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萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和2年8月11日)

令和2年8月11日(火曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ、文化、その他

キーワード

スーパーコンピューター及び甲子園高校野球交流試合開会式の視察等について、教育実習及び介護等体験の特例措置、高等学校における新型コロナウイルスの集団感染、アイヌ関係団体からの要望への対応、科学技術指標2020、新型コロナウイルスと大学でのオンライン授業

萩生田光一文部科学大臣記者会見映像版

令和2年8月11日(火曜日)に行われた、萩生田光一文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

令和2年8月11日萩生田光一文部科学大臣記者会見

令和2年8月11日萩生田光一文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

萩生田光一文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 おはようございます。
 私からは冒頭、二件です。まず、一昨日、兵庫県神戸市の理化学研究所計算科学研究センターを訪問しまして、スーパーコンピュータ「富岳」を活用した研究を行っている研究者の方々と意見交換をいたしました。新型コロナウイルス感染症対策に役立つ研究や、「富岳」を高校生などの教育に活用する取組について、大変興味深くお話を伺うことができました。今後、「富岳」が国民生活に密着し、その発展に寄与するためには、様々な分野の研究者や民間企業も含め国民の皆様に幅広く使ってもらうことが重要です。また、小中学生や高校生などにも「富岳」に触れてもらい、身近に感じてもらえるような取組をぜひ進めてまいりたいと思っております。
 翌日、昨日になりますが、阪神甲子園球場にて、交流試合の開会式に出席するとともに、第一試合を視察をいたしました。夢の舞台に立つ選手が、チーム一丸となり全力でプレーする姿に、私自身も勇気をもらい、大変感動いたしました。選手の皆さんには、この経験も糧として、残された高校生活を精一杯頑張っていただくことを期待しております。感染症の影響により、全国大会は中止となりましたが、私としては、生徒の皆さんにとって集大成の場となる大会の重要性を繰り返し申し上げてまいりました。高野連においても、球児の思いを受けとめて甲子園での交流試合を開催していただき、改めて心から感謝を申し上げたいと思います。また、高校野球のみならず、全国各地で様々な競技種目の大会、また、文化の大会などが開催されております。大会への参加を励みとして、生徒の皆さんが将来に向かって大きく羽ばたくことを願っており、コロナ世代なんて言わせない高校3年生であってもらいたいと思います。文部科学省としても、引き続き、関係団体と連携協力しながら、スポーツ分野における子供たちの多様な活動機会を確保するため、取組を進めてまいりたいと思います。
 もう一点ですが、今般の新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、令和2年度における教育実習及び介護等体験の実施に関する特例措置を定めましたのでご報告いたします。教育実習につきましては、学校教育の実際を体験的、総合的に理解できる重要な機会ですが、学校においては、臨時休業明けの児童生徒の学びの保障に取り組むとともに、感染症対策に万全を期しながら学校教育活動を再開している状況であり、教育実習を例年と同じような形で受け入れることが困難な場合もあると承知をしております。そのため、令和2年度は、真にやむを得ない場合に限り、教育実習の科目の総授業時間数の全部又は一部を大学等が行う実習により行うことができることとし、また、学内の実習の実施も困難な場合は、課程認定を受けた教育実習以外の科目で代替できる特例措置を設けることとしたいと思います。また、介護等体験についても、新型コロナウイルス感染症により受入れが困難な状況が続いているため、令和2年度に限り、特別支援教育や介護、福祉に関する内容の大学の授業やレポート、文科大臣が指定する講習の履修等により代替することができることとしたいと思います。いずれも、本日8月11日に公布及び施行することとしておりまして、必要があれば、詳細は事務方にお問い合わせをいただきたいと思います。私からは以上です。

記者)
 二点お伺いします。まず一点、松江市の高校でのクラスターについてお伺いします。80人を超えるような形のクラスターが、今、発生しているというふうに言われていますが、これについて、文部科学省の対応を教えていただきたいのと、あと、今回、学生寮での感染というふうに言われていますけれど、学生寮での感染防止対策ですとか、あと、県をまたぐような遠征、部活の遠征について、今後、何か対策ですとか対応を考えられるご予定はございますでしょうか。

大臣)
 松江市の高校で集団感染が発生したことについては承知をしております。同高校では、同一の部活動の寮に入寮している生徒を中心に約90名の生徒・教員等の感染が確認されたとのことですが、現在、学校と松江市、島根県が協力をし、感染状況の調査や感染対策など必要な対応を進めているところと承知しており、文部科学省においても、県を通じて状況の詳細を確認しております。文部科学省においては、寮や寄宿舎などの感染症対策について、宿泊施設の対応ガイドラインも参考に、施設の規模や実情に応じた対応をとるようお示ししておりますが、同一の学校でこれだけの規模の感染が生じた事例は初めてであり、改めて、今回の状況を慎重に確認する必要があると考えています。引き続き、県の担当部局や厚労省と十分に連携して、必要な情報を収集するとともに、児童生徒の学びの保障や感染症対策に必要な支援を行ってまいりたいと思います。高校生の部活動などで県を越えて練習試合などをすることにつきましては、特別禁止をしているわけではありませんけれども、しかしながら、当然、部員の皆さんの移動ですとか、試合ですとか、多くの人たちが交わる機会があるわけですから、それについては、既に発出をしているガイドラインに則ってですね、しっかり対応していただきたいなと思います。あの、一般論として、海外への遠征、県外への遠征につきましては、学校の設置者又は学校長の責任において、感染症対策に十分配慮した上で実施をしていただきたいと思います。文科省としても、今回、集団での感染が発生した状況を慎重に確認した上で、必要な情報提供などを、各自治体・学校が感染症対策に万全を期した上で、教育活動を実施していただけるように支援をしてまいりたいと思います。

記者)
 もう一点お伺いいたします。アイヌ民族の関連です。先週ですね、北海道内外のアイヌ民族の方で作る団体が文部科学省の方に要請に来まして、先月の大臣のアイヌ民族の差別について、価値観の違いとした発言について、謝罪を求めました。これについて、大臣として対応される考えがあるか教えてください。あと、もう一点ですね、両団体とも研究目的などとして盗掘された遺骨の、国が責任をもって早期に返還するように求めていますが、これについても対応される考えがあるか教えていただけますか。

大臣)
 7月10日の閣議後会見における私の発言の趣旨につきましては、今まで会見で申し上げてきた通りでございまして、私としては、7月12日に開業したアイヌ文化復興等のナショナルセンターである「民族共生象徴空間(ウポポイ)」が、未来志向の共生施設として多くの皆さんに愛される施設になってもらいたいという思いから発言をしたものでございます。ご遺骨の調査につきましては、政府の「民族共生の象徴となる空間」作業部会報告書において、「人骨の返還や集約の進め方に関する検討を行うために、各大学等の協力を得て、アイヌの人骨の保管状況等を把握する」こととされたことを踏まえ、出土地域や遺族等にできる限り返還するという考え方の下、全大学を対象として、複数回にわたり行ってまいりました。ご指摘の点につきましては、各大学が保管するご遺骨等の収集の経緯に関し、可能な限りにおいて調査し、情報把握に努めていくことが重要だと考えております。

記者)
 確認ですけれども、謝罪はされないということでよろしいですか。

大臣)
 すでに記者会見で申し上げている通りでございまして、私が、アイヌ文化にしっかり寄り添って、これからもしっかり支援をしていきたいという気持ちに変わりはありません。

記者)
 冒頭にありました教育実習の特例について伺います。受入れの学校現場の負担を考慮した特例かと思いますが、コロナ後に学校での働き方改革を進めていく中で、教育実習のあり方を抜本的に見直すべきというお考えはありますか。

大臣)
 今回、教育実習や介護等体験は、いずれも極めて重要なものであって、新型コロナウイルス感染症のまん延という状況がなければですね、当然実施していただくべきものだというふうに認識をしております。しかし、今年度については、現実に新型コロナウイルス感染症の影響から、学校や社会福祉施設によっては、教育実習や介護等体験の受入れが極めて困難な状況が生じており、関係者からも特例的な対応が必要との声をいただいているところです。こうした状況を踏まえ、教職を目指す学生が、教員免許状を取得できないという事態を避けるために、令和2年度に限り、特例的な対応として、真にやむを得ない場合に限り、活用できる代替措置等を定めたものであります。文科省としては、こうした特例措置が適切に運用されるようにしてまいりたいと思いますし、次年度以降のことにつきましては、新型コロナウイルス感染症の状況や、令和2年度における特例の運用状況等を踏まえて、状況に応じ、必要な対応をすることとなると思います。基本的には、あくまで例外で今年やるということで、教育実習も介護実習も大事なことだと思っておりますので、これは、原則は守っていきたいと思います。

記者)
 制度上では、学校に実習に行かないまま、教員免許を取ることも可能になるということかと思うんですが、先生の質保障としてはどのような取組が必要だとお考えですか。

大臣)
 究極は、そういう選択肢も一応認めていきましょうということは通知を出しておりますけれども、基本的にはですね、しっかりと可能な限り実習やってもらおうということを一方でお願いしております。同時に、例えば、その実習そのものには受入れができないとしても、学習指導員などで学校現場に行くということも極めて重要だと思います。教員になって初めて教壇に立ったというのではですね、これは、ものすごい緊張もするでしょうから、そういう意味では、従来の研修とはややアプローチは違いますけれども、学校現場にぜひ積極的に行っていただくようにですね、関連大学等とも連携をとりながら、後押しをさせていただいておりますので、こういう状況なので、とにかく限られた時間で授業やらなきゃならないので、学校現場も教育実習生に対する対応っていうのは十分にできないっていう実態があると思うのですけど、ここは、将来を担う教員の卵ですから、今年の採用者は質が低下しているなんてことが、そしりを受けないようにですね、あの、大学とも、また教育現場ともしっかり連携しながら、原則はやってもらうんです。やむを得ずできない場合に、時間を短縮したりとか、代替の授業をするということなので。やらなくていいですよってことを発信したわけじゃないので、その辺は誤解のないようにお願いしたいと思います。

記者)
 先週の金曜日発表、文科省の方で発表されました科学技術指標についてお聞きします。この指標の中では、自然科学の論文数が、中国が米国を抜いて1位になりました。それで、一方、日本は論文数が落ち4位で、中でも、注目度が高いとされる論文数は、この20年間で順位を5つ落として9位となっています。あと、日本は海外への特許、複数の国への特許出願の出願数が世界1位ですけれども、この中で国際共同の割合が低いという結果も浮き彫りになっています。これらのことについて、大臣の受止めと今後の取組についてお考えをお聞かせください。

大臣)
 我が国が成長を続け、新しい価値を生み出していくためには、科学技術イノベーションを担う創造性豊かな若手研究者の育成・確保や、優秀な研究者が安心して自らの研究に打ち込める環境の整備が不可欠だと思っております。科学技術・学術政策研究所が7日に公表した「科学技術指標2020」では、民間企業などの特許出願の動向から、我が国の研究開発の国際的な活動が活発でない様子が見られることは事実だと思います。また、10年前と比べて論文数が減少していること、注目度の高い論文の順位が低下していることなど、我が国の研究力が停滞している状況が見られ、研究力向上の取組の重要性を再認識したところです。文科省では、研究「人材」、「資金」、「環境」改革を「大学改革」と一体的に展開する「研究力向上改革2019」を推進するとともに、本年1月に総合科学技術・イノベーション会議で策定された「研究力強化・若手研究者支援総合パッケージ」に係る取組を推進しているところです。引き続き、関係省庁と連携し、研究人材、資金、環境に関する施策を総動員して、我が国の研究力のV字回復に向けてしっかり取り組んでまいりたいと思いますし、あの、以前にもちょっと触れましたけれど、バブルの崩壊後ですとかリーマンショックの後っていうのは、経済的に厳しい状況がございますので、ややもすると、研究開発の予算が削減の標的になるという歴史を繰り返してきました。その結果が、先日視察をした富岳が8年ぶりに世界で一番の評価を得るまでに、言い換えれば、逆に8年間の時間を要することになってしまったと私は思っておりますので、ここはですね、来年度予算含めて、こういうときこそ、科学技術、未来の投資を怠りなくしっかりと進めていく。そういう努力をしていきたいなと思っています。

記者)
 これまでの会見でもちょっと何度か質問が出ている点で恐縮なんですけれども、大学の対面授業という関係なんですが、大臣、かねてからですね、対面とオンラインのハイブリットっていうことをおっしゃっておられるかと思うんですけれども、冒頭、高校の話ではあるんですが、課外活動であるとか、あるいは大学の方でもですね、課外活動、部活動っていうところでクラスターというようなところも、かなり散見されてきています。大学も学生も悩んでるっていうところが大きいところだと思うんですけれども、もう一度ちょっと改めてですね、あのどんなふうに考えていったら、夏休みっていうのが佳境に入るところだと思いますので、学生さんあるいは学校の対応についてご所感、お願いします。

大臣)
 コロナ禍の状況にあっても、大学における学修の機会を確保し、学生がですね、納得できる質の高い教育を提供することは必要不可欠と考えております。大学における教育は、オンラインによる授業だけで全て完結するものではなく、教員や学生同士での交流も必要な要素であり、学生が納得できる教育機会の提供がなければですね、授業料の返還を求める学生の声なども高まってくることもですね、否定できないと思います。このため、各大学におかれましては、大事なことは、感染防止するための対策を十分に講じていただいた上で、可能なものについては、対面による授業を実施・開始することや、学生同士の交流や人的なネットワークを構築する機会を設定することについて、改めてご検討いただくよう、お願いをしたいと考えております。また、これまでもお伝えしておりますとおり、学生に対してプッシュ型の情報提供を行い、学生が孤立してしまうような事態を生じさせないことですとか、図書館をはじめとする大学施設についても、可能な限り、利用できるよう工夫することについても、引き続き、適切に対応いただくよう求めたいと思います。コロナ感染が発生した直後はですね、図書館などはもう完全にクローズという大学が多かったんですけれど、最近は、例えば、閲覧室はアクリル板で仕切ってですね、それぞれ感染防止対策に取り組んでいる大学もあれば、未だにそういうものは全くないという大学もありますので、ぜひ、あの、先進例を、いいものは横展開をして、各大学にも情報提供していきたいと思います。無責任に開けろ開けろと言っているんではなくて、感染拡大には当然配慮していただくことが大事だと思いますので、そういう努力もしながらですね、対面の授業の必要性は、もう一度大学で、各大学で検討していただきたいなと思っています。後期の授業の実施方針等について、今月中にも調査を実施の上で、全国的な状況を把握し、発信し、各大学における検討の参考となる情報提供をしたいと考えております。また、対面による授業と感染対策を両立するための工夫の好事例を収集し、各大学へ、今日にもホームページにアップをしたいと思っております。今般の新型コロナウイルス感染症の影響により、学生の学びが妨げられることがないようにですね、様々な状況の変化にも注意を払いながら、大学における感染拡大の防止と修学機会の確保の両立を実現するため、我々としても取り組んでまいりますので、各大学におかれましても、積極的なご検討をいただくようにお願いをしたいと思います。

(了)

お問合せ先

大臣官房総務課広報室