盛山大臣がバラバスキITER(イーター:国際熱核融合実験炉)機構長と面会

10月3日(火曜日)
科学技術・学術

  10月3日、盛山大臣は、ピエトロ・バラバスキITER(イーター:国際熱核融合実験炉)機構長と面会し、意見交換をしました。

  ITERは、フュージョン(核融合)エネルギーの実現に向け、フランスに建設中の実験炉です。核融合に必要な燃料は、海水から採取することができ、発電の過程で二酸化炭素等を排出することがないといったメリットがあり、エネルギー問題と環境問題を根本的に解決するものと期待されています。本計画には、日本、欧州、米国、ロシア、中国、韓国、インドが参加しており、ITER機構は、これらをまとめ、計画の推進を担う国際機関です。

  バラバスキ機構長は、機構長就任前は、ITER計画を支援・補完するために日欧が共同で実施する「幅広いアプローチ(BA)活動」の担当部長を務めていたことから、過去の訪日回数は100回を優に超えています。

  盛山大臣は、機構長の尽力に敬意を表するとともに、高難度の機器製作や職員の派遣を通じて、日本がITER計画に積極的に貢献してきたことを確認しました。
  また、茨城県那珂市にある核融合実験装置「JT‐60SA」の知見をITERに還元していくことは大変重要であると伝え、機構長も強い賛意を示しました。このほか、若手を含めてITERへの派遣者を増加していくことの重要性についても同意しました。

  文部科学省は、本年策定された政府の「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」も踏まえ、今後もITER計画や「幅広いアプローチ(BA)活動」をはじめとして、フュージョンエネルギーの実現に向けた取組を推進してまいります。

▶核融合エネルギーの実現に向けて(文部科学省HP)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/fusion/
▶ITER計画について(文部科学省HP)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/iter/021/005.htm