盛山正仁文部科学大臣記者会見録(令和5年9月19日)

令和5年9月19日(火曜日)
教育、科学技術・学術、その他

キーワード

国際宇宙ステーションに滞在する古川宇宙飛行士への期待、博士人材育成の意義・重要性について、質の高い教師の確保のための奨学金の在り方について、政務二役と旧統一教会との関係性について

盛山正仁文部科学大臣記者会見映像版

令和5年9月19日(火曜日)に行われた、盛山正仁文部科学大臣の記者会見の映像です。

令和5年9月19日盛山正仁文部科学大臣記者会見

令和5年9月19日盛山正仁文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

盛山正仁文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 今日は私のほうから冒頭の発言はございません。

記者)
 先週の木曜日にJAXAで宇宙飛行士の古川さんと、宇宙との会見がありました。元気な姿を見せていただいたんですけれども、その中でも日本人初の月面探査に向けて2020年代後半に日本は実現を目指しておりますが、そこに向けた課題や期待などがありましたら一言お願いします。

大臣)
 今御紹介がありましたとおり、先週の14日に、古川聡宇宙飛行士が、長期滞在中の国際宇宙ステーションから記者会見を行ったというふうに承知をしております。記者会見においては、古川さんのほうからは、「日本の実験棟「きぼう」における細胞培養や宇宙での火災の安全性に関わる実験、そして学生向けの教育イベントなどを、一つずつ確実に実施していきたい」という御発言があったと聞いております。古川宇宙飛行士は、もう2回目の長期滞在となると承知しておりますけれど、今回の長期滞在においても、前回の経験を生かしながら、十分に存分に力を発揮して、素晴らしい成果を上げられることを、私としても期待しているところです。

記者)
 博士人材の活用について伺います。先週13日に「未来の博士フェス」を文科省主催で初めて開催しました。かなり多くの学生が訪れていてかなり盛況だったと思います。大臣としては今回のフェスについてどのような手ごたえを感じてらっしゃるのでしょうか。また、今回のフェスで行われたパネルディスカッションでは、博士課程の学生への経済的支援がかなり充実してきたという話があったんですけど、まだその政策が十分に学生に知られていないという話もありました。この点についてもどのように改善を図っていくか教えていただけないでしょうか。

大臣)
 13日ということで、私共がちょうど内閣改造の日でありましたので、当然のことながら私はそこへ伺うことはできなかったわけでありますけれど、科学技術、あるいはいろんな分野でもそうですけれども、やっぱり人というのが大事なポイントだろうと思います。高い意欲を持った優秀で多様な博士の人材が、研究者としてはもちろんのこと、それ以外のいろいろな様々な分野で活用できることが重要なことであると、そんなふうに考えます。文部科学省では、近年、博士後期課程学生への経済的支援とキャリアパス整備の抜本的な拡充を進めており、学術界、産業界、官公庁、企業など、多様なキャリアパスが実現しているということです。今回のようなイベントを通じて、博士人材の活躍を可視化することで、社会全体の理解が高まり、応援する取組が進むよう、文部科学省としても関係省庁とも連携して取組を強化してまいります、というところでありますが、今御指摘ありましたように、経済的支援、私自身こういう博士後期課程学生への経済的支援があるというのを今回こちらへ伺うまで知りませんでした。私が博士課程に進んだときもそういうのがあったらよかったんだけれど、知ってたらよかったんだけれどと言いましたら、その当時はなかったということでありますが、今御指摘がありましたように十分に周知されているかという点ではまだ不十分なところもあるんじゃないかと思います。こういうフェスもそうですし、いろんな場を通してですね、多くの方に博士に進もうと、後期課程に進もうと、そういうふうに思っていただけるような機会を作っていくことが大事だと思います。そして、それは経済的支援ももちろん大事ですが、研究者になるのも大変大事な道ですけれども、それ以外の分野でも、企業への就職も含めてですね、いろんな分野で活躍できるんだということを知ってもらうということ、それが大事なことじゃないかなと思います。もうちょっと古い話になりますけど私、OECDという国際機関にいたんですけど、修士で当たり前なんですね。学部卒は基本的に採用しない、修士以上というのが基本で、博士を持っている人も当たり前のようにたくさんおられたわけですが、国家機関だけがいい就職先であるとは思いませんが、そういうことを考えると、博士、これをやっぱり取ることが国際機関で活躍するための一つの大事なステップなんだというふうにも思ってもらえるんじゃないかなと思いますし、別に国際機関だけである必要はないんですけど、いろんな分野に進めるんだ、あるいは博士を通して、資格を取るというのも大事ですけれども、私なんかはやっぱり自分で博士課程にいって感じたのは、いいトレーニングになったと思います。皆さん方は記者の方ですから記事、文書を書くのはお得意だと思いますけど、実は私は、すいません、脱線しちゃって、作文が大嫌いでした。小学校の時から国語が嫌いで、作文が嫌いで点数が低かったんですけど、修士課程の時ですけど、大学院で初めて論文を書かされました。学部の時は私がいたところは別に論文が不要だったんです、論文はなったんですね。ですから論文を書く機会がなかったんですが、修士課程で初めて論文を書かざるを得なくなって、それで今若干の文章が書けるようになったわけなんです。そういうことを含めて、文献を調べるだとか、トレーニングとしては大変のちのち役に立つトレーニングにもなるというふうに私自身は感じているところです。ごめんなさい、蛇足が長くなりました。

記者)
 教育人材の確保についてお伺いします。来年度の概算要求において教育人材の確保を目的とした方策の中で、教員が学生時代に借りた奨学金の返済を支援する仕組みの構築を検討しているということが書かれているんですけれども、これについて大臣のお考えや現時点での検討状況について教えてください。

大臣)
 現在の教師不足の状況は、大量退職・大量採用によって若手教員が増加する中での産休・育休の増加等による臨時講師の需要増加に対して、採用数の拡大等により既卒受験者の多くが正規教員として採用されたということにより、臨時講師のなり手が減少しているという構造的な要因によるものと認識しております。しかしながら、このような状況を踏まえつつでありますが、教師の奨学金の返還の支援については、過去に返還免除が廃止された経緯、あるいは大学進学率の上昇等の状況、現在の教師不足に対する効果も考慮し、質の高い教師の確保に資するものとなるよう、現在検討を進めているところでございます。

記者)
 青山周平副大臣について伺います。青山副大臣御本人も認めているところではあるんですけども、旧統一教会の関連団体への挨拶など、関連が指摘されているところではあります。御本人も担当は教育・スポーツであって宗務行政には権限がないという旨、弊社の取材にもお答えいただいたところではあるんですけれども、旧統一教会の対応に影響はないという御発言をいただいているんですが、大臣に改めてこのあたり宗務行政に影響はないということでよろしいのかというところもお伺いします。

大臣)
 お尋ねにつきましては、副大臣、政務官がそれぞれ自民党の調査に回答しているとおりと承知しております。いずれにせよ、私も含めまして、現在及び今後において、当該団体との関係を持たないということを引き続き徹底してまいるということで、御懸念には当たらないのではないかと考えております。

(了)

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