松本洋平文部科学大臣記者会見録(令和8年4月17日)

令和8年4月17日(金曜日)
教育、科学技術・学術、文化、その他

キーワード

つくば市立みどりの学園義務教育学校及びJAXA筑波宇宙センターへの視察、砕氷艦「しらせ」後継船の所有・運用主体のJAMSTECへの変更の理由および氷海航行技術の継承と継続した安全確保に向けた体制整備の方向性、南丹市での男児遺棄事件発生直後の学校の対応に関する見解および児童や教職員のケアのための方策、防衛装備庁・安全保障技術研究推進制度へのアカデミアの応募・参加への考え方、靖国神社春の例大祭への参拝予定、国立劇場閉場中における伝統芸能に携わる人材の育成や鑑賞機会の確保および再整備の見通しと新たな国立劇場への期待

松本洋平文部科学大臣記者会見映像版

令和8年4月17日(金曜日)に行われた、松本洋平文部科学大臣の記者会見の映像です。

令和8年4月17日松本洋平文部科学大臣記者会見

令和8年4月17日松本洋平文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

松本洋平文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私からは1件であります。先日4月15日に、茨城県のつくば市立みどりの学園義務教育学校と宇宙航空研究開発機構(JAXA)つくば宇宙センターを訪問してまいりました。みどりの学園義務教育学校では、現行のデジタル教科書を活用した英語や算数、数学の授業やデジタル教材を活用した社会の授業を視察させていただくとともに、教科特性を踏まえた紙・デジタルの使い分けや先進事例の横展開の重要性などについて意見交換をいたしました。大変、私自身印象に残ったことを少しだけお話させていただきますと、一つは私の時代の学校の教室の様子だと先生がいろいろと教えてくださって、生徒は基本的に受け手というような形だったりするわけですけれども、こうした教材というものを使うことによって自ら学びを深めていくような、そういう子供たちの姿というのが大変印象的だったということが1点と、あとはもう一つは、やはりデジタル教科書というものは、またデジタルの技術というものはこれを導入することが目的ではなくて、これを手段としてどう教育の質を高めていくのかということが大変重要です。そういう意味では、やはり先生方もこうした教材というものをどう活用していくのかというノウハウといいますか、やはりそういうものをしっかりと横展開をしていく、そしてトータルとしてやはり授業の質を上げていくということが大変大事だなというようなことを大変強く感じたところであります。その後、JAXAにもお伺いをさせていただきました。JAXAでは、新型宇宙ステーション補給機(HTV-X)の管制室や宇宙デブリ除去の技術開発などの現場を視察させていただきまして、JAXAが我が国の宇宙開発の中核機関として挑戦的な取組を進めていることを再認識したところであります。今回の視察を踏まえまして、教科書へのデジタル活用を通じた教育の質向上及び我が国の宇宙開発利用に力を尽くしてまいります。私からは以上です。
 
記者)
 南極観測船についてお伺いします。昨日16日に開かれた南極地域観測統合推進本部の小委員会で、南極観測船「しらせ」が退役する2034年以降、観測船の運用を海上自衛隊から海洋研究開発機構に移行させるという政府の方針が示されました。運用体制の変更が必要だと判断された理由についてお伺いします。また、体制の変更に伴って氷を砕きながら航行する技術の継承などが課題になるかと思いますが、安全性確保に向けた体制をどのように作るのか、大臣のお考えをお伺いします。
 
大臣)
 御指摘の「しらせ」の後継船についてでありますが、昨日開催をいたしました次期輸送体制検討小委員会におきまして、文部科学省及び防衛省より、同後継船の所有及び運用主体をJAMSTECとするなどの案を提案したところであります。昭和基地への隊員及び物資の輸送は昭和40年から防衛省が担ってまいりましたが、海上自衛隊のリソースや氷海航行技術の進展などの状況などを踏まえた上で、関係省庁とも調整をいたしまして今回の提案を行ったところであります。今後、同小委員会において今後の輸送体制の詳細についてさらに検討を進めていくことになっております。運用主体が変わりましても氷海航行や氷上輸送などに必要な海上自衛官の派遣などの協力をいただく、そういう予定でありまして、御指摘の技術や知見の継承等をしっかりと行いまして安全第一で継続できるよう、引き続き関係省庁とも連携をいたしまして検討を進めてまいります。
 
記者)
 京都府南丹市の山林で小学生の男の子の遺体が見つかった事件の関連でお伺いします。昨日の参議院の文教科学委員会で関連した質問が出て、その際に大臣のほうからの答弁で現場と連携して児童や教職員のケアにできる限り努めてまいりたいというふうに述べられていたのですけれども、現時点で文科省が現場と連携して何か対応していることがあるのか、もしあれば内容と、なければ今後検討していることとか、あとはどういう対応が可能なのかというのをお伺いしてもいいですか。
 
大臣)
 まず、今回の事案についてでありますけれども、尊い命が失われたことを大変遺憾に思っております。その上で、亡くなられた児童(安達結希さん)の御冥福を心からお祈りを申し上げたいと思います。文部科学省としては、事件の影響を受け不安を抱えている児童や教職員への心のケアは重要であると考えております。昨日の参議院文教委員会(注)の場でも申し上げましたけれども、マスコミの報道などによりますと今回の事件で学校を欠席する児童生徒がいらっしゃるであったりとか、また教職員の皆様方も大きな衝撃、心の傷を受けているというようなことも報道で私自身も接しているところであります。現在、京都府教育委員会において被害児童の在籍校に対しましてスクールカウンセラーを緊急派遣しているというふうに承知をしているところであります。今後、求めに応じまして追加予算配分などを文部科学省としても行うなど対応をしてまいりたい、そのように思っております。また、教職員の心のケアにつきましては、文部科学省としては自治体の設置する相談窓口や公立学校共済組合の相談窓口などの活用、これらについて周知をしてきたところであります。引き続き京都府と連携を図りながら、児童生徒や教職員の心のケアに我々としても取り組んでまいりたい、そのように考えております。
(注)「参議院文教委員会」は、正しくは「参議院文教科学委員会」です。
 
記者)
 先週に続いて、科学技術と安全保障研究の有機的連携について伺います。安全保障、防衛装備庁の安全保障技術研究推進制度、防衛省ファンディングと呼ばれるそうですけれども、これについて科学技術・イノベーション基本計画では研究者が躊躇なく参画できるよう、関係府省庁が協力して周知、理解増進する取組とあります。これについて、大学を含むアカデミアはこの制度に応募、参加することの是非につきまして、文科省としてはどのようなお考えをお持ちでしょうか。教えてください。
 
大臣)
 大学における研究の在り方につきましては、各大学の責任において自主的・自律的に判断されるべきものというふうに認識をしているところであります。その上で、御指摘の安全保障技術研究推進制度でありますけれども、基礎研究であること、研究成果の公表に制限がないこと、知的財産権が研究の受託者などに帰属可能であること、研究の自主性・自律性が担保されていることという運用がなされていること、これを踏まえれば文部科学省としては他の競争的研究費制度と同様に、大学などのアカデミアにも活用いただける制度である、そのように我々としては考えているところであります。
 
記者)
 念のため、これは今回の科学技術・イノベーション基本計画でそういうふうになったのか、それとも従来どおりかというか、お考えとしては従来どおり整理されているものなのかというのはいかがでしょうか。
 
大臣)
 これまでもこうした防衛に関する研究というものがあったわけでありますけれども、今回改めて第7期科学技術・イノベーション計画のところにこうしたことが謳われたこと、記載をされたことを受けて我々として整理をさせていただいて今日こうやって御質問にお答えをさせていただいているということであります。
 
記者)
 京都府南丹市で発生しました行方不明児童が遺体で発見された事件についてお尋ねしたいと思います。今回、小学生が学校に登校していないのを確認しながら卒業式という多忙な日であったことなどもあり、学校から保護者への連絡が遅れました。また、保護者説明会の開催も行方不明になってから2週間後の今月6日で、遅かったのではないかという声があります。今回の学校の対応が必ずしも事件に影響を与えたというわけではないかもしれませんけれども、大臣として学校側の対応をどのように見ていらっしゃいますでしょうか。また、こうした際の多様な在り方として学校に求められることは何だとお考えでしょうか。御見解をお願いいたします。
 
大臣)
 今、御指摘の件でありますけれども、現在、京都府警におきまして事案の解明に向けた捜査が進められているというふうに承知をしているところでありまして、まずは文部科学省としてもその状況を注視してまいりたいと考えております。また、学校から保護者への一報が遅れたこと及び保護者説明会の開催が行方不明から約2週間後となったこと自体は承知をしているところであります。これらについて、京都府教育委員会からは様々な要因によるものというふうに聞いておりますが、我々として詳細を把握しているわけではありませんので一概に評価をすることは控えさせていただきたいと考えております。その上で、学校における危機管理として求められる対応について一般論として申し上げれば、児童生徒の出欠確認について日ごろから徹底をするのはもちろんのこと、事件、事故などの発生時においては在校児童生徒などやその保護者に対する説明の機会を適切に設けることなどが重要であるというふうに考えているところであります。加えて、児童生徒などの登下校時の安全確保については、警察また地域などの関係機関とも連携をいたしまして、通学路の安全対策の強化に努めていくことも必要と考えているところであります。いずれにいたしましても、繰り返しになりますが現在、京都府警におきまして事案の解明に向けた捜査が進められているということで承知をしているところでありまして、文部科学省としてもその状況を注視してまいりたい、そのように考えております。
 
記者)
 来週、靖国神社で春の例大祭が予定されているところですけれども、大臣は今回の開催中に参加される御意向はありますでしょうか。また、真榊を奉納される予定についてもお聞かせください。
 
大臣)
 御質問の点については、個人として適切に判断してまいりたい、そのように考えております。
 
記者)
 国立劇場の建て替え問題についてお伺いしたいというふうに思っております。3月31日に芸文振が3度目となる入札を公告しました。大臣は去年の11月に片岡仁左衛門さんらの早期開業の御要望を受け取って翌月に現地の視察をされました。閉場になって2年以上経つ中で、現地を視察されたのは松本さんが初めてだなというふうに受け止めております。非常に問題意識を持って真摯に対応されたと思うのですけれども、松本大臣、現地を視察されての御感想、それと3度目の入札についての期待のお言葉、あと10年以上どうしても空白ということが生まれてしまうことへの影響、それぞれお伺いできますでしょうか。
 
大臣)
 今、御紹介をいただきましたように、昨年の12月24日に国立劇場を視察いたしました。閉場した後に大臣として視察をしたのは私が初めてということだということで承知をしているところであります。伝統芸能に特化をいたしました舞台でありますとか観客席のつくり方、巨大な舞台機構などを拝見いたしました。また、国立劇場の担当の方からの説明を受けまして、我が国の文化芸術の「顔」とも言える国立劇場の重要性を改めて強く認識したところであります。実際に行ってみて分かることは、やはりそれらの伝統芸能を演ずるためには、そのためにはやはり舞台装置も含めたやはりそういう設備というものが非常に大事であるということ、必要不可欠であるということだけではなく、やはりそれを実際に担う技術者の方だったり裏方の方だったりとか、やはりそうしたものも含めたものをしっかりと守っていかなければいけないというようなこともお話としてお聞かせをいただきましたし、大変印象に残ったところであります。国立劇場が伝統芸能の継承・発展において担ってきた役割、これを引き続き果たすために閉場中におきましても伝統芸能に関わる方々の人材育成、鑑賞機会を確保していくことは極めて重要であります。そのため、独立行政法人日本芸術文化振興会におきましては、施設を所有いたします独立行政法人や自治体との協定締結によりまして、人材育成や鑑賞機会の確保に努めているというふうに承知をしているところであります。しかしながら、やはり国立劇場を1日も早く再開場をしていただきたいというようなお声というものを大変多くいただいております。また、先日3月31日に日本芸術文化振興会において入札公告を行いました。文部科学省としては、令和15年度の再開場を目指しまして再整備を国の責任で早急に行う方針であります。引き続き一日も早い再開場に向けて取り組んでまいりたいと存じます。新たな国立劇場が風格と品格を備えた我が国文化芸術の「顔」といたしまして、伝統芸能を国内外に発信をいたしまして、多くの皆様にとって魅力的な施設となることを期待しております。
 
(了)

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大臣官房総務課広報室