9月17日、秋篠宮皇嗣妃殿下の御臨席のもと開催された「令和6年度特別研究員RPD研究交流会」に本田大臣政務官が出席しました。
特別研究員RPD制度は、特別研究員制度の一環として、子育て支援や学術研究分野における男女共同参画の観点から、優れた若手研究者が出産・育児による研究中断後に円滑に研究現場に復帰できるよう支援する制度であり、平成18年度に創設されました。
(RPDの「R」はリスタート(Restart)を指しています。)
本研究交流会は、制度創設後初回となる平成19年から、特別研究員RPD採用者らが研究活動における出産・育児の課題や今後の研究展望などの意見交換の場として、日本学術振興会主催で毎年開催しています。
本田大臣政務官は来賓挨拶において、社会の発展を支え、動かしていくのは「人」であり、性別や人種にかかわらず、多様で優秀な方が能力を発揮できる環境を社会全体でつくりあげることが必要であると述べました。
その後、特別研究員RPD採用経験者からの経験談や特別研究員RPD採用者の研究発表を聴講しました。
特別研究員RPD採用経験者の方々からは、自身の研究の御紹介とともに、「出産・育児で研究できなかった期間も多かったが、キャリアパスの多様性として、自身の経歴もひとつのキャリアと考えるようになった」など、出産・育児がキャリアや研究継続にどのような影響を与えたかについて、当時の心境も交えた経験談が語られました。また、本制度の経済的な支援のおかげで研究しながら収入もあったため、時間的にも金銭的にも充実した子育てを行うことができたなど、本制度が助けになった面についても発表いただきました。
特別研究員RPD採用者の方々からは、進路に悩んだ時に本制度を知り、研究者の道を選ぶことができたという感想や、家族の手助けを借りながら研究活動を進めていることなどについて語られ、子供の成長と研究活動をどう両立しているか、それぞれの御経験を研究内容とともに発表いただきました。
また、出産・育児が社会でキャリアを諦める要因とならないためにどのような支援が今後重要かといった貴重な意見もお聞かせいただきました。
文部科学省といたしましては、優秀で多様な若手研究者の育成・確保に向けて、引き続きしっかりと対応してまいります。