末松信介文部科学大臣記者会見録(令和4年7月15日)

令和4年7月15日(金曜日)
教育、スポーツ、その他

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全日本私立幼稚園連合会の前会長らが業務上横領の疑いで逮捕された件、2025年世界陸上開催地が東京に選定された件、国立競技場の今後の在り方について

末松信介文部科学大臣記者会見映像版

令和4年7月15日(金曜日)に行われた、末松信介文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

令和4年7月15日末松信介文部科学大臣記者会見

令和4年7月15日末松信介文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

末松信介文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭発言は特にございません。

記者)
 多額の使途不明金が見つかった全日本私立幼稚園連合会の前会長らが、今週、業務上横領などの容疑で逮捕されました。同連合会に対する指導監督権限がない任意団体ではありますが、幼児教育を所管する文科大臣としての所感をお答え下さい。

大臣)
 全日本私立幼稚園連合会の前会長及び前事務局長が逮捕されたということにつきまして、報道を、承知をいたしてございます。同連合会は、今おっしゃられたように、任意団体でございますので、文部科学省が所管している団体ではありません。しかし、我が国の幼児教育を担う私立幼稚園関係団体として、二度とこのような事案が起こることのないようにしていただきたいと、強くそのように願ってございます。現在、同連合会は、田中雅道新会長の体制の下、ガバナンス強化に関する特別委員会を立ち上げられまして、外部の公認会計士等の監査を受けられるよう、適切な体制の整備等について改革案を作成しまして、そして加盟園に対して改革案の周知も行いながら、取組を進めていると伺ってございます。任意団体の在り方につきましては、各団体において決すべきものでございますので、私としても改革がしっかり行われるよう注視をしていきたいと、このことを考えておるところでございます。

記者)
 一部報道で、連合会に絡んで、文科省幹部の不適切接待について調査を始めたという報道がございました。これに関する事実関係をお答えいただきたいというのと、もし調査をされている場合ですと、その調査の目処はいつ頃を考えておられるのか、また、調査を始めるに当たって、具体的な情報提供等が捜査機関や連合会側からあったのかなどについてお答え下さい。

大臣)
 分かる範囲でお話したいと思います。ご指摘の通り、7月13日(水曜日)に、全日本私立幼稚園連合会の前会長であります、先ほど申し上げた香川敬氏と、元事務局長であります、勝倉教雄氏が、業務上横領と私文書偽造の疑いで逮捕されたということであります。文科省におきましては、香川氏、勝倉氏と業務上関わりのあった職員も多く、また、逮捕後に、警察当局から、両氏と会食を共にした文部科学省職員に関する情報提供をいただきました。これを受けまして、文部科学省におきましては、両氏との関係で国家公務員の服務規律に照らして不適切な行為がなかったか、大臣官房総括審議官を責任者といたしまして、人事課を中心とした体制により、当時の関係職員に対して調査を行うこととします。調査につきましては、後ほど、事務方から皆さんに説明をされることになろうかと思いますけれども。調査結果につきましてはですね、現時点では調査終了の時期を申し上げることはできませんが、できるだけ速やかに公表ができるように対応いたしてまいりたいということだけ申し上げたいと存じます。現状としては、今、お答えした通りでございます。

記者)
 1点確認で。調査をするということで、まだ、始めているというわけではないということでよろしいんでしょうか。

大臣)
 これから、宣言を申し上げて、やりますということです。

記者)
 今朝方ですね、2025年に陸上の世界選手権が国立競技場で開催されることが決定いたしました。その関連で、2点お伺いします。まず、東京オリパラ以来となる大きなスポーツイベントを招致できた意義について、受け止めをお聞かせ下さい。2点目としましては、国立競技場の陸上トラックの存廃を含めてですね、国立競技場の今後の在り方について現状の方向性をお聞かせいただければと思います。よろしくお願いいたします。

大臣)
 お話がありました通り、この度、アメリカのオレゴン州で開催されましたワールドアスレチックスのカウンシル会議におきまして、東京都が2025年世界陸上の開催地に選定されたこと、大変嬉しく喜んでございます。今回の決定は、日本陸連をはじめ、東京都など関係者の方々の非常に熱心な取組によるもので、これまでの皆様方のご努力に対して、改めて敬意を表したいと存じます。日本では1991年の東京大会、2007年の大阪大会以来、18年ぶりの3回目の開催でございまして、2025年の世界陸上が東京都で開催されることは、東京2020大会のレガシーを継承・発展させる観点からも大変意義深いものと考えております。文部科学省といたしましても、日本陸連・東京都と、そして、緊密に連携を図りながら、大会の成功に向けまして、できる限りの支援と協力を行っていきたいとそのように強く願っております。今ご指摘の、国立競技場のトラックについてでありますけれども、国立競技場につきましては、民間事業への移行に向けました検討を進めるのと、関係閣僚会議の方針も踏まえまして、平成29年に文部科学副大臣、水落副大臣だったと思いますが、が座長を務めますワーキンググループで取りまとめました「基本的な考え方」において、東京大会後の国立競技場は、球技専用スタジアムに改修することとされてはおります。この検討過程におきまして、当時の日本陸連から意見聴取をした際、大規模な陸上競技大会を開催するにはメインスタジアムの近くにサブトラックが必要との指摘があったことなどを勘案しまして、関係者とも相談の上、東京大会後、国立競技場は球技専用スタジアムに改修するという考え方を示した経緯がございました。その後、サブトラックの扱い等に変化がございまして、日本陸連は2025年世界陸上の東京招致に取り組んできましたが、文部科学省といたしましては、世界陸上などの大規模大会において、サブトラックの設置が離れた場所でも認められるのであれば、将来もこの国立競技場で陸上競技ができるという、トラックを残すことは一つの方策であると考えているところでございます。この度の招致が決定をいたしましたので、大会開催に支障を生じないよう、国立競技場の陸上トラックを存置するとともに、JSC(日本スポーツ振興センター)をはじめ、関係競技団体や地元自治体、そして関係省庁とも調整をしながら、「基本的な考え方」で示された内容について、今後、見直しを図ることとしたいと考えてございます。以前、通常国会中も、関係の議員からもご指摘がありましたので、陸上トラックを残していくという、そういう考え方になってございます。

記者)
 先ほどの幼稚園連合会の調査の関係でお伺いしたいんですけれども、警察当局から情報提供があったということなんですけれども、これについて、今お話しできる範囲で、規模でしたりとか、わかればお伺いしたいということと、接待に関する問題というのはこれまでもずっとあったことだと思うんですけれども、現時点で、これは接待を受けていた恐れがあるということで調査をするというご認識でよろしいでしょうか。

大臣)
 どの程度の規模であるかということについてはですね、これは、調べてからの話でありまして、ここで申し上げるものはございませんです。それと、もう1点は、今。

記者)
 認識についてですね。接待を受けていた恐れがあるという認識で調査をされるのかということです、現時点で。

大臣)
 当然、そういうことがあるのではないかということでですね、こちら側も、その前提で調べたいと思います。疑念もございます、内部で。明らかにしたいわけです。その有無をね、接待の有無があったかどうかということで、会食の事実があったかどうかということについて。じゃあ、課長から。

事務方)
 今のご質問について補足説明をさせていただきます。警察当局の方からいただいた情報につきましては、私の方から詳しくはちょっと申し上げることはできないんですけれども、警視庁が把握した情報、香川氏、勝倉氏と会食を共に文科省職員がした事実の数件について、情報提供を、警察庁を通じていただいたということでございます。これはですね、現時点では、例えば国家公務員倫理法違反があるから情報提供をしてくれたということではなく、あくまで捜査の過程の段階で、文科省職員が両氏と、あるいはもしかしたらどちらか片方かもしれませんけれども、一緒に会食したことがあるという事実が分かったということだけで疑いがございましたので、最終的には、大臣がおっしゃるようにですね、疑念は晴らすように、我々としては、しっかり調査を行うということは間違いはございませんけれども、今時点で、何か法令違反があるということをもって、こちらの方が調査をするわけではございません。

大臣)
 事実関係をきちんと調査をするということです。

(了)

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