事案が大きく報じられて以降も同様の事案がその後全国的に相次いでいる状況です。今後は学校現場でのより具体的な取組が重要になってくると思いますけれども、そうした学校現場に今回の指針の改訂をどう浸透させていくか、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
大臣)
これまでも繰り返し対策の徹底をお願いしてまいりました。にも関わらず、教師による児童生徒性暴力等の事案が生じていること、決してあってはならないことでありますし、断じて許されない行為であります。文部科学省といたしましては、本日改訂した教員性暴力等防止法に基づく基本指針におきまして、盗撮防止の観点から教室などの定期的な点検を行うことや、端末の利用やデータの管理についてのルールの明確化が必要である旨の追記を行うとともに、教育職員等による児童生徒性暴力等があった場合には懲戒免職にすべきという趣旨の一層の明確化などを行ったところであります。令和8年12月の「こども性暴力防止法の施行」もございます。文部科学省としても、教育委員会などに対しましてあらゆる機会を捉えましてこれらの内容の周知を行うなど、こども家庭庁とも密に連携をいたしまして児童生徒性暴力等の根絶に向けまして全力で取り組んでまいります。
記者)
昨日の財政審で指摘された大学規模の適正化についてお伺いします。財政審では、18歳人口の減少に対応して2040年までに大学を250校、学部定員は18万人程度削減することが必要と指摘されています。また、理工系分野の人材配分の在り方に課題があるとして大学の医学部の定員削減を主張されています。これらの意見に対する文科省としての受け止めと課題意識、今後の対応策についてお考えを教えてください。
大臣)
財政制度審議会からの指摘内容のうち、18歳人口の急減期を見据えて高等教育の規模の適正化について極めて重要な課題であるというふうに私どもとしても認識をしているところであります。その際、定員割れの事実のみで機械的に判断するのではなくて、分野や地域のリバランスを図りながら学生を伸ばすことのできる質の高い大学教育を実現していくことが重要である、そのように考えているところであります。文部科学省におきましては、高等教育の規模適正化に向けまして産業構造の変化に対応した理工・デジタル系人材の育成強化でありますとか、人社系学部のダウンサイジングなどによる教育の「質」の向上に加えまして、地域の医療・福祉・産業インフラなどを支える人材と高等教育へのアクセスの確保、これらの実現を目指しまして、本年度から5年間を第一期といたしまして「大学の量的規模適正化総合施策」を講じております。今後とも迅速かつ着実に取組を進めてまいります。また、医学部等の入学定員についてでありますが、厚生労働省における今後の医療人材の需給推計などを踏まえながら引き続き定員規模を適正化していくことが重要である、そのように認識をしております。その際、地域における医療人材の確保、これが喫緊の課題であることから、地域医療に従事する意思を持つ学生を選抜する「地域枠」など、地域偏在などを是正する取組も併せて進めることが必要と考えております。地域や大学の実情も考慮をいたしまして、考慮しつつ、厚生労働省と連携をいたしまして適切に対応してまいりたい、そのように考えております。
記者)
先日、「Mine秋吉台」が世界ジオパークに認定されました受け止めをお願いいたします。
大臣)
第224回ユネスコ執行委員会におきまして、我が国から申請しておりました山口県「Mine秋吉台」がユネスコ世界ジオパークに認定をされました。今回の認定によりまして、ユネスコ世界ジオパークは合計51カ国241地域となりまして、我が国のユネスコ世界ジオパークは11箇所となったところであります。地元関係者の皆様に対しましては、心から祝意を表するとともに長年にわたる御尽力に心から敬意を表したいと存じます。我が国のユネスコ世界ジオパークに世界中の多くの人々が訪れましてその魅力に触れることができるよう、文部科学省としても地元自治体の取組に協力をしてまいりたい、そのように考えております。
記者)
本日の同志社への聞き取り調査について伺います。課長級4人を含め、少なくない人数の方々が聞き取り調査に行くということなのでやはり何かしらここまで聞き取れていなかった何か課題があるのだろうなと思うのですけれども、具体的にどういうところが今まで聞けなかったのか、京都府の動きがとか、学校側が明確に答えていない部分があったりとか、どういうところに課題があって本日の聞き取り調査でどういうことを聞ければ成功というか、大臣の求めていることになるのでしょうか。
大臣)
同志社国際高校の事案につきましては、これまで所轄庁であります京都府を通じまして必要な確認を進めてまいりましたが、さらに事実確認を要する、そうしたことがあるということであります。学校法人としての管理運営についても確認が必要であることを踏まえまして、学校法人を所轄する文部科学省といたしまして学校法人を訪問いたしまして直接話を聞く必要がある、そのように判断をして行うものであります。なお、今回の調査につきましては同志社国際高校の所轄庁である京都府と連携をいたしまして実施することとなっております。具体的には、今回の調査では学校における安全管理の詳細な状況、研修旅行の詳細、教育活動の状況、学校法人同志社としての対応などについて確認をする予定としているところでありますが、さらなる詳細につきましては今後の調査に関わることでもありますので差し控えさせていただきたいと存じます。今回のこのことがなぜ起きたのか、そうした原因、そしてそれに対する対応も含めて適切だったのか、こうしたことも検証をしていくことが必要であると考えておりますし、また同時にこれまでも度々国会でも答弁をさせていただいておりますけれども、今回のこの件を受けて我々として今後どのような対応をしていくべきなのか、そうしたことを我々として判断に資する、そうした聞き取りというものが行われるということを私としては期待をしているところであります。
記者)
先ほどおっしゃられているようないくつかの点があったと思うのですけれども、その中にまだ不十分な点があるという認識でよろしいですか。
大臣)
我々といたしましてはさらなる確認が、聞き取りが必要なことがあるということで承知をしております。
(了)
大臣官房総務課広報室