令和8年1月20日(火曜日)
教育、その他
エジプト・アラブ共和国への出張、エジプトにおける日本型教育の成果及び今後の「特別活動」の在り方に関する検討、入試期間中の選挙活動の留意点、衆議院の解散による文部科学行政への影響、中道改革連合の設立、大学入学共通テストのWeb出願化に対する所感及び大学入試における不正行為の防止
令和8年1月20日(火曜日)に行われた、松本洋平文部科学大臣の記者会見の映像です。
令和8年1月20日松本洋平文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
冒頭、私からは1件となります。1月13日火曜日から17日の土曜日まで、エジプト・アラブ共和国を訪問いたしました。今回の出張におきましては、エルシーシ大統領と面会をいたしまして、同大統領が10年前に安倍元総理と締結をいたしました「エジプト・日本教育パートナーシップ」の進捗につきまして意見交換を行いました。また、昨年8月のTICAD9の際に合意をいたしました教育・技術教育省との第1回政策対話や関係閣僚との会談及び日本型教育が行われております学校現場訪問を行いました。政策対話におきましては、日本型教育のさらなる発展、特別支援教育、教員養成などについて議論を深め、TICAD10、2028年開催予定でありますけれども、こちらを視野に協力関係の具体化に向けまして両国間の連携強化を図ることや今後も定期的に政策対話を行うことについて合意をしたところであります。また、ラティーフ教育・技術教育大臣及びアーシュール高等教育・科学研究大臣と会談をいたしまして、特別支援教育や教員養成にかかる知見の提供、昨年9月に設立されたエジプト日本高専をはじめとする産業界で活躍する人材育成に関する連携など、可能な協力を進めることについて改めて確認をしたところであります。今回の訪問を通じまして、エジプトの日本型教育への期待や改めて日本の教育が持つ特色を実感するとともに、我が国の取組がエジプトの教育改革に大きく貢献し、その結果として日本への理解が急速に深まっていることを実感したところであります。こうした動きは我が国の国益にも資するものだと受け止めているところであります。文部科学省といたしましても、今回のエジプトへの訪問を踏まえ、日本の魅力ある教育の海外展開を通じたさらなる教育の国際化に取り組むとともに、両国の協力関係の深化に一層努めてまいりたいと存じます。私からは以上です。
記者)
衆議院の解散と総選挙の実施が見込まれています。閣僚の一員としてその受け止めであったり率直な感想をお聞かせください。また、法案や予算など文部科学行政への影響が考えられますが、その影響であったり対策の方針などがあれば教えてください。
大臣)
衆議院の解散につきましては、総理大臣の専権事項であり私からのコメントは差し控えさせていただきたいと存じます。その上で、ここまで様々な取組というものを進めてまいりましたので、これからもそれらをしっかりと着実に進めていきたいというふうに考えているところであります。昨日の総理会見でも発言がありましたけれども、いわゆる高校無償化、学校給食費の抜本的な負担軽減につきましては、関係法令の年度内成立や暫定予算の計上など、あらゆる努力をして実現をさせていきたいと考えているところであります。我々といたしましても、そうした総理の発言というものを重く受け止めてまいりたいと存じます。
記者)
衆院選の関係で、追加でお願いします。土日に行われた大学入学共通テストでは、福井大学の試験会場付近で県議選の選挙カーが走行するなどして県選管から注意を受けたような事案も確認されています。今後、大学受験シーズンに衆院選が行われることになりますが、文科省として選挙活動に注意を求めるなどの対応は考えていらっしゃるか教えてください。
大臣)
2月上中旬に衆議院議員選挙が行われる場合、地域や学校によっては大学や高校などの入試期間と選挙期間が重なることがあり得ます。公職選挙法におきまして、学校や病院などの周辺では静かな環境を保持するよう努めることとなっているところであります。各候補者におかれましては、同規定を踏まえまして受験生が集中して試験に臨むことができるように御留意をいただきたいと考えているところでありますし、また各候補者の皆様方におかれましては、これまでの過去もそういった点を理解した上で活動をしていただいていると思っておりますので、ぜひそれらをしっかりと念頭に置いて活動をしていただきたいと思います。
記者)
冒頭の発言でありましたエジプトの視察の関連で伺います。現地の日本学校で日本型教育の代表例と言われる特別活動の様子などを視察されたかと思うのですけれども、その御覧になった御感想を伺いたいのと、この特別活動に関連して日本において、現行の標準授業時数ではこれは週1時間、年間35時間となっておりますけれども、児童生徒の社会参画意識を育てる大切な教育活動であるのでもっとこの字数を増やすべきではないかという声が現場の教員ですとか研究者から出ております。視察を踏まえて、日本における特別活動の在り方についてお考えがあれば伺いたいと思います。
大臣)
今回のエジプト出張におきましては、1月14日にエジプト日本学校、EJSを訪問いたしまして、実際に学級会をやっている様子でありますとか、教室の清掃活動に取り組むエジプトの児童の様子というものを実際に目にしてまいりました。学級会とかにおいては、子供たちが本当に自らものすごく積極的に手を挙げて自らの意思を意見表明し、また同時に他の子供たちの意見を聞くことでそうした他者に対する理解を深め、またクラスとして一つの結論を得ていかなければいけないというような、そういう過程を実際に学級会での様々な議論というものを通じて学んでいる姿というものを拝見してきたところであります。これまでエジプトではそうした取組というものはなかったところで、こうした形で活動することによって子供たちに大きな良い影響が出ているというようなお話もお聞かせをいただいたところであります。また、学校の教室の清掃活動の現場も見てまいりましたけれども、子供たちがほうきを持ったり、またちりとりを持ったり、また雑巾で机を拭いたりしている様子なんかも拝見をしてきたところであります。現場の皆さんとお話を聞かせていただいて、やはり最初は「なんで子供にこんなことをさせるのだ」という、そうした懸念の声というか、そうした批判の声もあったところでありますけれども、丁寧に説明をし、これらを実現し、結果としてこれらが行われたことによって実際は保護者の中からも子供たちの生活態度が大いに変わったということで、今は大変評価をする声が多いというようなお話も御紹介をいただいたところであります。そういう意味におきましては、エジプトにおい我が国の教育が高く評価されて子供たちの教育の質の向上に貢献できているということを大変嬉しく思ったところでもありますし、また先方からはこのエジプトでの日本式の教育を導入した教育改革というものが他の国からまた評価をされて実は問い合わせを受けているというようなことも御紹介をいただいたところであります。エジプトからもぜひ一緒になってエジプトと日本の両国で教育改革というものを他の国にも広げていけたいのかというようなことも先方からはお話があったということを付言させていただきたいと思います。その上で、学習指導要領の改訂につきましては現在専門家が検討中でありますから、私から具体的なことを申し上げることは控えたいと思っておりますけれども、ただこうして日本の教育の良い点というものを踏まえ、子供たちのより主体的な社会参画などの観点から特別活動のさらなる改善が図られるよう、積極的な審議が進められることを期待したいと考えているところであります。そういう意味では、今回の私自身のエジプトでの視察、またエジプトでの日本の教育に対する評価というものもぜひ多くの国民の皆さんに知っていただいて、もちろん教育に関する議論というのは中教審を中心に行われているわけでありますけれども、やはり誰もが関係する、そういう分野だと思います。お子様だけではなくて、自分自身の経験を通じて教育に対して恐らく誰もがいろいろな意見を持っている、思いを持っているというのが教育分野だと思いますので、そういう意味ではそうした教育というのは極めて重要な分野でもありますので、そうした皆さんにもいろいろと考えていただきながら、国民の皆さんとも一緒になって、教職員の皆さんとも一緒になってぜひこうした教育改革を進めていきたいと思います。
記者)
解散に関連して1点、お伺いいたします。現政権に対抗する形で新党の「中道改革連合」が結成をされました。与党への影響を含めて新党結成の受け止めがもしございましたらお聞かせください。
大臣)
政党の設立について、文部科学大臣の立場でコメントをするものではございませんのでお答えは差し控えさせていただきたいと存じます。いずれにいたしましても、国民目線での政策を進めていくとともに、ぜひ様々なそうした政策論争などを通じて、より良い形でいろいろと国会での御意見を賜れることができればと思っているところでもありますし、また同時に各党と我々といたしましても政策協議しているわけでありますけれども、そうした政策協議を重ねていくことが重要であるというふうに考えているところであります。国会の質疑等も通じていろいろな御意見を我々としても賜って、それらの御意見というものも踏まえながら文部科学省として政策立案をしているところでありますけれども、そうした形で我々としてはしっかりとそれらの政策をきちんとお受け止めをしてまいりたいというふうに思っております。
記者)
共通テストに関連して2点伺います。今回から出願手続きのオンライン化が初めて導入されて、生徒自身が受験票を印刷してから持ってくるということでした。混乱があるのかなと思いきや、入試センターに伺うと特にそういうものはなかったということですけれども、大臣としての手ごたえというか受け止めを教えてください。2点目が、不正行為が残念ながら7件発生したということが発表されていて、内福岡の1名に対しては試験会場内で撮ったと思われる200枚くらいの写真があって、中には問題用紙を撮ったものもあったと。外部に流出している可能性もあるという中で、特にこれは2日目に発見されたということなので、1日目も同じことをやっていたとしたらすり抜けていることになりますけれども、現場の監督状況とかについて大臣としての考えがあればお願いします。
大臣)
17日及び18日に実施をされました大学入学共通テストにつきましては、Web出願導入の初年度であったものの、今おっしゃっていただいたように進行上の大きなトラブルはなく、概ね無事に終了をいたしました。私ももちろんWeb出願に関わらず、例えば交通事情であったり様々なトラブルなどによって受験生がそれによって試験に支障が出ることがないようにというのは大変心配をしていたところでありますけれども、おおむね無事に終了できてほっとしているところではあります。受験生の利便性の向上を図ることを念頭に今回、Web出願の準備を進めてまいりましたけれども、受験生の皆さん及び高等学校等関係者の御協力によりましてWeb出願から受験票の印刷を含め、混乱なく試験が実施できたことは本当に良かったことだと思います。また、共通テストの実施にあたりましては会場周辺の警備や円滑な移動のサポートなどについて、公共交通機関や警察、関係府省庁等にも御協力をいただきました。改めてこの場をお借りいたしまして御礼申し上げたいと存じます。不正行為の防止につきましては、これまで各大学において監督者の巡視の適切な実施などについて取り組んできたところであります。一方で不正行為の対応も様々でありまして、今後もさらなる注意と対応が必要と考えているところであります。こうした不正行為に対しては厳正に対応をしていくとともに、関係府省とも連携をしていくということだと思います。また、今回の共通テストでの事案を踏まえまして改めて不正行為の防止対策を徹底するよう、昨日、19日付で事務連絡を発出いたしました。文部科学省として引き続き事案の把握に努めつつ、大学入試センターとも協力をいたしまして不正行為の防止に取り組んでまいりたいと存じます。
記者)
発出した先は大学になるのでしょうか。
大臣)
これは事務方から。
事務方)
大学と大学入試センターです。
(了)
大臣官房総務課広報室