都道府県・国の行政の役割

3  これからの図書館サービス実現のために必要な取組

 
5  都道府県・国の行政の役割
 
(1) 都道府県の役割
 
 都道府県教育委員会は,都道府県内の図書館の現状を調査し,図書館振興と図書館ネットワークの形成の指針を示すべきである。都道府県立図書館は,都道府県内の図書館ネットワークの中心となるとともに,調査・研究機能を活用して,市町村立図書館や地域の大学と連携協力し,図書館の新しいサービスやサービスの評価方法の調査・研究開発に努めるべきである。

(2) 国の役割
 
 館種を越えた図書館の連携協力が広がっている。文部科学省は,公立図書館,学校図書館,大学図書館の担当部局間で連絡協力を行い,館種を越えた連携協力を促進するとともに,館種を越えた総合的な図書館政策の形成に努めることが望まれる。
 文部科学省は,医療,法律,ビジネス等に関する情報の国民への提供方法について検討している各省庁と連携協力し,これらの情報提供における図書館の役割を明らかにすることによって,総合的な情報政策の形成に努めることが望まれる。
 1989年に総理府が行った『読書・公共図書館に関する世論調査』注釈14からは様々な示唆が得られた。国レベルで,読書や情報利用と図書館に関する世論調査を行うことが望ましい。国民が図書館に対して持っているイメージについても調査することが望ましい。

注釈14  『読書・公共図書館に関する世論調査:平成元年6月調査』内閣総理大臣官房広報室,[1989]159ページ.


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-- 登録:平成21年以前 --