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萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和2年9月8日)

令和2年9月8日(火曜日)
教育、その他

キーワード

G20教育大臣会合、大学における後期授業の実施方針、少人数学級、教育再生実行会議、ユニセフによる子供の幸福度調査、大学入試改革

萩生田光一文部科学大臣記者会見映像版

令和2年9月8日(火曜日)に行われた、萩生田光一文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

令和2年9月8日萩生田光一文部科学大臣記者会見

令和2年9月8日萩生田光一文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

萩生田光一文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 改めまして、ご苦労様でございます。
 冒頭、私からは一件です。先週5日(土曜日)に、テレビ会議形式により開催されたG20の教育大臣会合に出席をしました。この会合は、G20の議長国のサウジアラビアの教育大臣の呼びかけによりまして、幼児教育、それから教育の国際化、危機的状況下における教育の継続性の3つのテーマで各国が議論をし、その知見を共有するために開催されたものです。私からは、幼児教育や教育の国際化に関する我が国の施策を紹介するとともに、新型コロナウイルス感染症を踏まえた各学校現場での取組や文部科学省が行っている支援策の説明を行いました。新型コロナウイルス感染症が我が国のみならず、世界の教育分野に大きな影響を与える今、このような各国の知見や方向性の共有の場は重要であると考えています。文部科学省としても、引き続き、教育分野におけるG20関係国・機関との連携・協力を進めてまいりたいと思います。私からは以上です。

記者)
 1点、大学教育についてなんですが、後期の授業の実施形態等の調査を、今されておりますが、この結果はいつ頃出せそうかということと、後期授業に向けて社会的な関心も高い事項かと思われますので、この結果を受けて、文科省としてどのような対応を考えるのか、この2点、合わせてお願いいたします。

大臣)
 これまでもお話をしておりますとおり、各大学等における後期授業の開始に当たっては、感染を防止するための対策を十分講じた上で、可能なものについては、対面による授業の実施を積極的に検討いただきたいと考えており、繰り返し、そういったメッセージも出してまいりました。文科省としては、各大学等における対面による授業の実施の検討に資するため、8月25日から、後期の授業の実施形態等に関する調査を行っています。この調査においては、後期の授業の実施形態のほか、対面・遠隔授業の併用する場合の考え方、学内施設の利用状況、新入生など遠隔授業の影響を大きく受けている学生への措置、どの程度の学生が定期的にキャンパスに通学できるかといった点を把握することとしており、現在、各大学の回答を鋭意収集しているところでございます。また、並行して、いくつかの大学に対しては個別に意見交換を行い、今般のコロナ禍における授業の実施に対する考え方や、これを乗り越えるために講じている工夫等についてやり取りをしているところです。文科省としては、全国的な状況の調査と個別の大学との意見交換を通じ、大学等における新型コロナウイルス感染症対策に関する実情を丁寧に把握した上で、各大学等において後期授業が始まる9月中旬頃までには、各大学に対して必要と考えられる情報を提供するとともに、結果を公表したいと考えています。

記者)
 先ほどの少人数学級及び教育再生実行会議の関係でお聞きしたいんですけれども。本日は初回のワーキンググループなので突っ込んだ議論はなかったということなんですけれども、改めて、少人数学級を実現するためにですね、具体的な手法として、義務教育標準法を改正したり、加配措置で手当てしたりとか、色々やり方があると思うんですが、大臣としてどのようなやり方が適切なのか。また、財源などもあると思うんですけれど、そこら辺のお考えをお聞かせください。

大臣)
 まず、あの、突っ込んだ議論がなかったんじゃなくて突っ込んだ議論はあったんですよ。あったんだけれども、この1回目の2時間で皆さん大きな方向性を共有できたということで先ほどのペーパーを含めて報告をしました。先ほどもお答えしましたけれども、適正規模が何人なのか、それからいつまでにどういう形でやっていくのか、現在の加配や何かとの組み合わせがいいのか、こういったことを私がこの時点で申し上げるとかえって混乱をすると思うので、そこは、さっきもお話しましたけれども、あくまで、ワーキンググループの大きな方向性が、合意ができましたので、これを、教育再生実行会議のですね、言うならば議長である総理の方に中間答申としてお出しをさせていただいて、中教審が、今、包括的な様々な議論をしていますけれども、その中に加えていただく中で最終的には制度設計をしていただいたらどうかなと思っているところです。

記者)
 今のご発言で確認なんですけれども、先ほどのペーパーは、いわゆるワーキンググループでの合意文書という位置付けだと思うんですけども、ワーキンググループとして総理にも提出されるという、そういう理解でいいんでしょうか。

大臣)
 安倍内閣で設置をされた教育再生実行会議が、言うならば、安倍内閣が間もなく終わりを迎えようとしているわけですから、せっかく今日の時点でこういう有意義な会議をやって、委員の皆さんが同じ方向に向いて一定の方向性を示していただいたペーパーというのは極めて重要だと思いますので、願わくば、次にどなたが総理になったとしても、教育再生実行会議なり、または、これに類する会議体というのは続けてほしいなという希望は、一大臣としてはございますけれども、ただ、見えないところがありますので、この安倍内閣のうちにやれることはしっかり最後までやっていく、その方針の中でこのペーパーについても総理の方にもしっかり提出をしていきたいと思っています。

記者)
 今の少人数学級に関連してちょっと聞き方を工夫したいと思うんですけれども、先ほどの再生会議の後の記者会見で、教室を一列程度でも減らしたほうがいいというお考えがあったんですが、翻って、今すでに実行されている二次補正を見ますと、二次補正では3,100人程度教員を純増しております。この3,100人ぐらいの規模がもし維持されると35人学級程度はたぶん可能になってくるんではないかと思うんですが、コロナ対策の意味合いで、今年度にやっている規模の教員の加配というものは来年度以降も継続されるべきだというふうにお考えでしょうか。

大臣)
 いまだワクチンが開発されていない、抗ウイルス剤が皆さんが服用できる状況にない中で、コロナの収束という段階が来ていないと思いますので、仮に、第二波、あるいは第三波と言われるものが来ないとも限りませんし、また、ウイルスが変化をして形を変えた感染症がということも考えられるわけですから、とりあえず、来年度についてはですね、本年度行ってきた取組で必要なものは、ぜひ引き続きやっていただきたい、やらせてもらいたい、そういう前提でおります。ただ、加配の教員は、例えば、一クラスを二つに分けた場合ですとか、それから授業のコマをですね、組合せを変えて7時間授業を実施した場合など、色んな場合に対応できるように、現場を少しでもマンパワーを増やして頑張っていこうということで作った制度でありますから、必ずしも、それをもって35人学級は対応できるからという計算はしたことはないです。

記者)
 先週発表されましたユニセフによる国際子供の幸福度調査に関して伺いたいんですけれども。結果として、日本の子供たちは、身体的な健康は世界で一番だと。一方で、精神的な幸福度という意味で言うと、下から2番目の37番目、それからスキルという観点で言うと、学力は高いけれども、社会的なスキルはそれほど高くないというような結果が出ているんですけれども、子供たちが、精神的な幸福度がそれほど高くないというような調査結果というのはこれまで様々な国際調査で出ていると、こういう状態が続いているわけですけれども、この点に関して、大臣としてどのように認識されているのか、それから、これが改善していないということに関して、今後、どのようにお考えか、何か対策とか考えておられるのか、そのあたりを伺えないでしょうか。

大臣)
 先日、ユニセフの研究所が、先進国の子供の幸福度に関する調査レポートを公表しました。日本は「身体的健康」は38か国中1位ですが、「学力・社会的スキル」は27位、「精神的幸福度」は15歳~19歳の若者の人口当たりの自殺数の多さや、15歳時点での生活満足度の低さなどから、37位という評価でありました。こうした結果は、様々な見方もあるでしょうが、例えば、「精神的幸福度」の元になった数値を見れば、学校教育を含め、子供たちの成長を社会全体で支える取組を一層充実していくことが求められていると感じています。文科省としても、こうした調査結果を参考としつつ、今後の施策に生かしてまいりたいなと思います。何か対策があるのかということなんですけど、私も、この結果を見てちょっとびっくりしたんですけれど、しかし、割と日本の子供たちって自己肯定をしづらいような回答をする傾向というのは多くあって、これ、私の私見ですよ、入学時期が、ユニセフの、ユニセフが調べている学校とヨーロッパなんかと違うものですから、高校1年生か中学3年生かによっては、質問の時期によって、結構、思いって違うと思います。すなわち、高校1年生になっていればですね、これからの高校3年間というのは、目標だとか希望とかあると思うんですけど、15歳の質問時が中学3年生でということになると、受験を控えてですね、まして、コロナで学校行事がどんどん中止になる、修学旅行もなくなる、自分が頑張っていた部活も成果が表せない。幸せですかって言われたらやっぱり幸せじゃないと、こういう答えが返ってくるのも、今年はやむを得ないかなというふうに思います。しかしながら、ここで言い訳を言っていても仕方がないので、しっかり子供たちが、何に心をですね、言うならば、心配をして対応しているのか、こういったことを、ユニセフの調査だけじゃなくて、機会あるごとにきっちり汲み上げてですね、それに寄り添って、学校教育などを充実させていくことで、皆さんの不安を解消したり夢を実現する後押しをしていったりしたいなと思っています。

記者)
 先ほど質問に出たことと重なるというか念押しの部分なんですけども、実行会議の、先ほど我々にいただいた合意文書なんですけれども、さっき総理に提出していきたいというお言葉がありましたが、これは、任期残りわずかな安倍総理に確実に提出するということでよいのかということと、先ほど会見の後に、担当室長を我々で囲んで取材をしましたところ、今まで10回以上にわたって出している提言とは違うよという話なんですけれども、それに近いような性質のもの、首相に出すということは、と考えていいのか、その辺りの位置付けを改めて確認したいんですが。

大臣)
 ちなみに、このワーキングの次回の会議は9月24日が次回なんですけど、次回ね、このワーキンググループの会議が、次回が、9月24日なんだけど、9月24日の時点で、教育再生実行会議というのは存在しているんだろうか。したがって、このワーキンググループの会議はできるんだろうかという思いも、私、あったので、せっかく皆さんご委嘱しましたし、また、すごく皆さん教育現場のことを心配していただいて、いい議論をしていただいていまして、さっき申し上げたように、やり方だとかあるいは検証の仕方だとか、課題はいくつも残っているんですけれど、大きな方向として、少し少人数にシフトしていくということは、このコロナ禍で重要だよねということについては、皆さんの合意をいただきましたので、そこまでが安倍内閣の責任で決められた大きな方向だということを、証としてしっかり残していきたい。そういう意味で、今日、とりまとめをさせていただいて、総理にも提出をさせていただくという、こういう性格の紙にしました。ですから、従来の、言うならば、答申のような紙とは性格が違うのはそのとおりですし、この紙を出したからといってですね、直ちに、来年度から少人数学級が日本中で始まるわけではないのですけれど、日本として、日本の教育現場として、そういう大きな方向を示そうねということは、この教育再生会議を設置をした安倍内閣の最後の意思として、しっかり足跡を残したいという思いで、そういうまとめにさせていただいたところです。

記者)
 確認ですが、総理に出すときは、次の総理に引き継いでくださいという思いとともに渡すということですか。

大臣)
 そうですね。

記者)
 先ほどのペーパーに絡んでなんですが、高等教育の方のワーキングがあると思いますが、ここでも何かそういった同じような合意文書などをお作りになって、総理に出されると言うお考えはありますでしょうか。

大臣)
 高等教育の会議がですね、9月の14日なものですから。ちょっと微妙な時期なので。なかなか1回の会議でですね、何か高等教育、しかも9月入学を議論の項目に加えていますので、何かたった1日で方向が決まるという内容ではないと思うので、そこまでは考えていません。あるいは皆さんがですね、逆にすごく時間をかけて議論をしていただいて、これだけは自分たちの共通の思いとしてしっかり残しましょうよということになれば、それは尊重したいと思います。

記者)
 大臣、1日の会見で、家庭の経済環境で子供たちの進路の選択肢がせばまっていく日本を変えたいということで7年8か月の安倍政権で教育改革に取り組まれたということだったんですけれども、この大学入試改革は英語民間試験とか主体性評価の件で、格差が広がるのではないかというような指摘もありました。大臣も身の丈発言されておられましたが、実体としてそうではなかったのではないかと思いますが、大臣、この1年間、検討会議などで見直しを図られた中、大学入試改革、最終的に、今、内閣変わるところでございますけれども、どういうふうな感想を持ってらっしゃるかということとですね、今後、しっかりと大臣が道筋というかその検討会議を作られたという状況、しっかりと、高校生の目線に立って教育、大学入試改革の問題について、公平な入試が実現されるかということについて、伺いたいと思うんですけれども。

大臣)
 会議は継続中で、まだ、その方針といいますか答申が出てない状況なので、途中で私がですね、方向性を示すような発言をするのは控えなきゃいけないと思うんですが。例えば、英語の民間試験を活用するという一つの案は、案そのものは、私、決して間違ってなかったと思うんです。しかし、いくつも、本来の設置の目的が違う民間の試験をですね、横串を刺してそれを入試のスコアとして本当に使うことが可能だったのかどうなのか。あるいは、高校2年生までの間に一生懸命に努力して積み上げた成果は評価に値しないというのは、すごく違和感があって、例えば、英語検定、英検で言うならば、高校2年生で2級を取った人がですね、高校3年生で準1級とかもチャレンジして2回失敗したら、じゃあ、スコアはゼロになっちゃうわけじゃないですか。2級を提出できないという。そういう制度上のいろんな不備もありましたので、一度足を止めて、もう1回見直そうということになって、多くの皆さんから、今、意見を集めていて、そこは、よりいいものにしていきたいなと思っています。誤解なく聞いてほしいのですけれど、まさか、こんなコロナになると思っていませんでしたから、この制度でスタートしていたら、今、もっと大混乱が起きていたと思います。というのは、外部試験ができない状況にございますので、実際としては、入試にそれを使うことは、今年、できなかったことになるので。だから、止めてよかったなと自分で自分に言っている訳じゃないのですけれど、しかし、結果として、やっぱり色んな課題をもう一度足元から見直すという機会をいただいたので、よりいいものにしていきたいと思います。記述式や、主体性についても同様でありまして、先ほど冒頭の質問で、大学の授業がなかなか対面で行われていない、その原因は何なのかといったら、コロナに対してきちんとした対応をしなきゃいけない、感染拡大を広げてはいけないという学校の責任感からそういう行動に出るんですけれど、何か、突き詰めて色んな学長たちと話をしますと、学校としては、対面少しやりたいと言っても、なかなか今度、教授陣の皆さんから理解をいただけないという一面もありました。記述式の問題にも相通じるところがあるのかなというふうに、私、感想として持っていまして。本来、アドミッションポリシーで、どこの大学も学校の判断で、その学校が望む学生像というものを入学させていいですよと言っているにも関わらず、独自の問題を作ることを拒んだり、あるいは、採点が大変だというような声が聞こえてきたりすることは、ちょっと残念だなというふうに思いますので、これを機会に、国立も私立も、各大学がそれぞれの大学の設置の意義というものを、お互いに見直していただいてですね、入試制度を通じて学校がいいものになっていくように、ぜひ、制度を磨いていただきたいなと。私の任期は来週までということになりますけれども、会議は続きますので、ぜひ、その会議の中で、よりいい制度にブラッシュアップしていただいて、結果として、受験をする高校生の皆さんが、これだったら納得できる制度になったなと言ってもらえるようなものをですね、最後は仕上げていただけるように、どういう立場でもお手伝いをしていこうと、そんな思いでいます。

(了)

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大臣官房総務課広報室