末松信介文部科学大臣記者会見録(令和4年2月10日)

令和4年2月10日(木曜日)
教育、その他

キーワード

新型コロナ変異ウイルス感染拡大と子供のワクチン接種について、新型コロナ変異ウイルス感染拡大と留学生の入国について、私立学校法改正を巡る議論について、新型コロナ変異ウイルス感染拡大と学校現場等での対応について

末松信介文部科学大臣記者会見映像版

令和4年2月10日(木曜日)に行われた、末松信介文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

令和4年2月10日末松信介文部科学大臣記者会見

令和4年2月10日末松信介文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

末松信介文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 今日は、冒頭発言ございませんのでお願いいたします。

記者)
 新型コロナ対策に関連しまして、5歳から11歳の子供たちへのワクチン接種が来月にも始まる見通しですけれども、幼稚園や小学校での対応など、文部科学省としての対応方針をお聞かせいただけますでしょうか。

大臣)
 新型コロナワクチンの公的予防接種の対象を5歳から11歳まで拡大することにつきまして、ご指摘の努力義務の取扱いも含め、本日10日、厚生労働省の審議会で議論を予定されると伺ってございます。いずれにしましても、ワクチン接種はあくまで本人の意思、そして保護者の同意に基づいて行われていくものでありますので、身体的な理由や様々な理由で接種できない人や、接触を望む人もおられます。そのため、学校では、接種の有無で差別とかいじめなどが起きることのないように指導しまして、保護者に対しても理解を求めることが大変重要であるというように考えてございます。文部科学省としましては、厚生労働省の審議会における検討状況を注視しつつ、その結果に基づきまして、留意事項を改めて整理をした上でですね、教育委員会等への情報提供、必要な対応を行ってまいりたいと、そのように考えております。

記者)
 再三伺って恐縮なんですけれど、留学生の関係で、国大協が国民の皆さんに理解を求めたいというメッセージを出したり、昨日、自民党の部会でも、政府に対して働きかけを行っていこうかという話が出たと思うんですけど、改めて、留学生の受入れの緩和の見通しというものがもし現時点であるようだったら伺いたいです。

大臣)
 各方面からいろんなご意見も頂戴をいたしてございます。私の地元の事務所にもいろんな電話もかかってまいります。文書も頂戴をいたしておるところでございます。答えといたしましてですね、外国人の新規入国停止につきましては、当面2月末まで、その骨格を維持する一方で、今おっしゃいましたこの問題、留学生の問題、「特段の事情」による新規入国については、これは、あくまで人道上・国益上の観点から必要な対応を行うこととされておりますので、留学生につきましても、個別の事情を勘案する、個々で判断していきましょうということでですね、今日まで入国の審査を行っているところでございます。文部科学省といたしましては、外国人留学生が長期に渡って入国できないことによりまして、海外の大学が、日本の留学生の受入れを中止するなどの日本の国際的地位の低下であるとかですね、あるいは優秀な外国人材が獲得できなくなることによる日本の未来を支える人材が喪失してしまうんじゃないかということ、そういった問題、課題が生じてございます。その懸念をしておりますので、国大協をはじめ、関係者の皆さんのご意見は大変重く受け止めているところでございます。3月以降の水際措置につきましてはまだ決まっておりませんけれども、文部科学省としましては、日本留学を心待ちにしている多くの学生が1日も早く入国できる状況になるように、関係省庁にこうした課題を丁寧に説明し、働きかけを行うなどの全力を尽くしているところでございます。従いまして、文部科学省としては、重ねて真剣に受け止めて、その対応を今いたしているところでございます。

記者)
 私立学校法改正を巡る議論についてお尋ねします。昨日の特別委員会で、文科省から論点が示されました。評議員会を最高監督機関とはせず、教職員が評議員に就くことも認める案を示すなど、改革会議の提言から大幅に見直しているかと思います。このような論点を示された狙いや考えをお尋ねします。また、2月中旬となりましたが、私立学校法改正案の今国会の提出は間に合うのか、提出に向けてどのように取り組まれるのかお聞かせください。

大臣)
 省内、ずっと協議を続けておるところでありまして、昨日2月9日、第2回目の特別委員会では、昨年末の「学校法人ガバナンス改革会議」の提言のうち、一定の見直しが必要と考える事項を整理をしまして、事務局から「論点」として提示をしたものと承知をいたしてございます。この「論点」ですけれども、学校法人の沿革であるとか、多様性やこれまでの関係者から寄せられた懸念なども十分踏まえまして、委員会の主査や有識者委員と共にですね、相談を行いまして、今後の合意形成に向けた「たたき台」として示したものでございます。この「たたき台」を参考にしながら、まず委員間でしっかりとご議論をいただくことが重要と聞いております。それぞれの委員の主な意見というのは、お聞きをいたしてございます。しかし、それぞれやっぱり、ご理解し歩み寄っていただきたいというのが、当然、思っておるところなのですけれども、これまでも申し上げているように、文部科学省としては、今申し上げたように、学校法人の沿革であるとかですね、成り立ちですよね、あるいはその多様性に配慮して、そして、社会の要請に応える改革案が必要であると強く認識をいたしております。このため、引き続き、丁寧な合意形成を図りまして、成案が得られ次第、法案の提出を速やかに目指すということを考えておりますので、今ここで申し上げられることというのは、最大限の努力をしているということに尽きるところでございます。今国会の成立を目指していきたいということであります。しかし、第一歩の、まず成案を見なきゃならんというところでですね、できるだけ多くのご意見を聞きながらですけれども、丁寧に、今、聴取に努めているということでご理解をいただきたいと思ってございます。いろんな、各社さん、いろんなコメントをされていますので、拝見はいたしてございますけれども、十分その辺も頭に置きながらでございますけれども、二度とああいった問題が起きない、日大のような問題が起きないためにもと思うのですけれども、事件と改革は、事件の起きる前から改革ということは求められてましたので、それに対する回答を出していくということでございます。

記者)
 オミクロン株の拡大が、若干歯止めがかかりつつあるかもしれないんですけれども、死者が過去最大を超えたりとか、いろいろ変わって、止まらない状況で、学校に対する対策は特に変化はございませんでしょうか。

大臣)
 先だってですかね、前々回の記者会見のときに申し上げましたのですけれども、新型コロナウイルスのことですけれども、現在、オミクロン株の感染が10代以下にも急拡大する中ですね、学校における感染症対策を強化していく必要があるというふうに強く認識をいたしております。このため、先週4日であります、オミクロン株に対応して、特に取り組むべき対策をまとめて、各学校に、設置者等につきまして、周知・徹底をしたところであります。具体的には、まず感染症、感染リスクの高い教育活動について、感染レベルに捉われず、基本的に控えていただきたいということ、例えば、大きな声で呼気を発するというのでしょうか、等であるとか、あるいは音楽の合唱とかですね、集団の、密集の、例えば体育活動であるとか、組み合いとか取っ組み合いとか、こういうことについては避けるべしというようなことで、かなり細かいところまで、現場の、教育現場に対して強く求めているところであります。そういったことをすべて控えるようにというような細かな指導を、今、行っているところでございます。ですから、拡大は、大きくしておりますけれども、とにかくレベルの1、2、3といろいろございますけれども、現場はその点にも捉われることなく、必要があれば必要な処置はしてもそれは結構ですというお話を申し上げているところでありますので、かなり現場を尊重した要望を出してございますということですね。前の前の記者会見でしたかね、かなり細かな資料等ですね、お話は申し上げましたので、それからの変化は、実はないのです。今、徹底を図っておりますので、これからは、教職員であるとかですね、ワクチン接種をできるだけ求めていくと、これも、やはり望まれる方にはできますのですけれども。それと、大学における接種、職域の接種、この2つがやっぱり一番重要になってまいりますので、そういうことを考えております。

(了)

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