令和8年2月24日(火曜日)
教育、科学技術・学術
スペースワン社によるカイロスロケットの打上げへの期待と民間宇宙産業への支援、iPS細胞由来の再生医療等製品の条件・期限付き製造販売了承への見解、研究への継続的な支援とその成果の実用化に必要な取組、入学しない大学への入学料納入に関する見解と大学や学生の双方の事情を踏まえた負担軽減等
令和8年2月24日(火曜日)に行われた、松本洋平文部科学大臣の記者会見の映像です。
令和8年2月24日松本洋平文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
私から本日は冒頭発言ございません。
記者)
宇宙関連で1点お伺いします。明日予定されていたスペースワンのカイロスロケット3号機の打上げは延期となってしまいましたが、打上げに成功すれば日本の民間初の衛星軌道投入達成になります。それに対する大臣からのエールをお願いしたいのと、民間ロケットの開発が日本でも進んできている中で文科省として支援したいことがあれば教えてください。
大臣)
今お話がございましたとおり、今回のスペースワン社のカイロスロケットの打上げ、天候が理由ということでありますけれども、2月25日、明日の打上げを延期する旨が発表されているところであります。これまで二度の飛行中断を乗り越えての挑戦であるというふうに承知をしているところであります。御指摘のとおり、打上げが成功すれば民間企業が開発したロケットによる人工衛星の軌道投入の日本初の事例となるということでありまして、私自身も打上げの成功を祈念するとともに、将来の民間ロケットによる打上げサービスの実現に期待をしているところであります。御承知のとおり、海外におきましてはこうした民間の宇宙ビジネスというものが大変大きく発展をし、また同時に宇宙の利活用に大きな貢献をしていただいているところでもありますから、そういう意味でも日本におきましてもこうした民間によるロケットの打上げ、そして宇宙の産業、ビジネスの発展というのは国としても大きな課題であるというふうに承知をしているところであります。そういう意味では、現在、日本成長戦略会議の航空・宇宙ワーキンググループにおきまして我が国の宇宙輸送能力の強化に向けた検討を深めているところであります。引き続き宇宙戦略基金事業、またSBIRフェーズ3基金事業等も活用をして、文部科学省としても産学官の多様な主体による研究開発をしっかりと支援をしてまいりたいと存じます。大いに期待をしたいと思います。
記者)
iPS細胞から作った再生医療製品についてお伺いします。厚生労働省の会議で条件付き、期限付きで2件の製造販売が了承されて、正式承認されれば世界初の実用化となるということです。大臣としての所感をお聞かせください。また、iPS細胞の開発から約20年が経っていて基礎研究が実用に至るまでの長期にわたる継続的な支援や長期的な視点というのが必要であるということの一例かと思っています。その点を踏まえて、今後の科学技術政策にどのように活かしていくのか、お考えを伺えればと思います。
大臣)
文部科学省におきましては、今回の2件のiPS細胞由来の再生医療等製品につながる研究に対しまして、平成25年度から令和4年度まで支援を行ってきたところであります。今後、厚生労働大臣により承認されれば山中教授が確立をいたしましたiPS細胞を基にした治療製品が世界で初めて実用化されるということになります。革新的な治療法の実現が目前に迫っているということで大変喜ばしく感じているとともに、これが人類における健康に向けて、また病気の治癒、こうしたものに大きく貢献をしていただくということになればと思っておりまして、大変喜ばしく感じているところであります。今回の成果は文部科学省が出口を見据えた研究への支援を行い、その成果を関係府省に橋渡しし、企業による成果の活用やスタートアップでの事業化を経まして実用化につながった成功例と受け止めているところであります。そういう意味では、今回、最初の初期的な研究の段階のところを文部科学省のほうで支援をさせていただいて、その成果を厚労省であったり経済産業省に橋渡しをし、それが実用化に向けて進んでいったということで、大変大きなモデルケースになるのではないかというふうにも期待をしているところでもありますし、また同時にこれまでもお話をしているとおり、やはり基礎研究をしっかりとやっていく、同時にそれを実用化につなげていってスタートアップをはじめとした、そうした我が国の成長の起爆剤にしていくということは国においても大変大きな期待の分野でもありますし、基礎の部分を担っている文部科学省としてはこれを一つの大きな成功事例として、引き続き関係府省と連携をして研究への継続的な支援とその成果を実用化していく、そうした必要な取組を実施してまいりたいと思います。ぜひ今回、これが今、厚生労働省のほうで承認するかどうか最後のところをやっていただいているというふうに承知をしておりますけれども、我々としてもこの事例というものをしっかりと横展開をしていって、さらなる今後の取組に活用していくことができればと思います。
記者)
いわゆる私立大学への入学金の二重払いについて伺います。明日から国立大学の2次試験が始まりますけれども、多くの場合、国立試験の前に支払い期限が私大のほうで行われて、結果的に行かない大学にも入学金を振り込むということが一つの話題になっています。文科省のほうでも昨年通知を出されていると思いますし、アンケート調査も大学側に出されていると思いますけれども、改めて大臣の御見解を伺いたいですというのと、あともう1点、とは言え家庭の側はなるべく払わないほうがというか、取られてしまうのはどうだろうというお気持ちはあると思いますけれども、一方で大学側の経営の話もあると思っていて、大学側が収入減に繋がることと、あとは定員に対してどれぐらいが本当に来てくれるのだろうかということを測る上での指標になるというふうに伺っています。その両面から、家庭と大学の両面から見て着地点はどこら辺だとお考えなのかというのを教えてください。
大臣)
大学における入学料の額や納付期限等の取り扱いにつきましては、まず第一義的には各大学において判断されるものであると考えているところでありますが、家庭の経済的な事情によって子供の進路選択の幅が狭まることがないようにすることは我々として大変重要であると考えているところであります。したがいまして、入学しない大学に納付する入学料の負担軽減につきまして、昨年の6月の通知を踏まえまして実施したアンケート結果というものによりますと、約25%の大学において対応または対応に向けた検討を行っていただいておりまして、通知を踏まえた負担軽減の取組が一定程度進みつつあるというふうには承知をしております。大学が入学料の負担軽減を進める上におきましては、今御指摘がありましたけれども、入学辞退に伴う入学者の確保や合格者の数の決定、また受験生への影響など、様々な課題があるものと承知をしております。文部科学省といたしまして、負担軽減の具体例の周知など、それぞれの大学の実情に応じた負担軽減の取組が一層進むように引き続き取り組んでまいりたいと思います。実際に各大学において、例えば入学金の払い込みを遅らせるというような対応をしていただいている大学もあると承知をしておりますし、また全額返金しますよというのもあれば、また経済的に厳しい学生さんに対しては返金しますとか、いろいろなそういう取組をされているというふうに承知をしているところでありまして、こうした事例というものも周知をするなどして、各大学における検討を文部科学省としても後押しをしてまいりたいと思います。加えて、以前から申し上げておりますけれども、やはり家庭の経済状況などによって子供たちの学びというものが、生徒たちの学びというものが左右されないようにしていくという観点から、その他の様々な制度というものも含めて我々としては検討をさせていただきながら、生徒の皆さんが、受験生の皆さんの進路選択がそうした状況によって可能な限り制限されることがないように、我々としても今後引き続き不断の見直し、検討というものを進めてまいりたいと思います。
(了)
大臣官房総務課広報室