あべ大臣がJAEAの大洗原子力工学研究所(茨城県大洗町)を視察

2月5日(水曜日)
科学技術・学術

  2月5日、あべ大臣は茨城県大洗町にある日本原子力研究開発機構(JAEA)の大洗原子力工学研究所を訪れ、高速実験炉「常陽」※1、照射燃料集合体試験施設(FMF)※2及び高温工学試験研究炉(HTTR)※3を視察しました。

  あべ大臣は、令和8年度半ばの運転再開を目指す「常陽」や、900℃を超える熱供給による水素製造が期待される高温ガス炉の開発状況と、東京電力福島第一原子力発電所2号機から取り出された燃料デブリの分析等の状況などの説明を受け、JAEAの高い技術力を改めて認識するとともに、これを支える人材育成の重要性についても実感しました。

  文部科学省では、今回の視察を通じて得られた知見を踏まえて、引き続き、原子力科学技術の基礎基盤研究などの必要な政策の実現により、日本のエネルギー政策等を支援するとともに、科学技術の発展に貢献する取組をしっかり進めてまいります。

※1「常陽」は、我が国初の高速炉であり、令和8年度半ばの運転再開を目指しています。運転再開後にはOECD諸国で唯一の高速炉となるため、次世代革新炉開発への用途のほか、貴重ながん治療用ラジオアイソトープ製造の観点からも注目されています。
※2照射燃料集合体試験施設(FMF:Fuels Monitoring Facility)は「常陽」などの燃料集合体の非破壊試験等を行う施設です。使用済燃料の分析経験と知見が豊富なことから、令和6年11月に東京電力福島第一原子力発電所(2号機)より取り出された燃料デブリを受け入れ、分析などを実施しています。
※3高温工学試験研究炉(HTTR:High Temperature Engineering Test Reactor)は、我が国初かつ唯一の高温ガス炉であり、令和3年に約10年ぶりに運転を再開しました。これまでに、試験を通じて高温ガス炉固有の安全性を実証しており、現在、高温熱を利用した水素製造の実証に向けた取組が進められています。

高速実験炉「常陽」(原子炉格納容器の内部)

高速実験炉「常陽」(玄関前)

照射燃料集合体試験施設(放射線遮蔽用鉛ガラスとマニュピュレータ前)

照射燃料集合体試験施設(デブリの分析に関する説明)

HTTR(格納容器内)

HTTR(記念碑前)