令和8年4月21日(火曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ
長野県北部および岩手県三陸沖を震源とする地震の被害状況と文科省の対応、令和8年度全国学力・学習状況調査の開始、ハイパフォーマンススポーツセンターへの視察、沖縄・辺野古沖での転覆事故に関する京都府による調査の進捗状況および調査のための学校法人同志社への文科省職員の派遣、私学事業団による学校法人の経営状況に関する調査結果への所見と私大の経営支援や円滑な撤退支援に向けた文科省の対応、東海国立大学機構・名古屋大学とフランス国立科学研究センターによる「糖鎖イノベーション国際研究ラボ」の設立と期待
令和8年4月21日(火曜日)に行われた、松本洋平文部科学大臣の記者会見の映像です。
令和8年4月21日松本洋平文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
冒頭、私からは4件であります。まず1件目でありますけれども、4月18日土曜日、長野県北部を震源といたします最大震度5強の地震が発生をいたしました。また、昨日には岩手県三陸沖を震源とする最大震度5強の地震が観測をされまして、津波警報も発令をされたところであります。文部科学省としては、いずれの地震直後においても災害情報連絡室、これを設置いたしまして、関係教育委員会などに対しまして児童生徒などの安全確保と文教施設等の被害状況の把握、二次災害防止を要請してきたところであります。また、昨日、気象庁から北海道・三陸沖後発地震注意情報が出たことを受けまして、改めて日頃からの地震への備えの再確認などについても要請をしております。いずれの地震におきましても、現時点におきまして学校管理下における児童生徒などの人的被害の報告は受けておりませんが、物的被害といたしましては、長野県では4月20日14時時点で、社会教育施設で3件、青森県におきましては4月21日5時30分時点で、国立高等専門学校で1件の被害の報告を受けているところであります。なお、青森県では本日、公立の小中学校及び高校などにつきまして、88校が休校する予定との報告を受けているところであります。また、昨日の三陸沖地震に関しまして後発地震注意情報が出ていることなども踏まえまして、本日16時から地震調査研究推進本部地震調査委員会の臨時会を開催いたしまして、地震活動について審議し、総合的な評価を行う予定としております。引き続き関係機関と連携し情報収集に努めるとともに、児童生徒などの安全確保に全力を尽くしてまいります。
続いて2件目です。毎年、小学校6年生、中学校3年生を対象に実施をしております令和8年度全国学力学習状況調査が昨日から始まりました。本調査に御協力くださっております全国の学校・教育委員会等の皆様にまずもって感謝を申し上げたいと思います。今年度の調査でありますが、国語と算数、数学は従来通り紙の冊子を用いて今月23日に一斉実施をいたします。また、今年度は中学校英語の4技能全てをCBTで行っておりまして、「聞くこと」「読むこと」「書くこと」は昨日20日から23日まで、「話すこと」は今月24日から5月29日までの間で実施をすることとしているところであります。CBTでの実施によりまして、アニメーションや音声の利用など多様な出題が可能となるとともに、自宅など学校外での実施も可能とする期間を設けまして、生徒の様々な状況に応じて調査に参加できるようにしているところであります。なお、昨日発生した三陸沖を震源とする地震の影響で一部の地域の学校では本日の調査実施を見送ったと伺っております。これらの学校に関しましては、地元の教育委員会や学校と連絡を取りながら丁寧に対応をしてまいります。いずれにいたしましても、今回の調査が円滑かつ確実に実施されますように対応に万全を期してまいります。
3件目であります。昨日、我が国のトップアスリートの活動拠点でありますハイパフォーマンススポーツセンターを私、訪問をいたしまして、世界水準の機能を備えたトレーニング施設やアスリートの動作データの取得・分析を行う設備などを視察いたしました。具体的には、卓球やフェンシングの会場、またいわゆる高地トレーニング、酸素の薄いところのトレーニングと同様の成果が得られるようなそうした設備、環境、こういったところなども拝見をしてきたところでありますし、またアスリートの方たちが栄養管理されて食事をとる、そういうところもあるわけでありますけれども、そこで昼食もとらせていただいたところであります。視察では、オリンピック・パラリンピックの選手が同一の環境で練習に取り組んでいる状況について競技団体から説明を受けるとともに、同センターのスタッフからトップアスリートに対する最先端のスポーツ医科学及び情報面での支援について説明を受けたところであります。ミラノ・コルティナ大会におきましても、アスリートの活躍は国民に大きな勇気と感動を与えてくださいました。今回の視察も踏まえまして、引き続き競技力向上に必要な予算の確保に努め、我が国の国際競技力の一層の向上に取り組んでまいりますし、またこうした施設で集められた情報というのは一般の国民の健康増進であったり、様々な部分で活用できるデータというものもあると思います。ぜひそうした情報というものをうまく活用をして、国全体に裨益をするような取組というものも私としてはぜひ期待をしたい、そんなこともお話をさせていただきました。
続きまして最後、4件目になります。文部科学省といたしまして、同志社国際高校における研修旅行中の重大な事故に関しまして、さらなる事実関係の確認などを行うため、4月24日金曜日に学校法人同志社に担当職員を派遣いたしまして、直接事実関係の確認を行うことといたしました。本件につきましては、これまで所轄庁であります京都府を通じて必要な確認を進めてまいりましたが、さらに事実関係の確認が必要であることや、学校法人としての管理運営についても確認が必要であることを踏まえまして、学校法人を所轄する文部科学省として学校法人を訪問いたしまして直接話を聞く必要がある、そのように判断をしたものであります。具体的な調査事項につきましては、学校における安全管理の詳細な状況、研修旅行の詳細、教育活動の状況、学校法人同志社としての対応などについて確認することを予定しております。なお、今回の調査につきましては同志社国際高校の所轄庁であります京都府と連携をして実施することとしております。詳細につきましては、後程事務方から資料を配付いたしたいと存じます。私から冒頭発言は以上であります。
記者)
私学事業団の調査によると、債務超過等により私立大学法人全体の3割にあたる163法人が経営困難な状況にあることが明らかになりました。私大への経営支援や円滑な撤退への支援に関する大臣のお考えをお聞かせください。
大臣)
御指摘のとおり、日本私立学校振興・共済事業団におきまして、令和6年度決算の情報に基づき分析をしたところ、大学法人全体の約3割にあたる163の学校法人におきまして経営状態に課題があること、これが明らかになっているところであります。こうした状況も踏まえまして、文部科学省としては今年度から5年間を第一期といたします「大学の量的規模適正化総合施策」を展開することとしております。具体的には、各県別の地域の医療・福祉・産業・インフラを支える人材需要の把握と養成体制の確立、首都圏・大都市圏の大規模大学の理工・デジタル分野への展開や人社系学部のダウンサイジングによる質の向上・数理併修、経営が厳しい大学につきましては金融機関の専門家などと連携した経営体力がある段階での円滑な撤退の促進などについて、経済産業省や厚生労働省と連携しながら確実に推進することとしているところであります。こうした取組の一環といたしまして、従前の取組に加えまして今年度から経営悪化の兆候が見られ始めた初期の段階から経営指導を行うモニタリングの仕組みも導入をいたしまして、経営指導の対象法人を100程度に拡大をしているところであります。文科省としても、私立大学の厳しい経営環境を踏まえまして危機感を持って迅速に取組を進めてまいりたい、そのように考えております。
記者)
冒頭発言の最後にありました辺野古の事故に関しての同志社への現地調査についてお伺いします。詳細は事務方からということだったのですけれども、まずこれまでの会見でも言及がありましたが、現時点までの調査で文科省として把握している問題点というか、学校の対応として足りなかったところというのは現時点で何があるか、改めてお伺いします。また、実際に担当の職員を派遣ということなのですけれども、職員の方のクラスは課長級であるとか、そのあたりが分かれば教えてください。また、京都府と連携して調査を実施したいということですけれども、実際に同志社国際高校の担当者ですとか京都府の担当者もその場に同席するようなイメージでよろしいか、分かれば教えてください。
大臣)
まず、これまでの段階で私どもとして把握をしていることにつきましては、詳細にはまだお伝えをできることではありませんけれども、例えば安全確保に向けた取組の不備、事前の下見などの欠如、保護者への説明の不足、引率体制の不備などについて把握をしたところであります。一方で、今回の調査におきましては先ほど冒頭発言でも申し上げましたように、学校における安全管理の詳細な状況、研修旅行の詳細、教育活動の状況、学校法人同志社の対応などについて確認を予定しているということであります。あと同志社側の対応者についてでありますけれども、我々といたしましては文部科学省から今回職員を派遣いたしましていろいろお話を聞かせていただくわけでありますが、そうした様々な確認事項に対して責任を持って回答できる方々に対応していただきたいということを依頼しているところであります。現在、先方では同志社国際高校の関係者も含めまして対応者について調整中であるというふうに聞いているところでありますので、現時点におきましてはそうした状況だということであります。また、現地でありますけれども、当然そういう意味では先ほど来、先ほどもお話をさせていただきましたとおり、所轄庁でありますとか、また同志社、また先ほども申し上げたように責任を持ってそうした我々の確認事項に対応できるもの、そうした方たちに出席をお願いしておりますので、そうした方々がこの場には出席をしていただけるものと私自身は、私たちは考えております。
記者)
こちらから派遣する職員は課長級ですとか、そのあたりは決まっているのですか。
大臣)
現時点において、総合教育政策局、初等中等教育局、高等教育局私学部より、それぞれ課長級及び担当職員を派遣すること、これを予定しております。
記者)
先日、東海国立大学機構とフランス国立科学研究センターが共同で糖鎖イノベーション国際ラボを設立しました。この国際ラボについて、大臣の期待を教えてください。
大臣)
我が国の糖鎖研究につきましては、東海国立大学機構が中心となりまして実施をしております「ヒューマングライコームプロジェクト」、これが先導しているところであります。そうした中、東海国立大学機構・名古屋大学がフランス国立科学研究センターと共同で「糖鎖イノベーション国際研究ラボ」を設立いたしました。これは、優れた研究の期待や国際連携の点から大変喜ばしいニュースである、そのように考えております。今回の国際研究ラボの設立を契機にいたしまして、日仏双方の研究者が連携をいたしまして糖鎖のノウハウや知見を融合することによって若手研究者の育成であったりとか、また国際的な人材交流が進展をいたしまして糖鎖研究がさらに発展すること、これを期待しているところであります。文部科学省としても、こうした国際協力を通じまして我が国の研究力の強化や国際的なプレゼンスの向上に資する取組、これを引き続き支援をしてまいりたい、そのように考えております。
(了)
大臣官房総務課広報室