高温工学試験研究炉(HTTR)の運転再開について(文部科学大臣談話)

令和3年7月30日(金曜日)
科学技術・学術

 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の高温工学試験研究炉(HTTR)が本日、運転を再開いたしました。

 高温ガス炉は、化学的に安定なヘリウム冷却材や高温に強いセラミック燃料を使うことなどにより、システム自体が持つ性質による固有の安全性を有する原子炉であり、高温熱を用い高効率発電が可能であるだけでなく、水素製造、高温蒸気製造など、発電以外の様々な分野での応用が期待されています。

 特に、高温ガス炉を利用した水素製造が実現されれば、二酸化炭素(CO2)の削減に大きく寄与すると見込まれていることから、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、HTTRを活用した水素製造に係る要素技術の確立は重要なものと位置付けられております。

 高温ガス炉については、近年、各国が競って開発を加速させる中、今後、HTTRの各種試験が順調に進み、高温ガス炉に関する技術が蓄積されるとともに、HTTRを活用した水素製造に係る要素技術の開発をはじめとする各種分野への応用に向けた取組が進展することを期待しています。


        令和3年7月30日
文部科学大臣 萩生田 光一

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