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萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和2年1月31日)

令和2年1月31日(金曜日)
教育、科学技術・学術、文化、その他

キーワード

新型コロナウイルスの感染拡大と対策、令和元年度補正予算、首里城跡で発生した火災とユネスコ世界遺産センターへの報告、全国学力・学習状況調査とCBT化、GIGAスクール構想に対する指定都市市長会からの緊急要望等、日本学術会議のマスタープラン2020とILC計画、著作権法改正に関する知的財産戦略調査会からの申入れ

萩生田光一文部科学大臣記者会見映像版

令和2年1月31日(金曜日)に行われた、萩生田光一文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和2年1月31日)

令和2年1月31日萩生田光一文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

萩生田光一文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 冒頭、私から3件ございます。まず中国で発生している新型コロナウイルスに関連した感染症につきまして、昨日、新型コロナウイルス感染症対策本部が設置されるなど、政府全体として対応が行われております。文科省としましては、これまで実施しました所管する教育機関や研究所等の関係機関への情報提供及び協力要請、また渡航中止に関する要請、感染症にかかった児童生徒等の出席停止の扱い等の通知に加えて、一昨日には中国から帰国した児童生徒等の受け入れや、いじめ防止対応に関する通知、また各大学における危機管理体制の構築要請や中国における日本人留学生へのメッセージの発信といった取組を行っております。引き続き政府全体の方針の下で情報収集に万全を期すとともに、状況に変化があった場合に迅速かつ柔軟に対応する体制を整えるなど、緊急事態対応に遺漏なきよう取り組んでまいりたいと思っております。
 次に、昨日、令和元年度補正予算が成立をしました。本補正予算においては、昨年、政府全体として取りまとめた安心と成長の未来を拓く総合経済対策を実行するために、必要な経費を計上させていただいております。文部科学省におきましては、令和の時代に相応しい学校、ICT環境として、高速大容量の通信ネットワークと、義務教育段階の児童生徒1人1台端末を一体的に整備し、GIGAスクール構想を実現するための経費など、総額約5,367億円を計上しております。文部科学省としましては、本補正予算を効果的に活用できるよう努めるとともに、引き続き審議される令和2年度当初予算案の成立に全力を尽くしてまいりたいと思います。
 3件目ですが、首里城の件です。首里城跡で発生した火災に関する被害状況について、1月29日、文化庁よりユネスコ世界遺産センターに報告をいたしました。具体的には世界遺産に登録されている首里城跡の遺構につきまして、露出していた2か所が被災しましたが、損傷部分は全体に占める割合が非常に限定的であること、また遺構上に作られた復元建造物である首里城正殿等が全焼したものの、前回の復元に関する資料が残っており、復旧は可能であること、以上のことから、世界遺産の顕著な普遍的価値に与える影響は軽微と考えられるという報告をさせていただきました。また今後の復旧に向けた基本方針として、昨年12月11日に関係閣僚会議で決定された、「首里城復元に向けた基本的な方針」に基づき取組を進め、本年度内を目途に政府は首里城正殿等の復元に向けた工程表の策定を目指すことを説明しました。ユネスコの世界遺産センター長からは、被害状況の丁寧な報告に対し感謝の意が伝えられるとともに、今後、世界遺産委員会の諮問機関であるイコモス等に共有し、内容を確認するとのコメントがありました。また専門家の派遣に向けて密に連携を図らせてもらいたい旨のコメントがございました。更に近年、多数の世界遺産で火災が生じ、課題となっており、首里城跡の火災についてその状況を共有できることは世界遺産委員会でも有益であるとの発言がありました。文部科学省としましては、これまでも11月15日に上野副大臣がユネスコ世界遺産センターに発生直後の状況報告をするなど丁寧な説明に努めてまいりましたが、今後とも我が国の考えや復旧へ向けた取組などについてユネスコへ説明・対応などを行ってまいりたいと思います。私からは以上です。

記者)
 始めに幹事社から2問、お尋ねいたします。まず1問目、「全国学力テスト、パソコン解答を全面実施へ」、2023年度から目処ということで共同通信のニュースが昨夜ネットで流れました。同じ話が今朝の東京新聞にも載っています。それが事実かどうかということと、事実ならご説明をお願いします。これが1問目。2問目が、先ほどお話しもありましたGIGAスクール構想で、昨日、指定都市市長会のお二人から大臣への緊急要請がありました。タブレット端末の更新時の費用を補助対象としてほしいとかですね、校内の通信ネットワークの整備、その事業期間を延長してほしい、そういった要望がありました。どのように対応されるおつもりでしょうか。これが2問目です。

大臣)
 私も報道で見てちょっとびっくりしましたけど、全国学力・学習状況調査につきましては、今後進めようとしております一人一台情報端末や高速大容量ネットワークの整備を踏まえ、また学校における働き方改革の観点からも早期のCBT化を図る必要があるということはかねてから考えております。ただし、具体的な実施方法や実施のために必要な準備、あるいは試行、その他専門的、技術的な課題も含め、まだ十分な検討が必要でありますので、報道にありますように年度を切ってですね、省内で検討しているという事実は全くございません。今後、これらの検討や準備を進め早期の実現を目指したいと考えております。それから昨日ですね、指定都市市長会から要請をいただきました今回の事業による整備については、各自治体が整備や維持管理をしやすいよう様々な施策を講じているところであります。整備が円滑に進むように引き続き丁寧に支援をしてまいりたいと思います。また、更新に際しての費用負担は今後の検討課題でありますけれども、その検討のためにも、まずは学校でのICT活用が当たり前である社会を作り上げることが前提と考えております。市長さん達からは具体的な課題の提示がありまして、例えば容量の、全ての子供にと言いますと容量を変更しなければならないというような具体的な案があったんですけれど、これは突然全く何もないところからパソコン配備を言い出したのではなくて、今までも整備をしてくださいねということで地方財政措置なども含めてやってきて、そのインフラの延長で国の責任で整備を一気に加速をするということなので、その辺は地域性が色々あると思いますので、地域地域の事情に合わせて支援策を考えていきたいと思っています。それから、例えば5年後、機械が劣化したり朽ち化したときにどうするんだという提案もあったんですけれども、どういうスピードで、今後このICTの社会が変わっていくか分かりません。できるだけ新しい、最新の環境で子供達が学んでいただくことが望ましいと思っていますので、私、繰り返し申し上げていますように、令和の時代のスタンダードだということを申し上げていますから、学校に必要な備品としてこのICT環境をしっかり国民の間にも根付かせていくことが重要だと思っておりまして、そういう努力をしながら地方自治体ともしっかり連携を取ってまいりたいと思います。以上です。

記者)
 昨日、日本学術会議のほうで3年ごとにまとめられている大型施設研究計画に関するマスタープランが取りまとめられました。その重点計画の中で、現在、東北地方に誘致を目指している国際リニアコライダー、ILC計画は選ばれなかったということになったんですけれども、その受け止めと今後の進め方について教えてください。

大臣)
 昨日、公表されました日本学術会議のマスタープラン2020の中にILC計画は重点大型研究計画に選定されなかったと承知をしています。これは学術界を代表する見地から取りまとめられたものであり、今後の行政側の検討において参考となるものだと受け止めています。国際プロジェクトであるILC計画は、国内外の幅広い賛同が得られることが必要であり、マスタープラン2020の結果を踏まえるとともに、欧州素粒子物理戦略等の議論の進捗も注視しつつ、慎重に検討を進めてまいりたいと思います。あくまでこれは国内の単独の計画じゃなくて国際プロジェクトでありますし、我々も、先行きを中々皆さんに説明しづらいのは、各国がどういう財政的な協力をするかということの詰めがまだ進んでおりませんので、そういう意味ではこの段階で長期のプロジェクトに入らなかったということはそんなに驚くべきことではないんじゃないかなと思っています。しっかり、国際機関との連携を確認しながら事業の有効性も含めて、また、日本国内でやるのかやらないのか、やるとすればどこなのかと色んな課題もありますので、今後もしっかり注視をしていきたいなと思っています。

記者)
 先ほどのGIGAスクールについてお伺いさせていただきたいと思います。大臣はご存知だと思うんですが、地方自治体では例えば上下水道であっても公共施設であっても更新の際の費用を考えて10年先、20年先の財政負担まで考えて今、様々、手を打っているところになります。地方自治体は今、財政状況が厳しいところも多いと思いますが、そういったときに、先ほどの更新のところまで文科省として方針がないと、なかなか先ほど大臣がおっしゃったようにすぐに1人1台というような状況が実現しないのではないかというふうにも考えるんですが、そこらへんはどのようにお考えでしょうか。

大臣)
 ここはですね、こういう新しいフェーズになって国がここまで本気でやるんだということを全国に今、浸透していただけるように説明をしている段階なんですね。今のご質問者のご意見はごもっともで、地方自治体としては、やっぱり長期の、いわゆるランニングコスト、ライフインフラコスト、こういったものも考えて財政運用していただくのが大事なので、もしそういう発想がちゃんとあったとすれば今まで地方財政できちんとお金を渡していたわけですから、3人に1人の整備は終わっていなければいけないわけですから、そういうことも含めて地方自治体も意識を変えてもらう、我々も意識を変える、そういう中で大切な子供達の、いわゆる学校で学びの教材ですから、これが陳腐化されて時代に取り残されるようなことがあってはならないというのは大前提なので、ここは地方の皆さんが不安を抱かないようにしっかりと財政措置ができるスキームというのを、我々も今年がある意味元年ですから、しっかり政府全体で共有していけるように努力したいと思います。

記者)
 先ほどの全国学力調査のCBT化なんですけれども、先週行われた中教審の総会の資料をつらつら読んでおりますと、その中にですね、GIGAスクールを進める中で、全国学力・学習状況調査の中学校の英語の調査については、話すことについて2022年度からCBTでやるということを検討するというふうに書き込まれています。今、大臣、全体のものを、調査全体もCBT化するというのと、その中の一部に話すことがあるかと思うんですが、話すことだけを先にCBT化するとかですね、もしくはそういう全体のCBT化と話すこと、これの関連、整備する関連はどういうふうにお考えでしょうか。

大臣)
 まず、中教審の中で議論されていることは中教審の先生方の議論に委ねたいと思います。その結果として今ご指摘にあるようなことが上がってくるとすればですね、文科省としては受け止めて取り組むことはやぶさかじゃないと思っているんですけれど、例えばスピーキングを機械のハードとして使う意味でのCBT化ということであればそんなに難しいことではないので、確かに直ちに取り組むこともできるかもしれないんですけれど、先ほど冒頭申し上げたように、全体でまだどういうふうに使っていくか、どうやったらいいかということまで検討が始まっていませんので、その辺は、あまり五月雨的にですね、CBT化をするというよりは、大きな方針を決めてからのほうがよろしいかなと私は思っていますので、そこはしっかり腰を据えてやっていきたいなと思っています。

記者)
 申し訳ありません、私が、言い方がちょっと悪かったんですが、その中教審の議論というのは文科省の資料に書いてあることなので。

大臣)
 ごめんなさい。2019年に施行して、話すことを実施したことを、今度、2022年、令和4年度に、CBTで実施を検討ということを、確かに考えています。それにはやっぱり、環境整備をしないと、やれる学校、やれない学校、やれる人、やれない人ということではいけないと思っていますので、正に今、今回ですね、GIGAスクール構想で整備をしようと言っているのは令和4年度でございますから、ハード、ソフト両面で、整備をしながら考えていきたいと思っています。ただ、繰り返しになりますけれど、全てのテストをCBTで対応できるかどうかについては、これは、ちょっとまだ検討が始まっていませんので、いろいろ幅広に考えてみたいと思います。

記者)
 学テのCBTの関係でお聞きしたいんですけれども、そもそも、1人1台あると言えばそうなんですが、CBT化することの意義というか、メリットをどう考えているのかということと、先ほどの、地方負担の関係で言うと、いわゆる、教科書とか無償提供されている訳ですが、デジタル教科書の扱いとの兼ね合いもありますが、そういう教式的な使い方もできるということも踏まえて、そういった、無償提供するというようなことも、今後視野に入るのかどうかと、その考えをお聞かせください。あとすみません、話題、もう一つあって、著作権の関係で、先日、自民党の知財戦略調査会が改正案に関する提言を、申入れを取りまとめたんですけれども、その中で、有識者の検討会で議論が分かれていた部分について、特別な事情がある場合は、違法化の対象から除外するというような提言をまとめたところなんですけれども、それに対する大臣としての見解も教えてください。

大臣)
 例えば、医師国家試験などは、すでに医学部でCBTの対応というのはやってますので、あらかじめその多くの設問をストックをして、それに難易度をつけて、その中からランダムでやったりするわけですけれど。またPISAの試験もそうなんですけど、例えばですね、その試験の後の、設問非公表を前提にしてますよね、はたしてそういうことが学力調査のときにいいかどうか、こんなことも検討を加えなきゃならないと思ってますし、また記述式の対応をどうするのかという、CBTでやった場合ですね、こういう記述式の対応をどうするかってこういうことも考えなきゃならないので、あくまでパソコンをツールとしてどういうことができるかということをしっかり考えていきたいと思ってますし、また同時にですね、何がメリットかと言われれば、やっぱり学校の先生方の負担の軽減にはつながると思うんですね。ですから、そういうことも含めて、いい点や難しい点を、新聞で期限まで切って書いてくれましたけどまだその段階じゃないんでですね、しっかり議論していいものに仕上げて、そして有効に使っていきたいと思います。その上で、繰り返し申し上げてますけど、まさに令和のスタンダードにしていかなきゃならないので、その結果として使えるものは全て使っていくと。教科書のデジタル化というのは、デジタル化に全部移行するわけではなくて、デジタルを使うことで習熟度や理解度が増すものについては、それは目の前にツールがあるのに使わないという手はないと思いますので、より授業が充実するんだとすればそれは積極的に使っていきたいと思いますし、義務教育期間でいうならば、これはもう国が責任を持ってそういう環境整備をしていくということをですね、政府全体で共有してもらって、文科省だけじゃなくて、皆さんご理解いただける環境を、まずはこの1年しっかり作っていきたいなと思ってます。
 著作権は昨日、自民党の知的財産戦略調査会で海賊版対策のための著作権法改正に関する政府への申入れが取りまとめられたと承知をしております。その中では、国民の懸念、不安に応えつつ、海賊版対策の実効をしっかりと確保するという観点から、有識者検討会において意見を一つに集約できなかった要件の取扱いを含めて、重要なご示唆を頂いたものと受け止めています。また本件については、別途、公明党においても議論が行われていると承知しておりますので、文科省としては、与党における議論を十分に踏まえながら、国民の皆様にご理解をいただけるバランスのとれた法案を作成してまいりたいと思ってます。

(了)

お問合せ先

大臣官房総務課広報室