萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和2年2月25日)

令和2年2月25日(火曜日)
教育、その他

キーワード

新型コロナウイルスの感染拡大と対策

萩生田光一文部科学大臣記者会見映像版

令和2年2月25日(火曜日)に行われた、萩生田光一文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和2年2月25日)

令和2年2月25日萩生田光一文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

萩生田光一文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私からコロナウイルスに関して一点です。
 先週の21日以降、北海道や千葉県をはじめとして、児童生徒や教職員の感染例が出ており、保護者の皆様をはじめ学校関係者の方の中には不安を感じておられる方も多いのではないかと思います。症状が出ている感染者が発生した北海道及び千葉市の教育委員会に対しては、児童生徒の安全確保を最優先とし、速やかに学校の全部又は一部の臨時休業を行うことが望ましいことをお伝えしたところです。また臨時休業は、法令上、学校の設置者が必要と判断した場合に行うことができるものであり、文部科学省に判断権限はございませんが、このように学校において新型コロナウイルス感染者が出始めている状況を踏まえ、各学校の設置者が円滑に判断する際の参考となるよう、文科省として速やかに、全国に方針や留意事項を周知したいと考えております。例えば、現在の国内の感染の発生状況を踏まえれば、自治体の判断として衛生部局の見解を踏まえ、地域全体での感染拡大を抑える目的で、感染者のいない学校も含めて、積極的な臨時休業を行うことも考えられます。こうした場合も含め、臨時休業等を行う場合に関する様々な留意事項、具体的には、臨時休業中の児童生徒に、補充のための授業や家庭学習を課す等の学習面への配慮や、教育課程の弾力的な扱いの考え方、休業期間中の子供の監督者の確保の問題など、保護者に様々な負担が生じることから、首長部局とも十分に相談のうえ、保護者の負担を極力軽減するよう配慮すべきこと等について、文部科学省として示す予定です。また併せて、ご家庭と連携して、児童生徒の登校前の検温など、厳重な健康確認を行うことにより、発熱など風邪の症状がある場合には、登校することのないようにするとともに、児童生徒等と直接接する立場にある教職員に対してもより厳格な対応を求めるよう、改めて周知徹底をしてまいりたいというふうに思っております。私からは以上です。

記者)
 新型コロナウイルスに絡みまして、学校絡みの感染者というのが増えてきております。そのあたりに対して、文科省としてのご対応の変更点というのか、それは伺ったんですけど、今後のお考えというか方針についてお願いします。

大臣)
 今、大体の方針をお話ししたとおりなんですけど、教員の場合は多くの生徒に接する可能性がありますし、生徒に関してはクラスごとあるいは部活動などで濃厚接触者が異なる場合もありますので、その点をよく踏まえてですね、衛生当局と相談の上で、一部又は全部の休業というのを求めていきたいと思います。

記者)
 先ほど感染者がいない場合でも休業の検討を、というふうにお話があったかと思うんですけど、なかなか判断基準が、やっぱり具体的に示されないところが難しいのかなと思っております。そのあたりについて大臣、どのようにお考えでしょうか。

大臣)
 イメージとしますのは、市町村の単位で複数の感染者が出ている場合に、例えばAという学校では感染者はいないけれども、Bという隣の学校である場合に、こういった場合に思い切って一つの市あるいは町を学校ごとお休みするということも一つの選択肢に入れてほしいということを連絡したところです。

記者)
 これを今日中に示されるということですか。都道府県、教育委員会などに。

大臣)
 はい。

記者)
 同じく新型コロナに関してなんですが、本日、国公立大学の前期試験が行われます。すでに学生さんの間で感染者が出ていますけれども、受験生の感染者、文科省として把握していますでしょうか。それから本日が国公立の前期ではありますが、大学に対してより一層、例えば感染者に対する不利益を被らないような形での対応を求めたりとか、新たな方針を示されるご予定はありますでしょうか。

大臣)
 すでに各国公立、私立大学に対して、受験生の進学機会の確保を図る観点から、別の試験日程での受験を受けれる振替受験や、センター試験を参考にした合否判定など、柔軟な対応や受験会場の衛生管理体制の構築について、複数回依頼をしているところです。新型コロナウイルス感染症については、日々状況が変化している中にあって、各大学が抱える実状も様々であると思いますが、受験生にとって、受験はこれまでの努力を試すことのできるいわば集大成であり、各大学におかれては、感染の拡大防止を念頭にしつつ受験生の進学の機会を最大限図っていただきたいと考えております。最終的にはやっぱりそれぞれの大学の判断というのがありますので、そこまで文科省として介入することができないんですけれども、今、この置かれている状況というのを改めて学校関係者の皆様にご理解いただいて、できるだけそういった事態に対応できる柔軟な対応というのを引き続き求めていきたいと思います。

記者)
 新型コロナの学校への対応の関係で伺うんですけれども、教職員に関して、先ほど、より厳格な対応が求められるということでしたが、先生によっては自分が休んだら授業に影響が出てしまうとかですね、そういった配慮から、多少熱があっても、無理してしまうケースも出かねないと思うんですけれども、その辺の休む場合の判断基準とか、先生側への対応というのは何か取り組んだ、基準とか示すお考えはあるんでしょうか。

大臣)
 教職員の場合ですね、児童生徒に直接、接する立場もあることから、一層、厳格かつ迅速に対応する必要があり、この場合、休暇の取得や職務専念義務の免除などによって対応すること、教職員は休ませる措置を講じた場合にあっては、当該教職員に代わって、授業等を行う者の確保などに努めることが求められるが、困難な場合は、当面、自習の扱いとしても差し支えないこと、また、文科省としては、教員の加配や児童生徒の学びや生活を支える支援など、必要な支援を行うこととしているので、これらについて、もし問題があったら、文科省にも相談して欲しいという通達を出しているところでございます。今日、出す予定でございます。試験監督の代わりがいないということで熱があって、学校現場に出たという報告もいただいていますので、ここは、こういった前例をですね、しっかり周知をして、更に拡大が、ならないように、先生方にも症状があった場合にはしっかり休んでいただくということを、今日、改めて、通知をしたいと思います。

(了)

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