萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和2年3月3日)

令和2年3月3日(火曜日)
教育、その他

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新型コロナウイルスの感染拡大と対策、全国小中高等学校等一斉休業の要請

萩生田光一文部科学大臣記者会見映像版

令和2年3月3日(火曜日)に行われた、萩生田光一文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和2年3月3日)

令和2年3月3日萩生田光一文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

萩生田光一文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 おはようございます。
 冒頭、私から一件です。先週の会見で、私から学校に一斉の臨時休業を要請する旨、お話をしたところですが、今回の臨時休業にあたっては、まず子供たちが自宅で学習できるような環境整備が重要であり、保護者の皆さんにもできる限り休暇を取得いただくなどのご協力が必要となります。その上で保護者が休めない場合など、必要な場合には、子供の居場所が確保できるよう、昨日3月2日に厚生労働省と協力して各自治体等に通知を発出しました。具体的には、保護者が休めない場合の対応として放課後児童クラブ等の業務に学校の教職員が携わることや放課後等デイサービスの利用、学校自らが安全性を確保しつつ自習活動の実施や放課後子ども教室の活用など、子供たちの居場所を確保することなどについて各自治体に通知をしたところです。各自治体や学校において、感染防止にご留意いただきながら工夫をして対応いただきたいと考えていますが、文部科学省としては、好事例も発信しながら子供の居場所の確保を、推進をしてまいりたいと思います。また、臨時休業期間における児童生徒の学習については、すでに各設置者及び学校において、学校及び児童生徒の実態等を踏まえた家庭学習の取組等を行っていただいているものと承知をしておりますが、文科省において、臨時休業期間における児童生徒の学習の支援方策の一つとして、公的機関等が作成した児童生徒及び保護者等が自宅等で活用できる教材や動画等を紹介する臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト、通称「子供の学び応援サイト」を昨日3月2日に開設し、全国の教育委員会等に対して通知をしました。まずは、各設置者及び学校において、学校及び児童生徒の実態等を踏まえた適切な教材を提供していただくことが重要ですが、その上で、必要に応じて、各設置者及び学校等から本サイトの情報のうち必要だと考える部分を児童生徒及び保護者、臨時休業期間中の児童生徒の生活や学習を支えておられる方々に周知しご活用いただきたいと考えております。
 なお、掲載されているコンテンツについては、今後、各都道府県教育委員会等において情報収集するなどしながら、随時、充実をさせていくことを考えており、引き続き臨時休業中の児童生徒の学習に関する支援を進めてまいりたいと思います。私からは以上です。

記者)
 全国一斉休校の要請を受けていよいよ全国一斉休校が始まりました。依然として混乱は続いているように見受けられますが、大臣としての受止めをお願いします。

大臣)
 昨日からということでスタートしましたけれども、様々な行動を見ておりますと各自治体が創意工夫をしてご努力をされている様子が伺えます。率直に申し上げて、期間が短い中での準備で混乱があることは否めないというふうに思いますけれども、ここは繰り返し申し上げておりますように、期間や形態を含めて各自治体の皆さんの知恵を様々な工夫を持って対応していただきたいというふうに思っております。文科省としてはですね、先進的な好事例などを横展開できるように、今申し上げたような様々な機会を通じて各自治体に発信をしてサポート体制を強化をしていきたいなと、そんなふうに思っているところです。

記者)
 先週土曜日の安倍首相の会見について伺います。会見ではですね、広報、非常に、説明をするというような姿勢を示された一方で、途中で、まだ記者からの質問があるという声があったにも関わらず、途中で質問を打ち切って、そのまま帰路についたという状況がありました。そのことについて、大臣、どのようなご所見をお持ちでしょうか。

大臣)
 私も官邸で仕事をしていたことがありますので、それは広報と記者クラブの間で概ねの時間だとかそういったことは打合せの上でやっているんだと思うんですね。ですから何となくそういった、言うなら元々のクラブといいますかそういうところに属していない人にしてみれば、やや違和感があった対応なのかもしれないですけれど、そこはそんなに、私はおかしなことではなかったんじゃないかなと。極端なことを言えば、総理の記者会見、もし質問を皆さんの全部受けると永遠に続くと思います。ですから、ある程度時間の目安を決めて行うことはそんなにおかしなことではないんじゃないかなと思ってまして、何で急にここでそこがクローズアップされるのかなというふうに思っております。逆に私の記者会見でも、時間的余裕があってこちらからきちんとお答えをしなきゃならないことについては十分な時間をとりますけれども、そうじゃない場合は、先週などは国会の前の記者会見だったので、決して逃げたわけでもなんでもなくてですね、限られた時間の中で皆さんとの情報発信をしたつもりでおりますので、そこはケースバイケースじゃないでしょうかね。

記者)
 今回批判が高まっているのは、ケースバイケースというお話がありましたけれども、終わった後に帰路につかれていて、その後、特に公用がなかったように見受けられること、それにも関わらず質問がなかったというところに批判があるのだと思うんですけれども、そのあたり大臣、いかがでしょうか。

大臣)
 内閣総理大臣の仕事って、二十四時間、総理大臣だと思います。自宅に帰ればくつろいでいるということではないんだと思いますので、私は何かそれなりの事情もあったんじゃないかなというふうに察します。

記者)
 一斉休校についてお伺いします。自治体によっては、専門家委員会の1、2週間の期間というのを目安に、春休みの前で一旦切っている自治体も多いと思います。文科省として、今要請をしている限りは、状況が変われば要請を取り下げたりですとか、一斉休校について文科省としてはこれぐらいでというような期間を示すことも重要かと思います。今後、そういった要請の取り下げですとか、そういったことをする予定はありますでしょうか。また、その場合はどういった状況を考えられますでしょうか。

大臣)
 先週の記者会見でも申し上げましたけれど、当面春休みが始まる前までという期間を示しました。ただ、形態や期間については、自治体の事情や学校の環境などによって柔軟な対応を求めることを妨げるものではないということを申し上げてきましたので、それぞれの自治体の判断があってもよろしいと思います。文科省全体としてもですね、まずは頑張っていただいてこの1、2週間の状況をしっかり見たうえで、日本全体の状況が大きく鎮静化をすればですね、何らかの対応は、追加で考えることは決して今の段階で否定しません。

記者)
 学校休校に伴う給食の停止で牛乳や野菜などを提供していた農家やJA、事業者などは深刻な影響を受けています。首相は休校を伴う課題に責任を持つと明言されましたが、学校給食の供給元への補填をどうお考えでしょうか。

大臣)
 今回の長期にわたる臨時休業により学校給食が実施されないことによって事業者等に生じる負担については、関係省庁と連携しつつ様々な事例に応じて具体的な対応を検討してまいりたいと思ってます。

記者)
 昨日、安倍総理が国会で、臨時休校の要請の判断、萩生田大臣も必ずしも当初、文科省として、想定と少しずれていた部分もあったという話もありましたが、直接、専門家の意見を伺ったものではないというふうに明言されてちょっとどよめきが起こった場面がありました。また、私の責任において判断したと、自分の政治判断だったということを強調されました。文科省としては、専門家の意見を真摯に聞きながら対応策を考えたところでの驚きの判断という部分もあると思いますけど、大臣、率直に、専門家に伺ったものではないというのはどう思いますか。

大臣)
 答弁はそうじゃなくて、専門家委員会、政府が設置した専門家委員会に諮問したり、意見具申をしたわけではないということだというふうに解釈してますけど、違いましたっけ。

記者)
 そうですか。

大臣)
 政府の専門家委員会からは要請も受けてないし諮問もしていないということで、私は、総理との話し合いの中では、それ以外のWHOに出向していた方など等々、あるいは日本医師会の皆さん、そういった専門的な知見をお持ちの皆さんの意見具申もあって、それを参考にしたということは聞きましたので、専門家委員会の政府の皆さんに聞いてなかったということは、私も答弁で初めて知りましたけれども、一定の専門家の皆さんの様々な意見は、総理なりに収集した上での判断だと思っております。

(了)

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