萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和2年2月4日)

令和2年2月4日(火曜日)
教育、文化、その他

キーワード

新型コロナウイルスの感染拡大と対策、大学入学共通テスト、著作権法改正に関する自民党及び公明党からの申し入れ

萩生田光一文部科学大臣記者会見映像版

令和2年2月4日(火曜日)に行われた、萩生田光一文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和2年2月4日)

令和2年2月4日萩生田光一文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

萩生田光一文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私から1点です。中国で発生している新型コロナウイルスに関連した感染症につきまして、政府全体として対応が行われており、文部科学省としても適時、教育委員会等と連携して感染症対策のための最新情報の提供や対応等を行っているところです。昨日は、教育委員会等に対して厚労省からの依頼を受け、より円滑な受診のため、中国から入国してから2週間の間に症状が出た児童生徒等について直接医療機関への受診はさせず、まずは地域の保健所に連絡させる等の変更点について周知をしております。また、適切な知識を基に新型コロナウイルス感染症を理由としたいじめや偏見が生じないようにすることは非常に重要であり、文科省としては、これまでも教育委員会等に対し周知徹底をしているところです。加えて、万が一、子供や保護者等が新型コロナウイルス感染症を理由としたいじめや偏見等に悩んだ場合の相談窓口として24時間子供SOSダイヤル等を当省ホームページやSNSを通じて周知をしたところです。今後も政府全体の方針の下で情報収集に万全を期すとともに、状況に変化があった場合に迅速かつ適切に各教育委員会等と連携して対応するなど、緊急事態対策に遺漏なきよう取り組んでまいりたいと思います。私からは以上です。

記者)
 大学入学共通テストの関連で一つ質問です。先週、国語と数学の記述式見送りを受けた見直しを文科省と大学入試センターのほうで発表されましたが、その見直しについての受け止めをお伺いできればと思います。

大臣)
 大学入学共通テストは、各教科・科目の特性に応じ、知識・技能のみならず思考力、判断力、表現力も重視して評価を行うものです。このため、平成29年度及び30年度の試行調査は記述式問題のみならずマーク式問題においても思考力、判断力、表現力を発揮して解くことが求められる問題を重視した出題により実施されましたが、平均得点率などについて概ね想定していた結果が得られたところです。また、大学の入学共通テストの英語についても試行調査を踏まえた内容で実施することとしております。プレテストの中で記述式をやらなくなりましたので、その時間配分ですとか、出題傾向についてはすでに発表しているとおりなんですけれども、概ね体制が整ったというふうに思っておりますので、今までのセンター試験より一歩踏み込んだ思考力、表現力、判断力を求める試験になるのではないかというふうに期待をしております。

記者)
 それについて一部の学者などから、英語の民間試験活用と記述式問題を前提にした制度設計をしているので、ある種、中途半端な見直しの状態で実施するのはどうなのか、プレテストももう1回やったほうがいいんじゃないかといった声もありますが、それについてはどうでしょうか。

大臣)
 プレテストのつきましては過去2回のプレテストで、少なくとも記述式の部分を除いた評価というのは正しくさせていただいておりますので、残念ですけど記述式がなくなりましたので、プレテストで一番課題が残ったのが記述式の自己採点の在り方等々だったというように思いますので、それがなくなった以上はですね、プレテストの成果というのは明確に発揮できるんだと思います。大きな目玉と言われた2つの柱を結果として中止あるいは先送りにしたことによって、センター試験と何が違うんだというご批判も中にはきっとあると思うんですけれど、マークシートにおいても表現力や思考力というものを求める出題傾向に変わったことは事実でありますので、是非、令和という新しい時代に入って、新しいテストでですね、皆さんにはチャレンジをしてもらいたいなと思っています。

記者)
 昨日ですね、自公から著作権法の改正についての申入れがありましたけれども、改めて内容の受け止めと、今後、法整備に、今国会でどのように取り組まれていくかお願いします。

大臣)
 昨日、自民党と公明党の関係議員から「海賊版対策のための著作権法改正に関する申し入れ・提言」を直接受け取りました。その中では、国民の懸念、不安に応えつつ、海賊版対策の実効をしっかり確保していくという観点から、有識者検討会において意見を一つに集約できなかった要件の取扱い、また、海賊版対策のための国際的な連携や民間組織との協力の重要性、時代の変化に対応した著作権法全体の在り方などについて、重要なご示唆を頂いたものと受け止めております。これに対して私からは、バランスのとれた提言を頂いたことに感謝の意を表するとともに、提言をしっかりと受け止めて、良い法案を作成していくこと、今回の議論を通じて形成された信頼関係をベースに、今後も関係するステークホルダーや専門家が集まって継続的に意見交換などを行える場を設けることが重要であることを申し上げました。文科省としては、これらの提言を十分に踏まえながら、国民の皆さまにご理解をいただける、バランスのとれた法案の作成やその他の著作権施策に関する対応を行ってまいりたいと思っています。

(了)

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