3月14日(火曜日)
教育、科学技術・学術
3月14日、文部科学省と大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 分子科学研究所(以下「分子科学研究所」)の共同企画「GIGAスクール特別講座~量子力学100年の謎と量子コンピュータへの挑戦!~」を開催しました。
物質を形作っている原子そのものや、原子を構成する更に微細な電子・中性子・陽子などの極めて小さな世界では、「量子力学」というとても不思議な法則が作用していることが知られています。この量子力学の性質を利用した超高速計算技術「量子コンピュータ」が近年世界的に盛り上がっており、日本でも最先端の研究開発を進めています。
この特別講座は、分子科学研究所明大寺キャンパスの岡崎コンファレンスセンターと量子コンピュータの実験室、そして全国の子供たちをオンラインでつないで行われました。
分子科学研究所の研究者が、量子力学の不思議な現象や最先端の量子コンピュータに関する技術についてのクイズの出題や実験のデモを行いました。子供たちはクイズへの回答などを通じて講座に参加しました。
原子を1つ1つ動かす実験デモなど、普段の生活では触れることのできない最先端技術がリアルタイムで配信され、GIGAスクールならではの時間となりました。
講座終了後には、現地で参加した高校生から、「どうして波の性質を利用すると速く計算ができるのか」といった質問が出ました。実験デモを担当した富田先生は「まだ研究者の間でも答の出ていない鋭い質問だ」「欲しい結果を得るために波の制御を工夫する必要がある」と回答しました。高校生たちは、その後も熱心に富田先生のお話を聞いていました。
講座で行ったクイズには、全国からオンラインで多くの回答が寄せられました。今回の特別講座の様子は分子科学研究所のYouTube動画(https://www.youtube.com/watch?v=8ODZCZRPkaU )で御覧いただけます。