末松信介文部科学大臣記者会見録(令和4年4月26日)

令和4年4月26日(火曜日)
教育、スポーツ、その他

キーワード

大型連休中の新型コロナウイルス感染対策について、運動部活動の地域移行について、物価高騰等への対応について、私立高等学校サッカー部での暴行事件について

末松信介文部科学大臣記者会見映像版

令和4年4月26日(火曜日)に行われた、末松信介文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

令和4年4月26日末松信介文部科学大臣記者会見

令和4年4月26日末松信介文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

末松信介文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私から1件でございます。
 今週29日から始まります大型連休に向けまして、家族・友人との旅行や帰省、あるいは部活動など、子供さんや学生さん、様々な計画を立てて楽しみにされておられると思います。そうした中、現在、新型コロナに関して、地域によっては感染者数が下げ止まっている状況にありまして、大型連休中は人の移動が活発になることも予想をされます。私も、この前地元に帰りましたけど、結構増えてきているなという、そのように感じました。連休期間中の活動に伴いまして、感染拡大の防止のために、本日改めて私から、3回目のワクチン接種機会の拡大と、家庭との連携を含めた学校等での基本的な感染対策の徹底に関するお願いをしたいと思います。まず、3回目のワクチン接種については、これまでも大学等で大学拠点接種にご尽力をいただいておりまして、今月からは、自治体と大学等が連携しまして、予約に空きのある自治体の大規模接種会場等を活用した学生への接種促進にも取り組んでいただいております。各大学におかれましては、改めて学生に対してワクチン接種に関する正確な情報発信に努めていただくとともに、大学拠点接種や自治体接種との連携に対する経費支援の枠組みも活用いただきまして、新入生も含めて、一人でも多くの希望する学生に、ワクチン接種の機会を提供いただくようお願いをいたします。加えて、文部科学省におきましては、学校における感染症対策の参考となります「衛生管理マニュアル」をお示ししてきております。学校関係者の皆様におかれましては、今一度、「衛生管理マニュアル」やそれを踏まえた各自治体・学校における感染症対策マニュアル等を再確認をいただきまして、1つは、部活動等における感染対策の徹底、また、家庭における感染対策への協力の呼びかけ、そして3つ目、連休期間明けの円滑な学校開始に向けました準備・検討等に万全を期していただくとともに、引き続き、学校職員のですね、ワクチン接種を進めていただくようにお願いをいたします。新型コロナの感染拡大を防止しまして、子供あるいは学生達が、大型連休以降も学校活動ができますようにですね、引き続き、皆様方のご協力をお願い申し上げたいと思います。このこと1件でございます。以上でございます。

記者)
 今日の午後、部活の地域移行の検討会が開かれて提言案がまとまります。直接の所管はスポーツ庁なんですけれども、教員の働き方改革という観点から、今後の部活の在り方について展望ですとか期待ですとかをお願いします。それから、現在、スポーツ庁で検討しているのは主に休日の移行なんですけれども、教職員にとっては平日の部活動も負担であるという声も大きいので、今後、平日の地域移行も進めていくべきかどうかという点に関してもお考えをお聞かせください。

大臣)
 学校の部活動につきましては、最近、新聞に取り上げられてございますし、以前からこの場所でもご質問等をいただいてまいりました。学校の部活動につきましては、1つには、少子化の進展によりまして学校単位での活動がずいぶん困難になってきております。直接、私の知り合いの教師からもお電話をいただくことが増えてまいりました。競技経験のない先生が活動しなきゃならないということになったりとかですね、休日の勤務の大半を部活動指導を占める状況にあったりするなど、適切な指導体制の構築や教師の負担の軽減というのは、やっぱり喫緊の課題となっております。このため、文科省としましては、平成30年に策定しました部活動のガイドラインにおきまして、1つは、活動時間と休養日の基準に沿った円滑な実施、2つ目は、短時間で効果的な指導などを推進する「部活動指導員」の配置も促進をしてきております。また、令和2年9月に取りまとめました「学校の働き方改革を踏まえた部活動改革」では、今ご指摘ありましたように、休日の部活動の地域移行とともに、指導を望まない教師が休日の部活動に従事しないこととする方針を示しました。これを受けて、令和3年度からは、全国各地において地域移行に係る実践研究を実施をいたしております。実は本日ですね、有識者による検討会議では、運動部活動の地域移行の着実な推進を目指して、更なる具体策に関する提言をご議論いただくものと承知をいたしているところです。今後、5月を目途にしまして取りまとめいただく提言を踏まえまして、必要な施策を講じて改革を加速していきたいと思います。なお、お尋ねの平日の部活動の地域移行につきましては、検討会議において、今後、地域の実情に応じた休日の地域移行の進行状況等を検証しつつ、更なる改革を推進していくことを議論をされておりまして、今後、最終的な提言も踏まえて、適切に対応してまいりたいと考えてございます。平日も含めた検討が当然行われて然るべきだと思います。

記者)
 今の関連で、追加でよろしいでしょうか。今、30年度のガイドラインの話があったんですけれども、週2回は休むですとか。

大臣)
 週2回平日休み(注1)ということですね。
(注1)「週2回平日休み」と発言しましたが、正しくは「週2回休み」です。

記者)
 平日と休日1回、1日ずつ休むということですか。

大臣)
 で、2時間くらいにしなさいということでしたね。

記者)
 それに関してなかなか守られていない学校も多い、財務省の指摘だと4割が守られていないというような指摘があります。

大臣)
 どちらの指摘で。

記者)
 財務省。このような状況に関して、是正していくために、文科省としてはどのようなことができるとお考えでしょうか。

大臣)
 各都道府県教育委員会に対して、それは、決まった、こちらが求めて、要請をしておりますんでね、できるだけその線に沿って協力いただきたいと。やはり、現場の教師から、質疑においてもこの話は大変たくさんもたらされていますし、我々自身も、かなり教師の負担感を理解をいたしておりますので、平日2日(注2)ですね、これは休んでいただくということと、やりましても2時間と聞いております。それと休日については3時間、土日どちらか3時間ということでやっていますので、その点については、教育現場のことを考えればね、教師の負担感を考えれば、こちらの要請に従っていただきたいという、このことを強く希望をいたしております。
(注2)「平日2日」と発言しましたが、正しくは「週2日」です。

記者)
 政府で検討している補正予算案についてのお尋ねなんですけれども、今日、首相の方から物価高等を受けた緊急の経済対策についてご説明されるのかなと思うので、ちょっとタイミングが前後してあれなんですけれども、今回の物価高等を受けた経済対策と、それの裏打ちとなる補正予算で、困窮学生であったりとか、何らか教育関係の支援を入れ込んでいくお考えがあるのかどうか、現時点でのお考えを伺えればなと思います。

大臣)
 今朝、総理と話はありましたけれども、各大臣とも簡単な話がございましたけれども、文科省におきましても、今、物価高騰対策について、今、検討いたしております。ご指摘の補正予算につきましては、与野党の合意も踏まえて然るべき対応がなされると思いますので、喫緊に、はっきりすると思いますから、総理の方からご説明があります。このことについて、今日、私の方からは、ちょっと明言は避けておきたいと思います。必ず、何らかのものは対策を講じたいと思っておりますので。原油高とかいろんなことがございますので、全般的な話が出てくると思います。

記者)
 熊本県八代市の秀岳館高校についてお伺いさせてください。秀岳館高校の男子サッカー部の寮で、男性コーチが部員に暴力を振るう動画が投稿された件について報道されています。まず、こういった暴力行為があったこと関して大臣の受け止めと、文部科学省としての対応があれば教えてください。お願いします。

大臣)
 本事案の詳細につきましては、現在、熊本県で確認中でありますので、サッカー部のコーチが生徒に暴行を加えていたことについては、大変遺憾であると、そのように感じております。実際、私も、そのYouTubeは拝見しましたけれども、いきなり背中を叩いていましたのでね、その前後の事情はわかりませんから、その辺は、熊本県の方で、今、調査をしているということで、いずれ何らかの説明が文科省にもあると思います。学校教育の一環であります部活動について、指導の一環と称して、指導者が体罰を行うことは決して許されることではないというのが認識です。文科省としては、平成25年にですね、「運動部活動での指導のガイドライン」を作成しまして、体罰等の許されない指導の具体例を明示しております。平成30年に策定しました「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」の中でも、改めて体罰とかハラスメントの根絶の徹底について明示をしております。そのことをするとともにですね、毎年度、教育委員会等に対して通知を発出するなど、体罰だけでなくあらゆる暴力行為の根絶に向けた取組を要請し、その徹底を求めていきたいと思います。引き続き、部活動における体罰や暴力等を根絶するための取組は進めてまいります。そういうことですね。いきなり私も、ああいうYouTubeを見まして、まだああいうことがやられているんだなということについては驚きましたし、非常に落胆をいたしました。

(了)

お問合せ先

大臣官房総務課広報室