総合型地域スポーツクラブ育成マニュアル コーヒーブレイク 3

あるクラブを訪ねて パート3 向陽スポーツ文化クラブ(東京都杉並区)

設立の経緯

 昭和50年、中学校PTAにプール検討委員会ができ、プール開放の可能性について調査をはじめる。
 昭和51年、地域のスポーツクラブとして発足し、プール開放を行う。その後、サッカー部、少年野球部、テニス部、スキー部などができる。
 昭和53年、170m2のクラブハウス(和室、会議室、事務室、倉庫)ができ、区より運営を委託される。文化活動も加わる。

設立のきっかけ

 中学校長の「文明、文化の発展が、地域の日常生活の大切さを忘れさせている。人間のぬくもりのある地域社会を取り戻そう」というアピールにPTAが呼応し、プール開放を行ったことをきっかけに、地域のクラブとして発展していった。

年会費と会員数

 年会費:成人1,000円、小・中学生500円(各サークルにより異なる参加費が必要)
 会員数:高校生以上858名、小・中学生187名、合計1,045名

活動の内容

 平成11年度の活動の記録は以下のとおりである。

(A) スポーツ活動 回数 参加人数
1 サッカー 94 2,711
2 少年野球(○○ホワイトベアーズ) 134 3,753
3 〃(クリッバーズ) 107 2,842
4 スキー教室 22 66
5 ミニサッカー 50 975
6 ミニバスケット 78 2,597
7 太極拳 45 640
8 KSCC水泳 13 581
9 成人野球 56 791
10 テニス 302 6,076
11 グラウンドゴルフ 60 645
12 卓球(○○小) 39 525
13 夜間(バドミントン) 57 925
14 ジャズダンス 85 1,779
15 拳硬会 51 1,019
16 スリーオンスリー 13 266
17 3B体操 22 192
18 アラブ民族舞踊 5 117
1,233 26,500
(B) 文化活動 回数 参加人数
1 英会話 46 114
2 霞句会 12 206
3 向陽句会 11 142
4 源氏物語 10 200
5 かな書道 9 89
6 楷書書道 7 67
7 手工芸 21 105
8 コーラス 27 454
9 中国語 23 116
10 カメラ撮影会 2 20
11 押し絵 22 141
12 高齢化社会を考える会(病院ボランティア) 51 480
13 万葉の会 11 252
14 水墨画 12 111
15 アラブエスニック料理 10 148
16 子育て講座 6 170
17 ふれあいデイサービス 12 241
18 手話シャンソン 19 264
19 ホームヘルパー養成講座 18 763
20 文化祭 1 158
21 バザー 1 80
331 4,321
総合計 (A)+(B) 1,564回 30,821人
個人開放 166回 3,412人
プール開放 15回 891人

運営

 会長ほか8名の役員、50名の理事
 休日はクラブハウスに1〜2名の事務局員を配置
 タブロイド版4ページの広報誌を年3回、1万部発行

指導者

 直轄のサークルに22名、自主サークルには約30名

拠点施設

 中学校体育施設、小学校(2校)体育施設、高等学校体育施設、区営プール、地域区民センター

クラブの特徴

  • 企画・立案から施設の管理まで住民が行う。多くのボランティアリーダーに支えられている。
  • スポーツだけでなく、文化・福祉的内容をも含んだ活動を充足できるクラブである。
  • メンバーの範囲を中学校区内の住民とし、活動を通じたコミュニティの形成を意図している。青少年、幼児の健全な育成や、高齢社会に対応する諸事業を企画運営している。
  • 学校開放の理想を実現するために取り組んでいるクラブである。

今後の課題や将来構想

  • 学社融合を目指す。対外試合のある中学校の運動部活動は学校主導型に、その他は地域のボランティア指導者による地域主導型に。
  • クラブハウスを2倍の規模に改築し、軽スポーツの活動や文化活動の場としても利用できるホールや、飲み物をとりながら歓談できるスペースを確保したい。

お問合せ先

スポーツ・青少年局スポーツ振興課

(スポーツ・青少年局スポーツ振興課)

-- 登録:平成21年以前 --