博士人材の社会における活躍促進に向けたタスクフォース第1回を開催

11月30日(木曜日)
教育、科学技術・学術

  11月30日、盛山大臣を座長とする「博士人材の社会における活躍促進に向けたタスクフォース(TF)」の第1回会議を開催しました。

  日本における博士課程への入学者は減少傾向にあり、他国に比べて博士号取得率が低い状況にあります。その背景には、経済的負担や、国内における博士号取得のメリット、博士人材のキャリアパスの不透明さなどがあげられます。
  博士人材の能力が社会において正当に評価されるとともに、博士人材の強み・魅力を可視化し、アカデミアのみならず、社会の多様なフィールドで一層活躍することを後押ししていくため、この度、盛山大臣の下に本TFを設置し、取り組むべき施策等について集中的に検討することとしました。

  盛山大臣は、本TFにおいて、大学への訪問、大学院生や大学関係者との意見交換、産業界との意見交換などを通じて議論を重ねた上で、来年の春頃を目途に、博士人材活躍促進に向けた施策パッケージの取りまとめを行うとし、
「私の大学教員として勤務した経験や、大学院で2つの博士号を取得した経験も活かし、しっかりと実効性のある方策を打ち出していきたい。」
と述べました。

  第1回では、有識者の方々から企業内での博士人材活躍促進の先行事例や更なる活躍の可能性などについてお話いただき、意見交換を行いました。会議の閉会にあたり、盛山大臣からは、博士号を取得するメリットやインセンティブがわかりやすくなり、社会で正しく評価されるように、経済界にも働きかけていくことなどについて、挨拶がありました。

  文部科学省においては、令和5年度補正予算として、博士後期課程学生の経済的支援とキャリアパス整備を3年間行うための予算を確保しており、大学ファンドからも、博士課程学生への支援に対する助成が行われることとなっています。本タスクフォースで更なる支援方策や経済界との連携方策等の検討を重ね、博士人材の社会における活躍促進を進めてまいります。