萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和2年4月28日)

令和2年4月28日(火曜日)
教育、スポーツ、その他

キーワード

東京医科歯科大学医学部附属病院及び東京女子医科大学病院への視察、都立高等専門学校への視察、新型コロナウイルスの感染拡大と対策、新型コロナウイルスと学生への経済的支援、全国高等学校総合体育大会の中止、9月入学・新学期制

萩生田光一文部科学大臣記者会見映像版

令和2年4月28日(火曜日)に行われた、萩生田光一文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

令和2年4月28日萩生田光一文部科学大臣記者会見

令和2年4月28日萩生田光一文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

萩生田光一文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 おはようございます。
 冒頭、私から二件報告がございます。先週の24日(金曜日)に、東京医科歯科大学医学部の附属病院及び東京女子医科大学病院において新型コロナウイルス感染症への対応の状況の視察をさせていただきました。メディアの皆様にもいつも通りご同行を、という思いはあるんですけれども、こういう時期なので、人数を絞っての対応になりましたのでご理解をいただきたいと思います。両病院では、今後の新型コロナウイルス感染症患者の増加に対応するため、専用の外来テントを設置し対応に当たるとともに、受入病床の確保や診療体制の整備を急ピッチで進めておられました。今回の視察では、ECMOなどの医療機器を用いて患者の治療に当たられている多くの医療従事者の姿を拝見いたしました。全国の大学病院においても、医療従事者の皆様が昼夜を問わず新型コロナウイルス感染症対応に当たられております。この場を借りて、皆様のご尽力に厚く御礼を申し上げたいと思います。東京医科歯科大学で意見交換をしましたところ、診療に必要となる医療機器の整備はもとより、マスクやガウンなどの防護具の供給、新型コロナウイルス感染症対応に伴う大学病院の経営支援などについて、ご要望をいただきました。また、コロナウイルス感染症患者を受け入れていない大学病院においても、地域における役割分担の下、多くの高度医療が必要な患者を引き受けるなど、今回のコロナ禍の中、地域医療において大変重要な役割を担っていると認識をしています。これを受け、早速、事務方には、一人でも多くの国民の命を守るために必要となる医療機器、また医療従事者が安心して診療に専念できる環境整備、安定的な経営支援など、新型コロナウイルス感染症患者の受入れの有無に関わらず、大学病院に対して総合的な支援方策を検討するよう指示をしたところでございます。文科省としては、新型コロナウイルス感染症対応や地域医療において中核的な役割を担う大学病院をしっかりと支援をしてまいりたいと思います。
 もう一点なんですが、同日、東京都立産業技術高等専門学校へも訪問をしました。学校休業中の図書館の取組の視察でございます。都立産業技術高等専門学校は、現在休校措置をとっており、学校図書館も臨時休館中ですが、同校では、学生の自宅学習や読書活動を支援し、休校中も有意義な時間を過ごせるよう、学生が貸出を希望する図書を無料で自宅に配送するサービスを行っておられました。多くの図書館、学校図書館が休館している状況ですが、都立産業技術高等専門学校のように、感染防止対策のための対策を講じながら、様々な工夫をして取り組んでいる例もあります。文科省としても、こうした先進的な事例を全国に紹介し、各地での取組の参考にしていただきたいと考えております。私からは以上です。

記者)
 冒頭、三問伺います。いずれも新型コロナウイルスに関連した質問なんですけれども、まず一問目が、休校が長期化する中で、特に大学生などから、授業料について納付猶予や減免、返還など支援を求める動きが出ています。大臣の見解と今後の対応方針をお聞かせください。

大臣)
 今般の新型コロナウイルス感染症の影響で大学生等が進学・修学をあきらめることがないよう、しっかりと支えていくことが何よりも重要であると考えております。学費につきましては、本年4月に開始した高等教育の修学支援新制度や、貸与型の奨学金等において、今般の新型コロナウイルス感染症の影響による家計の急変を加味して対応することとしております。また、授業料や入学金の納付が困難となっている学生には、納付猶予や減免等を行うよう大学等に累次にわたって要請するとともに、今般の補正予算案において、家計急変を理由に、各大学が独自に行う授業料減免等を支援していくこととしております。こうした支援策については、支援を必要とする学生一人一人に迅速かつ確実に情報が行き渡るよう、大学側に対し、学生への十分な情報提供及びきめ細かな相談の対応を依頼しているところでございます。文科省としては、こうした取組を通じ、今般の新型コロナウイルスの影響で大学生等が進学・修学を断念することがないよう、しっかり支援をしてまいりたいと思います。大学の前期の授業料の納付が4月30日に迫っていて、学校が再開されない中でこれを猶予してほしいという学生からの相談といいますか要望も届きまして、これは、かなり前から同じことを繰り返し申し上げていますけれど、念のためと思いまして、全国の国公立私立大学に改めてそういう猶予制度をもっていないのかということの確認をしましたところ、幸い、検討中も含めて、95%の大学は承知をしているということで確認が取れているところでございます。一方ですね、そういう不安を持つ学生さんはなぜ持つのかということで、大学のホームページなどをいくつか確認をさせましたところ、やっぱりちょっと分かりづらくて、確かにずっと見ていくと最後に出てくるんだけれど、こういう事態ですから、そういう学生の不安に応える柔軟な丁寧な対応をしてほしいということを、改めて通知もしたところでございますので、家計が急変しているにも関わらず、アルバイトがなくなってしまって収入が減っているにも関わらず、授業料の納付だけ先に求められていて困っているんだという、もし学生さんや学校があったら逆に教えていただきたいなとこう思っております。とりあえずは、学生の皆さんに対応できる環境は整っているんじゃないかと思います。

記者)
 関連して確認なんですけれども、先ほど大臣がおっしゃったように補正予算を積まれていて、7億円の家計急変への対応というのがそれに該当するのかなと思うんですけれども、更なる支援をする場合には財源も必要になってくると思うんですけれども、柔軟な対応を大学に求めるだけではなくて、文科省として更に上増しするという追加的なことを考えてらっしゃるんでしょうか。

大臣)
 今回の補正予算案には計上していませんが、すでに各学校で、独自の判断で一部通信費を負担をしたりとか、授業料の返還という形になるんでしょうか、様々な学生支援を講じていることを承知しておりますので、文科省としては、その努力をする学校に対してサポートしていきたいなと思っておりますので、何らかの形で、財政的なことも含めて、ぜひ検討していきたいと思っています。大事なことは、この思いを共有していただくことでありまして、こういう状況の中で、本当に、もっと言えば知らない土地に初めて来て、そして収入も断たれてしまって、ご実家のほうも生活急変している、ぜひ新制度を遠慮なく使ってもらいたいと思っているんですけれども、中々その仕組みも分かりづらいということがありますから、これは、学校関係者と改めて学生の皆さんに、セーフティーネットを張ってますよということの周知をしていきたいと思いますし、その次の段階として、できるだけ自立を目指して、自分で生活費などはバイトで稼ごうと思っていた子供たち・学生さんたちが、それが無くなってしまっているというのもありますので、そういう人たちにも光が当たるように、文科省としては、何らかの支援策を学校に対しては行っていきたいなと。まずは、一時的にはやっぱり自分の学校の学生さんですから、困っている学生に寄り添っていただける対応を学校にもしていただきたいし、その頑張っている学校に文科省も寄り添って頑張っていきたいなとこんなふうに思っています。

記者)
 続いて伺います。新型コロナの影響で全国高校総体が中止となりました。改めて大臣の受止めを伺いたいのと、あと以前からおっしゃっているように、推薦入試などにも影響が予想されるところなんですけれども、どういった対応をとられるのか、お考えをお聞かせください。

大臣)
 今年のインターハイについて、26日(日曜日)に、主催者である高体連が中止を決定をしたということは承知をしております。高体連としては、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、選手、学生の安全・安心を第一に考慮して、大会の中止の結論に至ったと伺っております。高校3年間、部活動に熱心に取り組んできた高校生にとってインターハイは大きな目標であり、春の全国大会に続き、夏のインターハイも中止になったことは非常に残念なことであり、特に高校3年生の皆さんにとっては、大変落胆されておられることだろうと思います。生徒の心情にも配慮して、今後、安全に部活動が実施できる状況になった場合には、高校3年生がこれまでの活動成果を発揮できるように、何らかの場を設けることについて、高体連から各都道府県の関係者に対して、検討を要請したと承知をしております。単に全国大会を中止するだけでなく、生徒の目線に立って、3年生の活躍の場を設けるよう検討を行うことは大変重要なことであり、高体連の判断を尊重したいと考えます。今後、部活動を含む学校教育が安全に実施できることが前提ですが、文科省としても、都道府県単位など、各地域での代替案の実現に向けて、近日中に教育委員会に通知を発出して協力を依頼するなど、関係団体と連携協力を図ってまいりたいと思っております。それに関連して、今年の春から夏までの間に予定されていた様々な大会が中止となって、スポーツ推薦・文化推薦を考えている高校3年生の皆さんは、大会に出場できなかったり作品の発表ができなかったりということで、大会での成績が得られない状況になっており、このことも大変心配しております。部活動に熱心に取り組んできた生徒の皆さんの心情を察すると、私としては、新型コロナウイルスが収束した際には、何らかの形で、3年生が活躍できる場を確保することが望ましいと考えておりまして、その支援策を講じていきたいと思っています。ただし、あくまでも、学校が再開され、部活動を含む学校教育を安全に実施できることが大前提であるため、現時点では夏の大会の中止に伴う具体的な案を申し上げる状況にはありませんが、一方で、生徒の意向や各地域の実情も十分に踏まえ、関係者間で検討を進めることが望ましいと考えており、文科省としても、各地域での代替案の実現に向けて、先ほど申し上げましたように、通知を出したいと思います。全国大会の中止によって、来年度の大学入学者選抜においては、特に9月以降に出願が始まるAO入試や、11月以降に出願が始まる推薦入試について、受験生に大きな影響が与えられることが予想されます。このため、中止・延期等となった各競技大会等に参加できなかったことをもって、特定の受験生が不利益を被ることがないよう、高校・大学関係団体等から意見聴取を行い、各団体・各大学に対し、配慮をお願いしたい事項については、調整が整い次第、速やかに各大学等に通知したいと考えております。申込みと言いますか、入試要件に、例えば関東大会等出場経験ありとか、そういうものが一切なくなってしまうわけですから、一部では、2年生の成績をもって評価すればという意見もあったように聞いていますけれども、2年生でレギュラーだった人というのはそんなに数多くないと思うので、それをもってAOや推薦で評価するというのは、ちょっと私は行き過ぎだと思うので、これは大学関係者の皆さんにですね、今年は特別な年なので、ぜひ丁寧な対応をしてほしいと、高校の先生からの推薦状などもしっかり読み込んでもらいたいし、また本人との面接などの機会も作って時間をきちんとかけて選んでほしい。従って、慌てて9月と言わないで少しずらしてもいいんじゃないですか、ということはすでに大学関係者にお願いをしました。と同時に、先ほど申し上げたように、もし早い時期に収束ができれば、夏のインターハイなどは確かに中止になりましたけれども、都道府県単位でインターハイに出れたかもしれないというところまでの、記録の外的評価ができるような記録会みたいなものを3年生にしてあげたいなと。これは、別に文科大臣杯というのはどのくらい重みがあるか分かりませんけれども、緊急事態ですから、私の責任で、大臣杯のようなもので各都道府県で大会を行っていただいて、その記録会の結果をAO入試や推薦入試に評価してもらうような仕組みが、前提は収束が前提なんですけれども、それが可能でしたらそういう機会もしっかり作っていきたいと思いますし、それに必要な予算は確保していきたいなと、そんなふうに思っています。

記者)
 最後に9月入学ということについて伺います。休校に伴う対応案として検討を求める動きが出ておりまして、野党側も、ワーキングチームを立ち上げたり、自治体からも、宮城県の村井知事が一つの手だと発言されたりしているところなんですけれども、一方で、実施には相当な社会的な影響を伴うと思うんですが、実現可能性が現時点でどうなのかということ、大臣の見解をお聞かせください。

大臣)
 9月の入学あるいは新学期制度については、学校の臨時休業がさらに長期化する事態を想定した際の対応案の一つとして、各方面から声が上がっていることは承知をしております。学校の臨時休業の長期化に関しても、先日も申し上げましたけれども、文科省としても、子供たちの学びを保障するため、学校が課す家庭学習の充実に向けた支援等の取組として、具体的な取組事例を、情報の提供をし、また「子供の学び応援サイト」による各種コンテンツの提供や家庭学習におけるICT利用環境の向上のための取組などを通じて、各学校、各地域における取組を支援しているところでございます。まずは、早期の収束に向けて感染拡大防止の取組を徹底した上で、これまでも行ってきている子供の学習の保障のための取組を一層しっかりと進めていくことが重要であると考えています。なお、この本件につきましてはですね、こういう事態が生じたときから、文科省内では一つの選択肢と言いますか、考えていかなきゃならないテーマとして、様々なシミュレーションはしてきております。しかしながら、文科省だけで完結する問題ではなくてですね、社会全体に影響を及ぼすものでありますし、各方面との調整が極めて必要な案件です。例えば、義務教育の小・中だけ9月、8月に変えてもですね、高校入試も変わらなければ、当然、その半年間のブランクができてしまいます。もっと言えば大学もそうだと思います。さらに、その先は就職活動などもですね、社会全体で考えていただかないと。学校だけ、結構、教育評論家ですとか各方面の皆さんで、勇ましくですね、あんまり責任がなくですね、萩生田大臣が決断さえすればできるんだというエールをいただくんですけれど、そういう単純な仕組みじゃないですよ。当然、保育園だって9月までやってくれなかったら、3月に卒園したら、その間、また半年間、何らかの受け皿を作らなきゃならないわけですから。本当にですね、社会全体でこのスケジュール感を共有できるのかどうか。もし9月入学で8月卒業ということになりますと、2年度にまたがる学校運営をしなきゃならない。地方自治体の会計年度をどうするのか。あるいは、国や総務省はどうするのか。保育園の厚労省はどうするのか。就職のための経済産業省はどう考えるかということを、静かに色々検討はしております。したがってですね、私は、知事会の皆さんからそういうご意見が出ることも決して否定はしませんし、ある意味、エールだと思って受け止めたいと思うんですけど、そういう莫大な事務作業を、地方自治体の皆さんも一緒になってやるから、この際、オールジャパンで子供たちの学びを確保するためにはこれしかないんだということを本当に一緒に考えていただけるんだとすれば、一つの大きな選択肢にはなってくるのかなと思います。で、繰り返しになりますけど、今は何とか1日も早い再開に向けて、しっかりとですね、学びの保障ができるように、各自治体、各学校と努力をしていくことに注力をしていきたいなと思っています。

記者)
 先ほど大学生の質問に関するお話伺ったんですけど、追加で伺います。学費に関してはですね、実際授業も行われていないような大学も多数ある中で、やってないものに対して払うものなのかと言う声が上がっているかと思います。また、施設整備費のようなものっていうのは当然、オンライン授業ができたとしてもですね、やはり図書館とか使えるわけではない状況があって、そういった声が上がるのも、私としてもわかる部分があると思うんですけれども、大臣はこのあたりについてはどのようにお考えでしょうか。

大臣)
 私もそういう不安や不満を抱く学生さんがいる気持ちはよく分かります。希望に胸を膨らませて入学した大学が、いまだ授業が1日も行われてないわけですよね。そして国立・公立・私立それぞれ授業料が違いますけれども、学生の皆さんにとっては決して安くない負担を、親御さんのご支援もいただきながら、払込みをして、入学金も払い、よく見てみると施設利用料なんていうものも書いてあるわけですから、施設なんか利用してないじゃないかという気持ちになる学生の思いというのは共有したいと思います。ただ、前回もお話ししましたように、学費って1年間の学費なので、確かに、この4月は今、失われた期間でありますけれども、他方、大学によっては、充実したオンライン授業をして、学生さんが満足しているという学校も中にはあるんだと思いますし、あるいは、実施を伴わなければ授業が充実できない芸術系ですとか、文化系、工芸系ですとか、あるいは医学系、こういった学校は、やっぱり対面で実施を伴う授業をやらないと授業をやったということにはなかなかならないんだと思いますので、学校の属性に関しても色々差はあると思います。ただ、いずれにしても、先ほども申し上げたように、学生の皆さんの不安を払拭することも、私、学校側の責任の大きな一つだと思います。その上で、国をあげて支援をするという様々なメニューが必要であればですね、そこは惜しみなくしっかり応援していきたいと思いますけれど、何もしないでですね、何か国に、という一部の人たちは、それはちょっとまた違うんじゃないかなと。まずは、入学した学校が、こういう状況が続く中で、学生の皆さんが納得できる説明と支援策というのをしっかりやっていく必要があるんじゃないかなと思っております。何か既に、一部学費を返したり、あるいはオンラインの通信費を負担したり、そのための設備投資は一時金として一定のお金を渡したりという私立の学校なども出てきているのを承知してますので、まずはその動きを見ていきたいなと思います。

記者)
 9月入学についてお伺いいたします。先ほど選択肢の一つにはなっているというお話しだったと思うんですけれど、先ほど大臣が述べたように膨大な調整が、様々な方面の調整が必要だからこそ、他の選択肢と同時並行で、早めから検討会など立ち上げてやっていくようなことも必要だと思いますけど、そういったことをやっていくお考えていうのはないんでしょうか。

大臣)
 言うならば、文部科学省の中で完結できる課題については、既に整理ができています。あとは、他省庁や他の業界団体の皆さんと、静かな環境の中でいろんな意見交換を今続けているところなので、外に見える形で検討会を作ってということの方が安心感を与えるのか、また、そういったことで、様々な予断で不安を与えるのかって、どっちもあると思うのでね、私、前回までちょっと言葉を選んでて、今日、かなり踏み込んで説明していますのは、やってないと言うとこれも心配だろうし、やっていると言えば本当にそうなるのかということもまた心配になると思うので、繰り返しになりますけど、今はとにかく授業の遅れがないように、学校現場・自治体と協力しながら、しっかりと家庭学習のサポートをしていきたいと思いますけれども、これ、あの連休後にですね、宣言の、仮に延長があった場合などには、学校の再開というのは非常に難しくなる可能性もあると思います。文科省としては、文科省なりに専門家の皆さんのお話も聞いてますので、この連休を前に、一定のガイドラインの更新をする予定でいます。具体的にはですね、リスクをゼロにして学校を再開するってことは現時点では考えられない、難しいわけですけれど、だからといって、このまま休校をずっと続けるかということにはなってはならないんじゃないか。特に、最終学年の中学3年生や小学校6年生については、時間的な制約があるわけですから、そういう意味では、段階的な再開なども含めて、ガイドラインを発出したいと思っておりまして、これは金曜日くらいにはもう少し具体的にお話ししたいと思うんですけども、そういう努力をしながら、確かにメリットいろいろあると思うんですね、国際社会で4月入学ってやっている国、先進国ではそんなに数えるほどしかないですから。よく言われるのは、うちとインドぐらいじゃないかと言われているわけですから。そういう意味で、グローバル化社会を目指したときに、留学がしやすくなったり、海外から学生を受け入れやすくなったりというメリットもあると思うし、仮にですよ、仮にもし9月入学、9月の新学期ということになれば、今、一度はですね、落胆した様々なイベントの中止もですね、もう1回ジャッキアップすることも可能になるかもしれない。そういう期待感やメリットもある代わりに、先ほど申し上げたように、社会全体で同じカレンダーを共有してくれないと、あの、学校のことだからどうしても文科省、文科省と皆さん思うかもしれないけど、これ文科省だけで解決する話じゃないと思いますので。そこは静かに、関係各省とも話しをしながら、様々な準備、シミュレーションをしていきたいと思います。

記者)
 もし可能でしたら、どの段階、どこの段階まできたら、静かな環境ではなく表で、社会情勢として議論しなければ間に合わないと、大臣、お考えか教えていただけますか。

大臣)
 私が個人的にその日にちを切るというのは、またいろんな思いを与えると思うので、少なくともこの事態が始まった段階からいろんなことは準備しています。

(了)

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