盛山大臣が防災科学技術研究所のE‐ディフェンスと、理化学研究所のSPring-8及びSACLAを視察

12月4日(月曜日)
科学技術・学術

  12月4日、盛山大臣が防災科学技術研究所兵庫耐震工学研究センターのE-ディフェンス(実大三次元震動破壊実験施設)※¹と、理化学研究所放射光科学研究センターのSPring-8(大型放射光施設)及びSACLA(X線自由電子レーザー施設)を視察しました。

  E-ディフェンスにおいては、E-ディフェンスの揺れを再現する装置の仕組みや10階建てのオフィスビルを想定した試験体などを視察しました。関係者との意見交換では、阪神・淡路大震災における自身の体験から、備えの重要性を再認識したとし、
「今後、南海トラフ地震や首都直下地震等の大規模な地震災害の発生も予想されており、国民の安全・安心の確保のため、様々な地震動を再現し実物大で実験ができるE-ディフェンスは、ますます重要な役割を担うと期待しています」
と述べました。

  その後、SPring-8及びSACLA※²を訪れました。

  盛山大臣は、これまでの成果について展示等を見学するとともに、ビームラインでの実験の様子や中央制御室などを視察しました。SPring-8は、共用開始から約25年が経過し、施設の高度化が急務となっており、その高度化(SPring-8-Ⅱ)等について関係者と意見交換しました。
  盛山大臣は、
「SPring-8はこれまでも自動車、蓄電池などのハイテク分野から、食品、化粧品などの身近な分野で画期的な製品開発に貢献するとともに、アカデミアの革新的な研究に大きな役割を果たしてきており、今後はアップグレードにより、産業・学問を更に発展させるような成果に期待しています」
と述べました。

  文部科学省では、今回の視察で得られたことを踏まえて、関連施策の充実に積極的に取り組んでまいります。

※1 E‐ディフェンスは、重さ1,200トンの実大規模の構造物を、三次元の地震動で、破壊するまで揺らすことができる世界最大の震動台実験施設で、共用施設として様々な機関が利用し、将来の地震災害に対する構造物のリスク評価等の研究成果を創出しています。

※2 放射光施設は、加速器で生み出される光で物質を照らし、未知の現象を明らかにすることができる国内外の研究者に広く開かれた共同利用施設です。年間約16,000人が利用し、産業利用の割合も約2割と、製品開発へも貢献しています。

【実大三次元震動破壊実験施設「E-ディフェンス」視察】

【SPring-8及びSACLA視察】