平成15年度専修学校先進的教育研究開発事業

事業名 福祉教育のe-Learningによる教育方法の研究開発
学校法人名 学校法人 誠心学園
学校名 東京誠心調理師専門学校
代表者 廣瀬 喜久子
担当者・連絡先
藤木 隆幸 電話   03-3734-4411 t-fujiki@seishingakuen.ac.jp
事業の概要  介護系、住環境系、調理系の専門学校で実施している福祉教育に関する各分野の各種カリキュラムをベースに、学習効果の期待できるWBTなどのe-Learningを活用した新しい遠隔教育の教育方法の可能性を検証し、実用化に向けたモデル教育プログラムと教材コンテンツの研究開発を実施した。調理系では福祉調理技術養成、介護系ではホームヘルパー2級養成、住環境系では福祉住環境コーディネーター2級・3級養成に関連する内容をベースに研究開発を行った。開発にあたっては、各分野共通のスコームに準拠するe-Learning基盤システムを検討し、具体的な教材コンテンツの開発に取り組んだ。
成果  導入カリキュラムと教材を教育課程、授業展開、教材構成などから検討し各分野におけるe-Learningの対象教育課程及びカリキュラム選定をし、e-Learning授業展開・教材構成・総合学習プログラムの作成について検討した。更に実用化に向けてのモデル教材コンテンツの開発およびモデル教材コンテンツの実証と評価を行い、各分野相互の学習連携を包括した福祉総合学習プログラム案を開発した。モデル教材コンテンツの実証と評価では、各分野のモニターを対象に実施し、総体的にはアンケート調査の結果から良好な評価を得た。特にe-Learningシステムのインターフェースについては、各モニターともに良好な評価を示しており、学習システムとしての適性が認められている。また、e-Learningの特徴であるビジュアルなコンテンツは、技術教育に関する理解度を促進する点でも良好な評価であり、音声や画像を通して臨場感のある表現による学習効果が再確認できた。分野間の双方向性についても、福祉総合学習プログラムとしての目的、意義などを学習者に事前にガイダンスすることで、概ねの学習者は理解しており、他分野の学習が有効であるとの評価も得られている。しかしその一方で、他分野の学習における専門用語の理解や学習におけるモチベーションの持続などの課題も明確になった。本事業は全体カリキュラムの一部を、モデル教材コンテンツ化したが、その結果考察からはe-Learningシステムのビジュアルで臨場感あふれる表現力が、3分野を網羅した福祉総合学習プログラムにおいて有効であるとの成果が得られた。更には、より視認性の優れた動画とテキストにおける画面構成の改善、全体の学習プランや専門用語などに対応した補助教材(テキスト)の追加など、より学習効果を高めるための今後の改善点を見出せている。今後も明確にされた問題・課題と、多岐・広範囲にわたる未着手のカリキュラムについて継続的に研究開発に取り組み、総合学習プログラムとしての完成度を高め、実用化を目指したい。
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-- 登録:平成21年以前 --